千早茜のレビュー一覧

  • 男ともだち

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    ネタバレ

    ✶印象に残った言葉✶

    「好きな世界があるということは排除している世界があるということだ。」

    「祈ることは嫌いだ。夢を口にしたいとも思わない。祈りはどこか他人本願な気がするし、夢を口にしたら夢を持っているという事実だけで満足してしまいそうだ。夢という響気は現実的ではない。プロになってからは神仏に祈ったこともない。初詣にすら行かない。夢なんて実現しなければ、頭の中にあるだけの絵と同じ。描かねば、ない。」

    「時々、ハセオは煙草を吸いにベランダにでた。湿った冷たい空気がさぁっと入ってくると、私も裸足ででて外を眺めた。寒さは感じなかった。むしろ、清々しかった。白い息がハセオの吐く煙に溶けていく。

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    2026年06月14日
  • グリフィスの傷

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    傷をテーマにした10篇の短編集。どうして傷はこんなにも私たちを惹きつけるの?完璧じゃないものに愛しさや親和性、美しさを感じるのか不思議。その傷に思いを馳せるから?傷の原因や傷ついた時の気持ちや痛みなどの奥まったものを想像したり、知りたいと思うからなのかしら?
    どの話も好きで、ハッとする文章がたくさん出てきてどうしてこんなにも鮮明なんだろうと思っている。好き、好き大好き。
    「この世のすべての」は特に好きなお話。傷つけられたものが弱いだなんて誰かの勝手な思い込みだよね、いつだって世界は生きやすい方が良いんだから。

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    2026年06月14日
  • 燻る骨の香り

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    「透明な夜の香り」
    「赤い月の香り」
    に続く3冊目

    主人公はどんな香りでも作りだせる、天才調香師
    小川朔
    人並外れた嗅覚を持つ

    今作は小川朔の全2冊に至る前段の話だという

    香りにまつわるミステリー、とも言えると思う

    京都、香原料 薫香の製造販売をしている瑞雲堂の2人姉妹
    姉の真奈目線で進んでゆく
    妹の丹穂(にお)は、類まれな嗅覚をもつ

    丹穂は、最初の1ページ目、伽羅の香りを放つ骨として登場する
    もうこの世にはいない

    人々の秘密や欲望を、小川朔が解き明かす

    日本語の奥深さと、面白さを表現し、
    香りの薫る、匂う、嗅う、そして燻る舞台を創造して、存分に楽しませてもらった

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    2026年06月13日
  • 透明な夜の香り 赤い月の香り

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    この小説は澄んだ景色がとてもリアルに目に浮かぶ作品。透明な夜の香りはとても澄んだ清いシーンに富んでいたイメージだけど、この作品は憎しみとか、怒りとか執着とか人間の醜い部分がリアルに描かれているイメージ。

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    2026年06月12日
  • 神様の暇つぶし

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    ネタバレ

    ✶印象に残った言葉✶
    「誰かと関わると、もう出会う前の自分には戻れなくなってしまう。それが幸福なことなのか不幸なことなのかはわからない。」

    「ひとりは楽だ。すり減ることも、奪われることもない。」

    「好きなんじゃなくて、好きになられたいんだよ。自分をまるごと、百パーセント受け入れてもらいたいの。あいつは承認欲求の塊だ。」

    「飽きた。面倒臭くなった。興味を失った。ばっさりと切られてしまうことを恐れるあまり、避けられている理由を深読みしたり、最初からなんの関係もないのだと思い込もうとしたりする。避けられているかどうかすら定かではないのに。」

    「みんな自分の恋愛だけがきれいなんだよ。不倫してよ

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    2026年06月11日
  • 神様の暇つぶし

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    ネタバレ

    香りシリーズから興味を持っていたけれど、恋愛小説ということでなかなか手が伸びていなかった1冊。
    もうこれは恋愛小説なんて一言でまとめられない作品!笑
    一夏の思い出、短い期間の記憶であろうことが、千早さんの描写から鮮明に、まるで自分自身が藤子として見てきたかのように思えた。本当に情景や心情を表現する言葉が美しくて魅了される。

