千早茜のレビュー一覧

  • グリフィスの傷

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    大好きな千早茜さんの新刊、早速読みました。どれも色の違う「傷」をテーマにした短編集だけど、漂うのは完璧じゃない人間の狡さや醜さ、そして愛情。切ないほどに生々しい。いくつも好きな短編があって、やっぱり千早さんが好きなのだなぁと思いながら読んだ。

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    2026年07月01日
  • 正しい女たち

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    ネタバレ

    6編のうちの3編は連作。自分と世間一般の間の正しさに違いがあるだろうし、正しさの中で苦しむ人もいるだろう。
    お気に入りは「幸福な離婚」。離婚を前提にしてから、心地良い日々を過ごす夫婦。こんなにしっくり行ってるのに別れるなんてと思いながら、夫婦の難しさを考えた。

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    2026年06月25日
  • マリエ

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    離婚をして引っ越しをして、誰かに、とか、誰かとではないなく過ごし方を通じて、また自分の暮らしを作っていく。

    それでも変わらない部分はあるし、そううまくはいかない。でも、恋愛や人との繋がりを通じて、変わらない自分や変わっていく自分をまた少しずつ知りながら生きていく。

    千早さんの書く、お料理をはじめとする丁寧な暮らしで心が整っていく描写が好きだなと改めて。金原ひとみさんとの対談も良かったです。

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    2026年06月25日
  • グリフィスの傷

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    傷に纏わる10編の短編集。ほっこりするものもあれば、傷に纏わっているのもあり、心苦しくなる話もあった。"傷痕を消しても、記憶は消せない"と書かれていたように、どんな傷も消えることはないので、後悔のないように自分らしく生きていこうと思える作品だった。

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    2026年06月24日
  • マリエ

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    離婚もなんのその、おひとりさまを強く楽しく過ごしていく自立した女性を描いたお話かと思いきや、年下男性に翻弄されて、めんどくさい質問を重ねるシーンは共感性羞恥で読み進めるのを躊躇うほどだった。
    でもこれが人間なんだよなぁ。

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    2026年06月22日
  • 眠れない夜のために

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    本のサイズが気に入って手に取った。
    夜、キッチンの椅子で1話ずつ読む、
    暖かい気持ちが灯る、少しずつ、
    読んでよかったと思ったそんな本。

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    2026年06月22日
  • ガーデン

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    千早さんの書く『自然』は、実際に目の前にあるかのように濃く鮮やかだ。
    子供時代に何の選択肢も与えられず異国で暮らすことになった羽野。人に何かを求めるのでなく、ただ植物に囲まれて何の欲望も持たず静かに暮らしていた。
    物語が進み、羽野の1人だけの世界は少しずつ壊れ始める。それは良い変化か、悪い変化なのか、私にはわからない。けれど、同期のタナハシの事件に体が動かなくなったり、緋奈からの言葉に動揺する羽野は最初よりもずっと人間らしいと思った。

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    2026年06月21日
  • グリフィスの傷

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    身体や心にできた『傷』にまつわる10の物語。ひとりひとりに個性や背景があるように傷にもそこに存在するに至ったストーリーがある。そのストーリーに触れることで『癒える』とは何か、切なさのなかに生きる糧のようなものを見い出せる気がした。

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    2026年06月21日
  • 正しい女たち

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    どの短編も面白かった。
    登場人物一人一人の感情に入りやすい言葉選びが千早さんの魅力の一つなのかな。
    芸能界で生きるのはやっぱりずば抜けた才能がないと落ちるだけなの?闇なの?と思ってしまった。

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    2026年06月18日
  • さんかく

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    ネタバレ

    終わり方が消化しきれなかった。批判とかではなく、この感情を理解できる経験値が自分の中にはなかったのかもしれないし、再読したらなんとなく理解できるのかもしれない。

    ・劇的な展開がある物語ではないが、時々出てくる町屋や空気感の描写が、懐かしさを想像させてくれて心地よかった。

    ・教授とのやりとりが大学時代の自分の恩師を彷彿とさせた。当時教授は自分のために時間を作ってくれていたのかもしれないと思っていたけど、単なる教授の日々の中に自分との会話があっただけなのかもしれないと感じなぜか心が軽くなった。

    ・高村さんがやりたいことを見つけたんだと言った時、毎日の生活の中で何かしらの目的を持たなきゃいけないと思いがちな私は、こういうなんとなく始まってしまった時間、これといって確かではないけど目的のある時間(誰かのために料理を作る生活)も後の自分の目的を探す時間に繋がっているのかもしれない大切な時間なんだと感じた。

    ・華の気持ちはよく分からなかったが、こんなにも何かに打ち込めることや友達との関係が羨ましく、大学時代に自分も学問で何か打ち込めるものがあれば良かったなと思った。

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    2026年06月18日
  • 眠れない夜のために

