千早茜のレビュー一覧

  • 透明な夜の香り

    匿名

    購入済み

    臭いについてあまり深く考えた事がなかったので、新しい発見をした気分です。柔軟剤をいい匂いだと思い沢山使っていたのを見直さなきゃと思ったりしました。

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    2024年10月18日
  • からまる

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    【2024年185冊目】
    かたつむり――を恐れる男、
    くらげ――のように揺蕩う女、
    いそめ――みたいに絡まる男、
    むかで――の如き女、
    金魚――に囚われた少年、
    ヒドラ――と同じく底にいる女、
    光――の中で溺れた女。
    七人の男女の心の機微を捉えながら、日常を描いた連作短編集。

    読み進めると「こことここが繋がっているのか」というのがわかる登場人物たちですが、現実と同じように考えていることや価値観は十人十色で、キャラクターひとりひとりに対する解像度が高すぎる、と慄く一冊です。

    キャラクター設定とかどうしているのだろう、しっかり作り込んでおいて、そこからどう動くのかキャラクターに任せるみたいな感

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    2024年10月08日
  • 眠りの庭

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    “共犯者にしたかったの あなたを_”

    千早茜さんの耽美な世界
    今宵も堪能いたしました♡



    むせ返るような“女”の匂いが色濃く漂い
    哀しき過去を背負った女と
    彼女に囚われた男たちの
    妖しくも美しい短編が描かれている

    それはまるで…妖しくもその美しさに魅了され
    あえて囚われることを望んだ蝶のようでもあり…

    深緑の蔦(つた)の中に映える真紅に心奪われ
    その蔦に絡めとられたい…と思わせるような
    耽美な世界観だった



    ふたつの物語が繋がったとき
    隠された真実が明らかになる



    幻想的で不穏な空気が常に流れているのに
    不思議とこの世界にとどまっていたい…
    ああ…好き…… 抗えな

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    2024年10月06日
  • 眠りの庭

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     薄い微笑みを誰かに見せたくなる気持ちが分かるというか、人間はどんな場所に辿り着いても、悲しみや孤独は消えないのだろうかという、一種の諦観めいたものを抱えながらも誰かを求めたくなる、そんな矛盾した存在に愛しさと苛立ちがない交ぜになることくらい分かっていたのにね、何なんだろう、このもどかしさは。

     物語があるようで無いような心境を抱いたのは、その登場人物のことをどうこう考えるのではなく、そこから自分の人生と重なるものを抜き出して、自分とどう向き合うのかを教えてくれるようでもあり、あくまで他人じゃないのよということを強く実感させられたのは、物語に登場する『ファム・ファタール』という言葉も同様であ

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    2024年09月28日
  • 魚神

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    うつくしくて、ほの暗くて、せつなかった。

    遊郭で栄える閉ざされた島で生まれ育つうつくしい姉弟のお話。




    「いや、白亜は僕がいなくなったらたくさん泣いて、僕のことなんか忘れてしまうといいよ」

    ”人は忘れるために泣く”というスケキヨが白亜に語ったこの台詞がなんだかとても刺さった。

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    2024年09月22日
  • わるい食べもの

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    エッセイはあまり読んだことがないが、こうして読んでみると自分とは全く違う景色を見ていることがわかって驚くしおもしろい。

    千早さんの食への向き合い方、見方、こだわりも自分にはないもので、よくこんなに覚えてるなぁとか、自分ももっと食を楽しむ、味わうことをしてみたいなとか思った。

    普段記憶からすぐ去っていく食。
    千早さんのそれをちらりと垣間見る一冊。

    ☆3.3

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    2024年09月12日
  • 明日町こんぺいとう商店街 招きうさぎと七軒の物語【電子限定特典付】

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    懐かしくほのぼのとした短編集。昭和の味を出していて、人情物と言えるかも。シリーズ化しているようなので、続きも読んでみたい。それぞれの作家さんの雰囲気と特徴があって楽しめた。微かなリンクもニヤリとする。

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    2024年08月31日
  • おとぎのかけら 新釈西洋童話集

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    誰もが知るおとぎ話をモチーフにした7つの現代物語。

    「迷子のきまり」はヘンゼルとグレーテルを下敷きにする。
    おとぎ話は残酷なものも多かった。
    だいぶ前に、本当は残酷だったおとぎ話、のような書籍が流行ったことがあった。
    それを思い出させる、なんだか嫌な感じのする物語だった。
    私はとっくの昔に大人になって、世界は綺麗事だけでは成り立ってはいないことも、
    汚くて卑しくて目を背けたいことが多いことも知っている。
    だから、そのうちの一つ、児童買春があることもわかっている。
    だけど、小さな命を産んで育てる身としては到底許し難いし、理解もしたくない。
    もし我が子が被害者になったら、私は自身の自由も立場も、

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    2024年08月29日
  • 明日町こんぺいとう商店街 招きうさぎと七軒の物語【電子限定特典付】

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    やはり作家ごとの色があって、合うものもあれば合わないものもあり。
    ただ、全体的にそう転がってくれてよかったー、という気持ちになる終わり方ですっきりはする。

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    2024年08月18日
  • 人形たちの白昼夢

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    ネタバレ

    好きな作家さんの短編集。短編集は物語の世界に入りにくくて元々あまり得意ではないんだけど、人形がテーマになっているものが多くて気になって読んだ。
    個人的に印象に残ったのは、時計職人が戦争で大切な人を亡くし、それから人型の時計(だけど人を殺す)を作るという『ロゼット』、幼い頃に本を通じて仲良くなった男女がすれ違いその思い出で今を生きる『モンデンキント』かなぁ。
    他にも記憶を食べる『スヴニール』とか世界観が気になる『ビースト』も良かった。

