千早茜のレビュー一覧

  • 神様の暇つぶし

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    神様って宗教だけじゃないんだなと思わされた。

    その人にとっての神様は、
    夫かもしれない。
    子供かもしれない。
    友達かもしれない。
    推してる人かもしれない。

    全さんと藤子にとってはお互いが神様だった。

    大切な人が突然いなくなる。
    これはいつか必ず起きる。

    私はその瞬間が訪れた時に耐えられるのだろうか。
    生き続けられるのだろうか。
    そんなことを考えさせられてしまった。

    以下、心に残った言葉。

    俺が思う神様っていうのは、
    かたちはなんでもいいんだよ。

    みんな自分の恋愛だけが綺麗なんだよ

    どんなに深く愛し合っていても、お互いは自分の物語にいる。それが完璧に重なることはない。

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    2025年12月28日
  • マリエ

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    微かな香りをとらえるように、離婚してから
    自分に少しずつ向き直ってみる様子がとても繊細。
    結婚して分かることもたくさんあるが、変わっていく自分には鈍感になっていたり。40を手前にもう一度、“私”を知る。

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    2025年12月26日
  • 透明な夜の香り

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    香りがふんわり漂っている。
    香りは奥が深くて、おもしろい。
    マニアックな香りの依頼の背景にある人間ドラマもおもしろい。

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    2025年12月26日
  • 桜の首飾り

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    ネタバレ

    まず、驚いたのがこの美しい表紙は蜷川実花さんが担当してたということ!とっても素敵でした。
    話は桜にまつわるショートストーリーで、キャラクターがそれぞれ魅力的だった。大きく変わる訳では無いけど、過去と向き合って自分ってこう思ってたんだを見つける物語だった。
    最初の「春の狐憑き」が一番好きだった。狐に憑かれてホントの自分をさらけだして、最後には笑いあって夜の桜を見ながらお花見を企てる。
    微笑ましいラストで良かった。
    ホッコリしました。

    0
    2025年12月24日
  • ガーデン

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    千早茜さん、良いなぁ。
    甘美な冷たさとでも言うような、生々しいのにどこかひんやりとした質感。プラトニックなのに官能的。この相反するような表現がとても好きです。
    人間としてというより、生き物としての本能をチリチリと炙り出されるような読み味でした。

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    2025年12月23日
  • 神様の暇つぶし

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    暇つぶしと表現するには濃い恋愛だった。藤子にとって、そして全さんにとっても大切な時間だった。
    切ないのか、怒りなのか、よくわからないぐちゃぐちゃな感情が残った。
    人として1番魅力に感じたのは里見だった。

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    2025年12月23日
  • マリエ

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    千早さんの作品には香りの話がほぼ含まれているので、どんな香りか想像してしまう。
    由井くんとのその後の関係も気になる。
    文庫本の醍醐味は解説だと思っているが、今回は金原さんとの対談を入れているところも気になり購入。各章の題名も個性が出ていて、やっぱり推しの作家さん。

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    2025年12月22日
  • 雷と走る

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    とても読みやすく1時間ほどで読めた
    犬を治安の悪い国で飼うことはペットではなくガード犬として飼うこと いわゆる飼い主の命を守ること そんなこともまだわからない幼少期の女の子が真摯に犬と向き合った物語 けして裏切ったわけではないのだが今も尚、命の重さ責任を感じているのが辛い

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    2025年12月21日
  • 透明な夜の香り

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    心霊探偵八雲をもっと大人にした感じの雰囲気。
    小川洋子のようなひんやりとした空気を感じる作品だなと思っていたら解説が小川洋子だった。続編も読みたい。

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    2025年12月21日
  • グリフィスの傷

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    その人の身体にある傷って確かにその人の人生のストーリーがあるよなって。
    良いストーリーか悪いストーリーかは分からないけども。
    この世のすべてのって物語があるのですが、これが一番背筋が凍りつきました。

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    2025年12月21日
  • クローゼット(新潮文庫)

