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Posted by ブクログ
江戸時代末期の話ですが
石見銀山で銀掘として働く男たちや
こどもを産み育てる女たち
女郎屋で生きる女たち
の姿が 動きや匂いをもって
描かれ、時代にタイムスリップして
傍観しているような
気持ちになりました。
ウメが喜兵衛を思う気持ちは
名前はなくても
生涯を通じて 道筋であり光であり
師範であり続けました。
父親のように 伴侶のように
慕う 大きな憧れのような
喜兵衛という存在
ウメを思い守りぬくと誓って
銀掘として生き銀掘として
逝った 隼人
どちらもが、 ウメのため、その先の人生のために
選んだ決意に胸が締め付けられました。
人を愛するってそういうことなんですよね。
ウメは 匂いや暗闇、音に 目、耳、鼻が効き
上橋菜穂子さんの香君のアイシャの様な能力があるなと思いました。
石見銀山にはこんな歴史があり、悲しみが
雪のよう溶けたりぬかるんだり凍ったりまた積み重なったりしてきた人たちの
生きていたた街がある
ということを知れて良かったです。
Posted by ブクログ
千早さんの紡ぐ世界はやはり繊細で、儚くて、胸がきゅうっと締め付けられるような切なさを覚える。
銀の山を舞台に、間歩で生きる男たちと、それらにどうしようもなく惹かれながらも、女であるために同じようには生きられないウメ。
どの人物もぶっきらぼうながらも愛に溢れていて、とても魅力的だった。
長く生きられないと知りながらも、間歩に入り銀を求め続ける銀堀たち。
夫が死ぬたびに他の銀堀のもとに嫁ぎ、男が生まれればまた間歩へと送り込む女たち。
銀の山で命を繋いでいく覚悟や強さが物悲しい。
子猿のようだったウメも立派にその環の一端となったことが、嬉しいような、切ないような。
千早さんは色や香りの表現が美しいので、映像化されたら是非見てみたい。
Posted by ブクログ
戦国末期の石見銀山を舞台に、幼くして父母と生き別れた少女ウメがたくましく生きていく物語。
銀で潤う町の様子とは対照的な、まっ暗闇の坑道「間歩」(まぶ)。
「信じるものがないとその闇は耐えられない」という喜兵衛の言葉から、そこに向かう鉱夫たちがどうやって自分を奮い立たせていたかを考えてしまいます。
当時の鉱夫の平均寿命は30歳ほどだったとのことですが、そこに明るく健やかな女たちの存在は大きかったんだろうな。
間歩の闇に魅せられ、恐れたウメ。
目を覆いたくなるような酷い目にも遭い、胸にズシンとくる辛い場面も多いです。でも自分を見失わず、時にしたたかに立ち回るウメの姿に、どうか闇にのまれないでくれと願いながら読みました。
ツツジや血の赤、夕鶴の白いうなじ、にぶく光る銀、そして間歩や闇夜の漆黒など、色の描き方もとても印象的。
魅力的な登場人物も多いのですが、なんといってもヨキ。ヨキ何者。ヨキ気になりすぎる。ヨキに全部持ってかれた。
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