千早茜のレビュー一覧

  • グリフィスの傷

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    ネタバレ

    皆、身体や心のどこかに大小問わず深浅問わず傷を負い生きているかと思います。それが目に見えるのか見えないのか、見えないようにしているのか 本当に様々だろうとも思います。
     様々なキズの短編小説。
    中でも、『慈雨』が好きでした。
    愛するがゆえ 想うがゆえ。

     私も知らず知らずに、誰かに見えないキズを 消えないキズを負わせてないか?と振り返りました。
     誰かの存在が 言葉が 笑顔が 態度が 私のキズを浅くも 小さくもしてくれたとも思い返しました。

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    2025年07月21日
  • おとぎのかけら 新釈西洋童話集

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    短編ごとに、童話にも通ずるような独特の空気感がありました。きれいな言葉で語られるからこその凄みであったり怖さは、千早茜さんらしいもので素敵でした。

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    2025年07月19日
  • 犬も食わない(新潮文庫)

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    「言い過ぎやろっっっ!!」と何回も一人で突っ込んでいました(笑)
    だけどこの男と女の違い、もう生物そのものが違う感じ、おもしろく最後まで飽きずに読めました。
    経験上、こういうだらしない男にハマる女の人は
    どう頑張ってもだらしない人に惹かれてしまうイメージ(笑)

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    2025年07月18日
  • 雷と走る

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    異国で犬たちと暮らしていた少女の過去と現在の話。
    主人公はあまり感情移入がしやすいタイプではなかったが、異国の空気と犬の描写が素晴らしく惹き込まれる作品だった。
    犬と生きる異国でのどこか幻想的な空気と、日本で暮らす現在のリアルな質感とのギャップの表現が上手く、その狭間に立つ主人公が丁寧に描かれていた。
    一点だけ気になったのが、作中メインで登場する犬種と表紙の犬が明らかに別物であること。表紙はとても美しく話の雰囲気にも合っていたので、この犬の方が良かったということか…?と少し複雑な気持ちになった。

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    2025年07月16日
  • 赤い月の香り

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    前作の透明な夜の香りよりは、激しい作品だと思います。
    私は前作の静かさ・淡々さが好きだったので、がっつりこの作品にハマったわけではないですが、朔さんとその周りの人たちが醸し出す世界観・空気感を楽しむことができました。
    また続編が出ることを期待してます!!!

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    2025年07月16日
  • わるい食べもの

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    食べ物が出てくる本やドラマが好きだということに気づいて、最近気になる千早茜さんの食がテーマのエッセイを借りた。「胃袋も味覚もその人だけのものだ。偏食しようが、食べてなにを思おうが、その人の勝手だ。」に1番共感。この本突きつけて、夫に偏食する私をバカにするなと言いたい。私の勝手だ。

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    2025年07月12日
  • なみまの わるい食べもの

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    筆者は、食に対して思うところがある。一方、私は食に対して特に思うところはない。好きな食べ物はあるが、別にそれを手に入れるために特別な行動や感情を抱いたりしないし、基本的に空腹を埋められれば良いと思っている。
    そんな私でも、この「わるたべ」シリーズは好きで、刊行されるとすぐ読んでしまう癖がついている。

    すごく好きと好きの中間くらいに位置する「桃」に対する著者の複雑な気持ちが読んでいて共感できる。桃そのものは別に好きではないが、好きなものが人気(旬)になると、自分だけが楽しんでいたものだったのに…とちょっと残念な気持ちになるとき、あるなぁ。でもやっぱり好きだから、嫌いにはなれないし…。皆に人気だ

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    2025年07月12日
  • 男ともだち

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    千早茜さんの本は「ひきなみ」に続いて2冊目。

    異性の友だちってバランスが難しいけれど、きっと神名とハセオのように少しぐらつきながら迷いながらもお互い大切に想える友情ってあるんだろうなと思う。

    神名の本質を良く理解していて、でも友達としての境界は越えずに一番近くで優しく見守ってくれるハセオ。いつも強く見られて恋人にも愛人にも甘えない神名も、ハセオの前ではふと弱くなる。恋人とも愛人とも女友達とも違う特別な関係。もし一線を越えてしまったら、きっと2度と男友達としては戻れなくて今の関係は崩れてしまう、そんな脆さの中でお互いを思いやる気持ちの天秤が同じだから「友達」としての均衡が保たれているのだと思

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    2025年07月09日
  • 偏愛小説集 あなたを奪うの。

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    とても豪華な作家さんたちのアンソロジー。
    そして話の内容は『略奪愛』
    こういうお話、大好きです…!!!