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    十七世紀から現代までの西洋の服を
    一万点以上収集している服飾美術館が舞台。
    洋服補修師という職業があることを
    この本で初めて知った。
    クローゼットのような空間に保管されている
    傷んだ服たちを、補修士と呼ばれる人達が
    当時の姿に戻すために働いている。
    千早さんの洋服たちの表現がとても美しく、
    服飾の専門学校に少しの間通った事がある
    自分としては、出てくる服たちが魅力的すぎて
    読んでいるだけでワクワクしてしまった。
    好きを極めた、プロフェッショナルな人達が
    羨ましい。
    服飾美術館で補修師として働いている
    男性恐怖症のトラウマを抱えている纏子(まきこ)、
    女性服が好きというだけで好奇な目で見られ、傷

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    2025年12月20日
  • マリエ

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    ネタバレ

    バッドエンドじゃないけど、やっぱりハッピーであって欲しかったな。由井くんの気持ちも、もうひと深掘り欲しい。アラフォーの苦しさ、縛られたくないけど、安心したい形。気持ちわかるけど、もっと年上の私からすると、もっと甘えていいし、もっと楽しんで。

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    2025年12月18日
  • 赤い月の香り

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    透明な夜の香りの続編。
    前回同様に描写が丁寧で場面や景色が想像しやすくて読み心地が良かった。
    菜園や香りに興味があるので持ってこい。
    今回の登場人物は過去に拭えない苦しみを背負っているけど最後には伏線が回収されるので救いがあると思わせてくれました。

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    2025年12月17日
  • 神様の暇つぶし

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    読み終わった後のなんとも言えない虚無感 藤子の若さゆえ苦しくなるのか 全の無骨さから来るのかいろんなことがごっちゃになった
    でも一生の中で忘れられない恋愛…自分はあるのかな

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    2025年12月17日
  • 眠れない夜のために

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    深い夜と夢を想わせる、美しい装丁に一目ぼれ。 寝る前に一話ずつ読み進めるのにちょうどいい、夜をテーマにした短編集。

    人気イラストレーター・西淑さんの挿絵がひっそりと美しく、物語の奥へと誘ってくれる。

    なんなら、読まなくてもいい。 ただ寝る前にページを開くだけで、心がほどけていく。 ずっと枕元に置いておきたい一冊。

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    2025年12月17日
  • 神様の暇つぶし

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    なんだろうね、このヒリヒリとする感じ。藤子の若さ、家族を失った虚無、友人との関係性。全さんの枯れた感じと懐の広さとか。恋愛小説というカテゴリーみたいだけど、こんなにダークな恋愛小説ってあるんだね。

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    2025年12月16日
  • 神様の暇つぶし

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    官能的。
    食欲、性欲、睡眠欲。

    出てくる食べ物の描写が大変美味しそう。

    登場人物に共感できることはないのだけど、癖になる読後感。やっぱり好き。

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    2025年12月16日
  • わるい食べもの

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    牛乳やコーヒーが苦手
    甘いモノ大好き

    ひたすら暴食し、B級グルメにひた走る

    欲望のままに食べまくる姿は
    圧倒的で笑いさえ出てくる

    気楽に読めるエッセー集

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    2025年12月16日
  • クローゼット(新潮文庫)

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    ネタバレ

    日常の何気ない瞬間や物の表現があたたかく、感触や視覚としてふわっと感じるのが凄く良かったです。展開はあまりにも出来すぎているように感じましたが、纏子の前の向き方がとても彼女らしく力強かったのが心に残りました。最後の千早先生と筒井さんの対談も素晴らしく、時間との向き合い方についてのお話が好きです。

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    2025年12月16日
  • 夜に啼く鳥は

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    千早茜さんの物語はいつも愛の話で、描かれている話の空気や匂いを感じるような気がするから好きです。
    今回も美しさとやるせなさが混在する愛の話でした。「かみさま」が1番好きでした!

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    2025年12月15日