千早茜のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
1.読んだ理由/きっかけ
料理や食べ物の小説が好きで気になっていたけど、ずっと「読みたい」に入りっぱなしだった本。
2.あらすじ
有名なパティスリーをやめ、おじいちゃんの昔ながらの洋菓子店を手伝う亜樹。おじいちゃんの腕は本物で、色々と教わりながら自分の納得いくメニューを作ろうと模索している。亜樹の視点から始まり、亜樹に恋心を抱く元同僚、洋菓子店の常連である拒食症気味の主婦、元同僚に恋するネイリスト、亜樹の婚約者と色々な人の視点が描かれ、最後にまた亜樹に戻る。
3.感想
お菓子の描写が暴力的なくらいおいしそう。ダイエット中の人は読んでは行けないかも。昔ながらの洋菓子(特にシュークリームのクリームの吸って飲むシーン)も紅茶屋さんでサーブする本格的なお菓子も、読んでいてうっとりしてしまう。
一方、内容自体は結構ビターであり、なんとも切ない恋模様が多々。スミがかっこよかったな…。
この本を読んでお菓子欲を上げてから食べる甘いもののおいしさといったらたまらなかった。 -
Posted by ブクログ
前半、あまり好みでない作品が続きましたが、後半すごく良かったです!
おもしろかった3作品
「こっちを向いて。」
分かるー‼︎って話でした。大人になってから友達作るのって難しい。こちらと向こうに友達を作ろうという願望が、まさに同じタイミングで存在しないと成立しない。
自分が今までに経験した感情が言語化されてる感じで気持ちよくて、そして切なかったです。
「ラインのふたり」
いたずらして笑ってはいけないのに全身で笑い出したくなる感じ。笑いすぎてお腹痛くて涙出る、みたいな。そういう時の女子同士の連帯感を思い出しました。
終わり方も良かった。
「獣の夜」
一番好きです。ジビエ、全然興味なかったけど描写が素晴らしくてフェスタに行きたくなりました。ハラハラする展開とさっぱりした友情に肉とアルコール!血腥い夜のデザートも堪能しまくってほしい! -
Posted by ブクログ
美術家を惹きつけるファム・ファタル小説は、時として女性本人の人格や意思が抜け落ちたまま描写されたり、欲望の鏡扱いされがちだけれども(最近も、そちらに振り切った作品を読んだなと思い出した)、女性性を持つ人の痛々しいほどの葛藤にもフォーカスして描いていたのが、さすが千早茜さんとなった。
すっきり解決、と言えるものはひとつも無く、情念、欲望、本質的な孤独に傷付ききった登場人物たちが、暗い夜の庭に取り残されるばかりの物語。
そう書くと、どうにも救いが無いように思えるけれども(実際そうだけれども)、その暗がりの芳醇さに、ついつい惹き込まれてしまった -
Posted by ブクログ
食レポ系のエッセイかな、と思った。
千早茜、新井美枝香、2人の往復エッセイ。
ふたりとも、美味しいものには目がなくて、
食への姿勢が合うらしい。
ただ何でもいっぱいと言うのではなく、好みに合致したものをかなりたっぷりと!
新井どん(文中千早さんがそう呼ぶ)は好みの物や事に正直で、思い切りよく、ひと目を気にせず豪胆!
しかし、繊細であり、配慮も出来て、気を許している人への可愛らしさが、いい味出している。
ちはやん(文中新井さんがそう呼ぶ)は、自分の事を記録魔と云う。
人の記録にはルールがある。
まず決して暴いてはいけない。
その人が見せてくれる顔、言動を文字にするだけ。
こういう人だろう予測を立てる事も、話してくれない事を探ることもしてはいけない。
自分の意図が絡むとそれは、もう記録ではないから。
そばにいることを許されているのだと忘れないようにする。
ちはやんの母は国語教師だった。
その母に毎日、日記を提出する日課があった。
赤ペンで真っ赤に染まった日記が返ってくる。
5歳頃からの積み重ねが今の素晴らしい文章表現に繋がっているのだろうか。
結局、この本は単なる食レポではなかった。
(美味しそうな店はいっぱい出てきたけれど!)
2人、それぞれの生き方、人との関わり方、大切にしていることが書いてあった。