あらすじ
派遣秘書の福は雇い主と出かけた先のビルで、廃棄物処理業者の大輔とぶつかった。ろくな謝罪もない舐めた態度に激高した福は罵詈雑言の限りを尽くし、大輔は一言でやり返す……そんな最悪な出会いから始まった。ベッドの半分を占める体は邪魔だし、同じシャンプーが香る頭は寝癖だらけ。他人の「いいね」からは程遠い、喧嘩ばかりで格好つかない恋愛の本音を、男女の視点別に描く共作小説。
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
大好き。尾崎さんも千早さんも好きなので最高~~と思って買った。出てくる男も女もめんどくさ~~~~いけど、やけにリアルで面白かった。
尾崎さんの言葉選びが、クリープだなあと思うところが何か所かあって、そのたび好きだなあと思った。
Posted by ブクログ
めちゃめちゃ面白かった…というか、興味深い!
それぞれの視点を別の人が描く-そりゃ面白いよ。だって実際別の人間のぶつかり合いなんだもん。
しかも。偶然にも自分が風邪ひいて寝込んでいる時に読んでしまったもんだから、第三回で感情が一気に乗ってしまった。
もちろん福側の言い分には首もげそうな程同意してしまうし、大輔の思考パターンには何か新しいものを感じてしまう…。
このタイミングで手に取ったのは運命だったのかも。
犬も食わないんだよね。分かってる。
期待するからこの気持ちになるって事も分かってる。だいぶ手放せてきたつもりだけど、今回寝込んでまた同じ気持ちになったのでまだまだだ。でも、それすらなくなる時はきっと違う関係だ。
文庫化記念の対談も興味深くて面白かった。
Posted by ブクログ
すぐに怒っちゃう福に共感できるような、言葉足らずの大輔にも共感できるような、それでいて自分の恋愛とも全く違うような、、、。共感と客観の間で2人の恋愛を面白く読むことができました。他弁で死ぬほど笑いました。
Posted by ブクログ
おもしろい。なんか好き
文庫化記念ロング対談にあったように、大輔と福のMCバトルって感じだった。特に大きな事件があるわけではないけど、その辺にいそうな2人のそれぞれの言い分と視点を描いていた。
Posted by ブクログ
千早茜さんが好きで読んだけど、尾崎世界観って、クリープハイプの人だったの!?
男女の考え方の差を描いてると思ったら、それ以外の見どころもたくさんあった。最後のコラムが好きだったな〜〜、物語を描くことの、苦しさ、楽しさ
Posted by ブクログ
タイトルが秀逸だと思った。
派遣秘書の福と、廃棄物処理業者の大輔の話。
尾崎世界観さんと千早茜さんの共作。
どちらの書く文章もリアルでちょっと笑えて面白かった。
読みやすく、映像を観ている感覚でスイスイ読めた。
Posted by ブクログ
上手く噛み合わない二人に終始むず痒さを感じました。相手に思いやりを持って愛し合う、みたいな綺麗な恋愛ではなくて、こういった裏側の綺麗ではない部分を全面に出した作品はあまり読んだことがなかったので、とても新鮮な気持ちで読めました。
最初は大輔なんてあり得ない、早く別れた方がいいと思う気持ちが強かったのに、終盤になっていくに連れて大輔が可哀想かもという気持ちに変わり、福がきちんと別れられなかったのが少しわかる気がしました。
行き過ぎた献身は愛ではなく自己満足である。このことを忘れずに恋愛していきたいです。
Posted by ブクログ
献身は愛じゃなくて自己満足なんだから。
ってそれじゃあ何もしてくれない、何もくれない
ただそばにいるだけの犬とかを可愛がるのも自己満足で、結局はよくわからなくて愛とかなんとなく良い言葉で覆ってるだけであって、結局どうして一緒にいるんだろうね。でもそんなこと言い出したら、恋人やペットだけじゃなくて家族や友達もそれ以外に一緒に過ごす人たちも全部よくわからなくなって。
考え出したら止まらない〜
大好きな2人のこらぼ!
とってもおもしろくて考えさせられる本。
Posted by ブクログ
センス押し出してきそうと疑ってすみませんと謝りたい。
MCバトル小説。もっとマイルドだけど自分に近いとこある気もする。
自律神経出張症に笑った。
Posted by ブクログ
「別れたらいいのに」
「何が良いのか分からない」
そんなことを言われると「そうだよね」としか返せないけど、あの時の言い表せない感情がここにある。好きとか嫌いとか、そんな白黒におさまらないグレーな感情が。
男女の共作だからこそ、価値観のぶつかり方がリアルだった。
どうでもいいけど「段ボールの切れ端を巻き付けた白い容器」がずっとピンとこなくて、千早さんのターンでやっと分かったんだけど、わたしだけですか?
