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烈しくも切ない、桜と人生をめぐる7つの物語。あたたかい桜、冷たく微笑む桜、烈しく乱れ散る桜……桜の季節に、人と人の心が繋がる一瞬を鮮やかに切り取った、感動の短編集。ステージママを嫌う子役の女の子(「初花」)、謎多き愛人をめぐる二人の男(「花荒れ」)、見知らぬ女性から「青い桜の刺青の標本を探して」と頼まれる大学資料館のアルバイト(「背中」)……現代に生きる男女の幻想、羨望、嫉妬、自己回復、そして成長を、気鋭の作家が描き出す。
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Posted by ブクログ
桜を介して揺れ動く心を描いた7つの短編集。 千早さんの作品は心にすっと染み込んできて、 心地よく読み進めてるつもりでいながら胸がざわざわする。 自分と同じ状況の登場人物はほとんどいないのに、今自分が欲しかった言葉を不意に言われ、ドキッとさせられる。 そんな心地よさと怖さを描ける作家さんだからこそ、...続きを読む雄大さと儚さを併せ持つ桜と相性が良いのだと思う。 心情とリンクする桜の色んな姿を満喫できたのも、 千早さんの繊細な季節の描写に没頭できたのもとても良かった。
暑くなりきってしまう前に読めて良かった。 繊細な心と桜の相性の良さを感じる。 不安定だからこそ美しいのかな。 どの話も語り手がまるで違うのに 空気感が似ていてすぐに惹き込まれる。 胸に秘めたことがあってもそれぞれグッと堪えて生きてる。 そこに静かな励ましを感じる。
千早さんテイスト満載な一冊でした。 艶めかしくダークで、とても純粋で正直な登場人物がたくさん。 ”危ないって思うまでは目を奪われることを恐れなくていい。『異形のものに神宿る』と申しますでしょう。何が良くて何が正しいかなんて一概に言えません。昔の人は今よりずっと大らかでしたよ。” ”露悪的に見えて...続きを読むも遠回りしているように見えても、それは完成するために欠かせない工程なのです” ”無理して自分を納得させなくていい。生涯、自分の幽霊を見るような生き方はしなくていい” 私は桜が好きだろうか?? 桜の思い出はいくつかある。 でも、その桜の光景ではなく、思い出すのは誰と一緒だったかだけだったりする。
念願通り、桜を眺めながら読みました。 どのお話もひらひらと美しかった。 ひとつ選ぶとしたら、春の狐憑きが好きかなー。 以前、ある桜好きの人が、 桜はあんまり縁起の良いものでは無いと思う と言っていたけれど 私は桜には不思議な良い力があると思ってる。 花荒れ、でも描かれていたけれど 何度でも、幸...続きを読む福な夢のような日々が咲くことを期待させてくれる そんな力を持っていると思う。 春の物思いのお供に。星5⭐️
桜モチーフの短編が七つ入った1冊。 千早茜作品は幻想入り交ざるような思いと生活がとても好きで、本作もその行き来が心地よかったです。儚さ、日本の風景、身近な桜の様々な要素が人々の記憶や一瞬の風景に結びついて、描かれていきます。 決して答えを出してくれるわけではない物語。読み手によって色を変えるような短...続きを読む編は淡さも感じますが、心地よい余韻とともに残る感覚がありました。 どの短編も正直好みですが、「春の狐憑き」「白い破片」「初花」「樺の秘色」が特に好きでした。 何度でも読みたくなります。
桜にまつわる7つの短編物語。ここで千早茜さんの書く物語は多くの人が求める涙と感動という類なものではなくて、むしろ世の中で生きにくさを感じているような人々に焦点をあててその心の中のありのままを、桜のモチーフに重ね合わせて書き上げているような印象がしました。 昼間の桜と夜の桜、青い空の下で穏やかに咲く桜...続きを読むと雨にうたれて冷たく花弁を散らしながら咲く桜は皆印象が違いますが、そんな違いをより繊細に感じ分けて書いているような気がしました。桜の季節に読めて(終わりに近かったですが)とても良かったです。どこか妙で現実離れしているようだけどじわじわと心に染みてくるこういうお話を、私はもっと読みたいのだな、と改めて感じました。
何の繋がりも無い短編集かと思いきや、最初の章で出てくる桜が有名な美術館が登場するので、もしかしたら同じ街の出来事なのかもしれない… 「エリクシール」、死別した奥さんと同じ格好を今の奥さんにさせる描写があって、めちゃくちゃ胸糞悪かった…
まなもんが千早茜作品に出逢ったきっかけの本らしく、帯もまなもんが書いていたので読んでみた。 桜をテーマにした7つの短編集。 千早茜さんのとんでもなく美しく繊細な文章と、少し不思議で幻想的な物語設定に魅了されました。 好みは分かれると思うけど、愛萌さんはこういうのが好きなのね…!ということがよく...続きを読むわかった。 私は人の感情をストレートに表現されたものが好みなので、こういう作品は美術品を観るようで難しかったし読みとけていない部分も多くあると思うが、今回だと 「春の狐憑き」と「花荒れ」が特に好きでした。 温かい紅茶とかを片手に、静かな喫茶店でじっくり味わいながら読みたい一冊でした。 今からの季節、3,4月に読むのお薦めです。
桜がモチーフの短編集。 「あたしは…クラスの子たちより言葉を知っていると思う。言葉の数とかじゃなくて、その意味や味を知っている。例えば、失望とか、羞恥とか、後悔とか、孤独とか。だって、あたしはそれらの言葉を口に入れて、噛みしめて、涙がにじむくらいその苦しみを舌に浸み込ませて、やっと飲み込んでき...続きを読むたから。そして、飲んだ後もその言葉たちによって内臓をぐちゃぐちゃにされたから。【初花】」 その言葉の、経験に基づいた本当の意味を知っている人と、そうでない人とで、同じ言葉を発していても、その重みが異なると感じることは度々あるけれど、その感覚が「言葉の味」という表現で、上手に描写されている文章。 「人々の流れの中で、私は古い建物や展示物の建物や展示品の一部になる。そして、乾いた時間に静かに埋もれる【春の狐憑き】」「お酒に酔えないわたしが溺れるのは恋愛なのよ、きっと。…わたしは他人を操りたい。操りながら束の間の関係に溺れたい。…過去も未来も日常の煩わしい想いもなく、ただ、肉体として存在するだけのわたしになりたい【エリクシール】」 美術館で働く女性も、夫への復讐を続ける女性も、“我を忘れ、自分が自分でなくなるような感覚”を渇望している。表立っては言いづらいけれどたしかに存在する、正気を狂わすような欲望が、どの作品にも登場し、読み手に揺さぶりをかけてくる。 「私がはじめて見た桜は紫色をしていた。【あとがき】」人と人は完全に分かり合えることはないとしつつも、「泣きたくなるくらい幸福」な景色を誰かと共有することを支えとし、そこに幸福を見出す作者にとって、桜は美しさや心動かすものの象徴なのかなと思った。
桜のように切なくて淡いお話だと思いました。また桜の咲く季節になったら読み返したいな。より桜が好きになれます。
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