あらすじ
闇カツ、パフェのエロさ、台所の妖怪、緊急事態宣言下のお取り寄せ…。ハンニバル・レクター博士に憧れ、炊飯器を擁護し、要らぬ助言に噛みつき、よく腹を下す。そんな偏屈でめんどくさい食いしん坊作家の自由な日常は、否応なくコロナ禍に侵食されていく。それでも――。あなたとわたしの欲望を肯定する、ひねくれものの力強い応援歌。「小説のイメージと違った」「美食家だと思っていたのに」などなど驚愕と共感の声がどしどし寄せられた食エッセイ! 人気イラストレーター・北澤平祐氏の挿画も多数収録!! ※イラストはモノクロです
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千早茜の食にまつわるエッセイ第二弾。
途中まで楽しく読んでいて、コロナ禍に突入していくところが生々しかった。「しつこく わるい食べもの」を執筆されているときは、2020年4月、あのときだった。
こうやって書き起こされていると思い出すことがたくさんあるな。記録していくのは大事なことだと思った。
ところで今回はなんといってもパフェ。
「パフェが1番エロい。」は最高だった。わたしもパフェとデートしにいこう。
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食のエッセイなのに、何度も感情がこみ上げてきて涙が出そうになった。
千早さんの小説とはまた違った、食や日常に対するまっすぐな想いに心打たれた。
何度も読み返したい作品です。「わるい食べもの」シリーズを読むのは初めてだがこの第二弾を最初に読んでしまったので、他シリーズも読むたいです。
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大好きなわるたべシリーズ。
「パフェはエロい。」が絶品すぎた。パフェに対する愛が…圧倒的。途中からコロナ禍の話となり、話題的に不謹慎ではと、わるたべシリーズを続けるか悩まれたとのこと…続けて下さって良かった!
Posted by ブクログ
・そんなことを思っていたら、『羊たちの沈黙』のハンニバル・レクター博士に出会った。もう彼においては「観た」ではない。独房の中で微笑みを浮かべながら立つその姿を目にした瞬間に「出会った」と思った。
・私は私生活で真面目ではないし、家事を完璧にこなそうと思ったことがない。家のことは仕事の息抜きとして、わりと楽しくやっている。それでも、なにか不慮の事故が続いて、ふだんならできることがすっかり嫌になってしまうことはある。欠かすことのできない食事だけに、考えたり準備したりするのが「やんなった」ということは多々起こり得る。そんなときに「ピザでもとろうぜ!いえーい!」みたいか空気を変える提案をするのが、一緒に暮らす家族というものの役割なんじゃないかなと大人になった今は思う。
〜〜〜
【駅弁】
東京から: 今半の牛肉弁当、刷毛じょうゆ 海苔弁山登りの海
京都から: とり松のばらすし、ニ傳の季節のちらし寿司
【紅茶】
・Fortnum & Masonのアールグレイクラシック
・MARIAGE FRERESのマルコポーロ
・PIERRE HERME PARISのジャルダンドピエール
【お茶菓子】
・ASSEMBLAGES KAKIMOTOのサブレ ショコラノワール
・JEAN-PAUL HEVINのイースター用ショコラ
・鍵善良房の菊寿糖
・虎屋の小型羊羹全種類
・村上開新堂のロシアケーキ
・Patisserie.Sのコンフィチュール
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「わるい食べもの」シリーズ第二弾。
千早茜さんはエッセイもすごく面白い!
ますます好きになりました。美食家さん。
好きなものを食べるって一番の幸せ。
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自分が食への関心の高い人間だからこそなのか、人の食に関するこだわりを聞くのが好きだ。偏狭で、尖ってると尚良い。
たまに食への関心が薄い人に自分の食へのこだわりを話すと、「え、そんなに?」と少し引かれる。千早さんのエッセイを読むと、自分は幾分安心するのである。
人生が子育てモードに入ったので、なかなか外食に行けなくなった。本を通して食への思いを募らせる時間が、自分が自分でいさせてくれる。
私にとって、日常にある幸せとアイデンティティを再認識させてくれるエッセイシリーズ。
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いや、絶好調。凄みが増してる。編集の方が胃がついていけなくて凹む話が好き。そんなに食べられるの?という驚きと、さすが千早さんという思いが交錯する。文章そのものから揺さぶられるのは、江國香織さんを読んだ時と同じ感じ。強く繊細な文章。コロナ禍も少し描かれていて、色々買い回る所は特に読んで欲しい。
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喫覚の判断は速い。きっと、頭で考えるよりもずっとずっと速く感情を動かす。
これはあの物語にもでてきたなぁ。と思いながら読み進む。
あの食べ物は受け付けない。どうも無理だ的なものを恥じずエッセイに書き綴る。たまにでてくる毒舌っぷりさにもはまる。わるたべを千早さんの作品の合間に再読するこれが一番しっくりくる。
