【感想・ネタバレ】正しい女たちのレビュー

あらすじ

容姿や年齢、結婚、セックス、お金とプライド…
本音の見えづらい関心事を正しい姿という共通のモチーフで鮮やかに切り取る短編集。

不倫に悩む親友にわたしがしたこと(「温室の友情」)、
同じマンションに住む女に惹きつけられる男(「偽物のセックス」)、
残り少ない日を過ごす夫婦の姿(「幸福な離婚」)――。
偏見や差別、セックス、結婚、プライド、老いなど、
口にせずとも誰もが気になる最大の関心事を、正しさをモチーフに鮮やかに描く短編集。

解説・桐野夏生

※この電子書籍は2018年6月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

この方の作品によくある、短編だけど人物がどこかで繋がってるってシステムで、桐生夏生さんの解説が最後良い仕事をしてくれていた。(イツキ先生はどこで繋がってた?とおもってた)最後の話がやっぱり良くて不気味で、よくこの話をまとめられてるなーと思った。

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2025年08月03日

Posted by ブクログ

今まで読んできた小説のなかで1番読みやすかった。なんでだろう。
内容があまりにもリアルすぎるから読んでて苦しくなるかなとか思ってたけどそんなことなかった。
共感しちゃうというか理解できちゃうことが多くてなんか複雑な気持ちー。
わたしも大人になったらあんな風になっちゃうのかな。
個人的に「海辺の先生」が1番好き。ああいう関係いいなあ。好き大好き

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2025年05月10日

Posted by ブクログ

/_/ 感想 _/_/_/_/_/_/ 
 
いや〜、面白かったです。

女から目を引き剥がす、、など、引き込まれる描写や、表現が多く、ほんと、女たちの世界に引き摺り込まれるような感じでした。

連作短編集ですが、じっくり、読んで、想像力をフルに発揮しないと、繋がりがわからない感じでした。

欲とか、性とか、そんなものを、とても近くに感じて、ドロっとした、重くて、深いものに触れたような読後感でした。ほんと、なかなかに面白かったです。


/_/ あらすじ _/_/_/_/_/

温室の友情で登場する女性たちの人生と、そこに関係する人たちの生き方を描いています。

/_/ 主な登場人物 _/_/_/ 
  
・温室の友情 
30歳
遼子 会社員
環  モデル
恵奈 会社員、不倫生活
麻美 結婚して子どももいる

博之 遼子彼氏
下マツゲ 環彼氏
西村 50歳手前ぐらい、恵奈彼氏、既婚者、白熊

・海辺の先生
向田美優
佐倉 先生、30代(当時)

・偽物のセックス

麻美 妻
佐倉 妻 508号室
佐倉 夫、研究員

・幸福な離婚
宮原
イツキ

・桃のプライド

恵奈
遼子
MORI

・描かれた若さ
清水
紗耶香 婚約者
岡田舞 昔の彼女
津野春 画家、老婆

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2025年04月09日

購入済み

怖くて面白い

以前読んだことがあったのですがそれでも面白かったです。あまりにも度の過ぎた酷い内容が増えている昨今の小説の中でこちらはゾッとしたりヒヤリとしたりを読後楽しめる作品ばかりでした。購入して良かったです。

#シュール #怖い

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2021年09月11日

Posted by ブクログ

帯にある『心をざわつかせ、ヒリヒリさせる』というキャッチコピーに惹かれて、手に取った6編の連作短編集で、4作目の千早 茜作品。

タイトルから、もっとドロドロとした暗い人間関係を描いた作品かと思っていましたが、いい意味で裏切られた作品でした❗️一編一編はページ数が少ないわりに、最初に登場する四人の女性達と何らかの関わりがあったりしてとても奥深く、それこそとてもヒリヒリする内容です。

好きな話しは、『海辺の先生』と『幸福な離婚』の2編で、『偽物のセックス』は少しホラーぽっくてちょっとドキドキしてしまいました❗️

個人的には、定期的に読み返したい作品です。



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2025年11月07日

Posted by ブクログ

短編集と言いつつも、物語の繋がりがいくつかあった。関係性を図にして表してみたいくらいの小さな繋がりもきっとあると思う。私個人としては読み進めていく度に段々と面白くなり、最後の話を読み終えると胸がすくような感覚になった。短編集なのですぐ読めておすすめ。

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2025年10月22日

Posted by ブクログ

共感できることもできないこともあるけど、出てくる登場人物みんなそれぞれ違う不完全さを持っていて、人も周りも幸せにできる人間ってどんな人だろうって考えさせられた。悩みのない人間なんかいないのかな。

