クローゼット(新潮文庫)

クローゼット(新潮文庫)

小説・文芸
737円 (税込)

3pt

十八世紀のコルセットやレース、バレンシアガのコートにディオールのドレスまで、約一万点が眠る服飾美術館。ここの洋服補修士の纏子は、幼い頃の事件で男性恐怖症を抱えている。一方、デパート店員の芳も、男だけど女性服が好きというだけで傷ついた過去があった。デパートでの展示を機に出会った纏子と芳。でも二人を繫ぐ糸は遠い記憶の中にもあって……。洋服と、心の傷みに寄り添う物語。(対談・筒井直子、解説・谷崎由依)

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  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    :
    新潮社
  • 掲載誌・レーベル
    :
    新潮文庫
  • タイトル
    :
    クローゼット(新潮文庫)
  • タイトルID
    :
    877434
  • 電子版発売日
    :
    2020年11月30日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    1MB

閲覧環境

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クローゼット(新潮文庫) のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    ジェンダーレスが多く語られる現代において色んな視点を持たせてくれる作品。それぞれに辛い過去や傷を持つ芳と纏子。章ごとに一人称が入れ替わる構成はまるで縦糸と横糸のように長い時間をかけて繊細に折り重なり合い、晶という人物の存在によって最後に見事な一枚のピースになる。傷を治すことや痛みを克服することばかりに囚われるのではなく、それらと上手く丁寧に向き合いながら生きて行く大切さを学んだ。
    洋服の歴史やトレンド、補修士の仕事など膨大であったであろうリサーチに裏付けされた情報はアパレル業界に長くいた自分にとって読んでいて楽しかったし、知らない人にとっても面白く学べる内容となってる。
    心情や色やカタチをピタリと寸分の狂いもなく言い表す千早さんの言葉はただただ美しかった。

    0
    2026年07月23日

    Posted by ブクログ

    まるで私のために書かれたのかというくらい、私には刺さる内容だった。

    私はお洋服が大好きだ。でもそれに気がついたのは、今のアパレル系の会社に入社してから。
    それでも思い返してみると、幼少期からお洋服好きの片鱗は表れていて、確かに今もファッション系の展示には積極的に足を運んでいる。

    本作にはたくさんの有名デザイナーの服や、服装の変遷、素材や修理方法が登場する。私自身も学芸員の資格をもっていることから、展示の方法や収蔵庫の様子がありありと想像できたことと、今まで見てきた展示や図録などの知識が全て繋がった快感のようなものが、この本のページをめくる手を加速させた。

    この本には挿絵も、勿論生地見本も、何もないが、その分出てくる生地やスタイルをリアルに想像できると、読んでいてより楽しくなった。
    参考までに私が繋がった!と思った展示と本もメモしておく。

    ・「きらめく時代のドレスたち―西洋服飾コレクションより―」(共立女子大学博物館)
    ・「アール・デコとモード 京都服飾文化研究財団(KCI)コレクションを中心に」(三菱一号館美術館)
    ・「受け継がれし明治のドレス」(明治神宮ミュージアム)
    ・『歴史を拓いた明治のドレス』(ジー・ビー)
    ・『写真でたどる 美しいドレス図鑑』(河出書房新社)
    ・『名画のプリンセス 拡大でみる60の衣生活事典』(創元社)
    ・『名画のドレス 拡大でみる60の服飾小辞典』(創元社)

    本筋に関しては、お洋服を補修するように、目立たないけど確実に、過去に向き合い傷を治そうとする芳、纏子、晶の3人の描写が丁寧で良かった。
    あとは亀の入れ墨の男の正体に驚かされたし、未だに少しモヤモヤしている。

    0
    2026年06月26日

    Posted by ブクログ

    服飾美術館を舞台にしたお話。
    私が10代の頃ロリータファッションにハマっていたこともあり、楽しく読むことができた。破れた洋服を一針ずつ縫うように、纏子の心の傷が少しずつ癒えていくように感じた。好きな服を丁寧に扱うように、この作品もずっと大切にしたいと思う。

    0
    2026年06月08日

    Posted by ブクログ

    気に入った服を長く着続けたかったらどうする?
    乱暴に扱うかい。

    靴だって服だって、自分の身体に馴染むまで
    手入れをしながら大切に使うだろう。

    人との関係だって同じさ、
    丁寧に扱えば長持ちする関係を築ける。
    まずは相手をよく見ることだよ

    『クローゼット』 / 千早茜

    ---

    十八世紀のコルセットやレース、
    バレンシアガのコートにディオールのドレスまで、
    約一万点が眠る服飾美術館。

    ここの洋服補修士の纏子は、
    幼い頃の事件で男性恐怖症を抱えている。

    一方、デパート店員の芳も、
    男だけど女性服が好きというだけで傷ついた過去があった。

    デパートでの展示を機に出会った纏子と芳。
    でも二人を繋ぐ糸は遠い記憶の中にもあって.......

