千早茜のレビュー一覧

  • ガーデン

    Posted by ブクログ

    千早さんの子供の頃の海外生活経験を交えつつ書かれた、元帰国子女でいまは植物を愛し、他人とは一定の距離を置き深く関わらないようにしている男性の物語。そのせいで、次々と周りの女性は離れていき…せめて、誰か一人の女性ときちんと向き合っていれば…でも気づくのが遅かった。

    「透明な夜の香り」は、実際には香水の香りを嗅ぐことができないのに、読んでいると不思議と香ってくるような物語でしたが、こちらは読んでいると植物の青々とした香りや湿度を感じるような物語でした。

    0
    2025年08月11日
  • おとぎのかけら 新釈西洋童話集

    Posted by ブクログ

    西洋童話をモチーフにし、黒々とした欲望を恐ろしく美しく描いた短編集。黒い沼に足を踏み入れたらもう後戻りはできない。悪夢のような現実のような話にぞわっとした。

    0
    2025年08月09日
  • 私の身体を生きる

    Posted by ブクログ

    生というより性に関するアンソロジーだったが、千早茜さんの「私は小さくない」が切り口も異なり胸に迫った。性別による不利益や舐められることを、コンプレックスである小柄にあえて責任を負わせてきた自分に気付かされた。

    0
    2025年08月09日
  • 偏愛小説集 あなたを奪うの。

    Posted by ブクログ

    略奪愛をテーマに、ということでもっとドロドロとした無情で無慈悲で綺麗事なしの恋愛を期待していたけど、その期待は外れた。あくまで個人的な見解だけれど、一般的な略奪愛のイメージではなく、「偏愛」アンソロジーの意味合いが強いと思う。
    そういう意味では個人的には肩透かしを食らった気分だったけど、ひとつひとつのストーリーは面白かった。特に文鳥の話はお気に入り。

    0
    2025年08月07日
  • 西洋菓子店プティ・フール

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ★3にしている作品の中ではかなり4に近い3だった。千早茜を読むのは2作目だったが、個人的には「透明な夜の香り」よりも好きな作品だった。短編集でありつつ、全体通して主人公周りの話が進んでいく構成。
    千早茜は五感に訴えかける文章を書くのが好きで得意なんだなと思った。登場するお菓子がどれも味の想像がしやすい描写で、それがとてもよかった。複雑な味がするであろう亜樹の作る洋菓子も、不思議とその味の複雑さを想像できた。美味しそうだな、と思える描写の数々だった。
    じいちゃんの洋菓子店で働く亜樹の中高生時代の甘美な記憶がグロゼイユ、尊敬でコーティングしていた亜樹への思いがヴァニーユ(バニラ)、不倫しているであ

    0
    2025年08月07日
  • なみまの わるい食べもの

    Posted by ブクログ

    相変わらず食への熱量がものすごくて惚れ惚れする。語気の強さがおもしろい。

    直木賞受賞後のこと、引っ越す際のこと、小さな家族を迎えてからのこと、さまざまな局面での食との関係が綴られている。どんなことも食と結びついているのだなと感慨深く思って、同様に自分の記憶も掘り起こされた。
    長ネギ生やしながら銀座を闊歩することはままあるけど、時季がきたらセリにも挑戦してみよう。

    ここでしか聞かないような擬音語を見つけるのも千早さんの食エッセイを読む際の楽しみ。それを食べるときのことを想像しては「なるほど、まさに"バキッボリンッ"だわ」「たしかに"しょむしょむ"だわ」

    0
    2025年08月05日
  • ガーデン

    Posted by ブクログ

    最後までやばい男であってほしかったって思ってしまった!
    でもこのどうしようもない感じがどうしようもないですよね笑
    植物に興味もった!

    0
    2025年08月04日
  • グリフィスの傷

    Posted by ブクログ

    傷がテーマの短編集。

    感情が質感を持って描かれていた。
    どこか仄暗さのある世界観。
    一作一作が短いので読みやすかった。
    ☆3.0

    0
    2025年07月29日
  • 雷と走る

    Posted by ブクログ

    主題は愛と本能。

    早朝のランニング、ひとりただひたすら走るまどかの心は、
    過去の愛と現在の愛を行ったり来たりする。

    過去の愛は、海外で過ごした子どもの頃に飼っていた、虎という名の番犬。
    言葉でも理屈でもなく、愛し愛された存在。
    確実で強固な愛の存在を感じていたのに、
    野生の本能が目覚める瞬間、愛は本能には太刀打ちできなくなる。

    現在の愛は、恋人の博人。結婚を見据える博人の
    気持ちと自分の気持ちに違和感がありつつも言葉として明確にならない。
    愛情はあるのに、愛には理屈が必要。本能ではないものが蠢く。

    過去でも現在でも、愛と本能に揺れ動く、
    繊細なまどかの心理描写がとてもよかった。

    0
    2025年07月27日
  • グリフィスの傷

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    皆、身体や心のどこかに大小問わず深浅問わず傷を負い生きているかと思います。それが目に見えるのか見えないのか、見えないようにしているのか 本当に様々だろうとも思います。
     様々なキズの短編小説。
    中でも、『慈雨』が好きでした。
    愛するがゆえ 想うがゆえ。