これ男性ならすぐにピンとくる表現なのか、それとも大輔独特のものなのか、単にわたしの察しが悪いだけなのか気になる。
追記
恋愛の馴れ初めが好きなのに、この物語では書かれていない。最悪の出会いをしたのに、なぜ惹かれあったのか謎のまま。お互いにお互いを見下していたのに何故?と思うけど、どちらも他人を見下して生きてるから重なる価値観もあったのかなと第二回のところで推測。始まりも終わりも曖昧で、それがいいんだよなとじわじわ感じている。
Posted by ブクログ
恋愛小説を読みたい気分だけど、純愛とか感動系じゃないんだよなぁ…ってなった時、積読されたこちらをふと思い出してなんとなーく読み始めた。
ぴったりだった(笑)
特別夢中になる場面があるわけでもないのに、最後までしっかり読めて、誰もがどこかで共感できる所があるような。
たぶん、すでに長く付き合ってる人が居るとか、同棲中だとか、あと夫婦とかね、そういう人達に響くと思うなぁ。
Posted by ブクログ
この二人のかけあいなら面白いだろうなって読んだらホント面白かった 大輔には自分もイライラ、でも大輔の気持ちはふーんそうなのか初めて知ったという感じ
終わり方もあれでよかったと思う
Posted by ブクログ
男女で価値観が違うことが分かりやすく表現されてて興味深かった。交互に、先手後手が変わっていってて、飽きなかった。ちょっとした気持ちの表し方とか、自分では思いつかないような表現の仕方してて面白かった。
Posted by ブクログ
大輔と福が付き合うときの詳細が書かれていないのでこの二人がどういうやり取りがあったのか気になった。
英語だと白か黒の表現になってグレーな表現ができなくなるっていうのがなんかすごく共感した。
Posted by ブクログ
大好きな千早さんと尾崎世界観!映像化するなら大輔は池松壮亮でやって欲しい。どうにも言葉足らずなダメ男なんだけどずるずる付き合ってしまう福の気持ちもなんか分かる。タイトルどおりの犬も食わない話。最後の対談もいい。
Posted by ブクログ
恋愛はみててイライラするものだとお2人が対談で話しててよかったぁと思った。実際読んでてすごくイライラしたけど面白かった
「ありがたいけれど、ちょっと違う、迷惑といってしまうには申し訳ない好意」
Posted by ブクログ
きっとこんな日常あるなって、
こういう生活してる人いるなって、
なんでもない日常が続いてる世界が2つの視点から覗けて斬新な本でした!
それぞれ分かり合えてない箇所が、それぞれの目線で見えるから、セットで一つのお話しなのが面白かった!
あそこまで強く蹴散らせない私からしたら、思ってることをただ言葉で殴るのがすごいなあってずっと思ってたし、2人とも癖強いなあって思ってた笑
得にならない本は嫌いじゃないし、好き!
2人の他の小説がもっと読みたくなる本でした。
Posted by ブクログ
しんどい恋愛。本当にタイトルの通り、犬も食わない男女の喧嘩、すれ違いが描かれている。めんどくさい女、癖の強い女が出てくる小説が大好物な私にとって最高の一冊。
Posted by ブクログ
人と暮らすことのままならなさがやや癖の強い主人公たちによって切り取られていく感覚。日々のモヤモヤを言葉にしたらこんなにも面白がれるものなのに、真剣に戦い過ぎてしまう。
Posted by ブクログ
福の視点の時には「早くそんな人とは別れなよ」って思いながら読んでるのに、大輔視点では「そんなクズな奴じゃないだろ、ちゃんと気持ち伝えな」ってなぜか思いながら読んでいた。
相手の言いたいことを分かった気になって、自分の気持ちを伝えないのは損してるのかなぁ。
Posted by ブクログ
読ませるなあ、と思った。
読み進めていくうちにもっと先が気になってくる感じ。
「得をしない小説を書く」、尾崎さんが言っている通りの小説だった。
Posted by ブクログ
犬も食わないどころか全力で逃げだすと思います。もっと言えばこれは恋愛小説ではなく、バトル小説。自分がこの状況だったら号泣しながら不戦敗を選びます。
Posted by ブクログ
「言い過ぎやろっっっ!!」と何回も一人で突っ込んでいました(笑)
だけどこの男と女の違い、もう生物そのものが違う感じ、おもしろく最後まで飽きずに読めました。
経験上、こういうだらしない男にハマる女の人は
どう頑張ってもだらしない人に惹かれてしまうイメージ(笑)
Posted by ブクログ
名付けて「花束みたいな恋をしなかった」
一度もトキメキや楽しさがなくてダメな男とうるさい女でどっちもイライラしてるような文字列でページが埋められてる。でも男女ってこういうもんなのかな。スーパーとか蛇口とかロッカーとか虚構の小説なのにリアルなさりげない日常を装うせいで逆に鼻につく感じがなんか気になって流し読み。
Posted by ブクログ
タイトルの犬も食わないがぴったりなお話でした。恋愛のドキドキ感みたいなものは書かれてないのですが、もっと日常に隠れてしまった愛のようなもののストーリーです。男女の考え方の違いが段々出てきて、楽しく読めました。
筆者が入れ替わっていくのですが、他の方が書いたストーリーを繋げていけるってすごいなと感心してしまいました。
Posted by ブクログ
主人公2人に共感はできなかったが、男女での同じ物事に対しての視点の違いをいろいろなエピソードでみることができたのはよかった。
共作でこんな描き方ができるのか……
Posted by ブクログ
千早茜が好きで、文庫発売当初に買ったまま1年以上本棚に眠らせていた。尾崎さんの文章は初めて読んだけれど、千早茜の静かで熱い文章にぴったりですごくよかった。
Posted by ブクログ
熱狂的なファンでもないけれど日常的にクリープハイプを聴いてるからなのか、大輔が勝手に尾崎世界観で脳内再現されました。安易。
どちらの視点も、キレるまでの思考回路は共感せずとも少し理解できるような部分があって。
変に感情移入した後、???となる行動で突き放される感覚がおもしろかった。