千早茜のレビュー一覧

  • からまる

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    ゆるく、時に濃厚にからまった連作短編集。

    光や水、生き物の表現がとても好き。
    登場人物も静かな人たちが多くて、なんか好き。
    静かで少し投げやりだけど、
    たまに熱くなったり、人とつながったり。

    『ほしつぶ』と『ひかりを』が特に心に残っていて、
    その両方に出てくるとある登場人物が良かった。

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    2023年04月26日
  • 桜の首飾り

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    念願通り、桜を眺めながら読みました。
    どのお話もひらひらと美しかった。

    ひとつ選ぶとしたら、春の狐憑きが好きかなー。

    以前、ある桜好きの人が、
    桜はあんまり縁起の良いものでは無いと思う
    と言っていたけれど
    私は桜には不思議な良い力があると思ってる。

    花荒れ、でも描かれていたけれど
    何度でも、幸福な夢のような日々が咲くことを期待させてくれる
    そんな力を持っていると思う。

    春の物思いのお供に。星5⭐️

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    2023年04月03日
  • 女ともだち

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    「女ともだち」がテーマの短編小説アンソロジー

    既に出尽くした感のあるテーマですが、昨今のSNSを取り入れた短編は8篇全て新鮮で面白かったです。

    なんでも真似して来る女性を描いた村山由佳さんの「COPY」
    女性あるあるです。
    そしてそこに惹きつけておきながらのラストの急展開にはドキっとします。

    坂井希久子さんの「ト・モ・ダ・チ」はイヤミスを連想させるどろどろした話で、もはやホラーの様にも思えて怖かった。

    千早 茜さんの「卵の殻」は繊細な女性心理が描かれていて女性の執着がただただ恐ろしい。
    「サバサバした女なんていないよ」のセリフが印象に残ります。

    子供時代の競争意識、嫉妬心を描いた大崎 梢さんの「水底の星」
    大人になってからの友人作り、在り方を繊細に描いた額賀 澪さんの「こっちを向いて」読み終えてタイトルを見るとなるほどと思えます。

    柔らかい気持ちになれた阿川 佐和子さんの「ブータンの歌」
    情景が絶えず浮かび、二人の女性の微妙でありながらイイ感じの距離感を感じた嶋津 輝さんの「ラインのふたり」
    ややこしい人間関係ながら、こういうのも有りなのかと妙に女同士のリアルを感じた森 絵都さんの「獣の夜」タイトルがナイスマッチです。

    怖さあり、優しさあり、嫉妬、憎悪、女ともだちには様々な感情が蠢いている事を改めて実感すると共に、親友、本当の意味で真友に出会うのは伴侶を見つけるより大変かも知れないと思った短編集。

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    2023年02月11日
  • からまる

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    真骨頂 千早茜さんは最近好きになった作家で、どの作品もすごく好きなのだけどこの連作短編集も「ああ…」という、感嘆の声しか出てこないほどに好き。
    ひとつ一つの物語に感じる儚さとか切なさとか、それでいて切実ななにか。決して「心温まる」わけではない物語でも、どこか心に引っかかって忘れられない。
    感情をちょうどよく波立たせてくれるような感じがあって、私はとても、好きです。

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    2025年12月18日
  • 男ともだち

    n

    大事な人

    葵の友達が、大事なお兄ちゃん(と呼んでる人)と一線超えて お兄ちゃんを失ってしまう。
    大事な男ともだちとは、一線超えないから継続出来るものだと思う。
    色々な事に共感でき、一緒にいたら楽で楽しい。お互いを心から応援出来る大事な1対1の異性。
    男女間は肉体関係が出来ると、何かしらの名前を付けないといけなくなってしまう。そうすると 大事な友情のバランスが壊れてしまう。
    『見守り続ける』事が、この主人公達が選んだ男女間の特別な友情継続の秘訣なのかと思った。

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    2022年07月03日
  • 西洋菓子店プティ・フール

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    甘いだけがお菓子じゃない 様々な人物による、スイーツと絡ませた群像劇。
    著者のスイーツに関する知識、そしてそれらを際立たせる物語の構成に脱帽です。一話を読み終えるたびに唸ってしまうほどに大好き。

    甘いだけではない。
    甘さを引き立てるための苦味、酸味があってこそ。
    恋もまた、スイーツと同じ。
    苦味や酸味があるからこそ、記憶に残るのです。