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千早茜さんの食理論のようなものが書かれており楽しめた。小説の方もですが、食事シーンで繊細な表現をするので、毎回とても惹き込まれます。
作者の感性はどのようなものだろう。
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胃が合うふたりが面白くて、千早さんの食べものエッセイが読んでみたくて、本屋さんで出会ったのがこの本。面白かった、海苔の話とても共感した!第一弾と第三段もあるそうで、楽しみ。読みます。
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コロナ禍の当時のことを思い出しながら読んだ。
あの頃の外食やおうちご飯事情を記録してくださってありがたいなあと、当時を懐かしく思えることに感謝したい気持ちにもなった。
千早さんのエッセイは淡々としたなかに、溢れる情熱とか食への思いやこだわりが見受けられて、その笑いをとろうとしていないひねくれた素直さがとても好きだと思った。冒頭の文章が特に好き。
エッセイの中身としては、前作よりも胃に優しそうな内容が多く、梅干しのくだりでは梅干しが食べたくて仕方ない気持ちになった。
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千早茜さんの食エッセイ第2弾。今作も作者の偏屈ぶりが炸裂しててとても面白かった!トンカツの脂身がこわい、炊飯器の保温モードを信用してない、パフェが一番エロい…などなど、印象に残る回がたくさん。
今作の1番の特徴はコロナ禍の日々の記録が含まれているところだ。2020年の3月4月ごろ、街から人が消え、買い占めが起きたり外食ができなくなったりしたころを思い出す。あの頃、外食に行けないのが本当に辛かったことを、自分もすでに忘れかけていたことにも驚いた。「慣れは怖い」と、千早さんがエッセイの中でもおっしゃっていた通りだと思う。
シリーズ第3弾も絶対に読もうと思った!
Posted by ブクログ
献立を考えるのが面倒くさくなって、特に食べたいものもなくて、憂鬱な気持ちだったけれど、千早さんのエッセイを読んでいたら、なんだか元気が出てきた。
自分の料理に飽きてきていたんだなと分かった。
〈メモ〉
●イメージ通りの人生はどこかで見たような景色を見続けるようなもので、きっとつまらない気がする。
イメージ通りの人間や人生だって同じだ。
飽きて倦んで灰色になった世界に予想もつかない驚きが色をつける。鮮やかな色かもしれないし、濁った色かもしれない。けれど、「イメージと違う」その色は新しい色には違いないのだ。
●
「料理を作る」ことはパートナーの「愛情」とイコールではない。
その恩恵を男性だからという理由で無条件に授けられるとはゆめゆめ思わないで欲しい。
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前作を読まずに今作から読みました。
作者の食に対する熱量の高さがすごいと思いましたが、逆に自分がいかに食に無頓着であるかが分かりました。
こんなに美味しい物を理解し、味わえる人生なんて、とても楽しいだろうなと思いました。私ももっと美味しい物を探求してみたくなりました。
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「好き」と「嫌い」がはっきりしてる人やなぁと思った
「おいしい呪い」の回、私の場合は「おいしいでしょう」と言われたくないのではなく、同じタイミングで食べて私より先に「おいしい」とか「うーん」とか味の感想を言われたくない
おいしいかどうかは私が一番に判断したいし、先入観を植え付けないでほしいと思ってる
Posted by ブクログ
何食べならぬわる食べ。文庫化お待ち申しておりました。WEB連載がコロナ禍真っ只中。千早茜さんにどっぷりはまったのもコロナ禍真っ只中だったな。小説はこだわりの強さとただでは転びっぱなしにならない意思の強さめいたものを感じていて、前作のわる食べではこだわりの強さにプラス偏屈さを感じて、でも、ギリギリのユーモアというかディスりすぎない匙加減はプロを感じた。今回は神経質な一面が全面的に出ているが、それもまた彼女らしいのかもしれないし、不本意なのかもしれない。記録。としての読み物としてはありだ。
Posted by ブクログ
人が何を食べているか知るのが好きだ。とても個人的な事をこっそり覗いてる気がするエッセイ。
著者は食べものに並々ならぬこだわりがあり、その一つ一つを知るのも楽しい。
ただいま食事中、というエッセイで同じ人がいたとは!と感激した。リニューアル前のクウネルという雑誌で私が一番好きだったのがただいま食事中というコーナー。いろんな人の1ヶ月の食事が写真付きで簡単な日記風に載っている。この雑誌が大好きで、バックナンバーは全巻揃えているのも一緒だし、このコーナーは何度も読み返しているのも一緒。雑誌に載るからと飾っているわけでもなく、たんたんと日々の食事が掲載されていて、素敵な生活を送っていそうな人でも忙しい時は菓子パン一個、とか、とても偏食でほぼ食べられるものがないような人もいたりして、食事に正解はないんだなという気持ちになる。
違う誰かの生活を知る事はちょっとしたガス抜きになる、と著者は書いているが、そういうガス抜きを求めて食のエッセイを読んだり誰かの食事をTwitterで見たりしているんだなと妙に腑に落ちた。
この著者のエッセイ、他のもぜひ読みたい!