千早茜のレビュー一覧

  • からまる

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    人は誰かとつながってしか生きられない。もがき迷いながら”いま”を生きる7人の男女たちが一筋の光を求めて歩き出す-。

    『魚神』に続いての千早茜san。

    第一話「まいまい」から、第7話「ひかりを」まで。相関図を見ずに読みました。次の話に進み、誰が軸で、どこで”からまる”のか、ドキドキしながら読み進めました。

    一話:武生の”女”への想い(蝸牛)、二話:田村と華奈子の関係(クラゲの血)、三話:係長の家庭(イソメ)、四話:恵の過去(子ムカデ)、五話:蒼真の悩み(星の砂)、六話:華奈子の生い立ち(ヒドラ)、七話:葛月の生きる意味(ナマコ)など。

    美しくて、妖艶な連作集。登場人物それぞれが抱える苦悩

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    2023年07月15日
  • こりずに わるい食べもの

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    舞台が京都から東京へ
    引っ越したからかおうちでのお話が多めでパフェ愛も相変わらず強め
    やっぱり千早さんの言葉選びというか表現?が好き
    次は小説読みたい




    電気、水道といったライフラインが断たれないなら、自分の心を維持するための美しいお守りを持っておきたい。

    誰かにとっての無駄や贅沢でも誰かにとっては生きるよすがで、そういうものが互いに侵害せず混在している世界が当たり前だということを忘れずにいたい

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    2023年07月26日
  • こりずに わるい食べもの

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    ネタバレ

    このシリーズを読むといつもパフェが食べたくなる。

    警報音をフィクションとして楽しめるのは平和な国だから。銃や爆弾の音を聞いてもテレビや音声だとすぐに判断してしまうのは本物を知らないから。近くにないから。それって幸せなことだよね、と認識した。文化を楽しむには戦争なく、平和でないとダメだ。

    働き方
    どこにいてもいいってことは、どこにいても逃げられる。住む場所を選んで、楽しむことができるのは何より幸福なのかも。

    パンの好み、食べ方に共感した。東京はパン屋さんが多くていいな。レストランでのパンの配分は迷いがち。いっぱい食べたいけど、お腹のキャパとは要相談。
    パフェを最後まで綺麗に食べきる方法、私

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    2023年06月29日
  • 女ともだち

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    ネタバレ

    女性作家8人による、「女ともだち」がテーマのアンソロジー。


    うむむむ、女の友情はもろいというけれど、こんなにすごぉ〜く気持ち悪くて、べとっとするものばかりだろうか…
    相手と『同じ』を競うような構図が、いくつもの作品に…あー、たしかに、『おそろい』スキだよなぁ…トイレ一緒に行ったりしてるよなぁ…
    いやはや。下手なホラーより怖い。
    どれも面白かった。

    その中で、「ブータンの歌」は、くすっと笑えて、阿川佐和子さんらしい軽やかさだった。

    「ラインのふたり」嶋津輝さんは初読。ちょっと山本文緒さんのような奇妙な迫力。
    他の作品も読んでみたい。

    「獣の夜」森絵都さん、爽やかな作品しか読んだことがな

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    2023年06月20日
  • 夜に啼く鳥は

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    短編集のように読みやすくお伽噺のようにすっと入ってくる語り口で、通常の人間は持ち得ない能力を持って生まれた2人の物語が綴られる。第一章は全ての始まりとなった者、第二章はその子孫の御先が軸となっている。
    特異な運命を背負って生まれた者が抱えるやるせなさ、そして側にいながらもいつかは先に去らなければならない者の切なさを感じると同時に、自分たちとは異なるものを畏れ傷つけるか異常に崇め縋ることしかできない人間の無力さ、異常性も感じさせられる物語。死は本当に、人間が考えるほど恐ろしいものなのだろうか。

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    2023年06月20日
  • あやかし草子

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    儚くて、切なくて、愛おしい「あやかし」の集まりでした。
    幻想的で神秘的な雰囲気の「あやかし草子」は、千早さんだからこそ描けるのではなかろうか。

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    2023年06月18日
  • おとぎのかけら 新釈西洋童話集

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    ネタバレ

    本来残酷だと言われている西洋童話を現代に置き換えることで、より残酷かつ風刺的に感じた。文章が美しかった。
    7編のうち「シンデレラ」だけがわかりやすいハッピーエンドで、1番好きだった。
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    「白雪姫」「シンデレラ」「みにくいアヒルの子」……誰もが知っている西洋童話をモチーフに泉鏡花文学賞受賞作家が紡ぎだした、耽美で鮮烈な現代のおとぎ話7編を収録した短編集。

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    2023年06月01日
  • 眠りの庭

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    アカイツタとイヌガン
    別々のお話のようで深く絡みついている一冊

    理解できないような闇や薄暗さがある
    深い闇に興味をそそられ
    のめり込んでしまう感じ
    久しぶりに味わった
    嫌いじゃないんだなこの感覚

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    2023年05月15日
  • からまる

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    からまりは、つながりでもある。

    「相手を想って避けたはずのことが、単に面倒事を避けるための沈黙や我慢になっている」
    「肝心な人に感情を向けなくては駄目だ。怒りで誤魔化すのじゃなくて、ちゃんと寂しいってことを伝えなきゃ駄目だ」

    うっかり1人で勝手にからまって身動きを取れなくなることもあるけど、どうせなら大切な人とからまりたい。

    「傷ついたということは、わずかでも期待していたということだ。先を望んでたということ。それが、恥ずかしかった」
    ここ、自分の経験を思い出して気持ちを拾ってもらえた気がした。