    アンソロジーの中でも
    彩瀬まるさんの「かわいいごっこ」は
    特に好みでした!
    出てくる文鳥がとても可愛い…。

    とてもドキドキしながら読めました!

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    2025年07月09日
  • 眠れない夜のために

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    眠れない夜をテーマにしたお話が10通り。静かな静かな物語です。このお話、人間だけが主人公ではないのです。それがまた、いいスパイスで。それぞれのお話に添えられた、神秘的な挿絵も魅力的。現実から解き放たれ、不思議感に満たされました。

    今回、一気に読んでしまいましたが、一話一話、余韻に浸りながら読むのが適かなと思います。

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    2025年07月05日
  • おとぎのかけら 新釈西洋童話集

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    千早茜さんの書き言葉の美しさがより染み出していて、怖いしグロテスクかもしれないけど、とても美しかった。

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    2025年07月03日
  • ひきなみ

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    こんなにも男尊女卑な世界がまだあるのだろうか。
    男女平等を謳っていてもそもそも体の作りや体力も違ったり全く平等にはできないからいつまで経っても正解はない問題。
    ずっと働きたいとは思うけど、結婚して子供が産まれてってなったら、きっと男性にフルタイムで働いてもらって、自分は出世は考えすぎずに時短で働く方が合理的だしうまく生きれるだろうなぁと感じてしまった。

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    2025年07月03日
  • 正しい女たち

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    ネタバレ

    千早茜さんの文章すごく好きだな〜!なんでこんなに読みやすいのに、いつもかゆいところに手が届くような、言語化しにくい繊細な気持ちにさせてくれるんだろう。
    千早先生の食事の描写が好きで、今回は、想像すると美味しそう…ではあるんだけどどこか白々しかったり、毒々しい食べ物の描写が印象に残った(桃とか、アフタヌーンティーとか…おいしいはずなのに…)。幸福な離婚の食事だけはおいしそうだった!桃のプライドの「季節感のあるものを楽しめるのは余裕のある人間だけだ。」にすごく共感して、だからこそ季節感のあるものを楽しむようにしたいなと思った。
    1話目の4人と同じくらいの年齢の女だからひりひり…ひりひり…しながら読

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    2025年07月02日
  • あとかた

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    千早茜さんの文章が好きでちょこちょこ読んでいるのですが、2冊に1冊くらいの割合で現れる、貞操観念ゆるゆるで浮気相手に呼ばれたらすぐ会いに行っちゃう、だけど本命はキープしてます的な女性がすごく苦手です。今回も2人現れました…
    1話目でうわぁ…と思いましたが、登場人物が少しずつ繋がっている連作短篇が割と好きなのでなんとか最後まで読めました。

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    2025年06月27日
  • ひきなみ

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    閉鎖社会の息苦しさと性差別が克明。

    自分が自分であること、好きに生きる事の難しさと素晴らしさに寄り添っている。

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    2025年06月22日
  • 私の身体を生きる

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    2025/03/08予約 110
    少し思っていた内容と違った。
    性被害の経験を語る人が多かった。自分の体の特性を認め生きていく事は自分自身が楽に生きていくために必要だ。でもそれが難しい。

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    2025年06月14日
  • なみまの わるい食べもの

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    千早茜さんのエッセイ初めて読んだ。とってもユーモアがあって、なんか共感する部分が多かった。こんな面白い人があの作品たちを生み出してるんやーと思うとさらに感動した。体調ねー、うん!体調。いい日ないよね。いちいち気にしてたらキリがないかもなーとポンっと背中を押された気分。

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    2025年06月10日
  • グリフィスの傷

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    傷をテーマにした短編集。
    重たい話が多いかなと思っていたが、そんなことはなく終わり方がスッと綺麗で尾を引かない作品が多かった。

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    2025年06月05日
  • 雷と走る

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    はあ〜…力強い本だった…!
    虎の本能の力強さに呑まれながら読んで、読後は脱力感がすごい

    この本は千早茜がアフリカで過ごしていた小学生の頃の事が基になってるのかな?

    私は犬を飼った事がないから犬を愛すると言う気持ちがあまり分からないところではあるけど、虎の荒々しいとも言える力強さに気押されて、いくら愛していても日本で飼うのは無理だろうな…と思った
    私だったらとてと手に負えない
    不自由を強いる事で一緒に過ごすか、一緒会えない選択をするか…酷だなあ

    主人公の恋人が独りよがりで見ていて反吐が出そうだった

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    2025年06月05日
  • 眠れない夜のために

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    眠れない夜は、で始まる10編の短編。このお話、と印象に残ったのは(空洞)。眠れない夜は、こっそりクッキーを食べながら、子供の頃を思い出す。
    素敵な挿絵もぴったり。

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    2025年06月03日