千早茜のレビュー一覧

  • 正しい女たち

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    連作短編。一晩で読めた。千早茜さんの文章、無性に読みたくなるときがある。暗いというのとは違うけど沈み込むような、低反発な感じ?
    わかる〜なところもあるし、人間っていろんな顔があるし見る人によってその人の印象変わるもんねー。面とペルソナ、とか思った。世間的な正しさ=本人にとってのそれではないしね。まああんまり難しく考えるのはやめよう。

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    2026年06月09日
  • 私の身体を生きる

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    こんなに赤裸々に描かれているのか、と思うのは、それもまた性を隠す大人の無意識に引っ張られているのだろうか。作家さんによって「身体」に対する感じ方がこんなにも違うのだなと興味深かった。

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    2026年06月08日
  • 眠れない夜のために

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    深い夜にそっと開きたくなる短編集。

    千早茜らしい、静かでやわらかな言葉が夜の闇に溶け込み、眠れない時間を少しだけ特別なものにしてくれる。物語ごとに添えられた美しい挿絵も印象的で、文章の余韻をさらに深めていた。

    とりわけ心に残ったのは第三夜「水のいきもの」と第四夜「あめ」の話。どちらも日常と幻想の境界をたゆたいながら、人の孤独や願いをすくい上げるような優しさがあった。水や雨というモチーフが持つ透明な寂しさと潤いが、夜に読むからこそより鮮やかに胸に染みる。

    眠れない夜のための物語らしく、読後には心が静まり、少しだけ安らかな気持ちになれる一冊。

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    2026年06月08日
  • 私の身体を生きる

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    性というか性別(性自認や対象)というか、性欲というか性癖とか、性体験とか。

    「性」のことはご法度的で親子、恋人、親友でも避けたりするわけで、孤独な世界だと思ってきたけれど。それが女性作家が17人も語るわけで下品上等、生々しくて面白い。
    面白い、と言ってる事を下品と言う人もいると思いますが、多様性?とあえて言葉にすれば線引きしないでよ、と。

    面白いというのは具体的に変えれば興味深い、が適切か。いやらしい意味でなく、前述のようにご法度な他者の世界に興味があるわたしは、作家がこうもあけすけにエッセイとして実体験や思想を語ってくれてありがたく。
    本として残るので結構なカミングアウトもあったりするわけですが、それはどういう心境なのだろうか、とも思ったり。
    他にもこの手の本はあるのかな?と探したくなったほど。
    男性作家版も出して欲しい所存です。

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    2026年06月07日
  • 眠れない夜のために

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    香りシリーズからの、作家読みで手に取った本。
    綺麗な文章で、静かに一人で読みたくなる。個人的には空洞、夜の王、寝息が好きでした。

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    2026年06月07日
  • あとかた

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    久しぶりの千早さん

    ちょっと暗めの本をぽけーと読みたい時、
    仄暗さと、人の欲と、寂しさと、
    少しずつ出てくる人が繋がっていく短編集

    でもいつの間にその世界にのめり込みながら読み終わった。

    「うろこ」の松本と松本の友達啓介がよかったな。


    少しずつ欲を抑える人
    どこかでそれを晴らす人
    抑えて悲しみを抱える人
    自分に正直に欲求を満たして生きることなど現実にはなかなかできないから時々千早さんの本を読んで、脳をシャッフルさせたくなるのだろうか。

    人が求めるものとはなんなのだろう

    肉体的なつながりなのか、気持ちなのか、カタチある何かなのか、

    残るとは何か

    あとかた 「あったというしるし」

    わたしが傷ついたというしるし
    わたしが悲しんだというしるし
    わたしがいたというしるし

    そういうものを誰かに受け止めてほしい
    あったということを誰かに知ってほしい
    そこにつながりを求めるのかな いろいろなカタチで

    なんとも言えぬ不思議な余韻の残る本

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    2026年06月02日
  • 燻る骨の香り

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    二十代半ばの小川朔と、「瑞雲堂」という老舗(京都では江戸創業は老舗ではないらしいが)のお香屋さんの話。なんとシリーズ最終作とのこと。連作短編ではなく長編で、ミステリ要素があり面白かった。
    香道では薫りは「聞く」と表現するようだが、本作においては薫りを「読む」ことができた。描写が巧みだと薫りって読めるんだ。
    人が特定の、誰かの、薫りを求めるときの気持ちに潜んでいるのは、なぜかやはり愛情ではなく執着なのだと思う。

    ところでこれを書いている本日情報解禁された7月期開始ドラマの主演が寺西拓人で、タイトルが『ラストノート』でした。

    ——タイトルの「ラストノート」とは、時間ごとに変化していく香水の、最後の香りを表す言葉のこと。つけた瞬間の第一印象となるトップノート。香水のメインの香りとなるミドルノート、香水の最後に香り、肌と溶け合うことでその人だけの香りを残すラストノート。本作は、そんな香水の最後に残る特別な余韻“ラストノート”のように、今までしまっていたはずの想いが香る、大人の純愛を描いていく。

    カーーーッッあまりにも楽しみすぎて寿命伸びた。
    大人が板についてきて我も香りの好みが変わってきたのを実感しているので、愛用の香水をそろそろアップデートしたい。

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    2026年09月07日
  • 私の身体を生きる

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    いつも読んでる大好きな作家さんたちの身体にまつわるエッセイ。作家さんたちにも過去や苦しみや葛藤があると知ってしまった。