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2025年08月31日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「偽物のセックス」「幸福な離婚」がよかった。
「偽物のセックス」は登場人物の誰かが好きということはなく、かと言って全く理解できないこともない、そう考える人もいるよねという程度。ただ女の「正しいセックスが好き」というのが良かった。わかる。正しくないセックスにはそれなりの良さはあるのだけど、正しいセックスの心地よさと開放感がいちばん。不倫モノの背徳感を描く作品は多くあるけど、それに対して正しいセックスの方が良いのだとしっかり説く作品は初めて読んだ。他にあるなら読みたい。
「幸福な離婚」は期限付きの幸福感が鮮明に伝わってきて、苦しくてしんどくてどうしようかと思った。かけがえのない幸福な生活。一緒に生活する中で食のサイクルや好みが似通ってくるところ、そもそも食の好みや食に対してどれくらいのコミットするのかが一致する相手はそう多くない。たくさんの人間がいる中でいわゆる「相性」というものが相当合う2人なのはよく伝わるのに、うまくいかなくなっていった様子があまりにもリアルだった。

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2025年08月07日

Posted by ブクログ

自分の正しさを信じてどこまでも突き進む女性たちは、したたかだけれどどこかせつない部分もあって、恐怖さえ感じさせる。

私立の中等部で出会った女子四人組が登場する「温室の友情」から始まるこの短編集は、実は微妙なつながりのある連作短編だったことに驚きます。

もうあとには引けない、やめられない、元に戻れない、そんな強い女性たちの生きざまが胸に迫ってきて、映像を見ているような迫力があって、とても面白かったです。

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2025年08月02日

Posted by ブクログ

女のめんどくさい仲間意識とかプライドとかが詰まってた。私だけがこんな汚い思考回路してるわけじゃないんだという安心感も得られた。「温室の友情」にて、ニコイチの相手を自分の支配下におきたい、同じレベルに置いておきたいっていうエゴが書かれていて、思わず共感してしまった。

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2025年07月28日

Posted by ブクログ

短編集を読んで、それぞれの女性が自分なりの「正しさ」を持って行動しているところがよかった。自分の信じる道を選べるのは、とても勇気のいること。

印象に残ったのは「もうすぐ死ぬとわかっていれば優しくできる」という言葉。終わりが見えたとき、人はようやく相手に優しくなれるのか。結婚の終わりを「死」と捉え、それを静かに見送ろうとするミヤとイツキが潔くて好き。

ーーー

もうすぐ死ぬとわかっていれば優しくできる。死は別れだ。そうだとしたら、イツキはこの結婚の死を看取ろうとしているのかもしれない。

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2025年06月18日

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文章がとても読みやすい
ファーストラブの人みたい(筆者ど忘れ)
仕事の休憩がてら読み進められる軽さで助かる。
BGMはずとまよの正しくなれない

短編集それぞれに思うところがあってまとめ難い
嫌なところをくっきり書くなあとは終始思ってた

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2025年06月14日

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ネタバレ

【不倫も、おそらく夫婦も、きっとすべては演技だったのだ】
6つの物語で構成された連作短編集。千早茜さんが紡ぐ言葉は、いつも私の心に響く。どこか身に覚えがあって、一度は頭の片隅に置いてきたはずのかつての自分自身の記憶が蘇るような感覚に陥るのだ。本作もその1冊。全ての短編の内容が濃密で、読み応え◎だが、特に『幸福な離婚』が好き。その文中で離婚を決め離婚届を提出するまでの期間を「結婚の死を看取る」と表現する作者の感性にも魅了される。「正しさ」の価値観は人それぞれで、時として凶器にもなりうる取扱注意なものだと思う。

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2025年05月10日

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短編小説かと思ったら連作短編小説で話が繋がっていて面白かった。どこにでもある身近な話だからこそすごく読みやすかったし、それぞれの話で視点が違くて面白かった!
幸福な離婚が一番好きだった。最後には離婚しないで欲しいなって思った。
やっぱり千早茜先生の言葉の選び方がすごく好きだなって思った!

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2025年03月28日

Posted by ブクログ

「海辺の先生」「幸福な離婚」が個人的にお気に入りでした。特に後者は途中から離婚しないで欲しい…と思ってしまい、でも終わりが来るって分かってるからこその思いやりや優しさや愛情なんだよな…ととても切なかったです…
「偽物のセックス」に出てくる隣人の奥さんの「正しさ」を軸とした考え方にもとても共感する部分がありました。

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2025年02月17日

Posted by ブクログ

短編集だと思って読んでたら繋がってた、連続短編集。
「温室の友情」の遼子、恵奈、麻美、環の4人が関係してくる。学生時代は似たもの同士仲良しグループ。大学に入ってからそれぞれの恋愛、仕事でばらけはじめる。偏見、セックス、結婚、プライド、老いなどの、正しさをモチーフとしてあるが、正しさはないと思う。世間体の正しさはあれど、人それぞれ価値観も考え方も違う、難しい、、、桃食べたくなった。

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2025年01月03日

Posted by ブクログ

6つの短編。女性をテーマにしたお話で、どれも興味深く惹き込まれました。予想外の展開もあり、楽しめました!

