千早茜のレビュー一覧

  • 森の家

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    森閑とした気味の悪さの物語。

    登場人物それぞれの家族が錘のように、被さってしまう。

    あとがきにあるように、この物語は不健康かもしれない。

    こういったひとたちにとって、家族という存在や、子どもを産むという行為はまるで枷や呪いのようなのだ。

    そして、こういうひとはどんなに楽しそうに仕向けられても、どこか世界や他人が不穏であると感じてしまう。

    P.124『「なんか嘘くさいじゃない。あの夢みたいな場所も、あそこに連れて行けば喜ぶと思っている親も。きらきらしているのは表面だけで、中は空っぽな気がする。」』

    P.128『「従業員も客もみんな笑っていて、何もかも楽しむだけに作られていて、遊び続け

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    2020年07月26日
  • 眠りの庭

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    ネタバレ

    むせ返るような「女」の匂いが色濃く漂う二編。

    由緒正しい女学院と少女たちと美術教師…幻想的で湿度の高い不穏な雰囲気に吸い込まれるようだった。
    読み終わっても、何かふと遠い目をして考え込むような囚われ方をしてしまう。なんだか言葉にできない業の深さを感じた。
    嫌悪しているのに、抗えない。そんな一冊だった。

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    2020年02月10日
  • 明日町こんぺいとう商店街 招きうさぎと七軒の物語【電子限定特典付】

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    「あずかりやさん」からの訪問。
    粒ぞろいの短編集でした。

    「あずかりやさん」の大山さん以外は初読み作家さんばかりでしたが、もっと読んでみようと強く思った方も見つかりました。
    でもとりあえず、こんぺいとう商店街24の物語を全部読んでみようと思います。

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    2021年12月23日
  • 女ともだち

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    女友達同士のあるある三昧。なかなか面白いストーリーが個性的に繰り広げられる。この作家はここを攻めてくるのね〜とか思いながら読めるのも楽しい。

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    2019年07月31日
  • 眠りの庭

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    面白かったです。
    昏く、でも鮮やかな赤も感じる世界でした。
    近すぎる父と娘、そして娘の小波と奪い合う人たち。
    「アカイツタ」では堕ちていく人たちに魅せられて、澱んだ息苦しい空気でした。
    「イヌガン」では小波は澪という新しい名前で新しい人生を選んでいきます。小波の気持ちわかる…となったので、耀と幸せになれたらいいなと思いました。
    わたしの「好き」はどんな「好き」だろう?改めて考えてみると難しいです。
    「人はわかり合えない」、というのは真理だと思うので、わたしも毎日そこから始めます。
    冒頭の独白は多分、土の中の真壁教授のものなのでしょう。凄絶で綺麗。

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    2019年07月19日
  • 女ともだち

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    ネタバレ

    女性作家8人の「女ともだち」をテーマにしたアンソロジー。こういうアンソロジーて、「ん?」て思うものが入っていたりもしますが、今回はどれも面白かった。初め3篇は女性のドロドロした部分をクローズアップ。友達ストーカー手怖い!でもこんな心理なんだろうなぁ。大崎梢は未熟な子供同士の嫉妬、大人になるともっと世界は広い、と思えるけどこれくらいの年の時はこんなかんじだよなぁ。後半になるにつれて女友達ていいなと思える、明るい気持ちで本を閉じられました。

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    2019年07月11日
  • 森の家

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    面白かったです。
    どこかに欠落を抱えた3人が、なんだか近しく思えました。
    「家族だから」を押し付けられるのが嫌いで、かといって自分で新たに獲得しようとも思わないのでわたしもずっと独りで生きていくんだろうな…とぼんやり思っているのです。なので、佐藤さんやまりも君の気持ちは少し解ります。
    でも、さびしい、のかな。わたしも心の底ではさびしいのかな?と思います。そこはよくわかりません。
    3人は新しい形を作っていくんだろうなと思います。なんだか、ほっとしました。

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    2019年06月10日
  • 夜に啼く鳥は

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    ネタバレ

    シラ 永遠を生きる存在
    はばたき シラからかなり後 性別の無い 御先の物語
    御先と四の物語が続く

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    2019年07月10日
  • 夜に啼く鳥は

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    どうにも不老不死ものの死ねないが故の苦しさというところに耽美を感じてしまう性質のようでこの手の話でがとても好きである。
    現代日本が舞台のポーの一族的な話か?と思っていたが、不老不死は同じだけれども血は吸わない。バンパイアではないので。
    ミサキはそもそも人に興味ないのかなと思ったけど全然そんなことはないと感じた。
    温度のない愛というのか、なんなのか言葉には出来ない。
    靄がかかったような、薄明かりの中をぼんやり歩くような、けれども時々コントラストがはっきりとするようなお話でした。

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    2019年05月28日
  • 桜の首飾り

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    「犬も食わない」で千早茜さんの文章がとても好きになり、4月ということもあり本書を手に取りました。
    彼女が選ぶ言葉の数々が非常に好きです。
    誰でも抱えているだろうちょっとした”何か”を選ぶ視点、それを優しく包み込むような描き方、全てに救いが感じられる着地点。
    あとがきを読み、さらに好きになりました。

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    2019年04月28日
  • あやかし草子

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    面白かったです。
    千早さんの、今度は日本の妖をモチーフにした短編集でした。
    こちらも妖しく暗くて良かったです。
    情景や色彩を鮮やかに感じました。夜の闇、竹林の緑、夕日のままの国の赤。映像的です。
    お話は、天狗と姫の間にあった気持ちが切ない「天つ姫」と、アルビノの座敷わらしが子どもを夕日の国に閉じ込める「機尋」が好きでした。
    妖…畏怖する存在ですが、どこか物悲しくて惹かれます。