    洋服と、心の傷みに寄り添う物語。

    ---

    職人気質な登場人物たちがとってもかっこいい
    美術館を通して、洋服で人と人がつながっていくのも素敵

    洋服も安さや流行りではなくて、
    この先ずっと手入れしてきていきたいかどうか考えて、
    ちゃんと見極めて手に入れたいな、と思えた。

    #千早茜 さん #クローゼット #新潮文庫
    #読書感想文 #読書記録

    0
    2026年06月03日

    Posted by ブクログ

    冒頭から細かい描写が美しく小説の世界へ誘ってくれた。
    服が好きで吸い寄せらる様に集まってきた登場人物たちの美術館での物語は、読んでいてワクワクさせられた。
    そして2人の主人公それぞれの心の傷が2人が出会うことで、周りを巻き込みながら少しずつ癒されていくところがいいなぁと。
    お守りみたいな言葉がいくつもあり、また再読したい。
    オススメ
    ・手仕事が好きな方
    ・服が好きな方
    ・少し心に傷がある方

    0
    2026年05月12日

    Posted by ブクログ

    面白かった。読むのが楽しくて本を捲る手が止まらなかった。私も時間がかかってもいいから進めるといいな。

    0
    2025年12月15日

    Posted by ブクログ

    装丁も可愛くて読む前から好みな予感はしてたけど予想的中!どんどん引き込まれて何も突っかかってくるものがなかった。もちろん知らないファッション用語が出てきて調べたりはしたけれど、ストーリーも登場人物たちの心理描写もすんなり入ってきた。

    そして舞台のモデルとなったという京都服飾文化研究財団への興味が沸々と。当該財団の筒井さんと千早さんの対談の中での筒井さんの印象的だったセリフ“美しい創作物が人の正気を保つ”。

    先般六本木の森美術館で行われたルイーズ・ブルジョワ展の中でも“芸術は正気を保証する”というフレーズが出てきたのが重なった。

    0
    2026年10月29日

    Posted by ブクログ

    好きなものがあることは強い
    読み終えて改めてそう思う作品

    辛いこと、悲しいことがあっても、
    好きな事があれば、その世界に没頭している間はすべてなくなる

    沢山なくて良いから、
    好きな事、好きな人を大切にしようと思う作品

    0
    2026年09月30日

    Posted by ブクログ

    こういう専門的な用語や話が出てくると、自分の知らない世界でワクワクする情景が目に浮かぶ。
    レースってどうできているのかな?なんて考えたこともなかったので部屋のレースのカーテンを見て「これを手で編むなんて...」と驚くなどした。

    知っている方の名前が出ても、化粧品はしっているが服は知らないな...と思う人が多かった。
    また、トレンドセミナーは毎回見ているが、派手な服やらオシャレな服など、自分の感覚だけで見ているだけで、構造やらそういうのを触れたことがなかったから、勉強になる部分が多かった。

    作中で何回が出てくる、「昔は男女が好んできていたが、今は女性だけの服になった」という表現が、なんだか巡り巡って今になったんだなと思った。
    女だけの服、男だけの服。
    そんなの決まっていないのに周りがしていないから自分もしない。
    視野が狭くなっているんだなと反省する。

    最後のシーンは、胸が熱くなった。
    ようやく纏子が自分の力で1歩を踏み出そうと決意したところがすごく良かった。
    館長たちの絆もとても良かった。

    ただ、自分だったら絶対に許せないだろうし、芳と一緒に追いかけて白黒つけてたと思ったから、そこはスッキリしなかった。

    0
    2026年09月16日

    Posted by ブクログ

    序盤が辛いが最後は救われる話と聞いて借りたが確かに序盤が死ぬほどつらいし境遇が酷すぎる
    正直序盤はペース読むペースが死ぬほど遅かった
    序盤が長すぎると思った
    だけど芳と纏子がお互いを認識し名前を名乗りあってから今まで散らばってたピースが繋ぐ様は美しく
    聞いてた通り最後は纏子が前を向けてあるけてよかった
    そうして芳もある意味あの服飾美術館によって人生救われた人間であり
    2人は恋愛関係になるか分からない。だけどずっと一緒にあの美術館で服の事を語り合っていればいいのにと思えた

    0
    2026年09月03日

クローゼット(新潮文庫) の詳細情報

  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    :
    新潮社
  • 掲載誌・レーベル
    :
    新潮文庫
  • タイトル
    :
    クローゼット(新潮文庫)
  • タイトルID
    :
    877434
  • 電子版発売日
    :
    2020年11月30日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    1MB

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