千早茜のレビュー一覧
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人は誰かとつながってしか生きられない。もがき迷いながら”いま”を生きる7人の男女たちが一筋の光を求めて歩き出す-。
『魚神』に続いての千早茜san。
第一話「まいまい」から、第7話「ひかりを」まで。相関図を見ずに読みました。次の話に進み、誰が軸で、どこで”からまる”のか、ドキドキしながら読み進めました。
一話:武生の”女”への想い(蝸牛)、二話:田村と華奈子の関係(クラゲの血)、三話:係長の家庭(イソメ)、四話:恵の過去(子ムカデ)、五話:蒼真の悩み(星の砂)、六話:華奈子の生い立ち(ヒドラ)、七話:葛月の生きる意味(ナマコ)など。
美しくて、妖艶な連作集。登場人物それぞれが抱える苦悩 -
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ネタバレこのシリーズを読むといつもパフェが食べたくなる。
警報音をフィクションとして楽しめるのは平和な国だから。銃や爆弾の音を聞いてもテレビや音声だとすぐに判断してしまうのは本物を知らないから。近くにないから。それって幸せなことだよね、と認識した。文化を楽しむには戦争なく、平和でないとダメだ。
働き方
どこにいてもいいってことは、どこにいても逃げられる。住む場所を選んで、楽しむことができるのは何より幸福なのかも。
パンの好み、食べ方に共感した。東京はパン屋さんが多くていいな。レストランでのパンの配分は迷いがち。いっぱい食べたいけど、お腹のキャパとは要相談。
パフェを最後まで綺麗に食べきる方法、私 -
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ネタバレ女性作家8人による、「女ともだち」がテーマのアンソロジー。
うむむむ、女の友情はもろいというけれど、こんなにすごぉ〜く気持ち悪くて、べとっとするものばかりだろうか…
相手と『同じ』を競うような構図が、いくつもの作品に…あー、たしかに、『おそろい』スキだよなぁ…トイレ一緒に行ったりしてるよなぁ…
いやはや。下手なホラーより怖い。
どれも面白かった。
その中で、「ブータンの歌」は、くすっと笑えて、阿川佐和子さんらしい軽やかさだった。
「ラインのふたり」嶋津輝さんは初読。ちょっと山本文緒さんのような奇妙な迫力。
他の作品も読んでみたい。
「獣の夜」森絵都さん、爽やかな作品しか読んだことがな -
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ネタバレ読んでいると本当におなかが空いてくる一冊。比喩ではなく本当におかかが空いてくる。装画が相変わらず素敵。
■めんつゆはデニム:なんのこっちゃと思ったら、メジャーなものってことなのね。
■焼いてから:焼いたアスパラはうまい。ヨダレポイント
■パーフェクトワールド:自分と目の前のパフェだけの世界。
■海老の頭:カリカリとした歯応え、とかこういう単純な描写でヨダレ。
■ブラックランチボックス:家の中で手作り弁当ですか。洗わなかった弁当箱の悲劇。
■ロシアンルーレットで食欲爆発:ロシアンルーレットとは予防接種。食べる口実が欲しいだけ?
■包んで包んで兵馬俑:白く並んだ餃子を兵馬俑と表現するセンスが食い -
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あなたは「からまる」ことが好きでしょうか?
人の関係性の好みはそれぞれです。わちゃわちゃと集うことが好きな人もいれば、正反対の関係性を希望する方もいるでしょう。それらのどれに正解があるわけではありません。それぞれの人にとって自分が心地よいと思える距離感というものはどこまでいってもあるはずだからです。
ここしばらく世界を襲ったコロナ禍。特にこの国ではそれによって人と人との関係性が一変するくらいの状況が生まれました。コロナ禍で集えないことを嘆く人がいる一方で、コロナ禍は大変だけど、人間関係だけ考えると、この状態が永続して欲しいと願っていた方もいると思います。世の中、何にでも功と罪はあるものです