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    2019年04月17日
  • あやかし草子

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    このひとの幻想作品には中毒性がある、猛烈な筆力でぐいぐいひきこまれるおもしろさ…胸をえぐる切なさ、おどろおどろしさと妙なる美しさ…。あやかしたちと、それに近い種類の人間が、いわゆる普通の人間たちの業やみにくさをかなしさを外側からあぶり出して見せてくれる。世界の不思議さと美しさを見極め、そのうえで己が選択する運命、この世のすべてを受け入れコミットして生きていこうとする力を描く。…じいんとゆさぶられてしまうのだ、ついつい。

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    2019年04月08日
  • 森の家

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    登場人物3人、それぞれ種類の違う寂しさを抱えており、寂しさに対して向き合ったり、気づかなかったり、スルーしたりしている姿が印象的。何物にも執着しない生き方は羨ましいけど、その代償として寂しさが付きまとってしまうのかな。寂しいって感情は厄介

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    2018年12月29日
  • 明日町こんぺいとう商店街 招きうさぎと七軒の物語【電子限定特典付】

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    アンソロジーはあんまり読まないけど、こういうのもいいもんだ。
    それぞれ文体に個性があってそれも楽しめた。
    今まで読んだことない作家さんも、これをきっかけに手に取ってみようと思う。

    カフェスルス、すてきだなあ。
    こうやって仲間とわいわい夢を形にしていくのが楽しそうで羨ましい。

    商店街の店どうしの繋がりも描かれていて面白かった。

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    2018年11月10日
  • 女ともだち

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    ネタバレ

    *村山由佳、坂井希久子、千早茜、大崎梢、額賀澪、阿川佐和子、嶋津輝、森絵都―当代きっての人気女性作家8人が「女ともだち」をテーマに豪華競作!「彼女」は敵か味方か…微妙であやうい女性同士の関係を、小説の名手たちが描きだす逸品ぞろいの短編小説集。コワくてせつなくて愛しい物語の世界をぜひご堪能ください*

    前半は女同士の執着や束縛が続くありがちな展開でしたが、後半は力量のある作家さんの本領発揮で、一味違う物語を堪能しました。
    特に気に入ったのは、森絵都さんの「獣の夜」。最初はハラハラしたものの、パプリカで大笑い出来る、いつでもあの頃に戻っていける、これこそが女の友情の真骨頂ですね。でも、これはひと歳

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    2018年09月18日
  • あやかし草子

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    ネタバレ

    あやかしと人とのふれあいを描いた6篇の短編集。
    どのお話も寂しさや悲しさが残る。
    「ムジナ和尚」「天つ姫」が好きでした。
    千早さんのファンタジーを読むのは2作目になるのですが、彼女が紡ぎだす、どこか悲しいお話が、どうやら私は好きなようです。

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    2018年08月09日
  • 明日町こんぺいとう商店街 招きうさぎと七軒の物語【電子限定特典付】

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    こういうオムニバス形式のものには手を出していなかったけど、先日、3時のおやつを読んで、なかなかいいかもな…と思って読んだ。結果、とても面白かった。ハズレもなく、小さな繋がりを見つける楽しさもあった。軽いものばかりがあっさり詰まっているのでは?と思ってたけど、どれもしっかりした話だった。よい意味で作者が競い合うのかなぁ。

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    2018年07月21日
  • 明日町こんぺいとう商店街 招きうさぎと七軒の物語【電子限定特典付】

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    これも大阪で買ってきた一冊。
    以前から読みたいと思っていた本です。

    スカイツリーを見上げる下町のかたすみに、
    ひっそりと息づく商店街がありました。
    それがー『明日町こんぺいとう商店街』。

    明日町こんぺいとう商店街を舞台にした7つの物語。
    七人の作家さんのアンソロジー。

    大島真寿美 『カフェスルス』
    大山敦子  『あずかりやさん』
    彩瀬まる  『伊藤米店』
    千早茜   『チンドン屋』
    松村栄子  『三波呉服店ー2005-』
    吉川トリコ 『キッチン田中』
    中島京子  『砂糖屋綿貫』

    読んだことのある作家さんは、彩瀬まるさん、中島京子さんの二人だけ。

    どの物語も心がほんわかします。

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    2018年06月06日
  • 明日町こんぺいとう商店街 招きうさぎと七軒の物語【電子限定特典付】

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    スカイツリーを見上げる下町の片隅にある、架空の商店街。
    大山淳子氏の「あずかりやさん」がとても良かったので、"出身地"である、こんぺいとう商店街のことをもっと知りたくなりました。

    個人商店が立ち並ぶ商店街は、現代では衰退の傾向にあるけれど、こんぺいとう商店街は、たたむ店あり、新しくできる店ありで細々と続いている。
    家業を継いだ若者や、出て行ってまた戻ってきた者、新しい商売の形、幼なじみと小さな恋の話など、懐かしい雰囲気の中で語られる。
    後に行くにしたがって、他の商店の名前が登場するようになって、箱庭世界が充実していくのが面白い。

    一軒目『カフェ スルス』 大島真寿美

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    2018年01月08日
  • あやかし草子

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    タイトルと表紙から、ちょっと恐い話かも…(゜゜;)と思って読み始めたけれど、あやかしが人と関わり、人の感情を持っていくさまに切なさや、哀しさを感じた(T-T)特に最後の「機尋」が良かった(*´-`)人とは違う時を過ごす あやかし にとって感情を持つ事は幸せなのかな?(--;)

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    2017年09月13日