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私の幸も不幸も、私が決める。そう、決めた
40歳目前に離婚した桐原まりえは、寂しさよりも清々しさを感じていた。新直木賞作家が描く、おとなの女性の幸福と結婚を巡る物語。
『マリエ』は、『しろがねの葉』で第168回直木賞を受賞されたのが記憶に新しい千早茜さんの最新長篇です。
物語は、主人公の「桐原まりえ」が40歳を目前に離婚したところから始まります。離婚理由には納得がいかないものの、もう誰にも属していない、という軽やかさを感じているまりえ。すべて自分の自由にできる生活が一番大事でそれを危うくする欲望、たとえば恋愛などに呑み込まれたくはない。でも、なにか不安で、なにか取りこぼしている気も……。
ひょんなことで懐いてきた由井君のことは好ましいのだが、折に触れ、7つの歳の差を感じるばかり。そんな折、些細なきっかけと少しの興味から、まりえは結婚相談所に登録します。そこで彼女は、切実な「現実」や結婚に対する思いもよらない価値観を次々と突きつけられるのです。
千早さんは本作を、「生き方」の小説、と話されます。その言葉通り、これまでの千早作品のなかでもっとも著者に近いと言える主人公が、等身大で挑む日常の「冒険」には抜群のリアリティがあります。無防備に新しいことに飛び込んでいける年齢を過ぎて、仕事も落ち着き、結婚生活もリセットされ、コロナ禍に価値観を揺さぶられ……そんな「今」の生き方を問う意欲作です。
考え続けるまりえの軌跡を共に歩めば、きっと、「自分が今後の人生に求める幸せ」の輪郭が見えてくることでしょう。
Posted by ブクログ 2024年04月27日
一気に読んでしまった
描かれている日常がかなり日常に近い現実味のあるお話で友人たちの会話を聞いているような感覚だった
コロナ禍.40歳を目前に離婚した桐原まりえは新たな生き方を模索し始める
離婚って失敗なの?
恋愛と結婚は別なの?
女性が感じる男性との不公平感や見下される感覚、好きだった人の嫌いな...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年04月21日
森崎から切り出された離婚に応じたマリエの気持ちを想像しながら読む。新しい住居を構え、自分の時間を満喫する様子には余裕が感じられ、引きずったりしないものなのだなと思った。しかし、マリエが由井君と過ごしたり婚活したりする中で、自らの恋愛や結婚について改めて考える心の内には、揺れを感じた。それは、寂しい...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年03月01日
面白くて気が付いたらいつの間にか読み終えていました。
もっと読みたいと思ってしまうような、生活感と主人公のリアルな思考に現実を感じさせられました。
男であるか・女であるか、年齢差、社会的な格差、親との確執など、所々にちりばめられているような感じで、改めて結婚とは何か、他人に擦り合わせるとは、これま...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年04月24日
面白かった!千早さんの文章はスッと心に入ってきて本当に好き、、
まずページを開くと章題が全て3つの言葉で成されていて、新鮮でワクワクした!
マリエさんが離婚して、一人暮らしをはじめて、小麦粉料理を作ったり、自立してひとりの暮らしを楽しんでいるかっこいい姿も良かったけど
意外と新しい若い恋人にどっ...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年04月24日
主人公が私と同世代という設定だからなのか、
恋愛に対する価値観や心情がとても共感出来ました。
そうそう!そうなの!!
そう思うシーンがいくつも。
千早茜さんの描写がとても好きです。
結婚 について考えるきっかけになる良い本だと思います。
私は結婚して良かった。
旦那さんと一緒にいる時の私が...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年04月09日
アラフォー女主人公が離婚してから約1年間のおはなし。終始たんたんとした日常の出来事だけど、その間の新たな恋愛、婚活、母親との関係、それにそもそも離婚することになったきっかけを思い出したりする部分がすごくリアルでしみじみした。「繋がらないことで繋がってたい」って言う年上マキさんの乙女心わかるー。あと由...続きを読む
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