あらすじ
幼少期をアフリカで過ごし、デビュー作『魚神(いおがみ)』が小説すばる新人賞と泉鏡花文学賞をダブル受賞。『男ともだち』でも高い評価を得るなど文芸界の最前線を駆ける作家が、「食」をテーマに幼少期の記憶から創作の裏側、世の常識への疑問まで多彩につづる初のエッセイ集。「いい食べもの」情報が氾濫する今だからこそ、「わるい」を追求することで食の奥深さを味わい、ひいては生き方そのものを問う意欲作。紙の書籍にはモノクロ掲載の人気イラストレーター・北澤平祐氏による挿画も、電子版には全てカラーで収録。
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面白かった〜!
エッセイ得意じゃないのだが、くどうれいんのエッセイは好きで、もしかして食のエッセイが好きなのかも?と気づいた。
千早茜、エッセイまで面白いとは本当にお見事。
とりあえずレモンの蜂蜜漬けをつくりたい。
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千早茜さんの食にまつわるエッセイ。
1つ、1つのエピソードに喜怒哀楽があり
かつ千早さんの暴食具合に「すごい…」と驚かされる
読んでいてページを捲るのが久しぶり楽しかった
作品。
個人的に好きなエピソードを挙げると
・白い悪魔:千早さんは牛乳が苦手らしい。
ご飯と牛乳を一緒に食べ飲みするのが合わないとのこと。
私も海近くに生まれたのにひじきが大大大嫌いだからすごくこの内容にとても共感した。
・食いだおれ金沢
えがらまんじゅうやハントンライス。
知らない金沢の食べ物が知れてワクワクしたし。
著者の食い意地と胃袋が無限の可能性を秘めてて
羨ましい。
・怒りの入院食:お粥って絶対味付けないと確かに
米よりおいしくないよね。
自分も退院後のマクドナルドのハンバーガー
貪るように食べてたわーと色々思い出した。
「食は瞬間だ。戻らないと知っているからこそ輝く。」
と千早さんは語る。
食べるという行為は死ぬまで続くから、自分にとっては、楽しんで色々な食べ物を食べていきたいなと
感じた。そして同じ食の価値観を持つ人と一緒に
食事が楽しめたらより最高だろうな。
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食いしん坊の千早茜さん。食へのこだわりが強くて食に関してこんなにエッセイかける人いるんだって思った。
今まで歩んで来た人生もすごくて、小学生の頃の大半をザンビアで過ごしたり、20代はバイトをかけ持ちしてたり、今までやってきたバイトは医療事務とかケーキ屋さんとかだったり、なかなか濃ゆい人生を送っていた。
また、その濃ゆい人生と千早さんの人柄のよさなんだろうけど仲のよい人が多い。色んな人と食事に行ってる。編集者だったり、バイトをやってた頃の同僚や医師など…。そんな人の生活の一部が見えて読んでいて楽しかった。
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千早茜さん、すごい食べることが好きなんだなぁ、というか凝り性なのかな?旅して、そこのおいしいもの全制覇してやる!という思いには酷く共感してしまった。
千早茜さんファンになってしまった。
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初めて千早茜さんの本を手に取りました。
タイトルとカバーの絵に惹かれたということと、息子の名前と同じ漢字だったから気になってしまった(笑)
結果、めちゃくちゃよかった。
とても好きな感じで読んでいて嬉しくなりました。
ちょっと共感できる部分とか、普段気づかない無意識の部分を言葉にしてもらえたところが沢山ありました。
美味しくなったり、気持ち悪くなったり、人は食べ物に振り回されているなーと楽しく可笑しく読ませていただきました。
続編のわるい食べものと小説も早く読みたい。
千早茜さんにハマる予感。
Posted by ブクログ
わるい食べ物と題して、食を通しながら
わるい◯◯◯な話を、笑い、涙ありで共感する話もあれば、真面目な、大きく頷く、良い◯◯◯の話もたくさん散りばめられている。
ある章では、すべらない話の小籔千豊の話を彷彿させ、真面目な語り口から始まったと思えば、それがフリとなって落とされ爆笑し、思わず、松本人志のように腹を抱えながら笑い「わっるいなー」と突っ込んでいた。
