千早茜のレビュー一覧

  • おとぎのかけら 新釈西洋童話集

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    皮膚をめくられるようなぞわぞわした感覚、千早茜さんのお話には、どこか毒みたいなものが含まれている。

    西洋童話のどこか恐ろしくて、でも何だかリアルなところが、まさしく新釈という感じ。

    今回すごく疲れている時期に読んだけど、また元気な時には違う解釈になりそうだなと思いました。

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    2024年11月29日
  • 人形たちの白昼夢

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    冷たくつるりとした陶器のようで、触れてみると血潮が通い暖かさのあるような短編集

    「モノ」であるはずなのに命があるように思え、時には人の心の支えになり、また時には畏怖の対象にもなり得る人形。
    人形というテーマで、広い振れ幅の温度の物語たちが楽しめた。

    全体的に海外を思わせるような世界観で、身近なような、遠いような、浮遊感を味わえる作品。

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    2024年11月09日
  • あとかた

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    きっとハマる人にはハマるんだろうなぁ。微かなリンクが気になって一気読みしたが、最後の『ねいろ』と大学生の2人だけにちょっと救われた感じ。スッキリしない。特に不倫専業主婦が大嫌い。身勝手すぎて、傷ついた気になるなとムカつく。それにしても、全員美人すぎ。

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    2024年11月09日
  • おとぎのかけら 新釈西洋童話集

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    【2024年197冊目】
    ヘンゼルとグレーテル、みにくいアヒルの子、白雪姫、シンデレラ、マッチ売りの少女、ハーメルンの笛吹き男、いばら姫と誰もが知る童話を元に描かれた現代の寓話。時に美しく、時に恐ろしい7つの物語。

    あとがきによれば、どの西洋童話を元にするかは編集さんが選んでいて、筆者にとって「大嫌いな話ばかり」をベースにしているという本作。相変わらず文章と表現の美しさに惚れ惚れしながらも、ぞっとしたり、心を打たれたりと楽しめる短編集でした。

    人間の底にあるおぞましさを描いた「凍りついた眼」と女の執念が毒々しい「白梅虫」に、幸せを掴んだ「金の指輪」と「アマリリス」、物語と物語の対比がすごい

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    2024年10月30日
  • こりずに わるい食べもの

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    食に関するエッセイ3作目。コロナ禍でお店が閉店や時短営業になり外出も自粛したりで外で食事をしたりする機会が減っている中でもとても前向きに楽しくこだわりながら食に真っ直ぐ突き進む姿が健在で嬉しい。そして多忙の中、京都から東京へのお引っ越しも大変だっただろうな。年齢が同じくらいなので食べ物によって重たく感じたり身体が受け付けなくなるのに共感。パフェの話はいつも楽しく読んでるけど相変わらずパフェを食していないので今度食べてみようか。食べ物への愛を読むのも楽しいけど、その前後の話なども本当に楽しませてくれる。

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    2024年10月29日
  • 魚神

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    読んでみて、と特別な人にもらった本。

    読んでるうちに匂いや、なにかに触ったときの感触が浮かんでくるそんな気がした。あまりにも大切に思うあまり、すれ違ってしまう姉と弟が切なくて愛しかった。最後に掴んだものは、ふたりにとっての幸せなのかな。蓼原がすごく好きだったので最後までしぶとく生き抜いてくれてほっとした。

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    2024年10月31日
  • わるい食べもの

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    ネタバレ

    千早茜さんの食エッセイ。
    エッセイって著者によっては、自分に合う合わないが結構はっきり分かれますよね。千早さんは合いました。
    文がきれいで読みやすかったです。

    以下印象深かったところ。
    P38エーデルワイス。戦争になったらのところ。
    P161 猫と泣き飯。幼体の未熟さが怖いというところは自分もそうなので共感。
    あと病院のO部長の話はどちらも面白かった。いいキャラしてます。

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    2024年10月22日
  • 透明な夜の香り

    匿名

    購入済み

    臭いについてあまり深く考えた事がなかったので、新しい発見をした気分です。柔軟剤をいい匂いだと思い沢山使っていたのを見直さなきゃと思ったりしました。

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    2024年10月18日
  • からまる

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    【2024年185冊目】
    かたつむり――を恐れる男、
    くらげ――のように揺蕩う女、
    いそめ――みたいに絡まる男、
    むかで――の如き女、
    金魚――に囚われた少年、
    ヒドラ――と同じく底にいる女、
    光――の中で溺れた女。
    七人の男女の心の機微を捉えながら、日常を描いた連作短編集。

    読み進めると「こことここが繋がっているのか」というのがわかる登場人物たちですが、現実と同じように考えていることや価値観は十人十色で、キャラクターひとりひとりに対する解像度が高すぎる、と慄く一冊です。

    キャラクター設定とかどうしているのだろう、しっかり作り込んでおいて、そこからどう動くのかキャラクターに任せるみたいな感

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    2024年10月08日
  • 眠りの庭

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    “共犯者にしたかったの あなたを_”

    千早茜さんの耽美な世界
    今宵も堪能いたしました♡



    むせ返るような“女”の匂いが色濃く漂い
    哀しき過去を背負った女と
    彼女に囚われた男たちの
    妖しくも美しい短編が描かれている

    それはまるで…妖しくもその美しさに魅了され
    あえて囚われることを望んだ蝶のようでもあり…

    深緑の蔦(つた)の中に映える真紅に心奪われ
    その蔦に絡めとられたい…と思わせるような
    耽美な世界観だった



    ふたつの物語が繋がったとき
    隠された真実が明らかになる



    幻想的で不穏な空気が常に流れているのに
    不思議とこの世界にとどまっていたい…
    ああ…好き…… 抗えな

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    2024年10月06日
  • 眠りの庭

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     薄い微笑みを誰かに見せたくなる気持ちが分かるというか、人間はどんな場所に辿り着いても、悲しみや孤独は消えないのだろうかという、一種の諦観めいたものを抱えながらも誰かを求めたくなる、そんな矛盾した存在に愛しさと苛立ちがない交ぜになることくらい分かっていたのにね、何なんだろう、このもどかしさは。