    自分は変わったのではなく変えられたのだと、それが傷という形でも、その人がいた証になるから。
    20歳の藤子は自分のことを捻くれていると思っているが、実際にはあまりにもまっすぐで正直だった、そのギャップもまた若さゆえなのだろう。


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    2026年06月10日
  • 男ともだち

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    本屋のPOPをみて妙に気になり手に取ったらまぁ面白くて3日ほどで読み終えた。
    ハセオの存在って大きくて、ハセオと再会してから彼氏、愛人との関係が代わり、仕事に対する姿勢も変わってるなぁって感じた。
    ハセオは神名のこと好きだったんかな?神名はハセオが好きだったんかな?と言及されてないのがまたいい。ハセオみたいな男ともだち欲しくなった。

    千早茜さんにハマり、他のも読み漁ってる

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    2026年06月11日
  • 透明な夜の香り 赤い月の香り

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    私も朔さんの香りに包まれたいし、香りだけで自分じゃない自分になれることに興味が湧いた。
    相変わらず描写が細かく、パノラマのように周りが少しづつ動いている様子が浮かんできて、どっと世界に入り込んで読むことができた。
    素晴らしい作品。

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    2026年06月10日
  • こりずに わるい食べもの

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    わるたべシリーズ3作目。今回も面白かった~♬
    何故か4作目を先に読んでしまったため、
    あれ、殿は?、東京で一人暮らし始めたの?と疑問に思っていたことが、今回の3作目を読んで納得できた。

    相変わらず食に対しての執着心が凄くて(笑)
    こんなにも手間暇かけて美味しく好きな物を食せることが羨ましかった。(私は面倒くさいが勝ってしまう…笑)

    個人的には雨の日のココアとビスケットの話がお気に入り。私も雨の日の楽しみにココアを作ろうかな〜?と思ったり。笑



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    2026年06月10日
  • クローゼット(新潮文庫)

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    服飾美術館を舞台にしたお話。
    私が10代の頃ロリータファッションにハマっていたこともあり、楽しく読むことができた。破れた洋服を一針ずつ縫うように、纏子の心の傷が少しずつ癒えていくように感じた。好きな服を丁寧に扱うように、この作品もずっと大切にしたいと思う。

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    2026年06月08日
  • 透明な夜の香り 赤い月の香り

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    今回も面白かった(*^^*)
    前作より朔さんがちょっと人間味を手に入れたような気がする…!
    そして今作も文章なのに何かを感じる不思議な1冊でした!香りがするような、花が見えるような…不思議な感覚( ´~`)
    人の繋がりが修復されたり、新しく繋がったり…今作は私の中では最終的にはほっこりした気分でした♪

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    2026年06月07日
  • 透明な夜の香り 赤い月の香り

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    1番好きな作家さんの1番好きな作品の続編で、文庫化するのをずっと待ってました!
    やっぱり私は千早さんの書く静かな空気のお話が大好きです。とても落ち着きます。
    巻末のインタビューで、「人と関わると加虐性がどうしても生まれる。特に恋愛においては。」みたいに言っていたのが、とても共感できて印象的でした。

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    2026年06月07日
  • 男ともだち

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    カテゴリ「恋愛」にしちゃったけど、恋愛じゃないんだよね。男ともだちだから。

    別のSNSで同書に対して「登場人物に感情移入できなかった」というのを見かけたが、千早さんの作品で感情移入できたのは『プティフール』のシュークリームが好きな彼氏くらいじゃないかな(ΦωΦ)
    千早さんの本は感情移入して読む本じゃないと思うんだけどな。なんかね。

    千早さんの作品はまだ4冊だか5冊目だが、登場してくる女性に職人気質なところが好き。異性に甘えたい気持ちもありつつ、根っこはいい作品を作りたい、大切にしたい、天と地を繋ぐ細くて力強い真っ直ぐな糸のような信念を感じる女性が登場するところが好き。
    私にはない強さだか

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    2026年06月07日
  • マリエ

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    各章のタイトルが好きだった。特にお気に入りは、「雨の蜜月 ポリープ 桃モッツァレラ」

