千早茜のレビュー一覧
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特に「春の狐憑き」「花荒れ」が印象に残っている。
"目先の善悪に囚われてはいけません。すぐに出る答えなど大した価値はないのですよ" 本当にそう思う。掴み所のない尾崎さん、素敵だ。若林が勤める丘の上の美術館は他の話でも出てくるのだけれど、短編集でそういう小さな繋がりがあると嬉しい。
豆大福と苺パフェの描写があまりにも美味しそうで、釣られて甘味が欲しくなってしまう。琥珀糖を綺麗だと喜ぶゆきちゃん、憎めないなぁとわたしも思う。大島と深山が交わす会話のテンポ感や雰囲気もまた良い。咲いている花だけでなく、"水溜りの花筏"も乙なものと思える人で在りたい。
桜を通して -
ネタバレ 購入済み
七人の作家が書く、明日町こんぺいとう商店街の七つの店舗の物語。大山淳子さんの「あずかりやさん」は、、先に読んで知っていたけど、ここから生まれた物語だったんだ。へぇ〜
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不器用な「ダメ男」大輔の視点を尾崎世界観さんが、神経質気味な女性福の視点を千早茜さんが描いた、共作小説。
同じ日常を共有している二人の、まったく違う人生。
わたしは福に「分かる!」と頷きながら読んだが、大輔の不器用さを理解するにつれて「男って‥」と、謎の涙が出た。
主語が大きくなってしまうけど、この独特の不器用さって、多くの男性が持っているものだと思う。それをうまく表現することができる人もいれば、ものすごく苦手な人もいて、わたしはこれまでそのものすごく苦手な人に出会うことが多かった気がする。決して何も考えていないわけじゃなくて、ちゃんと考えているのに、思いやっているのに、それを表せない。 -
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瀬戸内海の島で二人の少女、家庭の事情で東京から祖父母のもとへ送られてきた葉ヨウと、別荘の管理人をする祖父とともに島に住む真以マイ、が出会ったところから始まる物語。
第一部、閉鎖的な島での平坦な暮らしに挟まる非日常的な出来事と、その中で描かれる、島で唯一のよすがである真以に対する葉の心情の揺れ、一定のところで心を閉ざす真以の心根のありようがとても面白く、ぐんぐんと惹き込まれた。
大人も子どもも性別で線引きされ、とりわけ女性に対する蔑視抑圧が罷り通る島の風土を下敷きにして進む物語は、それぞれの理由で島の異物とならざるを得なかった二人の心の通じ合いの繊細な描写がとても魅力的。
成人した葉が働く、 -
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子どもの頃からずっと大型犬と暮らしてきて、犬のいない生活が考えられない。
だからこそ、千早茜さんの『雷と走る』への共感が凄すぎて、どうしようもなく、わかる……。
犬と共に育ったことがある人ならわかると思う。
存在があるのが当たり前で自分の一部のようでありながら、コントロールの利かない別の意思を持っているあの感覚がありありと描かれていて、本当に惹きつけられた。
犬と自分の間にあるあの濃密な信頼関係。
子犬を守っていたつもりが、いつの間にか自分よりも強くなって守られている感覚。
他の人が怖がるような生き物だと知っていても、自分に犬が牙を剥くわけがないと無条件に信じられるあの感覚。
この唯一無 -
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お茶をこよなく愛する記録魔の作家・千早茜。季節を問わずかき氷を食べまくるストリッパーの元書店員・新井見枝香。「胃が合う」2人が集えば、とびきりの美味探求が始まる。
千早茜さんと新井見枝香さんの往復エッセイ。
おいしいものを好きに食べ、自由に生きる2人の姿が軽やかで素敵です。
私も美味しいものが大好きなので、ここ行ってみたかった店だ! とかこれ食べたことある! とかもちょいちょい出てくるのが楽しい。
でも、「銀座パフェめぐり編」だけは羨ましすぎて嫉妬しました(笑)私も銀座でパフェを5杯はしごできる強靭な胃とそんなハードな行程に付き合ってくれる友達が欲しい……!!
食べ物のことだけでなく、