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    2025年12月18日
  • 桜の首飾り

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    桜モチーフの短編が七つ入った1冊。
    千早茜作品は幻想入り交ざるような思いと生活がとても好きで、本作もその行き来が心地よかったです。儚さ、日本の風景、身近な桜の様々な要素が人々の記憶や一瞬の風景に結びついて、描かれていきます。
    決して答えを出してくれるわけではない物語。読み手によって色を変えるような短編は淡さも感じますが、心地よい余韻とともに残る感覚がありました。

    どの短編も正直好みですが、「春の狐憑き」「白い破片」「初花」「樺の秘色」が特に好きでした。
    何度でも読みたくなります。

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    2022年04月21日
  • あやかし草子

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     飾り立てない柔らかで分かりやすい古文調の文体なのに、切なさがとても伝わる作品。収録された中では「ムジナ和尚」と「天つ姫」が特に好きである。
     2作とも端的に言えば、妖と人間が異なるいきものであるということが書かれている。理が違い、掟が違い、共に長く生きることはできない。けれども心を通わせあうことはできる。奇しくも「涙」が要となるこの2話が2つの世界の狭間で揺れるいきものの感情を最も丁寧に書いていたと思う。

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    2021年10月30日
  • 正しい女たち

    購入済み

    怖くて面白い

    以前読んだことがあったのですがそれでも面白かったです。あまりにも度の過ぎた酷い内容が増えている昨今の小説の中でこちらはゾッとしたりヒヤリとしたりを読後楽しめる作品ばかりでした。購入して良かったです。

    #怖い #シュール

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    2021年09月11日
  • からまる

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    実にすばらしい。

    表紙の絵はまいまいの子だろうか。
    音を立てずにそっとやってきて、そっと去っていく、危うい関係からスタートする。
    男女の関係には体の関係は重要な意味を持つ。
    その時、何を感じてきたか。
    天窓から見える空、雨音。

    そう、空から感じるものがあるし、何より空はつながっている。どこまでも。

    失ってしまったのかもしれない、もう取り返しがつかないかもしれない、そういう危うさ。
    その危うさの方向が、「普段は自分の交友関係からはずれている、行きずりの誰か」(あとがきより)によって変えられていく。それが「からまる」なのだけれども。

    ひとは一人では生きていけない。
    行きずりの誰かであっても、その社会の中で生きている、そんなことを感じて読み終えた。

    +++

    えーっ、大麻だったんだ。。。(※本書とは関係ありません)

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    2021年08月24日
  • 人形たちの白昼夢

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    ネタバレ

    幻想的で冷たく美しい12のお話と、岡上淑子さんのコラージュ…うっとりする本でした。
    自動機械人形のお話は連作のようでした。悲しい。
    「スヴニール」の料理や「ワンフォーミー・ワンフォーユー」のお茶の描写はさすがでした。とても美味しそう。
    淡々と、静かな色彩でした。いくつもの青と、赤とマンダリンと。

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    2021年04月25日
  • 桜の首飾り

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    桜にまつわる7つの短編物語。ここで千早茜さんの書く物語は多くの人が求める涙と感動という類なものではなくて、むしろ世の中で生きにくさを感じているような人々に焦点をあててその心の中のありのままを、桜のモチーフに重ね合わせて書き上げているような印象がしました。
    昼間の桜と夜の桜、青い空の下で穏やかに咲く桜と雨にうたれて冷たく花弁を散らしながら咲く桜は皆印象が違いますが、そんな違いをより繊細に感じ分けて書いているような気がしました。桜の季節に読めて(終わりに近かったですが)とても良かったです。どこか妙で現実離れしているようだけどじわじわと心に染みてくるこういうお話を、私はもっと読みたいのだな、と改めて感じました。

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    2021年04月07日
  • 夜に啼く鳥は

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    100年単位で長生きなんてしたくねえ!