     物語があるようで無いような心境を抱いたのは、その登場人物のことをどうこう考えるのではなく、そこから自分の人生と重なるものを抜き出して、自分とどう向き合うのかを教えてくれるようでもあり、あくまで他人じゃないのよということを強く実感させられたのは、物語に登場する『ファム・ファタール』という言葉も同様であ

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    2024年09月28日
  • 魚神

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    うつくしくて、ほの暗くて、せつなかった。

    遊郭で栄える閉ざされた島で生まれ育つうつくしい姉弟のお話。




    「いや、白亜は僕がいなくなったらたくさん泣いて、僕のことなんか忘れてしまうといいよ」

    ”人は忘れるために泣く”というスケキヨが白亜に語ったこの台詞がなんだかとても刺さった。

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    2024年09月22日
  • ひきなみ

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    「透明な夜の香り」が好きだった千早茜さん。
    文庫新刊が発売されたので手に取った。

    親の都合で東京から瀬戸内の小島で暮らす祖父母の家に預けられた葉。閉鎖的で男尊女卑の考えが根強く残る島で出会ったのは祖父と暮らす真以。
    2人の少女時代から大人になるまでの物語。

    第一部「海」では2人の少女時代、第二部「陸」(おか)では2人の別れから20年後の話が書かれている。他作品でも書かれているが、島ってどうしてこんなに生きにくい場所なんだろうか。
    自分のプライバシーまで島民全員に知られるなんて恐ろしすぎる。
    自分ではどうしようもない家族のことまでネタにされ蔑まれるのは辛い。
    血縁からは逃げたくても逃げられな

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    2026年04月25日
  • わるい食べもの

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    エッセイはあまり読んだことがないが、こうして読んでみると自分とは全く違う景色を見ていることがわかって驚くしおもしろい。

    千早さんの食への向き合い方、見方、こだわりも自分にはないもので、よくこんなに覚えてるなぁとか、自分ももっと食を楽しむ、味わうことをしてみたいなとか思った。

    普段記憶からすぐ去っていく食。
    千早さんのそれをちらりと垣間見る一冊。

    ☆3.3

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    2024年09月12日
  • 明日町こんぺいとう商店街 招きうさぎと七軒の物語【電子限定特典付】

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    懐かしくほのぼのとした短編集。昭和の味を出していて、人情物と言えるかも。シリーズ化しているようなので、続きも読んでみたい。それぞれの作家さんの雰囲気と特徴があって楽しめた。微かなリンクもニヤリとする。

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    2024年08月31日
  • おとぎのかけら 新釈西洋童話集

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    誰もが知るおとぎ話をモチーフにした7つの現代物語。

    「迷子のきまり」はヘンゼルとグレーテルを下敷きにする。
    おとぎ話は残酷なものも多かった。
    だいぶ前に、本当は残酷だったおとぎ話、のような書籍が流行ったことがあった。
    それを思い出させる、なんだか嫌な感じのする物語だった。
    私はとっくの昔に大人になって、世界は綺麗事だけでは成り立ってはいないことも、
    汚くて卑しくて目を背けたいことが多いことも知っている。
    だから、そのうちの一つ、児童買春があることもわかっている。
    だけど、小さな命を産んで育てる身としては到底許し難いし、理解もしたくない。
    もし我が子が被害者になったら、私は自身の自由も立場も、

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    2024年08月29日
  • 明日町こんぺいとう商店街 招きうさぎと七軒の物語【電子限定特典付】

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    やはり作家ごとの色があって、合うものもあれば合わないものもあり。
    ただ、全体的にそう転がってくれてよかったー、という気持ちになる終わり方ですっきりはする。

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    2024年08月18日
  • 人形たちの白昼夢

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    ネタバレ

    好きな作家さんの短編集。短編集は物語の世界に入りにくくて元々あまり得意ではないんだけど、人形がテーマになっているものが多くて気になって読んだ。
    個人的に印象に残ったのは、時計職人が戦争で大切な人を亡くし、それから人型の時計(だけど人を殺す)を作るという『ロゼット』、幼い頃に本を通じて仲良くなった男女がすれ違いその思い出で今を生きる『モンデンキント』かなぁ。
    他にも記憶を食べる『スヴニール』とか世界観が気になる『ビースト』も良かった。

    いろいろな世界、時代で描かれている作品で、どれかは響く作品があるのは短編集の良いところ。逆に、読みにくい作品があるのも事実。面白いんだけど、どういうことだったん

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    2024年08月14日
  • 魚神

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    現代よりも少し昔のような時代の伝説のような物語。
    まとわりつくような湿度や匂い・臭いが、文章から瑞々しく伝わってくる。

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    2024年08月13日
  • 眠りの庭

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    なんだかよくわからないけれど、とても切なくてさみしくなった。

    理解しあえなくても一緒にいられるなら
    今を信じられるのなら

    ✳︎
    「僕がいるよ」
    そう言うと、澪は暗闇で笑った。
    「ずっと、何があっても?」
    ✳︎
    「共犯者にしたかったからなの」

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    2024年08月04日