千早茜のレビュー一覧

  • 西洋菓子店プティ・フール
    千早さんの細かな描写が好きです
    今回もスイーツの繊細な描写が素敵でした
    甘さも苦さも含んだそれぞれの片思いを
    どうぞ召し上がれと言われているようでした
    ケーキ食べたいなぁ◯
  • わるい食べもの
    「殻を割り、白身と黄身をかき混ぜて、熱を加えて凝固させてしまえば、卵の中に宿ったなにかは死ぬと思っていた。」

    千早茜さんの食に関するエッセイ集。
    千早さんのTwitterの投稿はいつも美味しそうでお腹の空く写真がたくさん上げられているので、食べるのが好きな私はよく見ていました。
    食べることが好きな...続きを読む
  • しつこく わるい食べもの

    一作目の〝わるい食べもの”がとっても面白かったため第二弾!
    一作目では、とらやの羊羹が無性に食べたくなり買いに走ったけど、今回はとってもパフェが食べたくなった、、笑(寒い季節だから我慢できている)

    相変わらず偏屈で、食へのこだわりと執着の凄さにビックリ&面白おかしく読めました。
    気付いたら第三弾...続きを読む
  • さんかく
    恋人がいながら年上の夕香と町屋で同居している正和
    理由は夕香の作る料理がおいしいから

    夕香には恋愛感情も無くセックスもないが夕香が外泊してくるとなんだかモヤモヤ嫉妬的感情が現れる
    自分は恋人と外泊するくせに
    恋人の華は料理や掃除が一切できない女で夕香とは真逆の女性
    正和はいったいどっちを選ぶのか気...続きを読む
  • 透明な夜の香り
    とりあえず言葉が綺麗。
    一つ一つの表現が本当に美しく物語に魅入ってしまいました。
    登場人物の一人一人が素敵でそれぞれの欲望や信念、美学など心がしっかりと描写されていて全員好きでした。
    「執着と愛着の違いとは何か。」
    誰かに愛されることも誰かを愛すこともなかった朔が初めて人を愛したときの不安や恐さがこ...続きを読む
  • 眠りの庭
    前半の「アカイツタ」と後半の「イヌガン」。後半を読み始めた時は別の話なのかな?と思ったけど、10年後のお話でした。今まで読んだ千早さんの中では1番の耽美さや幻想が漂う作品でした。
    明確な解釈が記されているわけではなく、読者に委ねられているお話です。
    私的には結末がちゃんとしていて、なるほどねーそうき...続きを読む
  • 桜の首飾り
    千早さん作品では珍しく、大切な人とつぎの約束があった。2度と会えなかったりしなかった。正直、私は桜があんまり好きじゃない。毎年「美しさ」を人間にしゃぶり尽くされて、アスファルトで黒ずむ花びらを見ると目を背けたくなる。私の喜びは、誰かの苦しさを踏みつけた上にあるんだろうなと自覚してしまう。どこまでを世...続きを読む
  • 男ともだち
    初の千早茜作品。テーマとしては男女間の性愛とは別の関係性といったところで、よく話題になるような男女間の友情の話は共通する部分はあるものの、その点については深入りせず、(女性から見て)パートナー、同性の友達とは別に分類される関係性である「男ともだち」が神名とハセオをとおして描かれている。自分の学生時代...続きを読む
  • さんかく
    みんな好きだけどみんなずるいお話
    すんとした冷たい空気とご飯を作る時のむわっと感の描写が素敵
    みんな幸せになって欲しい
  • 胃が合うふたり
    「食べることが好きな二人のエッセイ本」として売られているけど、それよりも二人の友情物語がめちゃくちゃ良かった。どこか不器用な女性二人が、時には行き違いもありつつも東京と京都で相手を思いやる姿にじんときた。榛名れもんさんのイラストもせつない。
    自分も友人とはいくら親しくても一緒に住んだりはできないタイ...続きを読む
  • 正しい女たち
    少しずつ繋がりのある短編集
    細かい繋がりに気付けず読んでしまったところも
    あったが、解説に繋がりについて書かれていて
    もう一回読み返したくなった。

    正しい女たち
    タイトルの通り正しさについて書かれている箇所

    なんとなく正しく生きたいと
    去年から思うようになった私に
    正しさを考えさせられるような気...続きを読む
  • 犬も食わない(新潮文庫)
    シモキタでなんか読みたいと思って買った本。図らずしも、ぽい本でよかった。MCバトルを小説でやりたい、とか先攻後攻みたいなのも面白かったなぁ。

    クローゼットに隠れる大輔のシーン何が何だかわかんなかったけど面白かった。。

    巻末の対談でもあったけど読書で毎回何かを得られるわけじゃないし(そんな本ばかり...続きを読む
  • 男ともだち
    この作家さんのは「西洋菓子店プティ・フール」も読んだけど、それと同じく、今回のこれも、良かった。劇的な何かが起こるわけじゃないけどドラマチック。自分の身の回りと前世異なる人間関係が描かれているけど、なぜか共感できる感じ。
  • 西洋菓子店プティ・フール
    めちゃめちゃ良かった。舞台となるスイーツ店に、何らかの形で関わっている人たちの人生や日常を描いたオムニバス小説。どの登場人物たちも身近に感じられて共感しやすいし、超劇的ドラマチックストーリーなわけではなくほんのりした変化とか成長を描いているあたりも、自分のことのように引き寄せて考えられる。すごいのは...続きを読む
  • さんかく
    ストーリーと並行して美味しい料理がたくさん出てくる。旬の食材を使った料理で季節を表現していたり、登場人物の心情を表現していたり。さすがだなと思った。
    3人の登場人物には、それぞれ違いはあるけど誰しも共感できる部分を持っているなと感じた。
    最後には、3人それぞれが自分なりの答えを出して前に進んでいくと...続きを読む
  • 赤い月の香り
    前作と同様、綺麗な文章に惹き込まれるように読みました。

    正しい執着とは赦し
    という言葉に妙に納得してしまった。
    また続編出たら読みたいな。
  • 西洋菓子店プティ・フール
    一回で印象に残る味に仕立てなければならない『プティ・フール』 その名の通り、一話ごとに印象に残る苦味と甘さがあった。人は誰しも何かしらの“秘密”をもっている。弱さも、甘えもある。ぶつからなければ繋がれない縁もある。
    そうやって、味のある人生になっていくのか。そんなことを思いながら、綿菓子のように甘く...続きを読む
  • ガーデン
    植物の冷ややかな図太さに囲まれて、それぞれの弱さが浮き彫りになっていく。登場人物を無理につなげない千早さんの小説は、ほんとうに居心地がいい。どろどろとした人間を、個包装して清潔に保った1冊。
  • 魚神
    圧倒されるカバーが印象が強くて手に取りました。序盤はファンタジーを思わせるような展開でしたが…これはミステリーなのでは?容赦ない表現もありますが、読みやすくてどんどん引き込まれてしまいます。欲を言えば、主人公以外のエピソードが物足りなかったです。
  • あとかた
    恋愛をテーマにした連作短編集。千早茜とは過去作品で相性があまり良くないと思っていたものの、本作はどの話にも共感できる部分があり、割とすらすらと読むことができた。読むタイミングによって感じ方が大きく変わる、そんな六つのお話のように感じられた。