千早茜のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
この本を読むとだいたいの女性はなんらかの性被害に合ってる、幼い頃から大人になるまでの期間で。
男性も性被害にあうこともあると思うけど、女性の比ではないだろう。
そういう危険にさらされながら生きるってどういことだろう。
そういう話しばかりじゃないけど「私の身体を生きる」というテーマで書くとなったらそこは避けられないことなんだろう。
特に西加奈子、柴崎友香、金原ひとみ、朝吹真理子、藤野可織、藤原麻里菜のは身につまされた。
千早茜の「私は小さくない」は共感。(そこまで激しく大きく強くなりたいとは思わなかったけど)
鈴木涼美の「汚してみたくて仕方なかった」はぶっとんでた。すごいアカデミックな環境だから -
Posted by ブクログ
千早茜さん、なかなか読む機会がなく、積読されていた中の一冊。
洋食や洋菓子店を舞台にした作品を最近読んでいたので、世界観は楽しませてもらいました。
千早さんはドロドロしているイメージがあったのですか、意外にもスラスラと、共感できる登場人物もいて読みやすかったです。
でもでも6編の短編がさまざまな登場人物の視点になり、あの時、相手はこう思っていたんかい!
みたいな描き方は面白い!その分、主人公亜樹やその恋人祐介への感情移入が前半少なく淡々と進みます。
青山美智子さんのさすが!っていう連作短編技に近藤史恵さんの料理愛と、微妙な人間関係の描写でモヤモヤするのを掛け合わせた読後感。
それでも、シェ -
Posted by ブクログ
十八世紀のコルセットやレース
バレンシアガのコートにディオールのドレスまで、約一万点が眠る服飾美術館。
ここの洋服補修士の纏子(まきこ)は、幼い頃の事件で男性恐怖症を抱えている。
一方、デパート店員の芳も、男だけど女性服が好きというだけで傷ついた過去があった。
デパートでの展示を機に会った纏子と芳。
でも2人を繋ぐ糸は遠い記憶の中にあって…….。
洋服と、心の痛みに寄り添う物語。
☆☆裏表紙より☆☆
千早茜の世界。
幻想的でちょっとだけ秘密の閉じられた場所。
そんな魅惑的な世界に、どっぷり浸れる小説。
「透明な夜の香り」の世界観も魅力的だった。
千早茜ファンには、たまらない一冊。