千早茜のレビュー一覧

  • 人形たちの白昼夢

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    この作者さんは「赤い月の香り」が文庫になるまで既刊をボチボチと読んでいく、の4冊目。
    この前のランキングで見つけたこの本にしてみた。

    寓話、風刺、童話、夢想、詩…、色々なテイストの12編が集まった、ちょっとダークで幻想的な短編集。
    興を惹かれた話もあれば、正直よく分からなかった話もあり。

    巻頭で描かれた、嘘をつけない男と嘘ばかりつく女の不思議な出会い(コットンパール)がなかなかお洒落。
    娼婦に拾われて育てられた少女(プッタネスカ)、雪の積もる山に一人住み神聖視される少女と獣(ビースト)、復讐心に囚われて人間そっくりの殺人機械を作り出してしまう時計職人(ロゼット)、それぞれ残酷な運命の破滅的

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    2024年12月03日
  • おとぎのかけら 新釈西洋童話集

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    皮膚をめくられるようなぞわぞわした感覚、千早茜さんのお話には、どこか毒みたいなものが含まれている。

    西洋童話のどこか恐ろしくて、でも何だかリアルなところが、まさしく新釈という感じ。

    今回すごく疲れている時期に読んだけど、また元気な時には違う解釈になりそうだなと思いました。

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    2024年11月29日
  • 正しい女たち

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    温室の友情、偽物のセックスがズシンと心にきた。それぞれの正義を女たちはぶつけてきているがそれが正しいと感じるか正しくないと感じるか。深い思惑を誘う一冊。

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    2024年11月18日
  • さんかく

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    ラムとパクチーの水餃子が食べたい。そして行きつけの居酒屋のつまみの美味しそうなこと。通いたい!
    さんかく、というタイトルだけど、見栄っ張りとぼんやりのカップルの関係に人生の踊り場にいる年上の女性が巻き込まれて、3人とも自分を見失いそうになる(けどもいちど見つめ直す)話だった。
    生活と恋愛というテーマに、今の自分の状況と共鳴するところがあった。

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    2024年11月10日
  • 人形たちの白昼夢

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    冷たくつるりとした陶器のようで、触れてみると血潮が通い暖かさのあるような短編集

    「モノ」であるはずなのに命があるように思え、時には人の心の支えになり、また時には畏怖の対象にもなり得る人形。
    人形というテーマで、広い振れ幅の温度の物語たちが楽しめた。

    全体的に海外を思わせるような世界観で、身近なような、遠いような、浮遊感を味わえる作品。

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    2024年11月09日
  • あとかた

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    きっとハマる人にはハマるんだろうなぁ。微かなリンクが気になって一気読みしたが、最後の『ねいろ』と大学生の2人だけにちょっと救われた感じ。スッキリしない。特に不倫専業主婦が大嫌い。身勝手すぎて、傷ついた気になるなとムカつく。それにしても、全員美人すぎ。

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    2024年11月09日
  • おとぎのかけら 新釈西洋童話集

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    【2024年197冊目】
    ヘンゼルとグレーテル、みにくいアヒルの子、白雪姫、シンデレラ、マッチ売りの少女、ハーメルンの笛吹き男、いばら姫と誰もが知る童話を元に描かれた現代の寓話。時に美しく、時に恐ろしい7つの物語。

    あとがきによれば、どの西洋童話を元にするかは編集さんが選んでいて、筆者にとって「大嫌いな話ばかり」をベースにしているという本作。相変わらず文章と表現の美しさに惚れ惚れしながらも、ぞっとしたり、心を打たれたりと楽しめる短編集でした。

    人間の底にあるおぞましさを描いた「凍りついた眼」と女の執念が毒々しい「白梅虫」に、幸せを掴んだ「金の指輪」と「アマリリス」、物語と物語の対比がすごい

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    2024年10月30日
  • こりずに わるい食べもの

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    食に関するエッセイ3作目。コロナ禍でお店が閉店や時短営業になり外出も自粛したりで外で食事をしたりする機会が減っている中でもとても前向きに楽しくこだわりながら食に真っ直ぐ突き進む姿が健在で嬉しい。そして多忙の中、京都から東京へのお引っ越しも大変だっただろうな。年齢が同じくらいなので食べ物によって重たく感じたり身体が受け付けなくなるのに共感。パフェの話はいつも楽しく読んでるけど相変わらずパフェを食していないので今度食べてみようか。食べ物への愛を読むのも楽しいけど、その前後の話なども本当に楽しませてくれる。

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    2024年10月29日
  • 魚神

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    読んでみて、と特別な人にもらった本。

    読んでるうちに匂いや、なにかに触ったときの感触が浮かんでくるそんな気がした。あまりにも大切に思うあまり、すれ違ってしまう姉と弟が切なくて愛しかった。最後に掴んだものは、ふたりにとっての幸せなのかな。蓼原がすごく好きだったので最後までしぶとく生き抜いてくれてほっとした。

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    2024年10月31日
  • わるい食べもの

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    ネタバレ

    千早茜さんの食エッセイ。
    エッセイって著者によっては、自分に合う合わないが結構はっきり分かれますよね。千早さんは合いました。
    文がきれいで読みやすかったです。

    以下印象深かったところ。
    P38エーデルワイス。戦争になったらのところ。
    P161 猫と泣き飯。幼体の未熟さが怖いというところは自分もそうなので共感。
    あと病院のO部長の話はどちらも面白かった。いいキャラしてます。