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2024年10月27日

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「幸福な離婚」が一番好き。途中からお願いだから離婚しないで…と思わず願ってしまった。別れると決まってからのほうが、お互いを思いやることができるようになったのがリアルで切ない。この穏やかな日常がずっと続いてほしいと思ったけど、それは期限付きだからこそのもの。切ないなぁ。

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2024年10月25日

Posted by ブクログ

女性の感情に焦点を当てた6篇の短編集。どれもめちゃくちゃエッヂが効いてて、さすが千早さんです。ヒリヒリと切なくなったり、追い詰められるような苦しさを感じたり、同じ女性だから感じたことのある感情が多いけれどそれを言語化されるとなかなかしんどい笑。最後の「描かれた若さ」は唯一ラストで胸がすく思いになったかも。

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2024年10月06日

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ネタバレ

「別れることが決まった途端、イツキとのありふれた日常は脱皮するようにまあたらしいものになった。すべての瞬間が鮮やかで澄んでいて、かけがえのないものに思われた。」

それが長く留守にするものであっても短いものであっても、楽しみにしていた予定ほど出かける直前、なぜだか家族とのやり取りやいつもと変わらない時間が急に愛おしく貴重に思え、ウキウキする気分がしぼんで、もう出かけるのはやめてこのまま家族と家で過ごしたい、と、締め付けられるような気持ちになることがよくあるけれど、その感じが『幸福な離婚』の主人公の気持ちとオーバーラップし、終始、切なかった。
別れを目前に、思いやりを持てるのは、主人公が思う期間限定のものだからでは決してなく、その大切さや愛おしさを再認識し、初心に返るからこそだと思いたい。

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2024年09月17日

Posted by ブクログ

人間のぬちゃぬちゃ具合を気持ちが悪くならない程度に楽しめる本。(わたしは村田沙耶香さんの本が気持ちが悪くなってしまって読めない)
これは忘れた頃にもう一度読み直したい!
そして茜さんの、登場人物の心情をその人の動作やその時の情景を使って、読者に伝える描き方?は天才だと思う

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2024年08月04日

Posted by ブクログ

どこかにはあるかもしれない歪な日常って感じだった。
「幸福な離婚」は結構好きだった。他人になると分かっているからこその距離感が冷たくてあたたかくて切なかった。

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2025年10月20日

Posted by ブクログ

読みやすかったし面白かった
短編集で、1話あたり30ページくらいなのでちょうど良い。
老いとか見栄とかプライドとか、恋よりも生活に近い、リアルなお話。欲望とか。
不気味。全体的に、湿度がたかーい

女性を枯れていく花のようだと思う人が、かわいそう、男女ともに。女は花じゃないし、女だけが枯れると思ったら大間違い。

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2025年09月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

千早茜さんの文章すごく好きだな〜!なんでこんなに読みやすいのに、いつもかゆいところに手が届くような、言語化しにくい繊細な気持ちにさせてくれるんだろう。
千早先生の食事の描写が好きで、今回は、想像すると美味しそう…ではあるんだけどどこか白々しかったり、毒々しい食べ物の描写が印象に残った(桃とか、アフタヌーンティーとか…おいしいはずなのに…)。幸福な離婚の食事だけはおいしそうだった!桃のプライドの「季節感のあるものを楽しめるのは余裕のある人間だけだ。」にすごく共感して、だからこそ季節感のあるものを楽しむようにしたいなと思った。
1話目の4人と同じくらいの年齢の女だからひりひり…ひりひり…しながら読んだ。女を食い物にする男、男を食い物にする女、女友達に覚える違和感…他にもたくさん、全部わかる感情だし現実にある話だからうわあ〜〜って読んでて辛かったんだけど、だからこそ海辺の先生とか桃のプライドの結び方にジンときた。海辺の先生すごく好きで、めっちゃいい話やないか!!と純粋に思ってたから、桐野先生の解説で示唆された海辺の先生と偽物のセックスの繋がりの可能性にひっくり返りました。そうだったらとんでもないな!!(好き)

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2025年07月02日

Posted by ブクログ

短編小説は1ついいものがあればみっけもんくらいの感覚の私、今回は3つもあった
ずしりと胸を突かれて私も少し泣きそうになってしまった

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2025年05月19日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「正しさ」をモチーフに
センシティブな女達の悩みを素直に描いた短編集

