千早茜のレビュー一覧

  • 神様の暇つぶし

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    ネタバレ

    めちゃくちゃ好きな作品。
    表現力えぐい。
    「心臓が邪魔」って発想に鳥肌たった。
    あとめっちゃお腹空く。ご飯の話なのかもと思うぐらい食の描写が多いしほんとに美味しそう。

    最初から最後まで没入しっぱなしだった。自分もこの世界に生きてたような気がしちゃう。
    こんな恋してたわー!て気分になった。
    私も全さんに会いたくて睡眠時間削って読んでたもんな。
    結局藤子は全さんにとって特別だったのかというと、そうではないんだろうな。
    というとこまでめっちゃリアルだった。

    ただ里見くんは生きててくれてもよかったのでは。

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    2026年05月03日
  • 燻る骨の香り

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    木漏れ日を透かすような色素の薄い髪と眼。
    少年と見まがうような薄い体なのに、奇妙に老成したまなざし。
    人の姿をしているのに、人ではない生きものに見えた。(P29)

    天才調香師・小川朔という人間には、
    掴もうとすると、するりと手のひらからこぼれ落ちていくような、
    抗いがたい魅力がある。
    それは、畏怖に近いのかもしれない。
     

    『燻る骨の香り』千早茜

    〈香り〉三部作、とうとう完結。

    私が千早作品を好きになったきっかけは、デビュー作『魚神』。
    でも、匂い立つような清廉な文章や、静謐な世界観に
    完全にのめり込んでしまったのは、
    間違いなくこの〈香り〉三部作だ。

    文章から、こんなにも香りが立ち

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    2026年05月03日
  • 神様の暇つぶし

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    題名と内容がピッタリ一致する一冊だった。主人公の気持ちに入り込んでしまったのは久しぶりだった。ずっとこんな毎日が続けばいいと思った。だからこそラストスパートはかなり切なく、もどかしさを感じた。夏の暑さは、冬になるとどんなだったか忘れてしまうが、情景が簡単に想像できた。そのくらい文字での表現力がすごかった。

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    2026年04月30日
  • ひきなみ

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    祖母に預けられ瀬戸内の島で暮らすことになった小学生の女の子、葉と、その島で血を理由に差別されてしまっていた女の子、真以の話。
    物語は小学生の頃の2人と、大人になった2人という2つの時系列で語られる。

    初めの時系列では、大人に翻弄されながらも子供らしく純粋に生きる時間や人間関係が綺麗な言葉で描写される。

    「約束するのは信じていないみたいだから」
    「海を見慣れるように、一人でいることにも慣れるんだ」
    「戻るという言葉がしっくりくることに気がついた。でも、喜ぶことも悲しむこともできない」
    「凪いだ海のような起伏のない時間は、胸を騒がせることもなくゆるゆると過ぎていって、それはそれで楽でもあった」

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    2026年04月30日
  • 燻る骨の香り

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    そうか、こうやってこの物語は終わるのか。

    好きだという言葉ではとうてい表せられるほど執着しているの物語の最終章を「聞き」終えて、またスタート地点に戻ったような感覚。

    朔の原点を知ったような烏滸がましい感覚もあるし、結局のところ彼の何も知り得なかったような歯痒さもある。

    ただ、あの館に一香の存在がまだあってよかった。
    一香が丁度いい香りで朔のそばにいるなら、安心。

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    2026年04月30日
  • 赤い月の香り

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    天才調香師・小川朔の館を舞台にした物語。今度は新たに家事手伝いとして雇われる浅倉満が主人公。感情や嘘まで嗅ぎ分けられる特異な才能をもつ朔や、その才能を頼る依頼人たちと触れながら自身の過去と向き合っていく。

    前作の「透明な夜の香り」が好きなので待ち望んだ文庫化。やっぱりどこか現実味のない世界観や感覚が敏感になりそうな植物や食べ物の描写が好き。前作の主人公との描写の違いも面白い。

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    2026年05月04日
  • 神様の暇つぶし

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    久しぶりの恋愛もの。
    こんなに生々しくて苦しくなると思ってなかった。

    でも全さんに惹かれる主人公の気持ち…
    なんかわかるなぁ。
    あたしも頭ぐしゃぐしゃって撫でられたい(笑)