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    2024年10月22日
  • 正しい女たち

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    ネタバレ

    温室の友情が1番好き。隙間時間にサラッと読み進めるのに最適な読みやすさだったけど、サラッと読みすぎて桐生さんの解説を読むまで連作短編とは気付かなかった。環の話だけ繋がっている事が明らかだったけど、他の話はさりげなすぎて解説を読んでなるほど!と一気に読後の満足度があがった。近いうち話の繋がりを意識しながら再読しよう。

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    2024年10月21日
  • 透明な夜の香り

    匿名

    購入済み

    臭いについてあまり深く考えた事がなかったので、新しい発見をした気分です。柔軟剤をいい匂いだと思い沢山使っていたのを見直さなきゃと思ったりしました。

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    2024年10月18日
  • からまる

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    【2024年185冊目】
    かたつむり――を恐れる男、
    くらげ――のように揺蕩う女、
    いそめ――みたいに絡まる男、
    むかで――の如き女、
    金魚――に囚われた少年、
    ヒドラ――と同じく底にいる女、
    光――の中で溺れた女。
    七人の男女の心の機微を捉えながら、日常を描いた連作短編集。

    読み進めると「こことここが繋がっているのか」というのがわかる登場人物たちですが、現実と同じように考えていることや価値観は十人十色で、キャラクターひとりひとりに対する解像度が高すぎる、と慄く一冊です。

    キャラクター設定とかどうしているのだろう、しっかり作り込んでおいて、そこからどう動くのかキャラクターに任せるみたいな感

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    2024年10月08日
  • 眠りの庭

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    “共犯者にしたかったの あなたを_”

    千早茜さんの耽美な世界
    今宵も堪能いたしました♡



    むせ返るような“女”の匂いが色濃く漂い
    哀しき過去を背負った女と
    彼女に囚われた男たちの
    妖しくも美しい短編が描かれている

    それはまるで…妖しくもその美しさに魅了され
    あえて囚われることを望んだ蝶のようでもあり…

    深緑の蔦(つた)の中に映える真紅に心奪われ
    その蔦に絡めとられたい…と思わせるような
    耽美な世界観だった



    ふたつの物語が繋がったとき
    隠された真実が明らかになる



    幻想的で不穏な空気が常に流れているのに
    不思議とこの世界にとどまっていたい…
    ああ…好き…… 抗えな

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    2024年10月06日
  • ガーデン

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    ネタバレ

    羽野のことをとても淋しい人間だと思う
    けど、それはわたしが違うタイプだからで、同じ人生を送っていないから 幼少期の体験は良くも悪くも影響を与えすぎる
    彼のように人との関わりを避けて傷つけ傷つけられることから避けていたらきっと楽なのだと思う 過不足のない状態 でもそれは本当に充実していると言えるのだろうか 心は、その底では?ずっとジュースを差し出す誰かを求めているように思えた

    「でも、あの子は結婚に向いていると思うわ。自分を殺すことを愛や喜びと思えるタイプだから」
    うすうすそうだと分かっていながらも認めたくなかったところを刺された気がする

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    2024年09月30日
  • 眠りの庭

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     薄い微笑みを誰かに見せたくなる気持ちが分かるというか、人間はどんな場所に辿り着いても、悲しみや孤独は消えないのだろうかという、一種の諦観めいたものを抱えながらも誰かを求めたくなる、そんな矛盾した存在に愛しさと苛立ちがない交ぜになることくらい分かっていたのにね、何なんだろう、このもどかしさは。

     物語があるようで無いような心境を抱いたのは、その登場人物のことをどうこう考えるのではなく、そこから自分の人生と重なるものを抜き出して、自分とどう向き合うのかを教えてくれるようでもあり、あくまで他人じゃないのよということを強く実感させられたのは、物語に登場する『ファム・ファタール』という言葉も同様であ

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    2024年09月28日
  • 魚神

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    うつくしくて、ほの暗くて、せつなかった。

    遊郭で栄える閉ざされた島で生まれ育つうつくしい姉弟のお話。




    「いや、白亜は僕がいなくなったらたくさん泣いて、僕のことなんか忘れてしまうといいよ」

    ”人は忘れるために泣く”というスケキヨが白亜に語ったこの台詞がなんだかとても刺さった。

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    2024年09月22日
  • わるい食べもの

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    エッセイはあまり読んだことがないが、こうして読んでみると自分とは全く違う景色を見ていることがわかって驚くしおもしろい。

    千早さんの食への向き合い方、見方、こだわりも自分にはないもので、よくこんなに覚えてるなぁとか、自分ももっと食を楽しむ、味わうことをしてみたいなとか思った。

    普段記憶からすぐ去っていく食。
    千早さんのそれをちらりと垣間見る一冊。

    ☆3.3

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    2024年09月12日
  • ガーデン

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    自分のために生きることに疲れたら、物言わぬ何かに愛情を注ぐ__植物との空間は閉ざされた世界だった。植物は強い生命力に溢れているが、登場人物からは生きづらさと心の渇きを感じた。自分の世界という安全圏で生きたい気持ちはとても共感した。

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    2024年09月10日
  • 明日町こんぺいとう商店街 招きうさぎと七軒の物語【電子限定特典付】

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    懐かしくほのぼのとした短編集。昭和の味を出していて、人情物と言えるかも。シリーズ化しているようなので、続きも読んでみたい。それぞれの作家さんの雰囲気と特徴があって楽しめた。微かなリンクもニヤリとする。

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    2024年08月31日