千早茜のレビュー一覧

  • 本をめぐる物語 小説よ、永遠に

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    ネタバレ

    第二弾はとばして。どれも面白かったが、やはり最後の藤谷治さんの『新刊小説の滅亡』。本に関わる全ての人の背筋を正すような問いかけ。もともこもないが結局本を読む人は新刊がなくても読むし、読まない人は最初から読まない。想像・創造の場が失われたわけでもない。原作なしオリジナル面白ドラマが増えるのも個人的には良い。確かに積ん読は増えてる。再読で事足りるかもしれない。「青」と「赤」のように埋もれていた既刊小説に救われる人もいる。
    けど、「それでも……!」(by バナージ・リンクス『機動戦士ガンダムUC』)と言いたい。答えになってないが(笑)、う~ん、悩む。考えさせられる

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    2023年01月15日
  • からまる

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    連作短編集。いろんな人が他人と関係していくのに悩んだり恋したりしている。他人に対して関係を続けたいなら対話ですね。

    「まいまい」の公務員と女医さんのカップルの話が好きでした。天窓に流れる雨が、深い海の底にいるような表現が綺麗でした。

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    2022年12月19日
  • 偏愛小説集 あなたを奪うの。

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    奪い、奪われ甘い蜜の匂いの毒に侵されて行く

    略奪愛をテーマに5人の女性作家さんが紡ぐ芳しいアンソロジー

    花房観音さんだけ初読み作家さんでしたが一番惹かれる物語だった

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    2022年11月30日
  • 眠りの庭

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    ゾクゾクするのに、自分まで蔦に絡みつかれたように目がそらせなくなる。
    千早さんの、この不穏でゾクゾクする感じ、好きなんだなぁ。

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    2022年11月15日
  • 偏愛小説集 あなたを奪うの。

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    花房さんの「それからのこと」は『花びらめくり』で既読だったけど、流石と言ったところで他からは飛び抜けた熱量を感じた。 彩瀬まるさんの「かわいいごっこ」は、読んでて心の一部がちくちくした。 花房さん以外で気に入ったのは、窪美澄さんの「朧月夜のスーヴェニア」かな。孫に介護されながら、かつての恋を回想する真智子さん…"愛し愛された記憶はいつまでも残るの"と。

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    2022年10月22日
  • 偏愛小説集 あなたを奪うの。

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    ネタバレ

    かわいいごっこが好きだった。
    人間ないものねだりで、何を手に入れても結局その喜びや幸せに慣れてしまう。大切なものをいつまでも新鮮に喜べたらいいのにって思う。
    ・いまだに時々、またかわいいかわいいのごっこ遊びにひたりたくなってしまう。馬鹿になって、侮られたい。お前を受け入れてやる、と傲慢に許され、思考を止めたい。

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    2022年10月20日
  • 夜に啼く鳥は

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    おとぎ話のような物語。不老不死で性別を持たない御先。蟲と呼ばれる何かをその身に抱え、150年の生を揺蕩う。蟲が持つ記憶を永遠に見せられ、蟲が持つ治癒能力を使い、一族の長として生きながらえてきた御先の前に同じ蟲を宿す四と出会う。崇め讃えられ、腫れ物に触るように扱われる御先。気が狂っても不思議ではないが、正気を保っていられたのは雅親がいたからか。四との出会いは偶然なのか必然なのか。不老不死は決していいものではないなと健闘はずれなことを思ってみる。

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    2022年09月05日
  • 眠りの庭

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    ひと言で表せば、気味の悪い話だった。
    「アカイツタ」と「イヌガン」に2作から成る短編集かと思っていたら、2作が複雑に絡み合って、人の心の奥にある複雑な感情も絡み合っていて、作品全体に「アカイツタ」をまとっているような雰囲気。
    産休の代理教師として、敬虔なカトリック系の女子高の美術教師として着任した萩原は、ツタの絡まる校舎の中に謎の少女の影を見かける。
    そして、美術室には萩原が見かけたと思われる少女の肖像画が置かれていた。
    現在の美術部員に聞くと、その作品を書いた生徒は入水自殺を図ったと言う。
    返す宛のなくなった肖像画に陶酔していく萩原。
    そんな時、卒業生である小波が現れ、その絵を引き取りたいと

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    2022年05月22日
  • 人形たちの白昼夢

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    12のショートストーリー。
    現実と幻想の狭間。
    その入口には、青いリボンが覗いている。
    気付いた人だけが入る事を許される12の世界。
    「モンデンキント」が切なすぎました。

