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Posted by ブクログ
とても好きなお話でした。
千早茜さんの幻想小説は久々だと思うのだけどもう…大好き。
物語の中心となる一族の、不老不死となった初めの人物を描く「シラ」から惹き付けられました。昔話や神話みたいでした。愛した人を探し続ける何百年…そしてラストに泣きそうになりました(職場の休み時間だったので堪えた)
その次の「はばたき」からは一族の末裔・御先の物語でした。不老不死で、強大な治癒力を持つ、人ではないもの。「肉体は若いままであっても、心は老いる」という言葉通り、人形のような外見ですが老成しています。
御先と、同じ能力を持つ四のやり取りに笑いました。四のツッコミが。。
御先も四も、周りが先に消えていく…というのはとても辛いだろうと思います。ラストの「躑躅」での、幼少の御先が「お前も消えてしまうのか」と言って泣いているところに胸が詰まりました。
不老不死とは苦しみなのですね。でも、僧はシラに「苦しみを背負うあんたが悪しきもののはずがない」と言いました。人ではないけど、化け物ではない。では、何だろう。。
ずっと浸っていたい物語でした。切なくて綺麗。
皆川博子さんの解説もさすがでした。皆川さんも色々なものを見られていらしたのだなぁ。。
Posted by ブクログ
*
夜に啼く鳥は
シラ
はばたき
梟
ひとだま
かみさま
躑躅
全六編
愛しい人を失った不老不死の身体をもつシラは
死ぬこともできず、生きる意味もわからないまま、
愛しい人を探し求め時を超えて彷徨い続ける。
長く長く時は流れ、地図にも載らない秘された里に
不死の一族はひっそりと社会から隠れて生きていた。
驚くほど強い力に選ばれた御先(みさき)は、
一族でもずば抜けた治癒の能力を持っていた。
愛する人は人間だから先に死んでしまう、
永遠に一人で生き続ける不老不死の身体をもつ
美しい化け物の切なくて哀しい物語。
**
人間は命に限りがあるから不死を望み願う。
でも、反対に不老不死の体をもってしまったら
どう感じるのだろう。
老いない体、繰り返し勝手に癒える傷や怪我、
大切な人はみんな自然の流れと共に老いて、
死んでいく中で自分だけが取り残される。
そんな孤独は哀しみ以外にないのかもしれない。
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