桐野 夏生さんの解説までも面白い

女の子たちの願望やコンプレックスを描き、
主人公は自分を正当化させ、見たくないもの・信じたくないことには蓋をし、自分の言動が正しいと言い聞かせる「温室の友情」

解説で考察されていた内容にドキッとした「海辺の先生」

正しいセックスとは何なのか。
人間の繁栄の根本であるセックスについて思想を持っている隣人の女に興味をそそられるセックスレス夫婦の夫。
いけない道だと、頭では理解しているものの、男性の脳が、本能が、身体が、嫌という程制御が効かず、動いてしまう。ラストは身体の制御が効かず、本能で食らいついてしまった奥さんに対して、ちゃんと反応してくれてるのを理解した瞬間、今までのセックスレスはなんだったのだろう、そして自分のしたいことはこの欲求を満たすことだったのかと自問自答に囚われ、虚しさの賢者モードへと覚醒する「偽物のセックス」

離婚を見据えているのにも関わらず、お互いがお互いのことを大切に思っていることをどうにか相手に伝えようともがき、反省し、それでも結果は変わらず、もどかしいながらも半ば諦めさえも感じさせてくれるが、最終的にはお互いが感謝を感じ、共に前を向いて歩いていく「幸福な離婚」
→このお話が1番好き。

誰しもが持っているプライドを細かく表現し、認めたくない自分の汚さ、堕落さをしっかりと理解するところまで描いた「桃のプライド」

男性目線で女性の年齢や容姿などをバカにしたり、 不憫に思ったりと男が女を下に見るような表現が多く、最終的には男に精神的苦痛を与える復讐劇のような「描かれた若さ」

5つの自分なりの正しさを見れたような気がして面白い短編集だった。キャラクターのセリフの中にもぐっとくるフレーズが何個かあり、自分自身、今後の生き方を見直せるようなそんな小説だった。

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2025年04月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

二話、四話目が連作とは桐野さんの解説を読むまで気づけなかった。最後の話が一番展開がありふれていなくて面白い。後離婚相手との温かい関係も◎

◯温室の友情
不倫する親友の為代わりに相手の妻に告げ口。私の顔は私を自分のものにしようとする母に似ていた。
↑文章が箇条書きを繋げたみたいなのに語り過ぎてる。不倫先の家に行く描写は事前には要らない。
私が書いて引っかかる文章に似ている。
◯海辺の先生
田舎のスナックの娘。客の「先生」に勉強を教えてもらい、東京の大学へ行くことを自ら選択。
↑三話目の男の昔の彼女?(行為中「先生」と呼ぶ)
◯偽物のセックス
同じマンションの女に欲情する男。「正しいセックスしかしたくないの」女に言われるまま妻を襲い拒否されない事に安堵。俺がしたかったのはこんなことか
◯幸福な離婚
離婚まであと四ヶ月半。夫婦は穏やかに過ごす。
↑三話目で女が口にする「イツキ先生」、ミヤを誘うメールの西村は一話目の恵奈の不倫相手。
◯桃のプライド
くすぶって売れなくなった女優の環。「あなたたちは求めるばかりで、求められることを考えていない」
一話目の脇役麻美、環が三、五話目に出てくる。
◯描かれた若さ
婚約者に肖像画のモデルになってと頼まれ行くと描くのは女子高生。依頼主は昔の恋人、婚約者は従妹で、彼女の前で昔の恋人の年齢を男は貶めていた。
↑「本当に沙耶香なのか」は展開が読めるので不要と思う。

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2025年04月22日

Posted by ブクログ

温室の友情、偽物のセックスがズシンと心にきた。それぞれの正義を女たちはぶつけてきているがそれが正しいと感じるか正しくないと感じるか。深い思惑を誘う一冊。

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2024年11月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

温室の友情が1番好き。隙間時間にサラッと読み進めるのに最適な読みやすさだったけど、サラッと読みすぎて桐生さんの解説を読むまで連作短編とは気付かなかった。環の話だけ繋がっている事が明らかだったけど、他の話はさりげなすぎて解説を読んでなるほど!と一気に読後の満足度があがった。近いうち話の繋がりを意識しながら再読しよう。

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2024年10月21日

Posted by ブクログ

あんたもそのうちわかる。
この絡みつくような諦観が。
現実はどろどろと
期待や夢を溶かしていく。



千早茜さんの 絡みつくような表現が…
たまりません

不倫に悩む友達に向ける友情…
離婚日を決めて その日まで幸せに過ごす夫婦…
それぞれが抱える “正しさ” を軸に描かれる
6つの短編集_



心がざわつき ヒリヒリとさせられる
次第に私が軸としている正しさの境界線も
曖昧になっていく…

千早茜さんの小説は 狂おしいほど面白く
いつも夢中になって読んでしまいます!!

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2024年10月06日

Posted by ブクログ

相変わらず解像度が高い。
女性特有の視点や感情も嫌になるくらい的確に描写されてる。

短編は初めて読んだけど読みやすかった。
それぞれのお話がいつも少し物足りないくらいで終わる、ように感じた。

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2024年09月18日

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