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    2023年05月07日
  • からまる

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    ネタバレ

    「自分はこうあるべきって決めつけない方がいいわ。長い目で見ないと分からないこともあるから。」


    大好きな千早茜さんの作品、7つの短編でサクサクと読めた。それぞれのストーリーが繋がっていて面白いです。

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    2023年05月07日
  • 眠りの庭

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    難しかったとか複雑だったとか、そういう言葉では表せられないような神秘的な作品だった。
    アカイツタとイヌガンの2部が折り重なってひとつの物語となることがすごく印象的だった。ただ、わからなかった、、、

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    2023年03月30日
  • からまる

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    あとがきどおり、湿度のある作品だった。短編集の中で登場人物が少しずつ重なりながら物語が進んでいく。私は水族館の水槽を、角度を変えながら覗いてる気分だなと思った。

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    2023年03月25日
  • からまる

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    読み手の読解レベルが試される作品だと思います。
    全編を通して各登場人物が繋がりのあることは理解できたのですが、この作品のテーマというものが薄ぼんやりしているかなと感じました。
    たぶん「愛」がテーマだとは思うのですが、その愛が意味するものを理解するには少し難しかったです。
    一度読むだけでは読み解けないと思ったので時間を置いてもう一度読みたいと思いました。

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    2023年03月10日
  • 夜に啼く鳥は

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    ネタバレ

    傷を癒す虫を体に飼うため、不老不死になる人達の話。最初はおとぎ話のようで悲しい話でした。その後、子孫の世代になってからの不思議加減もまた救いのない感じで苦しいですが。本人たちは死ねないけど、他の人を延々と救い続けてるんですよね。。
    執着や憎しみなどの感情も虫の餌になってるっていうのがなるほど、不老不死はたしかに執着よなあ…と合点もいったり。面白かったです。

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    2023年02月04日
  • あとかた

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    心の機微が美しい 連作短編の本作は、それぞれの登場人物が少しずつシンクロし合っている。
    夢物語ではない、リアルすぎる今っぽい恋愛と他人との繋がり。愛だけじゃない、カラダだけじゃない、孤独を抱えた彼らはあえて孤独を癒さない、癒せるとも思っていない。他人によって埋められるものではないとみんな、分かっているのだろう。
    全編にわたって貫かれる繊細な心情描写と切なさと諦観、そしてかすかな光が胸を打つ。何度も読み直したい。

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    2025年12月18日
  • あやかし草子

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    夢か現か、妖か 六つの短編全てに共通するように感じるのが「どちらにも属さない」です。いえ、「どちらにも属している」のかもしれません。
    そして、そのあやふやさから立ちのぼる色気、文章の間に香る湿度、美しい文体で綴られる摩訶不思議な世界は、かつては今の世とそれほどかけ離れてはおらず、見える人には見える、分かる人には分かる世界を淡々と描いています。どれもがきらりと輝く朝露のように美しい物語でした。

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    2025年12月18日
  • クローゼット(新潮文庫)

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    服の修復に絡めた心の修復 千早茜さんには脱帽です。本当に素晴らしい作家さんだ!
    幼少時にとあることがきっかけで心に傷を負い、閉じたままの纏子。
    そして、彼女が心に傷を負った事件に関与していたけれどもそれを知らず纏子と知り合う芳。
    二人の関係性と、纏子が少しずつ開いていく様子の描写、そしてアンティークな服の補修士としての仕事振りが見事に関連し合います。

    新品のように直すわけではない。
    服にはその人が記録されている。
    その服が今、ベストであるように、どこにも無理がないように直せるところにだけ手を入れて行く…最新の注意を払いながら。

    人の心の修復もそれでいい。
    無理にポジティブに、とか、乗り越え

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    2025年12月18日
  • 女ともだち

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    ネタバレ

    女の嫉妬、依存、束縛、共鳴、味方
    全部つまった1冊だった。

    支配したいほど相手を想うことはもはやもう友情ではなくなってるところが怖いところで。

    怖い部分ももちろんあるけど、やっぱりいつまでも変わらずしょうもないところで笑いあえるのも女友だちのいいところというのも伝わった本だった。

    個人的にはブータンのうたが好きだった。

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    2022年04月17日
  • 女ともだち

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    完全に個人的好みででいうと、前半の千早さんまではおもしろかった。
    (これは個人的趣味。女同士の業の深い話ばっかりが好みだったので、残りのお話は、結構すがすがしい話だったから)

    特にしょっぱなの村山さんの話は叙述トリック!という感じで「ぎゃー!そうだったのそういうことだったの騙された~~~~~!!!!」という、シンプルかつインパクトの強い驚きがあった。あれは絶対見破れない。

    坂井さんはやっぱり好きだ。前回BUTTERを読んだけど、短編の方が好きなのかも、と思った。坂井さんの短編があれば読んでみたい!

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    2022年03月01日
  • からまる

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    ちょっとずつ絡まる人間達の短編物語。
    ビー玉の中をのぞいたような、少しリアリティのない人々の世界だけど、それぞれの物語の中に出てくる虫やいきもの達の描写がリアルでそのギャップがなんだかグロテスク。
    金魚を殺した少年の動機がなんだか切実ですき。

    千早茜さんは「さんかく」が好きだけど、この本が2011年、「さんかく」が2019年。この間にすごく洗練されたんだなあと思った。ふんわりと幻のような世界だけど輪郭が少し尖ってしまってる印象。
    でも「さんかく」と同じようにお料理の描写は秀逸。

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    2022年02月14日