千早茜のレビュー一覧
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香りシリーズの最終作。千早先生も同じ人物でシリーズ化したくなかったということで、本作は一香と出会うより前の前日譚。
舞台は京都の香老舗である瑞雲堂。朔と同じ才能を持っていた丹穂の死をきっかけに、朔と出会った姉の真奈。はじめは丹穂にしか作れない香りを朔に依頼し、会社の危機を救おうとする真奈だったが、朔との出会いから、丹穂に嘘の巣と言わしめる瑞雲堂、そして、死してなお、嘘をついた丹穂の嘘が暴かれていく。
本作でも「執着」がキーワードです。
本シリーズの様々な人間模様をみていると、執着するがゆえに嘘をついてしまうことってあるなと思います。色々意見はあると思いますが、個人的には本作が一番好きでした! -
Posted by ブクログ
千早さんの紡ぐ世界はやはり繊細で、儚くて、胸がきゅうっと締め付けられるような切なさを覚える。
銀の山を舞台に、間歩で生きる男たちと、それらにどうしようもなく惹かれながらも、女であるために同じようには生きられないウメ。
どの人物もぶっきらぼうながらも愛に溢れていて、とても魅力的だった。
長く生きられないと知りながらも、間歩に入り銀を求め続ける銀堀たち。
夫が死ぬたびに他の銀堀のもとに嫁ぎ、男が生まれればまた間歩へと送り込む女たち。
銀の山で命を繋いでいく覚悟や強さが物悲しい。
子猿のようだったウメも立派にその環の一端となったことが、嬉しいような、切ないような。
千早さんは色や香りの表現が美 -
Posted by ブクログ
こんなにもかと思うほどに情景が生々しく目に浮かぶ言葉たち
読み終わったあと、神様の暇つぶしっていろんな捉え方ができて面白いし、これから経験を重ねてもまた捉え方変わるのかもと思った。
読んでいる間は、お互いに神様だと思い合っているんだなと感じていたけど
読み終わってふと考えると、
藤子はまだまだ若くて、彼女が歳を重ねてふとあの夏のことを思い出したときに、暇つぶしだったなあと考える瞬間もあるかもと思った。
その時には藤子は沢山の経験をして全さんとの記憶も薄れていて、また神様と思える人と出会えているかもしれなくて。
当時全さんから神様と言われていた当時の自分を思い返すと、人生の暇つぶしだったなと -
Posted by ブクログ
ネタバレ個人的に今、おじ×若い女の子がキてるので読んでみた
ちょうど読んでる今のこの時期が作中と重なっていたので時間の流れをリアルに感じながら読めた
全さんにやっと手が届いたと思ったら消えてしまって…はかないよ~
全さんはこんな男にハマってはダメだ、の典型的な男だけどこれは沼る
飲食店でのご飯の味、匂い、ビールの喉越しのよさ、また私自身も山形に住んでいたことがあるので山形旅行の景色も鮮明に感じられた
だから虚無感が半端ない、思い出のひとつひとつが胸を締め付けてくるから。
全さんの肌の感触とか薬を飲む様子とか、じわじわと死を感じて、苦しくなる。
私もこんな恋愛したいけど、多分一生引きずって立ち直れないな -
Posted by ブクログ
友人から勧められ購入。
読んでみると、文体が綺麗すぎて感動…
また、記憶に残る文•考えさせられるセリフがとても多く、繰り返し読みたい。
色と香りが事細やかに描かれており、
風景+匂い、人+匂いで表す言葉は、
より想像がしやすく、解像度が上がるなぁと感じた。
一方で、物事を深く感じ取れる•考えられるという事は必ずしも良い事ばかりではない。というのも本書の一つのテーマだと思われる。
世の中素晴らしい物•人だけで構成されていないし、そもそも何を素晴らしいとするか?その価値観自体も人によって視点•解釈が異なる。
考えだしたらキリが無さそうだなと思いつつも、
とりあえず自分が心地良く感じる場所•物 -
Posted by ブクログ
ネタバレ楽しめた。
「透明な夜の香り」を読んでなくても楽しめる。
でも読んでた方が、あの場所の雰囲気と登場人物を
もっと上手く捉え楽しむことができると思う。
この作品では朔の過去をほんの少し知る事ができる。
あの才能と普段の佇まいから、朔も完璧ではない
普通の人間だという事を忘れてしまいそうになるけ
ど、その普通っぽい面が垣間見られる今作。
朔と一香から同じ香りがするというのが、少しくす
ぐったく感じた。毎日通うわけでもないのに、未だ
にそうしているところに朔の気持ちが見えるような…
朔が準備している瓶を一香が必要とする日がこない
といいな。いつまでも二人一緒にいて欲しい。
満は、香りで誤魔化さず、