    親と同じ、もしくは少し上の年齢の人との恋愛が
    こんなにもいいものに見えたのは初めてかも。
    孤独同士だったから尚更美しく見えた。
    完全に、全さんが沼男だった。

    読者までもを魅了する恋だったし
    読んでる間、あたし自身もずっと夏の中だった。

    これは手元に置いておいて、
    いつかまた忘れた頃に読み返したい。

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    2026年04月30日
  • マリエ

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    結婚って何だろう、と考えさせる本です。
    千早さんの着眼点は素晴らしい。
    巻末の金原ひとみさんとの対談も面白かった。

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    2026年04月30日
  • 透明な夜の香り

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    ■作品
    透明な夜の香り
    ■全体の印象
    派手さはないが、静かに引き込まれる作品。読後にじわっと余韻が残るタイプ。「普通に面白い」と感じやすいが、あとから効いてくる。
    ■テーマ
    ・香りと記憶の結びつき
    ・人との距離感(近すぎず遠すぎず)
    ・過去との向き合い方
    ■良かった点
    ・「香り」という抽象的なものを軸にした独特の世界観
    ・文章が落ち着いていて読みやすい
    ・感情を説明しすぎない余白のある描写
    ・静かなのに、人物の内面がしっかり伝わる
    ■気になった点
    ・大きな事件や展開を求めると物足りない
    ・解釈を読者に委ねる部分が多く、人によっては曖昧に感じる
    ■印象に残ったこと
    香りが記憶を呼び起こす描写がリ

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    2026年04月28日
  • 男ともだち

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    かたちに残せないし、残らないけど、のこしたくなるそんなかたち。


    私にとって男ともだちとは
    いつか途切れてしまうし、別れる時がくる。それを分かっていても、恋人というかたちにはなれない。自分はどちらかと言えばハセオ側だなと思った。相手が離れていくのは少々辛いし仕方のないことだけど、そのつながりくらいしかのこせない自分がいることもまた仕方のないこと。どうにかなろうと考えが及ぶ時もあるが、絶対にしない事は自分でも分かる。

    世間一般でいう、”恋愛”を自分がどう表現するのか、まだ全く見当もつかない。

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    2026年04月28日
  • 透明な夜の香り

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    香りはずっと記憶されるという言葉が印象的。

    香りは、過去を呼び起こすものだと感じた。
    泣き崩れたり、人格を変えてしまったりという経験はないが、実際に、疎遠になった人の香りを思い出して元気かなと考えてしまう事はある。

    過去を思い出す事で優しくなれたり、前向きになれる力もあるのではないかと思った。

    この本を読んで、
    香りというものがより好きになった。

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    2026年04月26日
  • 透明な夜の香り

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    調香師の特殊な環境で働くことになった一香の話。
    確かに意識はしていないが、街で知ってる香りを感じると、その人のことを思い出すことがある。
    ある香水の香りを嗅いだ時、中学の同級生が卒業式前に香水瓶を割ってしまい、とんでもない香りで出たことを思いました。

    こういう能力?特性?は割と刑事やら探偵やらのチート能力として紹介されるような本を読んだことがあるが、どちらかと言うと「良くないこと」の様な扱いをしていたのが印象的だった。
    確かに、人の感情を機敏に察してしまうのは嫌だなと思った。

    朔と一香の関係がどうなるのか気になり、続編も出ているのを知ったので、読みたいと思う。

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    2026年04月25日
  • 赤い月の香り

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    透明な夜の香りの続編
    透明な夜の香りで千早さんの作品を知って好きになったので、また朔さんや前作の主人公の一香のいる世界に入り込めるのがとても幸せでした!
    今回のテーマの加害と正しい執着について香りを通して作られていくストーリーがやっぱり千早さんの作品好きだたなぁーと改めて感じました!
    また前作の主人公一香は出てこないかな⋯と思っていたら以前とは違う視点で登場してくれたのも嬉しかったです。

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    2026年04月25日
  • 燻る骨の香り

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    大好きな大好きな千早さんの、香りシリーズ。
    香りシリーズが一番好きなので一気読みしてしまった!
    三部作で終わってしまうのが寂しい。