     私も知らず知らずに、誰かに見えないキズを 消えないキズを負わせてないか?と振り返りました。
     誰かの存在が 言葉が 笑顔が 態度が 私のキズを浅くも 小さくもしてくれたとも思い返しました。

    0
    2025年07月21日
  • おとぎのかけら 新釈西洋童話集

    Posted by ブクログ

    短編ごとに、童話にも通ずるような独特の空気感がありました。きれいな言葉で語られるからこその凄みであったり怖さは、千早茜さんらしいもので素敵でした。

    0
    2025年07月19日
  • 犬も食わない(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    「言い過ぎやろっっっ!!」と何回も一人で突っ込んでいました(笑)
    だけどこの男と女の違い、もう生物そのものが違う感じ、おもしろく最後まで飽きずに読めました。
    経験上、こういうだらしない男にハマる女の人は
    どう頑張ってもだらしない人に惹かれてしまうイメージ(笑)

    0
    2025年07月18日
  • 雷と走る

    Posted by ブクログ

    短めのお話だったが、千早茜なのにかなり残念 残念なことにかなりうっすい内容のストーリーだった。犬好きならもうちょっと突っ込んだ内容の立て付けが欲しかったし、現在の主人公の立ち位置もキャラクターが薄くて入り込む感じじゃ無かったし。千早茜作の中で群を抜いて残念な作品では。

    0
    2026年03月14日
  • 雷と走る

    Posted by ブクログ

    異国で犬たちと暮らしていた少女の過去と現在の話。
    主人公はあまり感情移入がしやすいタイプではなかったが、異国の空気と犬の描写が素晴らしく惹き込まれる作品だった。
    犬と生きる異国でのどこか幻想的な空気と、日本で暮らす現在のリアルな質感とのギャップの表現が上手く、その狭間に立つ主人公が丁寧に描かれていた。
    一点だけ気になったのが、作中メインで登場する犬種と表紙の犬が明らかに別物であること。表紙はとても美しく話の雰囲気にも合っていたので、この犬の方が良かったということか…?と少し複雑な気持ちになった。

    0
    2025年07月16日
  • わるい食べもの

    Posted by ブクログ

    食べ物が出てくる本やドラマが好きだということに気づいて、最近気になる千早茜さんの食がテーマのエッセイを借りた。「胃袋も味覚もその人だけのものだ。偏食しようが、食べてなにを思おうが、その人の勝手だ。」に1番共感。この本突きつけて、夫に偏食する私をバカにするなと言いたい。私の勝手だ。

    0
    2025年07月12日
  • 偏愛小説集 あなたを奪うの。

    Posted by ブクログ

    とても豪華な作家さんたちのアンソロジー。
    そして話の内容は『略奪愛』
    こういうお話、大好きです…!!!

    アンソロジーの中でも
    彩瀬まるさんの「かわいいごっこ」は
    特に好みでした!
    出てくる文鳥がとても可愛い…。

    とてもドキドキしながら読めました!

    0
    2025年07月09日
  • ひきなみ

    Posted by ブクログ

    こんなにも男尊女卑な世界がまだあるのだろうか。
    男女平等を謳っていてもそもそも体の作りや体力も違ったり全く平等にはできないからいつまで経っても正解はない問題。
    ずっと働きたいとは思うけど、結婚して子供が産まれてってなったら、きっと男性にフルタイムで働いてもらって、自分は出世は考えすぎずに時短で働く方が合理的だしうまく生きれるだろうなぁと感じてしまった。

    0
    2025年07月03日
  • 正しい女たち

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    千早茜さんの文章すごく好きだな〜!なんでこんなに読みやすいのに、いつもかゆいところに手が届くような、言語化しにくい繊細な気持ちにさせてくれるんだろう。
    千早先生の食事の描写が好きで、今回は、想像すると美味しそう…ではあるんだけどどこか白々しかったり、毒々しい食べ物の描写が印象に残った(桃とか、アフタヌーンティーとか…おいしいはずなのに…)。幸福な離婚の食事だけはおいしそうだった!桃のプライドの「季節感のあるものを楽しめるのは余裕のある人間だけだ。」にすごく共感して、だからこそ季節感のあるものを楽しむようにしたいなと思った。
    1話目の4人と同じくらいの年齢の女だからひりひり…ひりひり…しながら読

    0
    2025年07月02日
  • あとかた

    Posted by ブクログ

    千早茜さんの文章が好きでちょこちょこ読んでいるのですが、2冊に1冊くらいの割合で現れる、貞操観念ゆるゆるで浮気相手に呼ばれたらすぐ会いに行っちゃう、だけど本命はキープしてます的な女性がすごく苦手です。今回も2人現れました…
    1話目でうわぁ…と思いましたが、登場人物が少しずつ繋がっている連作短篇が割と好きなのでなんとか最後まで読めました。

    0
    2025年06月27日
  • ひきなみ

    Posted by ブクログ

    閉鎖社会の息苦しさと性差別が克明。

    自分が自分であること、好きに生きる事の難しさと素晴らしさに寄り添っている。

    0
    2025年06月22日