    美夜子が何を思って死を選んだのか、幼い御先と美夜子の生活はどんなものだったのか、前日譚を読みたい。

    四もかわいそうな生い立ちっぽくて、御先と出会えて良かったねって思う。

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    2021年02月15日
  • 桜の首飾り

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    何の繋がりも無い短編集かと思いきや、最初の章で出てくる桜が有名な美術館が登場するので、もしかしたら同じ街の出来事なのかもしれない…

    「エリクシール」、死別した奥さんと同じ格好を今の奥さんにさせる描写があって、めちゃくちゃ胸糞悪かった…

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    2021年01月19日
  • 夜に啼く鳥は

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    なんとなく本屋でタイトルと表紙の雰囲気に惹かれて購入。ジャケ買いの割には非常に当たりでした。

    不老不死を描く物語。
    静かなんだけど激しい感情があって引き込まれた。
    買ってよかったと思えた作品。

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    2020年09月29日
  • 眠りの庭

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    気持ちの悪い物語である。

    この物語で悪者を見つけるのは難しい。

    誰もが加害側であって、誰もが被害側である。

    “洗礼者ヨハネの首を持つサロメ”がモチーフのひとつになっているようだが、主人公は果たしてサロメだったのか、ならばヨハネは誰で、ヘロデは誰だったのか。

    どうやらこの物語では誰もが各々の物語、神話から抜け出せずに、ツタに絡まりようにしてもがきながら生きている。

    その物語、願望を各々が好きなように小波と澪、二人の解離した対象に体良く投影させる。

    そして、小波も澪はただ投影されるだけであるけれど、その分裂した未熟な自我は他者を暗に操作させる。

    第一部はどこか北米のハードボイルド小説のようでいて、後半は恋愛小説のようでいて、文体までも解離しているようだ。

    物語の最後、これは救済なのか死なのか、複数回読み返しても答えが出ない。

    ある時は救いであるように思うし、ある時は受難の再生産にも思える。

    従って、最後の最後まで、投影がやまない。

    気持ちの悪い物語だ。

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    2020年08月08日
  • 森の家

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    さびしい三人の、家族のお話。大学生のまりもくん、佐藤さんの彼女のミリさん、佐藤さん。

    家族観みたいなものがとても近く感じられて、すごく救われた気がした。あとがきのラストの一文で泣き崩れたよ…

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    2020年03月14日
  • 夜に啼く鳥は

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    とても好きなお話でした。
    千早茜さんの幻想小説は久々だと思うのだけどもう…大好き。
    物語の中心となる一族の、不老不死となった初めの人物を描く「シラ」から惹き付けられました。昔話や神話みたいでした。愛した人を探し続ける何百年…そしてラストに泣きそうになりました(職場の休み時間だったので堪えた)
    その次の「はばたき」からは一族の末裔・御先の物語でした。不老不死で、強大な治癒力を持つ、人ではないもの。「肉体は若いままであっても、心は老いる」という言葉通り、人形のような外見ですが老成しています。
    御先と、同じ能力を持つ四のやり取りに笑いました。四のツッコミが。。
    御先も四も、周りが先に消えていく…というのはとても辛いだろうと思います。ラストの「躑躅」での、幼少の御先が「お前も消えてしまうのか」と言って泣いているところに胸が詰まりました。
    不老不死とは苦しみなのですね。でも、僧はシラに「苦しみを背負うあんたが悪しきもののはずがない」と言いました。人ではないけど、化け物ではない。では、何だろう。。
    ずっと浸っていたい物語でした。切なくて綺麗。
    皆川博子さんの解説もさすがでした。皆川さんも色々なものを見られていらしたのだなぁ。。

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    2019年10月08日
  • 女ともだち

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    全体的におもしろいけどまあまあかなあと思いながら読んでいたら、最後の森絵都の「獣の夜」がひたすらによくて、とある一文がぶっ刺さりすぎて気が遠くなるくらいによくて、一気にお気に入りの本になってしまった。 あまり大声で言えないいわゆる性癖みたいなものなのでこっそり隠しておく。 これからも私は私のネイチャーに従って生きていけたらいいな。 ハメはずさない程度に。

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    2021年03月04日
  • 明日町こんぺいとう商店街 招きうさぎと七軒の物語【電子限定特典付】

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    ネタバレ

    【あらすじ】
    この路地を曲がれば、そこはもう、すこし不思議な世界の入口―。ひとつの架空の商店街を舞台に、七人の人気作家がお店を開店し、短編を紡ぐほっこりおいしいアンソロジー。商店街のマスコット「招きうさぎ」がなつかしくあたたかな物語へと誘います。

    【感想】

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    2017年08月07日