千早茜のレビュー一覧

  • こりずに わるい食べもの

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    千早さんの食エッセイシリーズ3作目。相変わらず食に関連するエピソードが濃くて面白い。
    本作は千早さんが離婚して東京に引っ越した2021年ごろのエピソードが収録されている。ステイホームで自炊に関連する話、たまに外食する話などが多い。
    印象に残っている話の1つは、「鰻といえば『ごんぎつね』」という「狐色のどんぶり」。『ごんぎつね』の切なさ悲しさとうなぎの異色の組み合わせのインパクトが大。
    他にも山形に引っ越したという担当編集者のT嬢との山形旅行に関するお話や、浅草で「どぜう」を食べたお話もインパクトが大きかった。大食漢の千早さんと一緒に、いつもたくさんのグルメを堪能しているT嬢の胃袋もすごいなとい

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    2025年01月05日
  • ガーデン

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    植物に魅せられた青年 植物を愛する青年の話。愛してる、というか、植物に逃げて、人間と関わらない、深くコミュニケーションを取らないようにしている主人公。クセが強い。でも、他人に深入りしないで、別の何かに心を開いている人は現代は多い気がするな。

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    2026年03月14日
  • 魚神

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    装丁が気になって、手に取った本でした。
    場面だけでなく、感情の描写も濃厚な一冊でした。
    例えば、ぬるく濁った川面で大型の古代魚が無感情に目の前を横切るような体感した事のない畏怖がありありと想像できる感覚がありました。
    感情や情事もぶつかり合いますが、どこか儚げで俯瞰的に主人公の白亜が捉えているのが印象的で、新鮮、痛々しい場面描写でも不思議な感覚で読み進められます。小説体験とでも言いましょうか。
    千早先生の他の作品も気になります。

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    2024年12月27日
  • アンソロジー 料理をつくる人

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    なかなか良かった。
    千早さん目当てで購入したけど、なんか幻想的で求めていたものではなかったのが残念。
    とはいえ、1番印象に残ってるのはやはり千早さんの作品だった。
    好きだったのは初作家さんの松永さん。
    深縁さんも良かったな。
    織守さんのはさすが。晴れやかな雰囲気から一気にそんな展開に!という感じです読み応えあった。

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    2024年12月24日
  • あとかた

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    雰囲気がいい。さみしくて、とてもよかった。結婚した相手も、すきな男も、自分が産んだ子どもも、どんなに愛してる存在だとしても、なに考えてるかわからない。前向きなお話もあったけど、人は死ぬまでずっとひとりだなって思った。「生々しいのは嫌だよね」からの台詞、ちょっとどきりとした。読み終わったあとも黒崎についてぼんやりと考えてしまう。所詮は他人って、つめたいけど事実なんだろうな。

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    2024年12月10日
  • こりずに わるい食べもの

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    ネタバレ

    冒頭から「東京でひとり暮らしをはじめる」とあり。

    前作、前前作に続き、食については変わらず面白い。ただ住まいが変わっただけ……というわけにはいかず、なんだなんだ?何があった??殿はどこいった??と、ずっと著者の身辺が気になって全集中ができない。
    読み進めると唐突に恋人が出現。ああ、やっぱりそういうことね。とひとまず納得する。
    著したものだけに興味を持てばいいのだけど。プライベートの一部を見せてくれているエッセイは、どうしたって身近な登場人物が存在し関係性も含めて、その人たちとの経過があるわけで。何か匂わせる変化があるとソワソワしてしまう。
    ともあれ、著者がそれなりに元気でその時なりに幸せなら

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    2024年12月02日
  • 女ともだち

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    「女ともだち」をテーマにしたアンソロジー。女性が書く女性の描写ってほんとに良くも悪くも容赦がなくて、でもあたたかくて冷たくて、最高だな~~~!と思う。仲がいいのか悪いのかわからない。それでいてなんかわかりあえるところがあるという、絶妙な関係性の話ばかりでどれもおもしろかった

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    2024年11月29日
  • しつこく わるい食べもの

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    コロナ禍真っ盛りの頃に書かれたもの。
    世の中がガラッと変わり、口にする食にまつわるいろいろも変化した。
    純粋に単純に美味を追い求める…とはいかなかったジレンマを著している。
    それでも全体を通してみても「食べる」を諦めていない。やっぱり面白い。

    前作から同じく装画・挿画は北澤平祐氏。
    味のあるタッチが、著者の何とも掴みどころのない個性とマッチしていて楽しい。

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    2024年11月27日
  • わるい食べもの

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    食エッセイといえば、匂い立つ料理が目の前にあるような描写や、四季折々の食材の話、オススメの店でのエピソードなどが多く、食べ物が主役感が強いけれど。
    この方の食エッセイは「食べる」と「生きる」が不可分であることを改めて感じさせるほうが強い。
    生命とは!とか、栄養が!とか、そんな鯱鉾ばった堅苦しい意味ではなく、ただただ「生きるとは食べる」なんだなぁと。難しいハナシではなくて。
    淡々と読み進めているのに、不意に、噴き出しそうになったりニヤついたりしてしまう「あるある」が随所に。

