千早茜のレビュー一覧
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傷をめぐる10の物語。
1 竜舌蘭
2 結露
3 この世のすべて
4 林檎のしるし
5 指の記憶
6 グリフィスの傷
7 からたちの
8 慈雨
9 あおたん
10 まぶたの光
脳内配役は
1、10は上白石萌歌
2、3、4、6、7は宇垣美里
6の表題グリフィスの傷には、あの、も出演してもらいました。
どれも千早茜作品らしい、静かで、生々しい情緒が描かれていて、その上こんなに同じ人に出てもらっていたのに、被ることなく違う物語の景色があり“傷”がありました。
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『傷痕が消えますように。もう傷を負いませんように。雨音の中、そう祈っていたのだろうか。
傷なくして生きていくことが不可能だとわかっていても、祈ってしまう気持ちを私は知っている。』(p.154)
自分にも、相当数の“傷”があり、憶えているようで忘れていたり癒えてるようで時折り疼く。それを抱えているからこそ、大切な人がこれ以上“傷”を負ってしまわぬよう祈らずにはいられない。 -
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ネタバレ推定139枚40字✖️30行 小説すばる新人賞受賞作
最後は自殺ラッシュで怒涛だったし他の千早さんの作品と違って妖艶なファンタジーで表現もすごい世界観でこりゃ書けない、という感じだったけど、途中から何を読めばいいのだろうという気もした。
主人公の白亜もすべて受け身、善意がある訳でなく感情移入はしにくいし、雷魚になったスケキヨと再会する話なんだろうなと思いつつスケキヨも裏華町の菊切を殺し、花魁を利用し(結局何をやらされてたの?)、裏華町を燃やし、で再会すること自体いいことなのか、姉弟の自己満であるという感じもした。これが娼婦娼夫の苦労がもっと見えればまた違うのかもしれないが、そんな苦労やありきたりの話じゃないこと自体が評価されたのかもしれない。 -
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【目次】
Better late than never(島本理生)
肉体が観た奇跡(村田沙耶香)
「妊娠」と過ごしてきた(藤野可織)
身体に関する宣言(西加奈子)
汚してみたくて仕方なかった(鈴木涼美)
胸を突き刺すピンクのクローン(金原ひとみ)
私は小さくない(千早茜)
てんでばらばら(朝吹真理子)
両乳房を露出したまま過ごす(エリイ)
敵としての身体(能町みね子)
愛おしき痛み(李琴峰)
肉体の尊厳(山下紘加)
ゲームプレーヤー、かく語りき(鳥飼茜)
私と私の身体のだいたい五十年(柴崎友香)
トイレとハムレット(宇佐美りん)
捨てる部分がない(藤原麻里菜)
私の三分の一なる軛(児玉雨子) -
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「汚してみたくて仕方なかった」鈴木涼美
売春が無くならないのは、男側の問題の方が大きいけど、自分に値打ちが付くことに依存する女側の問題もあるのかもしれないと思った。女は性処理として利用されてきた時代が長く続いたせいもあり、完全に無くすことは難しいのだと悟った。
「トイレとハムレット」宇佐見りん
面白かった、、!確かに腹痛と苦悩のポーズは似ている。舞台が好きな理由として「シンプルだから」っていうのはすごく腑に落ちた。たった一つの物語、感情を演じているだけだもんな。現実の方が感情ごちゃ混ぜで騒がしいもの。
「私の三分の一なる軛」児玉雨子
生物は毎日ちょっと死んでおかないと生きられないって興味深い。睡眠を取ること=意識を手放すことが「生」繋がるのだとしたら、なんか「死」も生の延長のような気がして、恐怖心が払拭できる気がする。
自分は随分と「身体」というものに向き合っていなかったのだと思ったのと同時に、向き合わなかったという事はそれだけ健康であり、真っ当な人生を歩んでこられたという事なのかもしれないと思うと、親や環境に感謝した。でも1番大事な事は、何も深く考えず、ただ「人間」という生物として生きていく事だけを考えることかもしれない。 -
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『わるい食べもの』に続く、千早茜さんの食エッセイ。
パーティー会場でたくさん食べようとしたり、パフェにかまけたり、コロナ過の今だけだからと食へのブレーキが緩む。
そんあn千早さんの”食”への前のめり感が、やっぱり好き。
今作はコロナによる緊急事態宣言中のエッセイも含まれていて、前作より深く千早さんにとっての食とは?について書かれている。
個人的には「異世界への黒い扉」の海苔の話が好き。
美味しい海苔をネット注文しようとする千早さんに、「おいしいものを知ってしまうと、もう戻ってこられないぞ」と忠告する殿。
「うー、わかる!特に海苔って、値段によって味違い過ぎるよね!」などと心の中でめちゃめちゃ独り言を言っていた。
『こりずにわるい食べ物』『なみまのわるい食べ物』も読まなくては!