千早茜のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ★3にしている作品の中ではかなり4に近い3だった。千早茜を読むのは2作目だったが、個人的には「透明な夜の香り」よりも好きな作品だった。短編集でありつつ、全体通して主人公周りの話が進んでいく構成。
千早茜は五感に訴えかける文章を書くのが好きで得意なんだなと思った。登場するお菓子がどれも味の想像がしやすい描写で、それがとてもよかった。複雑な味がするであろう亜樹の作る洋菓子も、不思議とその味の複雑さを想像できた。美味しそうだな、と思える描写の数々だった。
じいちゃんの洋菓子店で働く亜樹の中高生時代の甘美な記憶がグロゼイユ、尊敬でコーティングしていた亜樹への思いがヴァニーユ(バニラ)、不倫しているであ -
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相変わらず食への熱量がものすごくて惚れ惚れする。語気の強さがおもしろい。
直木賞受賞後のこと、引っ越す際のこと、小さな家族を迎えてからのこと、さまざまな局面での食との関係が綴られている。どんなことも食と結びついているのだなと感慨深く思って、同様に自分の記憶も掘り起こされた。
長ネギ生やしながら銀座を闊歩することはままあるけど、時季がきたらセリにも挑戦してみよう。
ここでしか聞かないような擬音語を見つけるのも千早さんの食エッセイを読む際の楽しみ。それを食べるときのことを想像しては「なるほど、まさに"バキッボリンッ"だわ」「たしかに"しょむしょむ"だわ」 -
Posted by ブクログ
主題は愛と本能。
早朝のランニング、ひとりただひたすら走るまどかの心は、
過去の愛と現在の愛を行ったり来たりする。
過去の愛は、海外で過ごした子どもの頃に飼っていた、虎という名の番犬。
言葉でも理屈でもなく、愛し愛された存在。
確実で強固な愛の存在を感じていたのに、
野生の本能が目覚める瞬間、愛は本能には太刀打ちできなくなる。
現在の愛は、恋人の博人。結婚を見据える博人の
気持ちと自分の気持ちに違和感がありつつも言葉として明確にならない。
愛情はあるのに、愛には理屈が必要。本能ではないものが蠢く。
過去でも現在でも、愛と本能に揺れ動く、
繊細なまどかの心理描写がとてもよかった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ千早茜さんの文章すごく好きだな〜!なんでこんなに読みやすいのに、いつもかゆいところに手が届くような、言語化しにくい繊細な気持ちにさせてくれるんだろう。
千早先生の食事の描写が好きで、今回は、想像すると美味しそう…ではあるんだけどどこか白々しかったり、毒々しい食べ物の描写が印象に残った(桃とか、アフタヌーンティーとか…おいしいはずなのに…)。幸福な離婚の食事だけはおいしそうだった!桃のプライドの「季節感のあるものを楽しめるのは余裕のある人間だけだ。」にすごく共感して、だからこそ季節感のあるものを楽しむようにしたいなと思った。
1話目の4人と同じくらいの年齢の女だからひりひり…ひりひり…しながら読