    「誰かから指弾される前に、違う、お前は違うと「私の中の世間」が言ってくる。」

    ☁️ 世の中には女性であることで苦しんでる人がいないわけないのに、言語化されてしまうと本当にいると見えてしまう、なんて、自分勝手さに嫌になりながら読み進めました。

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    2026年06月02日
  • 犬も食わない(新潮文庫)

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    大好きな千早茜さんと尾崎世界観さんの共著で、装画が大好きな魚喃キリコさんという、私にとって最高の一冊です。
    まさに魚喃さんの漫画の雰囲気にぴったりな、現代の男女の「どうしようもないだるい感じ」や、理屈じゃない空気感がリアルに捉えられていて、とても好きでした。
    人間の泥臭い部分を覗きつつも、どこか愛おしさを覚えてしまう。そんな彼らの日常に、不思議と心地よく浸れる作品でした。

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    2026年05月28日
  • クローゼット(新潮文庫)

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    千早さんの描く、職人気質な登場人物は憧れの対象です。何かに没頭できる活力のある人が羨ましい。
    洋服に人生が宿るような気がして、大切にしたいと思えるかどうか考えて購入するようになりました。

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    2026年05月31日
  • さんかく

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    面白かった。どうなるのかなと最後まで予想できなかった。静かに終わってしまい、落ち着いてしまった。もう一波乱あってほしかった。

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    2026年05月27日
  • おとぎのかけら 新釈西洋童話集

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    解説も含めて面白かった、昔話の形態学も読んでみたい。
    金の指輪、アマリリスが特に好き。
    出てくる庭や自然の描写が鮮やかだし、奥田とのエピソードが何とも癖(ヘキ)だ...…。

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    2026年05月26日
  • しろがねの葉(新潮文庫)

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    石見の銀掘りと夜目の利く女の話。喜兵衛メロい。
    銀の出るという山へ夜逃げする最中、ウメは両親と弟を失う。天涯孤独となったウメは銀脈の目利きである喜兵衛に拾われ、同じく銀掘になることを志すようになる。
    性暴力描写が苦しい。かなりえげつない。辛いこといっぱいあるけどなんとか生きていかないといけないよね!みたいな。性描写がねっとりしててたまにうおお…となる。満員電車で読んでたのでエヘヘすいません(照)になった。
    キャラクターが魅力的だけど結構諸行無常でリアリティがあった。他の作品も読みたい。

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    2026年05月24日
  • グリフィスの傷

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    誰でも傷は有る物です傷が目立ったり見えなかったり特に歳を重ねれば人には言えない心に残った傷等も出てきます。その事を考え過ぎると人生が重くなってしまいますが、この本の最後は明るい未来を暗示していて素敵でした。

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    2026年05月23日
  • ひきなみ

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    千早茜さんの作品はどうしてこんなにも読者を惹きつけるのだろう。

    差別や偏見、女性蔑視など、リアルな描写で描かれている。
    大人の都合に振り回される子どもは、どの時代にも存在する。
    彼女たちが穏やかに過ごせる日々がくることを、切に願いたい。

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    2026年05月21日
  • 眠れない夜のために

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    眠れない夜の日常が繊細に描かれ、あたかも自分がいま物語の空間に没入している感覚に陥る。そして、タイトルの付け方が凄く好き、タイトルからは想像できないようなお話なのに、内容を読んでみるとこのタイトルが相応しいなと納得する感覚。一夜読み終わるとじんわり温かい気持ちになる。特に、第三夜の水のいきものと第九夜の寝息は心が温かくなり好きな話だった。

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    2026年05月21日
  • グリフィスの傷

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    傷にまつわる短編集です。1編が20ページほどで、かなり短めの物語です。そのなかでも、千早茜さんの表現力が光っていました。人の深いところまで描いていてしんどくなったり、逆に救われたり。

    どの短編が好きというのは特にありませんでしたが、余韻が残る短編集でした。

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    2026年05月20日
  • 犬も食わない(新潮文庫)

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    不器用で破茶滅茶な2人の言動が、
    時にもどかしく、時に爽快でした!

    も〜!っと何度も言いたくなるような、
    続きが気になってわーっと読んでしまう作品です。

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    2026年05月19日
  • ガーデン

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    千早さんの作品はどれも美しく
    読んでいると風が吹き
    その情景の匂いがする気がする

    作品の感想を残したいけれど
    まだ自分の語彙力ではしっくりとくる言葉を当てはめることができないのが悔しい

    いま言えることは
    羽野さんの考え方は美しくも切ないなということ
    緑の一部になりたいなということ

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    2026年05月19日
  • 魚神

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    千早さんの文章は濃厚な匂いが立ち込める。
    感覚を言葉にするのは凄い技術だなと改めて思う。

    島で隔離された空間も、
    いつの時代なのかわからない(温暖化?!)設定も合わさって、神話のようでもあり、夜のスノードームのようなグロさもあった。妖しく甘い温度。

    最後のシーン
    死を感じて生を形どるように、
    深海へ行きスケキヨを待たないといけない夜があるという事だと解釈し、心を重くした。
    余韻が残る。

    ところで私は蓮沼推し!
    悲しき役所だけど、熱っぽさが見える人だからこそ無機質さが際立ち怖い。頭撫でるのがメロいです。ハナちゃんのことはわかるし、らしいけど許さないからな

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    2026年05月17日