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    眠れない夜にさっと読める短編集。
    夜になると、頭の中でネガティブなことを考えすぎて眠れない、みたいなことがよくある。そんな私みたいな人たちがこの本の中にもいた。"1人じゃない"と思わせてくれる本だった。

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    2026年06月15日
  • 魚神

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    千早先生の作品は、これで5冊目になりました。
    妖艶な作品でしたが、私の読書力では、先生が表現されようとしていることが1回では読み取れませんでした。なので、時間をおいてもう一度読み返したいなと思う作品でした。

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    2026年06月12日
  • おとぎのかけら 新釈西洋童話集

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    誰もが知る童話をここまで現代に落とし込めるのはさすがとしか言いようがない!一番最初の「迷子の決まり(ヘンゼルとグレーテル)」は、まさかのヒューマンホラーでゾッとしてしまった。親に見捨てられた2人の子供が欲に釣られて…というあらすじがここまでしっかり怖くなるとは。
    ただ、元々連載だった事もあり、後半にかけて全体的にベタっとしたホラーに飽きてしまったので⭐︎3。

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    2026年06月11日
  • 眠れない夜のために

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    眠れない夜に焦点を当てた短編集。

    毎話が画集のように、怖さと美しさを兼ね備えた情景が浮かび上がるような作風だった。
    千早茜さんの「香り」シリーズが大好きで楽しみに読んだのだが、今回はあまり刺さらなかった。
    どの話も内容が少し薄く感じてしまい、物足りなさが残った。
    ただ、読みやすく、文章がとても綺麗なので、大人の絵本のような感覚で眺める分にはとても良い作品だと思う。

    夜更けに一編ずつ読むのに向いている、静かで幻想的な短編集。

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    2026年06月11日
  • ガーデン

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    ネタバレ

    羽野みたいな自分の世界で生きている人はいると思うし、本人が人と深い関わり合いを望んでいなければそれでいいと思ってしまう。
    そんな人を好きになったら辛いとは思うが、人の本質はそう変わらないし、他者に容易く変えられるものではない。ミカミちゃんみたいなしっかりものは深入りする前に去って行くよなぁ 
    理沙子さんの魅力がイマイチ感じられず、ラスト部分は共感できずにモヤモヤ

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    2026年06月09日
  • 眠れない夜のために

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    10の短編うち「木守柿」が好みかな。
    大人の絵本って感じだけど、ちょっと不穏だったり、みをつまされる話もあり

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    2026年06月07日
  • 眠れない夜のために

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    「眠れない夜は」で始まる10のお話。
    千早茜さんの描く、ちょっと不思議で美しい夜の世界に引き込まれます。

    お気に入りだったのは『空洞』と『夜の王』の2編。
    「夜の王は一目散に小さな姫の騎士に戻るぜ」
    かわいい(^^)

    ただ、読後感が爽やかなものばかりではなく千早茜さん作品らしい仄暗さを含むお話も多かったので、もしタイトル通りに眠れない夜に読むのだとしたら、自分はもっと甘くて優しいだけのものがいいかもなぁとも思いました。

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    2026年06月06日
  • 偏愛小説集 あなたを奪うの。

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    【略奪愛】とは何か、という哲学を考えさせられるとは思わなかった…
    略奪愛とひとことで言ってもたくさんあるんだなぁ。

    「それからのこと」だけは微妙だった。この微妙という感覚の正体について考えてみたのだが、他の話に比べて割とありきたりな略奪愛ものだったからだろう。

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    2026年06月06日
  • 偏愛小説集 あなたを奪うの。

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    窪美澄さんの「朧月夜のスーヴェニア」がとても好き。空襲警報が鳴り爆弾の落ちる音を背景にいつ体が焼けてもおかしくない状況で、本能に近い性欲で繋がる男と女。しつこくないのに匂い立つような性の表現が最高。
    彩瀬まるさんの「かわいいごっこ」も、女の男の下でかわいがられたい欲を現実的に描かれている。セックスのシーンでもいやらしさやエロさが強調されるのじゃなく、気持ちよさや感情主体でかわいく描かれてるのがよかった。

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    2026年06月06日
  • 桜の首飾り

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    桜をモチーフにした掌編7作。桜の季節に合わせて読みたいと思っていながら、散り際に駆け込んで読み終わった。結果、散り際の桜と、この作品の世界観が割とあっていて、いい読書になったとニンマリしている。切り口の違う7作は恋の話ばかりではないが、どこか、人を想う話が多いような印象。桜と一口にいっても実際は咲頃も色も散り具合もさまざまなんだ。桜ほどいろんな思いを寄せられる花もないなと思いながら、今年もなんとか桜を見ることが叶ってよかった。そんな物語の外のことを思ってみる。

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    2026年06月02日