千早茜さんの嗅覚の表現に魅力され、本書を手に取ったが、「小川 朔」のルーツが感じとれて面白かった。
Posted by ブクログ
再読。
前回感想を書いたところが年月が経ち、結婚し家庭をもって、「胃があう」人との暮らしの楽しさを知った。
でもたまに1人、ふらりと自由を謳歌する時間も大切に。2人以上の食事があるからこそ、自由な食事の時間はさらに輝く。
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独身で一人暮らしの社会人。
これまでの人生の中で、今がもっとも自由だな、と感じる。
その理由は、なるほど、食の自由を謳歌しているからだとこの本を読んでしみじみと実感した。
私も生粋の食いしん坊である。
本の中に、物事がうまく進まない時に暴飲暴食に奔るエピソードがあったが、強く共感した。
食いしん坊にとって、食は生活そのものであり、褒美でもあり、戒めでもあると思う。
できるだけ好きな時に好きなものを食べたいから、そこそこ身体に気をつける。食べることを我慢するよりは、運動する方がマシだと感じる。これを食べたいから、頑張ろう、と気を引き締めてさせてくれる。
ちなみに、私は物事がうまく進まないときはとりあえず辛いものを食べます。(できれば、蒙古タンメン中本のラーメン。)
学生の頃に戻りたい、と言う人がよくいるけれど、あまりそうは思わないのはこういうことなんだろう。私は、好きな時に好きなように好きなものを食べたいです。そのためにも毎日きちんと働こうと思える。
ただ不思議なことは、食事を共有できる人がいると何故だかもっと美味しく、幸せに感じるということだ。
一人の方が自由であるはずなのに、とっても不思議。
自由のそのもう一歩先の「美味しい」は、きっとこれから見つかるんだろうな。
あとひとこと言いたいのは、「溶けない氷」のかき氷の話。本当に美味しいかき氷って、水の風味を楽しむことができると思うんですけど、どうですか?
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読んでるだけでおなかいっぱい!笑
『わるたべ』最新刊から読んでしまったが、そこで『大人になった』と書かれていたようにこの当時の千早さんの食いしん坊さがすさまじい。
おもしろいなぁ。夢中になって読んでしまい、そして無性に甘いものが欲しくなった午前1時。
Posted by ブクログ
食に関するエッセイの連載をまとめたもので、食に対しての千早さんの並々ならぬ情熱が伝わってくる。
常々、小説家って食に関して一家言ある方が多いな、と思っていたけれど、その理由のひとつが今回わかった気がする。
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千早茜さん「わるたべ」シリーズ1作目。
偏食上等!ここまでスパッと言ってもらえると、なんだか気持ちがいい。
私自身は好き嫌いがなくて、身体に良いものを…と思っているんだけど、以外にも共感するポイントが多かった。
例えば、給食の牛乳。ごはん、みそ汁、煮魚…というメニューで、なぜ牛乳が?苦しかったな。
他には、海外に行った時におもてなしで出てきた卵料理。パカッと開けたら、どの段階かよくわからないヒナが出てきた。恐ろしすぎて、しばらく卵を割るのが怖かったなとか。
自分の遠い記憶を思い出したりしながら、楽しく読んだ。
Posted by ブクログ
小説家による初のエッセイ集。食に関する自らの想い出や嗜好、周囲の人達とのエピソードも面白い。
親の仕事の関係でアフリカに住んでいた頃の話や、インドア派で一人で過ごすことが苦にならないこと、日本の小学校の習慣で「食べたくないものを強制されること」など子供の頃から疑問に感じたことをハッキリ主張する方だったことなども堅苦しくならずに語り、時折クスリと笑わさてくれる。
食のエッセイというのは読みやすく、面白い。誰しも日々食べることが欠かせないから共感もあるし、同時に嗜好の違いなんかも楽しめる。
Posted by ブクログ
食に関するエッセイなんだけど、食を通して千早茜という人物がわりと赤裸々に見えてくるような気がする一冊だった(本当に分かるわけではないからあくまで気がするに留まる)。
