千早茜のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
発展途上国で過ごした少年時代から植物を偏愛し、他人と深く関わらない編集者の羽野、ある日知り合った理沙子に帰国子女であることを隠す理由を問われたことから関わりを持つようになる。彼女と出会い様々な人の変化を知り羽野の人生観がゆらぎはじめる
小説は植物の描写とともに描かれた様々な登場人物たちも魅力的、羽野のまわりには羽野を好いているのではと思われる女性が何人か登場し、最初と最後で印象が大きく変わる人が多くてとても強く惹かれました
とくに印象的なのはバイトのミカミさん、マスコットみたいなキャラという印象から登場回数を重ねて行くごとに抜け目のないしっかり者であることがわかる。ミカミさんの好きなものに -
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ネタバレまいまい
野良猫みたいな女
葛月。暗闇で光る蝸牛を飼っている。女医。
筒井武生
役所勤めの地方公務員。介護保険料の収納、還付係に配属。
田村
二十代前半。
武生の姉
短大の時に妊娠して学生結婚をした。親と同居して赤ん坊を母親に預けて、産んですぐにばりばり働き出した。
蒼馬
武生の姉の息子。小学五年生。
ゆらゆらと
田村
自分の部屋が嫌い。是が非でもあとしたい男と会う前、華奈子を思い出す。フリーター。
華奈子
芸能人のようなものすごい美人というわけじゃないけど、周りに漂う甘い空気は完璧。
からまる
地方公務員。福祉介護課。係長。筒井の上司。
妻
同じ会社の違う部署の人と浮気 -
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人が何を食べているか知るのが好きだ。とても個人的な事をこっそり覗いてる気がするエッセイ。
著者は食べものに並々ならぬこだわりがあり、その一つ一つを知るのも楽しい。
ただいま食事中、というエッセイで同じ人がいたとは!と感激した。リニューアル前のクウネルという雑誌で私が一番好きだったのがただいま食事中というコーナー。いろんな人の1ヶ月の食事が写真付きで簡単な日記風に載っている。この雑誌が大好きで、バックナンバーは全巻揃えているのも一緒だし、このコーナーは何度も読み返しているのも一緒。雑誌に載るからと飾っているわけでもなく、たんたんと日々の食事が掲載されていて、素敵な生活を送っていそうな人でも忙し -
Posted by ブクログ
【2024年92冊目】
嘘のつけない腹話術師、赤を纏った最下層の気高き女、記憶を食べる私、理の中で生きる少女、破滅を愛する男の子など、ここではないどこかを描いた12の物語。そっと寄り添うような青いリボンが宝石のような世界にあなたを導くことでしょう。
千早茜さんが紡ぐ美しい物語と言葉の数々を余すことなく味わいたいならこの本では、と思うほどの満足度でした。異なる世界で描かれる12の物語は、ページをめくる度にため息の出るような美しさや儚さをもたらしてくれました。
大好きな作家さんなので贔屓めで見てしまうところはあると思うのですが、やはり一文一文が本当に煌めいていて、これぞ千早茜ワールドと唸りまし