    続編の『しつこく』と『こりずに』が控えている。楽しみだ。

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    2024年11月25日
  • あとかた

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    自分としては「ねいろ」の最後の水草くんの言葉が印象的だった。
    心のどこかでは望んでいるはずなのに、言葉としてカタチとして表せず自分の中にしまい込むようにする。
    心の声を代弁してくれる人に出会えたらそりゃいいだろうなぁ。

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    2024年11月20日
  • あとかた

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    「ほむら」「てがた」「ゆびわ」「やけど」「うろこ」「ねいろ」
    6篇の短篇集。
    はっきりと連作短篇を打ち出してはいないけれど、読んでいくと物語同士が繋がっていることが分かってくる。
    人と人の関わりの物語なのに、そこはかとなく孤独の匂いが漂う。「一緒にいてもひとり」という言葉が読みながら頭に浮かんだ。

    「ほむら」と「てがた」で色濃く登場し、他の物語でもうっすら存在を示すある男が、得体が知れなくて印象に残った。
    飄々としていて、人や物事に対する執着が薄く、それなのに時々執念深いようなやや暴力的な姿を見せたりする。
    その男が選んだ道のあとに残された「てがた」。男は一体、どのようなことを考えてその道を

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    2024年11月10日
  • 明日町こんぺいとう商店街 招きうさぎと七軒の物語【電子限定特典付】

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    不思議な商店街での話。

    人気作家さんたちが描くストーリー、どれも印象的でした。

    招きうさぎ、いてくれたらいいなぁー

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    2024年11月04日
  • 人形たちの白昼夢

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    「コットンパール」
    嘘をつく女、嘘をつけない男、少女の腹話術人形、偽物の真珠、蜘蛛、首と足首。モチーフのきらめきがいい。

    「プッタネスカ」
    プッタネスカは「娼婦風」という名の辛味のトマトパスタのこと。主人公につけられたグレナデンという名前は柘榴の果汁の赤いシロップのことで、グレナデンの慕う姉貴分の娼婦の名前カンタロープは赤肉のメロンの名前。果肉の色というのは一層生々しい。赤色が鮮やかに残酷に全編に滴る。親に捨てられたグレナデンが握りしめていたのはやはり人形。階級によって纏える服の色が異なる世界で人形は最上級の青を、最下層の娼婦達は赤を纏う。赤と青のコントラストが光と影のように入れ替わる。

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    2024年11月03日
  • あとかた

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    暗い海を見ていると引き込まれてしまいそうになる様に、「死」や「ネガティブな感情」は常にすぐ傍にあって、気付かないうちに飲み込まれてしまう…そんな人々を描いた短編集でした。
    最後の作品に出てきた水草くんが発する「生への肯定感」が唯一の救いかな、と思いました。

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    2024年10月26日
  • おとぎのかけら 新釈西洋童話集

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    毒々しい現代版日本式西洋童話オマージュ作品 毒々しいタッチの現代版日本式西洋童話オマージュ作品。童話は本当は恐ろしい話、とも聞いたりするが、こちらは大人向けの毒々しい恐ろしさの短編集。
    千早茜らしいと言えば、らしい。毒は多めかな。2回は読まないよね、と。

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    2026年03月14日
  • しつこく わるい食べもの

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    食に真摯だと、許せなくなるのだろう。高級海苔から普通に戻れなくなった話も、美味への欲望には抗えないため。寛容ではなくなる。怖いことだなあ。

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    2024年10月20日
  • あとかた

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    「私は安らぐ場所に違いない。厳しい現実から逃げられる場所なのだろう。でも非現実、虚構だ。一時の快楽と幸福を与えはするけど現実には何も生み出さない。」

    実体のないこの関係性が、この物語が私は好きです

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    2024年10月08日
  • しつこく わるい食べもの

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    やっぱり千早さんの文章はおもしろい!Xを見ていて、千早さんの食に関するお考えを聞きたい!と思っていたが、すでに出ていたとは…(しかも2巻も…!)これが美味しかったとかそういう食レポみたいなものではなく、食に関する考えというかこだわりというか、そういうのがとても上手に言語化されていて、おもしろかった〜!

    p.46 でも帰宅してから飲み食いしてしまう。メンタルが弱いことが恥ずかしく、つい食による物理的な打撃を与えてしまう。それはなぜなのか。
    きっと、ものすごく小心なのだ。小心だから、小心であることを認められない。胃弱なら体質だからと諦めもつくけれど、メンタルの弱さには自分で自分にがっかりする。

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    2024年10月07日
  • からまる

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    それぞれの人物の考えや感情がだんだんとわかっていくのがミステリーを読んでいるようで面白かった。千早茜さんの不安定な感情や男女関係の書き方がとてもリアルで好きです。

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    2024年09月10日
  • わるい食べもの

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    食についてのエッセイです。
    様々な料理が登場して興味をそそられます。千早さんの旅行中の食への貪欲な姿勢が好きです。私も同じくらい食べられる健啖家であればよかったのにと思いました。

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    2024年08月30日