子ども時代からそんなこと考えながら生きてきたの?というエピソード満載で、微笑ましいものより変わった感じ多めだったけど、トットちゃんにかなり共感したという言葉を見て「あぁ、やっぱり変わってるんだな」と腹落ちした。
たまに私もそれ分かる!っていう持論が登場すると私がその部分は変人(失礼)なのか、広く共感されるものなのかもはや判断がつかない。
面白いから次も読むと思う。
Posted by ブクログ
読めば読むほどどんどん面白くなっていくエッセイでした。食事は誰でもするものだけれど、食べ方や何を選ぶかで個性がすごく出ると改めて感じました。ついつい早食いしてしまい、空腹を満たすことを第一目的にして味わう暇なく食事を終わらせてしまうため、食べ物を味わうようになりたいです。
Posted by ブクログ
食エッセイといえば、匂い立つ料理が目の前にあるような描写や、四季折々の食材の話、オススメの店でのエピソードなどが多く、食べ物が主役感が強いけれど。
この方の食エッセイは「食べる」と「生きる」が不可分であることを改めて感じさせるほうが強い。
生命とは!とか、栄養が!とか、そんな鯱鉾ばった堅苦しい意味ではなく、ただただ「生きるとは食べる」なんだなぁと。難しいハナシではなくて。
淡々と読み進めているのに、不意に、噴き出しそうになったりニヤついたりしてしまう「あるある」が随所に。
続編の『しつこく』と『こりずに』が控えている。楽しみだ。
Posted by ブクログ
食についてのエッセイです。
様々な料理が登場して興味をそそられます。千早さんの旅行中の食への貪欲な姿勢が好きです。私も同じくらい食べられる健啖家であればよかったのにと思いました。
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「殻を割り、白身と黄身をかき混ぜて、熱を加えて凝固させてしまえば、卵の中に宿ったなにかは死ぬと思っていた。」
千早茜さんの食に関するエッセイ集。
千早さんのTwitterの投稿はいつも美味しそうでお腹の空く写真がたくさん上げられているので、食べるのが好きな私はよく見ていました。
食べることが好きなことは知っていましたが、想像以上のこだわりっぷり笑笑
幼い頃から食に対して様々な感情を抱いていたのだなと感心しました。
Posted by ブクログ
エッセイ。
著者はとにかくよく食べる。しかも1日の大半、食べて過ごしている。羨ましき生活だ。ただ、暴食をする日がたまにあるとのことで、その日は気持ちが悪くなるまでパンを食べたりしており、健康にはよろしくないと思う。
しゃらくせえ!という著者の声が聞こえる気がする。誰に何と言われようとも好きなものを食べるのが彼女の愉しみなのだから。
スナック菓子を食べ続けていると口が切れるなんて初耳で驚いた。
今は健康志向が強まり、スローフードやらファスティングやらよく分からない横文字のものが賛美されるようになった。
私は夕飯だけ食べる生活(仕事に行く日のみ)を2年以上続けているが、食に興味がない訳ではないし、むしろ美味しいものは大好きだ。断食や美味しくなさそうな食事(例:ハンバーグと同じような味のする健康的な食材で作った料理等)に興味はない。
筆者も同じようなスタンスでちょっと嬉しい。申し訳ないが、「意識高い系」は食でも人の性格にしても鼻につく。
心に残ったのは、「味覚において現実は物語を超えられないことが多々ある」という文。誰もが経験したことではないだろうか。食べ物の美味しさは、本来の味+どこで誰と食べているのかで決まるんだろうな。宮崎駿監督の「天空の城ラピュタ」で目玉焼きが滅茶苦茶美味しそうだったのは、あの食べるときの効果音だったり、洞窟の中という非日常的な空間に居たからだったりなのかもしれない。散々、語り尽くされているような気もするが、素直にそう感じたので感想に残しておく。
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初読みの作家さん
YouTubeで紹介されていて気になっていた本
思い話したからちょっと笑える小話まで色々なお話が収録されていてちょこっとずつ読むのも良さそう
子どもの頃苦手だったものが大人になるにつれて食べられるようになるという話で、「新しい味覚を得た代わりに、自分だけの隠れ家のような小さな世界を失ったのではないか」って書いてあってなるほど、ってなった
食についてのエッセイだから普段あまり本読まない人にも読みやすくておすすめ
