千早茜のレビュー一覧
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人は思いもせず傷つくし、人を傷つけてしまったことに気づかない。
死体の傷は治癒しないけれど、生きている人間の傷は、癒やされ、傷跡となって残る。
痛みを感じることも、傷が癒やされることも、生きていることの証だと感じさせてくれました。Posted by ブクログ -
「傷」にまつわる短編集、どの話も面白い。
身体に、心に、刻まれた無数の「傷」、治癒するもの、しないもの。
これまで、ほぼほぼ無傷で生きてきた自分は、他者の「傷」にどれだけ鈍感だったか、他者を「傷」つけてきたのか。
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小さな町の昔ながらの店プティフール
そこで祖父の味を受け継ぎつつ自分の味を出したいと模索する孫娘亜樹。お菓子の表現が物凄くうまい。お菓子が目の前にあるような、自分もその店に行った事があるような気がした。Posted by ブクログ -
離婚から始まる物語。恋愛、婚活、親、病気、生活。同年代女性の心情がめちゃくちゃリアルに書かれてて一気読み。同年代の女性におすすめしたい。
マキさんが最高すぎる。マキさんみたいな年上のお友達が欲しい。Posted by ブクログ -
食へのこだわりが薄いから、食に対してこんなに熱い思いがあるのが羨ましい。
食べ物に対しての気持ちの話も好きだけど、食周辺の人間関係の話も好きだった。Posted by ブクログ -
全部は読んでいない。GENESISが雑誌になって、ノリの良さが前面に出た感じ。これもまた良いな。
ゲラゲラ笑った青崎有吾さんのメカくらりは別枠として、高山羽根子さん、笹原千波さん、の作品が特に好きだった。
■笹原千波『手のなかに花なんて』
肉体を捨てて情報人格として生きることを選べる世界。花と...続きを読むPosted by ブクログ -
百貨店での服飾展覧会をきっかけに出会った、服を愛する三人のお話。
服を、ただ博物学的に修復して保存して記録して、で終わるのではなく、その一着から当時の人々の暮らし、ひいてはその服の持ち主の人生まで蘇らせる工程がとても美しい。
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傷という一つのテーマでここまで書ききれるのはすごいな。千早茜にしては珍しく、あんまり香りの表現がなかったような。
傷は体にも心にもできる。モノにもできる。その傷を見せることによって変わることもさまざま。Posted by ブクログ -
「透明な夜の香り」シリーズで気になって、千早さんのエッセイを初めて読んでみた。作品での食描写もおしゃれだな〜と思っていたが、やはりご本人の食事もわたしから言わせればおしゃれ!丁寧な暮らしといった感じ。マヨネーズがなくてナンプラーが常備してあるところにそれを強く感じた。食エッセイは西加奈子ばかり読んで...続きを読むPosted by ブクログ
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石見銀山で山師吉兵衛に拾われ銀掘となることを目指したウメだが女である事が障害となる。
女は男には勝てない。
男たちは山に魅力され病となり短い一生を終える。
銀山に取り憑かれたような男と女の悲しくも愛の溢れる話だと思いました。Posted by ブクログ