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    2022年05月22日
  • 桜の首飾り

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    ネタバレ

    7編、桜がモチーフでありながら、趣きが様々で面白い。
    文章もとても綺麗で、それぞれに桜のイメージが湧いた。色彩豊かというよりもモノクロのシーンに時々、色がつくような感じだった。

    好きなのは『エリクシール』『背中』

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    2022年04月20日
  • 偏愛小説集 あなたを奪うの。

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    略奪愛をテーマにした小説集。
    女性作家たちの描く偏愛にドキドキする。

    どうしてこんなにも、欲しいのだろう。
    そして、どうしてこんなにも、求められたいのだろう。

    「それからのこと」花房観音
    なんだかリアルでよかった。設定はリアルじゃなかったけど。奪われたい、求められたい。

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    2022年03月22日
  • 人形たちの白昼夢

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    御伽噺のような不思議な世界観。戦う人形たちは何を思って戦ったのか。戦う人形を作り出した人形師は何を思ったのか。青いリボンは何を象徴しているのか。人形に宝石と無機質なモチーフは硬く、ひんやりとしていて、鷹の目で見るような俯瞰的な物語。その硬さや冷たさを補うように差し込まれる「人」の物語は時に残酷で無神経で、時に慰め、癒す。世の中にはこんなにも色が溢れているんだと感心する。

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    2022年03月01日
  • 明日町こんぺいとう商店街 招きうさぎと七軒の物語【電子限定特典付】

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    明日街こんぺいとう商店街という架空の商店街を舞台に7人の異なる作家さんからなる短編集。

    人情くさくて、温かい〜。
    行ってみたいと思わせる商店街。
    特に千早茜さんの「チンドン屋」が良かった。短い中に希望と哀しみのドラマがあった。

    こういう人情物は好き。読んでいてあったかい気持ちになれるし、人に優しくなりたいと思う。

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    2022年02月28日
  • 眠りの庭

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    本読み仲間に人気の千早さん、初読み!

    耽美……ですな。
    わりと好きかも。

    オススメあれば教えて下さい〜♪

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    2022年01月20日
  • 女ともだち

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    このアンソロジー、構成がうまい!!!!

    最初は女友達という独特の
    ヒリヒリ感、もやもやしたもの、
    縛り縛られる逃げられない女の友情の話しで
    グッと掴まれる
    ここまでは無いものの、やっぱり時には
    面倒くさい、共感できる部分についつい入り込む

    そこからだんだんと
    でもやっぱり女の友情っていいよなぁというお話しが
    特に最後の森絵都さんのお話がすごく好きだった

    女友達は脆くて危ういけど
    どうしようもなく男にはわからない無敵なものだ、ともおもった

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    2021年11月16日
  • 眠りの庭

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    「アカイツタ」と「イヌガン」という2つのお話かと思っていたら、つながっていて驚いたが、「さなみ」という少女を中心に彼女を愛する男の話が前者で、彼女がおとなになった「澪」をめぐるお話が後者。なんというか、深いところはよくわからなかった。

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    2021年10月09日
  • 夜に啼く鳥は

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    「からまる」を読んで気になったので。
    その本とこれしか読んでないので、全然毛色の違う本でびっくりした。これは、不老不死で治癒能力を持つ一族の話。それぞれが、一族や血と折り合いをつけながら関わっていく。
    プロットが和製ファンタジーで、でも現代で、なんか子供を作る力とか一族が生き延びるかとか、時代に負けてしまいそうな予感がしている。続編もあったら怖いものみたさで読みたい。

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    2021年08月28日
  • 女ともだち

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    ネタバレ

    女友達ってこんな感じーと、うなづける物もあって楽しめました。

    とくに一話目、二話目のは怖かった〜 

    思い当たる節ある。

    女の人って友達にも依存する人結構いるよね。
    友達の取り合いとか。
    私だけの◯◯ちゃんみたいな。
    ヤキモチ妬かれたり。

    恋愛時と似てるのかもね。

    女の私で面倒くさいと感じる子は、やはり振られたり離婚したりしてるもんな。


    男女限らず依存する人って、魅力ないのよ。
    気をつけないとね。

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    2021年08月25日
  • しつこく わるい食べもの

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    読む順番を間違えてこちらから読んでしまった、、
    作者の食へのこだわり、愛がすごく伝わってきて
    これ読んだら美味しいものを食べたくなった。
    パフェの話や悪党飯の話が特に好きだった。

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    2021年08月19日
  • 夜に啼く鳥は

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    ふわふわしていないファンタジー。
    シラの話が昔話みたいで特に好きでした。

    蟲キラキラしてて綺麗なんだろうな...

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    2021年08月06日