Posted by ブクログ
食べ物が出てくる本やドラマが好きだということに気づいて、最近気になる千早茜さんの食がテーマのエッセイを借りた。「胃袋も味覚もその人だけのものだ。偏食しようが、食べてなにを思おうが、その人の勝手だ。」に1番共感。この本突きつけて、夫に偏食する私をバカにするなと言いたい。私の勝手だ。
Posted by ブクログ
千早さんの作品を何冊か読んでいるけど、エッセイは初めてだった。今までの作品に出てくる女性が料理ができる人が多かったけど、これを読んでそういうことかと納得した。
おいしい食べ物へのこだわりや、地方の名物も参考になった。
Posted by ブクログ
食エッセイとはいえ、千早茜さんの事が色々知れた1冊でした
食=毎日のこと=人生 だとつくづく思うよなあ
小学生時代のほとんどをアフリカで過ごしてたなんて驚きの経歴だ
旦那さんは料理人なんだな
鼻がよく効いて、猫のいる場所までその鼻で嗅ぎ分けて見つけるらしい
だから匂いがテーマの小説が多いのかな
ーーー
自然、忙しくなる。私は映画は一人で行きたいし、テーマパークもアウトドアも嫌いで、休日は家にいたい人間だ。恋人ができても、デートらしいデートができない。結果的に会う時間がなくなり、一緒に住まざるを得なくなる。そこで、結婚しなくても一緒に暮らしているのなら、結婚とはなんだとますますわからなくなった。結婚とはなにか、と考えてしまうこと自体が結婚に向いていない証なのだと諦
めた。
ーーー
千早茜の結婚感が私と通じるところがあって嬉しかった!
でも彼女の本は恋愛や結婚に関するものが多いし、自分自身の結婚観と物語は別にして作り上げてるんだなあとか、ならそんな茜さんは旦那さんとはどうして結婚するに至ったんだろう なんてことも思いました
Posted by ブクログ
千早茜さんの食エッセイ。
エッセイって著者によっては、自分に合う合わないが結構はっきり分かれますよね。千早さんは合いました。
文がきれいで読みやすかったです。
以下印象深かったところ。
P38エーデルワイス。戦争になったらのところ。
P161 猫と泣き飯。幼体の未熟さが怖いというところは自分もそうなので共感。
あと病院のO部長の話はどちらも面白かった。いいキャラしてます。
Posted by ブクログ
エッセイはあまり読んだことがないが、こうして読んでみると自分とは全く違う景色を見ていることがわかって驚くしおもしろい。
千早さんの食への向き合い方、見方、こだわりも自分にはないもので、よくこんなに覚えてるなぁとか、自分ももっと食を楽しむ、味わうことをしてみたいなとか思った。
普段記憶からすぐ去っていく食。
千早さんのそれをちらりと垣間見る一冊。
☆3.3
Posted by ブクログ
食についてのエッセイ
美味しそうなものがいっぱい出てくる
今は健康や美容への意識が高い人が多くなり、それなりのいい食べ物がもてはやされている
私も健康は気になるので、多少は気をつける
そんな中、食べたいものを食べたいだけ食べることってすごいことだ
シンプルに食べる楽しみって大事
そしてたまにやってくる暴食
ストレスが溜まるとたいていジャンクフードが食べたくなる
スナック菓子を食べすぎると舌が切れるという
健康のことは、不健康になってから考えよう
これには潔さを感じる
Posted by ブクログ
クネドリーキなる料理を食べてみたいと思ったが、家には強力粉がない。このためだけに買ってもそのあと持て余すに決まっている。どうしたものか。でももちもち気になる。
両手に焼き鳥を持って食べながら歩く女子中学生を想像したらウケる。
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すっぴん茜
ってな事で、千早茜の『わるい食べもの』
千早茜さんの食を通してのエッセイと言うより、千早茜の取り扱い説明書的な本じゃね
より千早さんの事が知れるし、これ読んだ後に千早さんの本読むとまた格別に面白味が増すじゃろなぁ
千早さんの思考回路好きじゃなぁ
ちょっと西加奈子さんのエッセイの『まにまに』にも近い感じがあるね
海原雄山やハンニバル・レクター博士を敬愛してるとか
あと、赤坂憲雄さんの『性食考』を読まなくてはと思うね
わしの『わるい食べもの』の定義はしょうも無い、下らん人と食べる事じゃね。
美味しい料理も、美味しい日本酒も不味くなって仕方が無い
2021年44冊目