グリフィスの傷

グリフィスの傷

1,760円 (税込)

8pt

からだは傷みを忘れない――たとえ肌がなめらかさを取り戻そうとも。
「傷」をめぐる10の物語を通して「癒える」とは何かを問いかける、切々とした疼きとふくよかな余韻に満ちた短編小説集。

「みんな、皮膚の下に流れている赤を忘れて暮らしている」。ある日を境に、「私」は高校のクラスメイト全員から「存在しない者」とされてしまい――「竜舌蘭」
「傷が、いつの日かよみがえってあなたを壊してしまわないよう、わたしはずっと祈り続けます」。公園で「わたし」が「あなた」を見守る理由は――「グリフィスの傷」
「瞬きを、する。このまぶたに傷をつけてくれたひとのことをおもう」。「あたし」は「さやちゃん先生」をめがけて、渋谷の街を駆け抜ける――「まぶたの光」

……ほか、からだに刻まれた傷を精緻にとらえた短編10作を収録。

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グリフィスの傷 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

     傷について改めて考えてみると、見えるものもあれば、見えないものもある。生じた背景も事件、事故、自傷等、原因も様々だ。ここには、そうした色々な角度からの傷があり、テーマは同じなのに、十もの物語が紡がれており、レパートリーの多さに敬服した。
     中には、刺青のお話があり、あおたんと表する女の子がいた。ど

    0
    2024年11月06日

    Posted by ブクログ

    あらゆる「傷」に関する10の短篇集。
    ひとつひとつが短く、だけど衝撃は強め。
    「傷」にもさまざまある。身体の傷、心の傷、そしてそのふたつの傷が同時につく場合もある。
    場合も、というか、連動することのほうが多いのかもしれない、と読んでいて思った。

    クラス内でのいじめによる傷、過去の背徳的な恋愛でつい

    0
    2024年10月10日

    Posted by ブクログ

    やばいすごく面白い。表現の仕方といい短編集ひとつひとつが濃い。
    たくさんの傷がついても血が溢れない限り相手に痛みも何も伝わらない、だが、痛みを知る者同士でも助け合いができるわけでもない

    「傷」って本当に罪深い
    自分を強くしてくれるのか弱くなっていくかこれからの人生色々な傷物語だと思う。

    0
    2024年09月12日

    Posted by ブクログ

    傷にまつわる短編集
    心の傷、身体の傷、傷と言っても様々
    そのエピソード
    傷つけてしまった側は覚えてて、傷つれられた側は覚えていないこともあるしその反対も
    案外気にしてないことも反対にとても気にしてることも
    人を傷つけたことがない人はいなくて誰かしら傷つけたことはある
    SNSで会ったことがない人の誹謗

    0
    2024年08月31日

    Posted by ブクログ

    ズキズキした。ゾワゾワした。ここに描かれる人々が、誰ひとりとして、私が思うようにはいかなかったところが、とてもよかった。
    短編なのに、圧倒的で重くてたくましい。

    0
    2024年08月28日

    Posted by ブクログ

    92/100

    これは多分普段の私が読んでたら星3~4だった!
    けど今の自分には染みすぎる

    「自分が忘れてしまった傷を覚えている人がいる」

    直木賞作家の千早茜さんの本
    なんかもうめっちゃよかった。文章が優しい染み込んでくる自分が誰か傷つけてもそれをずっと忘れない人でいたい
    傷つくことが怖いけど傷

    0
    2024年07月23日

    Posted by ブクログ

    手にとった時、随分薄い本だなと思った。
    けれど、中身は充分厚かった。
    傷をテーマに幾つもの短編。哀しみや切なさがたくさん含まれているけれど読後はなぜかすっきり。

    自分自身の傷痕を久しぶりにみたけれどわたしはもうすっかり癒えていた。


    0
    2024年10月06日

    Posted by ブクログ

    切傷に裂傷に咬傷に熱傷に刺傷に火傷に刺青?に、とにかく傷だらけのオムニバス。どうにも痛々しい物語が連なる。ところがそれぞれ傷痕を抱く本人たちは、過去にとらわれ過ぎずに案外と前向きに現在を生きている。むしろ傷痕を生きていくひとつの糧にしているところもあって感心する。リスカとて死ぬ気がどうこうよりも、そ

    0
    2024年09月27日

    Posted by ブクログ

    「傷」にまつわるお話。身体についた見える傷や見えない傷、心の傷。
    小さかった娘の顔に傷を負わせた父は、娘と向き合えずにいた。傷など忘れていた娘は、そんな父は自分を愛していないとずっと思ってきた。ある日、母から父がずっと傷を負わせた娘にすまないと思っている事を聞き、父は自分に興味がないのではなく娘にす

    0
    2024年09月26日

    Posted by ブクログ

    基本的に傷は負いたくないし、何かを傷つけたくもないけど、傷に関わらずにいられる人なんていないよなと思います。
    傷ってデリケートな話題だから誰かと話すこともあまりないけど、それでも傷なら「大丈夫?」とか「どうしたの?」とか聞けるのに傷跡って傷ついてからある程度時間が経っているので触れちゃいけない感じで

    0
    2024年09月24日

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