千早茜のレビュー一覧

  • 本をめぐる物語 小説よ、永遠に
    加藤さんの「青と赤の物語」と千早さんの「あかがね色の本」が好きでした。

    何度も出てくるテーマ、
    「物語がなくなったら?」。
    自然といつも以上に大事に読みましたとさ。笑
  • マリエ
    主人公が素敵!こんな大人になりたい!普段意識していない所で小さな差別があったなんて気づかなかった。千早さんの小説も今後読んでみようかな

  • 透明な夜の香り
    時間がゆっくり流れる感じと、重厚な洋館、ワックスがけされた木製家具、ちょっと癖のある住人、恋愛は添えるだけ。
    主題はそこじゃないけど、なんだか花を買って帰っておうちを丁寧にしたくなる読後感でした。
    丁寧だけどキラキラしてなくて、主人公が前を向くのをじっくり見守っている感じ。
  • 西洋菓子店プティ・フール
    読み始めてすぐに千早茜さんの描く
    世界観にどっぷり浸れてよかった。

    甘い甘いスイーツに照らし合わせた中に
    ちょっとしたスパイスや毒を感じる描写が魅力的

    巻末対談ではたくさん勉強をして
    執筆していることも分かりより感動。

    なんかもう今すぐスイーツ食べに行きたい。
  • 桜の首飾り
    千早さんテイスト満載な一冊でした。
    艶めかしくダークで、とても純粋で正直な登場人物がたくさん。

    ”危ないって思うまでは目を奪われることを恐れなくていい。『異形のものに神宿る』と申しますでしょう。何が良くて何が正しいかなんて一概に言えません。昔の人は今よりずっと大らかでしたよ。”

    ”露悪的に見えて...続きを読む
  • 透明な夜の香り
    「あなたがいなくなってから紅茶の味が違う。香りは変わらないのに」
    これほどオシャレなセリフ、どうやったら思いつくのだろう。
    「香り」と言えば良いもののイメージだけど、必ずしもそれが良い方向に行くとは限らない、その人を狂わせるものになることもあるという部分を書いていることに凄さを感じた。
  • こりずに わるい食べもの
    面白い。共感できる箇所がいっぱい。
    「焼いてから」野菜は焼くと、今までの概念が変わるくらい、味が濃くなって、別物。
    パフェも食べたくなるけど、今は冬。寒い。
  • 透明な夜の香り
    千早作品二冊目です。
    最後の解説にも書かれていたが
    文字の中?文書構成の中?から本当に漂ってくるような
    微かな嗅いだことが無いが臭覚が刺激される香りに稀有な
    体験を覚えました。
    文書のリズム感が、凄く私には合っているようで読んでいて
    凄く心地よかったです。
    1章にてクリムゾンスカイの薔薇に始まり、最...続きを読む
  • ひきなみ
    妻の実家、しまなみの島々が舞台。風景が手に取るようにわかる。そして作者は立命館大文学部。OBとして誇らしいです。もちろん会ったことなどありませんが。
  • 透明な夜の香り
    朝の洋館に満ちる、さわやかな香りと明るい陽の光が、まるで自分がそこにいるみたいにはっきり感じられた。
    香りはもちろん、色やお料理の描写もみんな綺麗で丁寧だった。特に、章の書き始めの文が良かった。

    -花の色がつよい。鮮やかな赤が目を刺して、足が止まる。-(1章)
    -とじたまぶたの奥で雨の音を聞いた。...続きを読む
  • 透明な夜の香り
    本から自然と香りが漂ってくるような不思議な感覚になる。
    自分の人生を振り返り香りの記憶を思い起こされる。
    影のある朔や一香と自然体の新城や源さんとのバランスが絶妙。
    香りを求める依頼者達も個性豊か。
    続編も気になる。
  • クローゼット(新潮文庫)
    最後は予想していたよりあっさりしていた。
    けれど、人間が変わり始める瞬間は案外そんなものなのかもしれないと、感じました。
    みんな幸せになって欲しいなぁ
  • こりずに わるい食べもの
    千早さんの5感表現は、耳触りの良さも分かりやすさもハッとする感じも全部ある。子供心は同じ景色を2倍豊かにするなあと、しみじみ。

    ・ささやかな個人の幸せやこだわりを理解し、共有できるかどうか。円満な恋愛も日常もそれなくしては成り立たない。

    ・食べさせてくれる。食べものを与えてくれる。それはきっと、...続きを読む
  • 犬も食わない(新潮文庫)
    今目の前にある肉体は有限だった。
    きれいと言っても良かった。
    この先老いて、潤いをなくしていくだろう男の肌や髪を想像しては、残念なような、ほっとしたような感傷的な気分になった。
    あたしにとってのきれいは、最後の景色なのだと思った。
  • 透明な夜の香り
    文字から香りが伝わってきて、とても不思議で心地よい感覚で読み終わりました。
    千早茜さんの作品は初めて読みましたが、他の作品にも触れてみたいです。
  • 西洋菓子店プティ・フール
     恋愛とスイーツは似ている。人間に許された極上の嗜好品で、最高のエンタメだと思う。どちらもとびきり甘くて、ほんのりと、或いはふんだんにスパイスが効いていて、時々苦い。感度を高くもって、思うままに、心ゆくまで、味わい尽くしたくなる。そんな一冊!
  • さんかく
    千早さんのエッセイを先に読んでいたので、より食に関する描写は生き生きしているように感じた(笑)

    タイトルだけ見て読むと、イメージしていた三角関係とは違い、曖昧で角が無いような印象。だからこそ、夕香が去ることで三角形が崩れて、正和と華の間の線が新たに結び直されるようなラストは直前まで予想出来なかった...続きを読む
  • 胃が合うふたり
    食べ物のエッセイを探してたら、千早茜さんのにハマって読んだ
    同じ出来事を二人独特の目線で書いているのは読んでいて楽しかった
    それぞれ好きなように食べて、生きているのが良かった
    それでもお互い信頼して、仲良くしている関係性が心地良い
    お互いのエッセイから伝わってくる空気感がとても良かった
  • 胃が合うふたり
    親友という表現であっているのか?(本の中に親友って言葉出てきてない?よね?)素晴らしい関係性で、べったりでもなく、かといって離れすぎてなく、羨ましい関係性
  • 西洋菓子店プティ・フール
    おじいちゃんの洋菓子店で働くことになった、有名洋菓子店で修行していた亜樹。恋人の存在、その恋人のことが好きな女の子、おじいちゃんの友人など、魅力的な登場人物が多く出てくる。
    なぜか人生を感じさせられた。
    仕事と生き方について、物語を通じて学びが多かった。
    千早茜さんは五感を刺激してくる物語が多い。本...続きを読む