    結婚についても、恋愛についても、
    関係性についてだって、目の前の相手と自分では捉え方が違うのかもしれない、と思った。

    その人の世界はその人にしか捉えられないし、不倫や結婚、離婚と名前がついているけど、その中身は千差万別で当たり前で。

    千早茜さんの小説は、感情やその時の気配が流れ込んでくるような感覚がある。だから、物語を受け取りながら、自分の内側に深く潜るような感じになる。とても好き。

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    2026年06月07日
  • 燻る骨の香り

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    香りの天才小川朔の20代の頃の話。
    当時は大手化粧品会社に勤めていた。探偵の新城とはすでに付き合いがある。
    京都の香老舗・瑞雲堂。そこにも飛びぬけた香の才能を持つ丹穂がいた。彼女が死んだ時、荼毘に付された骨から、するはずのない伽羅の香りが立ち上った。
    残された姉の真奈は香りの才能がなく、経営に苦しんだ。
    そこに葬儀から数か月後、真奈の前に「伽羅の骨」を探す男・新城と、生前の丹穂との約束を果たしに来たという調香師・小川朔が現れた・・・。

    ミステリアスな展開で、最後まで秘密を抱えながら物語が進む。
    キーワードは「嘘」。
    これでもう小川朔の物語が読めないかと思うと、残念のような、しかし、もうこれ以

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    2026年06月06日
  • 神様の暇つぶし

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    ネタバレ

    夏が来たら、きっとまた読みたくなります。
    もっと知りたい、近づきたい、触れたい、だけど嫌われたくない。という感情、どこか自分の事のように読み進めていました。藤子の若さと全さんの病。すなわち生と死を千早茜さんが綺麗に描いていました。
    読み終わった後もどこか思いを馳せてしまう小説は、人生で初めてです。大好きな1冊。

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    2026年06月06日
  • 神様の暇つぶし

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    好きな人から勧められた本。
    主人公と重なる部分がありグッときた。
    忘れられない人、忘れたくない人を思い出す1冊でした。

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    2026年06月06日
  • 燻る骨の香り

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    千早茜さんのニオイの描写が、本当に好き。
    本屋さんとかで、本を選ぶ時、本に限らず何かを選択する時または、大きく言えば人生の岐路にたったとき「嗅覚」が必要だと自分は思う。
    それを踏まえて本作に限らず、ブグログの皆様には以下の事は、極力やめていただきたい。

    ・自分が選択した本の酷評。

    自分が選択した「嗅覚」を否定している事に気付いているのだろか、、、

    鼻、ニオイ、クサイが使われている慣用句や諺は、たくさんあります。鼻であしらったり、鼻で笑うような事はやめて、読書って素晴らしい!と鼻を高くして言いたい!

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    2026年06月06日
  • 神様の暇つぶし

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    ネタバレ

    文章が好きすぎる。
    生々しいリアルな恋愛。性描写が綺麗で美しい。


    p.8 誰かと関わると、もう出会う前の自分には戻れなくなってしまう。

    p.31 泣きたくなったら食べればいい。泣きながらでも飲み込めば、食べた分だけ確実に生きる力になる。

    p.207 「みんな自分の恋愛だけがきれいなんだよ。不倫してようが、歳の差があろうが、略奪しようが、自分たちの恋愛だけが正しくて、あとは汚くて、気持ちが悪い」

    p.287 手に入ってから失うのと、手に入らないまま想い続けるのはどちらが辛いだろうかと考える。


    私は圧倒的前者だと思う。その人を手に入れた先の幸せを知ってしまっているから。

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    2026年06月06日
  • 透明な夜の香り

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    ネタバレ

    「香りは脳の海馬に直接届いて、永遠に記憶される。
    けれど、その永遠には誰も気づかない。その引き出しとなる香りに再び出会うまでは」
    普段は忘れていることも、懐かしい香りに出会うと突然思い出すことがあるよね〜

    ⚫︎作品の魅力
    洋館での暮らし、菜園で丁寧に育てられたハーブと花々、香りの描写がとにかく繊細で美しい。本から香りまで漂ってくるような気がした。
    大きな出来事が起こるタイプの作品ではないけれど、その静かさが心地良くて、読んでいてしんどくならない。一文ずつゆっくり味わいたくなるような作品。
    登場人物も魅力的で、一香と朔はもちろん、読み進めるほどに新城のぶっきらぼうな優しさに安心する。
    どんでん

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    2026年06月04日