    いろいろな世界、時代で描かれている作品で、どれかは響く作品があるのは短編集の良いところ。逆に、読みにくい作品があるのも事実。面白いんだけど、どういうことだったん

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    2024年08月14日
  • 魚神

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    現代よりも少し昔のような時代の伝説のような物語。
    まとわりつくような湿度や匂い・臭いが、文章から瑞々しく伝わってくる。

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    2024年08月13日
  • 眠りの庭

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    なんだかよくわからないけれど、とても切なくてさみしくなった。

    理解しあえなくても一緒にいられるなら
    今を信じられるのなら

    ✳︎
    「僕がいるよ」
    そう言うと、澪は暗闇で笑った。
    「ずっと、何があっても?」
    ✳︎
    「共犯者にしたかったからなの」

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    2024年08月04日
  • しつこく わるい食べもの

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    何食べならぬわる食べ。文庫化お待ち申しておりました。WEB連載がコロナ禍真っ只中。千早茜さんにどっぷりはまったのもコロナ禍真っ只中だったな。小説はこだわりの強さとただでは転びっぱなしにならない意思の強さめいたものを感じていて、前作のわる食べではこだわりの強さにプラス偏屈さを感じて、でも、ギリギリのユーモアというかディスりすぎない匙加減はプロを感じた。今回は神経質な一面が全面的に出ているが、それもまた彼女らしいのかもしれないし、不本意なのかもしれない。記録。としての読み物としてはありだ。

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    2024年07月30日
  • おとぎのかけら 新釈西洋童話集

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    千早さんの西洋童話の現代的な新解釈により、童話の内容を身近な出来事として自身の想像の範疇に置き換えることができ、童話の「裏の意味」を考えさせられた。あとがきで、千早さんは「西洋童話にはうまく馴染めなかった」と記されているが、私も小さい頃、童話の世界観に対して心躍らせられながらも若干の恐ろしさを感じていたような記憶があり、なんとなく共感できる部分があった。今振り返ってみると、それは、キラキラしたベールを纏う「教訓性」や「勧善懲悪」への気づきや違和感のような感情だったのかもしれないと思った。本作は、その辺りをうまく掬い取っており、人間のドロドロとした恐ろしさ、醜さ、それらの背景となる社会問題がより

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    2024年07月26日
  • 夜に啼く鳥は

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    不老不死の一族の中で大きな力を受け継いだ御先と周囲の人たちの連作短編集。治癒能力を持つ光る蟲たちの情景がきれいだった。
    「かみさま」がいちばん好き。

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    2024年07月17日
  • あとかた

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    ひりひりとした6つの短編連作集。誰もが傷を負い、その痕跡が誰かを通して浮き立ってくる感じ。『さんかく』でも思ったけど、千早茜さんは語り手の転換がお上手だと思う。

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    2024年07月06日
  • さんかく

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    ご飯が美味しそう。私も大切に美味しいご飯を食べたい。
    1日2食しか食べない主人公は食事をとても大切にする。そのシーンはかなり印象的だ。

    大人なのに、大人だからこそ、上手に出来ない。仕事や恋愛、暮らし。不器用で少しずるい、そんな大人たちの物語。

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    2024年07月05日
  • からまる

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    ネタバレ

    まいまい
    野良猫みたいな女
    葛月。暗闇で光る蝸牛を飼っている。女医。

    筒井武生
    役所勤めの地方公務員。介護保険料の収納、還付係に配属。

    田村
    二十代前半。

    武生の姉
    短大の時に妊娠して学生結婚をした。親と同居して赤ん坊を母親に預けて、産んですぐにばりばり働き出した。

    蒼馬
    武生の姉の息子。小学五年生。


    ゆらゆらと
    田村
    自分の部屋が嫌い。是が非でもあとしたい男と会う前、華奈子を思い出す。フリーター。

    華奈子
    芸能人のようなものすごい美人というわけじゃないけど、周りに漂う甘い空気は完璧。


    からまる

    地方公務員。福祉介護課。係長。筒井の上司。


    同じ会社の違う部署の人と浮気

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    2024年06月26日
  • しつこく わるい食べもの

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    人が何を食べているか知るのが好きだ。とても個人的な事をこっそり覗いてる気がするエッセイ。
    著者は食べものに並々ならぬこだわりがあり、その一つ一つを知るのも楽しい。

    ただいま食事中、というエッセイで同じ人がいたとは!と感激した。リニューアル前のクウネルという雑誌で私が一番好きだったのがただいま食事中というコーナー。いろんな人の1ヶ月の食事が写真付きで簡単な日記風に載っている。この雑誌が大好きで、バックナンバーは全巻揃えているのも一緒だし、このコーナーは何度も読み返しているのも一緒。雑誌に載るからと飾っているわけでもなく、たんたんと日々の食事が掲載されていて、素敵な生活を送っていそうな人でも忙し

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    2024年06月16日
  • しつこく わるい食べもの

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    千早さんの食べ物へのこだわりが独自すぎて、でも毎日目玉焼きごはん食べないといられない私も共感するところはありつつ、後半はコロナ自粛期間の記録にて、外食・外食禁止の頃の生きづらさを思い出す。好物を好きな人と食べられる自由の貴重さよ。

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    2024年06月16日