    シンと静まり返ってるのに、嘘と闇でぐちゃぐちゃしてた。
    人間離れした嗅覚を持っている…、秀で過ぎると生きづらいんだな。

    香りを想像しながら、感情を整理しながら。
    私にとっては香りは儚くて一瞬なのに、そうじゃない。
    確かに記憶と結びついてる…
    そう考えると、香りは執着と結びついているんだな。

    もっと続きを読みたかったな…

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    2026年04月25日
  • 燻る骨の香り

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    最終作品を読み終え、今すぐにでも初作を手にしたいと思ったのはいつぶりか、初めてか。
    この世界感が出逢った頃からあまりにも好きだった、魅力的だった。香りの記憶を色濃く感じる人間だったから自分が。
    三作品の中で、最初から最後まで一番香りを強く感じ続けていたのは自分の中では正しくこれだった。
    読み終えるのが勿体ないと心の底から思った、この世界をずっと感じていたかった。
    それが叶わないからこそ、その余韻に浸る事が出来てその世界がまたさらに自分の中に刻まれていくんだろうな。

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    2026年04月24日
  • 赤い月の香り

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    冒頭から文体がとても美しく、前作に続き新城と朔さんコンビが出てきてその掛け合いも相変わらず魅力的でしたし、前作の主人公であった一香さんも重要な登場人物として登場し、ファンとしてはそれだけでも大満足なのに今回の主人公と朔さんの意外な共通点や依頼をしてくる人々を取り巻く人間模様や抱えている苦しみ、悩み、許しの葛藤に引き込まれて、一気読みしました。
    最新作も出ているとのことで読むのが楽しみです。

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    2026年04月23日
  • 雷と走る

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    行ったこともない、異国の地の情景が、千早茜さんの力で、ありありと目に浮かぶ。
    流石です、、
    今回も素晴らしかったです。

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    2026年04月22日
  • 透明な夜の香り

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    家に引きこもっていた若宮一香の新しいアルバイトは、調香師の小川朔の家で家政婦として働く事だった。小川朔は他人が分からない匂いを感じることができ、どんな匂いでも作ることが可能だった。その友人の新城という男が、依頼を引き受ける。一香、朔、新城の3人が、様々な依頼人の過去や心の傷に、香水を通して触れていく。そしてお互いの過去にも…

    文章から匂いがする。本を読むということは、文字を追い、話を理解し、頭の中に情景を思い浮かべることだと思っていたが、この本を読むと情景だけでなく、匂いまで思い浮かべることができるのに驚いた。あと、静寂。「透明な夜の香り」というタイトルのように、物語の中に静寂を感じる。スト

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    2026年04月21日
  • おとぎのかけら 新釈西洋童話集

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    シンデレラや白雪姫などの童話を現代の人間にしたらどんな残酷で苦しい世界なのか。
    かといって無理にグリム童話っぽくするわけではなく、まるで振り返ったらシンデレラみたいねっていう皮肉に落ち着くような甘美だけど残酷な物語。
    個人的にはヘンゼルとグレーテル、白雪姫が好きです。
    純粋無垢な子供たちが邪悪な大人に騙されて…でも最後にはヘンゼルとグレーテルは悪い魔女を倒して。現代でそれが一体何とされるのか。
    白雪姫も、毒林檎を食べてしまう白雪姫は実は黒い笑みを浮かべる恐ろしい女だったかもしれないと思えるようなゾクッと感。
    だけどもどこか現代女性のひとつの考え方として腑に落ちるような言葉の使い方がさすが千早茜

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    2026年04月20日
  • 神様の暇つぶし

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    ネタバレ

    冒頭から引き込まれた。なんなら冒頭が1番好き。
    あと、手に入ってから失うのと、手に入らないまま想い続けるのはどちらが辛いだろうか。
    どちらも辛いが、今の私は手に入らないまま想い続ける方が辛いかなと思う。し、誰かのそんな存在になりたいとすら思う。
    今更ながら登場人物が少なくて読みやすい。全さんに奥さんがいたのは驚いたが…。でも、自分が変わってしまうくらい愛した人が、自分をどう見ていたか残してくれるのは少し羨ましい。2人の時間を公開されるのは恥ずかしいけど。
    総じてよかった!読んだ後にすこし寂しさが残る。

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    2026年04月20日