千早茜のレビュー一覧

  • 眠りの庭
    『いい?人の心は無理に暴いてはいけないのよ』。

    憲法第19条によって私たちの”内心の自由”は保証されています。言葉に出せば罰せられるような内容であっても心の中で思うこと、考えることは自由です。人はそこに何ものにも縛られない心の安らぎを見ることができます。そもそも現代の科学技術をもってしても人の”...続きを読む
  • 桜の首飾り
    桜モチーフの短編が七つ入った1冊。
    千早茜作品は幻想入り交ざるような思いと生活がとても好きで、本作もその行き来が心地よかったです。儚さ、日本の風景、身近な桜の様々な要素が人々の記憶や一瞬の風景に結びついて、描かれていきます。
    決して答えを出してくれるわけではない物語。読み手によって色を変えるような短...続きを読む
  • あとかた
    かたちの無い愛を、かたちのあるものに残すことに焦点を当てた短編集。
    この作品の登場人物はどれも繋がっている。生きている空間(距離)がとても近くて各々に関わりがある。
    でもそれぞれの空間(世界)は一つ一つ全く違って独立している。それでも浮遊した愛はなんだか似た存在のように感じる。
    「ゆびわ」は特に鳥肌...続きを読む
  • 胃が合うふたり
    同じシーンを、異なる2人の視点から綴られるエッセイ。2人とも全く正反対な考え方で面白い。楽しい。リズミカル。載っているお店全てに行きたくなる飯テロ本。
  • 胃が合うふたり
    まったくもって参りました!
    まずタイトルからして最高。
    遠くに住む「心友」が本屋で見つけて紹介してくれた。まるで私たちみたいだから読んでみてと言わんばかりに。

    食べることのみならず、二人の感受性、生き方、矜持、すべてが詰まってるのです。

    手元に置きたい一冊です。

    おススメ!
  • しつこく わるい食べもの
    食にまつわるエッセイの第2弾です。しかし
    グルメ本ではありません。

    「偏食」というほどではないですが、食の
    好みに対して独特の哲学を持つ著者の、日
    常をうかがい知ることができます。

    途中で新型コロナの緊急事態宣言による外
    食の自粛や、買いだめの発生に対する視点
    などは、さすが作家ならではの、これ...続きを読む
  • わるい食べもの
    千早茜さんの食べ物エッセイ。
    千早さんは写真を見る限り、華奢な方なのに、とにかく食べる量がものすごい。
    食へのこだわりもはっきりしていてブレない。そしてそれが「美食家」というわけではないところがとてもよい。
    言葉の選び方も丁寧で的確で、どの章にも心をぎゅっと掴まれる表現が必ず出てくる。
    千早さんの本...続きを読む
  • 胃が合うふたり
    書籍化されるのをとても楽しみにしていた本。
    食べ物についての、Wエッセイ。
    2人が過ごした出来事を、それぞれの目線で読めるって面白い。

    それにしても、よく食べるな~
    細いのにどこに入っていくのかしら。
  • 胃が合うふたり
    作家の千早茜さんと、書店員兼踊り子兼エッセイイトの新井見枝香さんの往復書簡めいた、食にまつわる諸々を中心にしたエッセイ。
    タイトル通り、このお二人は本当に「胃が合う」 お二人で、単に好きな食べ物が同じというわけではなく、量も、食べたいと思うタイミング、食に対する姿勢、全てが「合う」こういう関係ってそ...続きを読む
  • 紙魚の手帖Vol.01
    近藤史恵さんのパ・マルシリーズは、コロナ禍のパ・マルを描いた、今を感じる作品。今回は志村さんが主役かな?
    蝉かえるで数々の賞を受賞した、櫻田智也さんのエリサワシリーズは相変わらず丁寧な表現で、狩猟について何も知らない私でも、情景を思い浮かべつつ、なるほどなるほど…と細かい知識を得ることができた。ただ...続きを読む
  • しつこく わるい食べもの
    食べ物の評価がストレートで面白いなぁと思った
    千早さんのTwitterを除いたら、マジで食べ物だらけでブハッ!とテンション上がった!
    和物苦手とか、炊飯器の保温についてとか、クセが強くて面白かった

    後半はコロナ禍に書かれたもので、リアルタイムな感じがした
  • しつこく わるい食べもの
    前作が大好きでずっと楽しみにしていた2作目。中盤までは千早ワールド全開で楽しみながら読めた。特にパフェのエロさ。なるほど私が感じていたパフェへの特別感はこれかとうなってしまった。
    終盤にかけては、コロナが流行り出したことによる葛藤や、複雑な気持ちが素直に書かれている。いちにちでも早く、何も考えずに美...続きを読む
  • あやかし草子
     飾り立てない柔らかで分かりやすい古文調の文体なのに、切なさがとても伝わる作品。収録された中では「ムジナ和尚」と「天つ姫」が特に好きである。
     2作とも端的に言えば、妖と人間が異なるいきものであるということが書かれている。理が違い、掟が違い、共に長く生きることはできない。けれども心を通わせあうことは...続きを読む
  • 紙魚の手帖Vol.01
    こちらは、創刊第1号に敬意を表して購入。
    今月は財布のひもがゆるゆる。
    なんといっても、ビストロ・パ・マルの最新作が読めるのが楽しみ♪
  • 魚神
    読んでる間中色んな匂いがした。
    一気に読んでしまったあと、余韻が長く残る。

    こんなに面白い本を何故読まなかったんだろう。
    白亜儚い。
    剃刀男さん男らしくて好き。
    小舟のおじさんも一生懸命で好き。
    スケキヨもかっこいいから好き。
    みんな好き。
  • わるい食べもの
    食べるの好きな人にとってはあるあるかも?とにかく食べ物に対してまっすぐ。こだわり強すぎ。それがいい。
    果物は自分でむかないと気が済まないの、めちゃくちゃわかるなぁ。
  • わるい食べもの

    あー、すき。
    千早茜さんの食べ物エッセイ。
    とにかく貪欲に、本能のままに、でも決して手を抜かず、食べる。
    お腹がすいているからといって適当なもので済ませたりはしない。お腹がすいていないのに食事の時間だからと適当なものを胃に入れたりもしない。
    一生のうちに食べられるものは限られているから、1回1回の...続きを読む
  • 正しい女たち

    怖くて面白い

    以前読んだことがあったのですがそれでも面白かったです。あまりにも度の過ぎた酷い内容が増えている昨今の小説の中でこちらはゾッとしたりヒヤリとしたりを読後楽しめる作品ばかりでした。購入して良かったです。
  • からまる
    実にすばらしい。

    表紙の絵はまいまいの子だろうか。
    音を立てずにそっとやってきて、そっと去っていく、危うい関係からスタートする。
    男女の関係には体の関係は重要な意味を持つ。
    その時、何を感じてきたか。
    天窓から見える空、雨音。

    そう、空から感じるものがあるし、何より空はつながっている。どこまでも...続きを読む
  • わるい食べもの
    面白かったです。かなり健啖家なのは存じていましたが、暴食が渦巻いてて楽しかったです。
    千早さんの思考回路も面白くて、かなり偏屈だなぁと思うところもありますが真っ直ぐで好きです。全てに真正面から対峙してる気がする。
    朝ごはん、午前おやつ、昼ごはん、昼おやつ、夕おやつ、夕ごはん、デザート、飲みながらおや...続きを読む