あらすじ
また今日も、眠れない――。直木賞作家・千早茜が紡ぐ、ひとりの夜にそっと寄りそう10の物語。挿絵は人気イラストレーター・西淑。
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千早茜さんの短編集。第一夜から第十夜まで、どの編も眠れない人が主人公です。第一夜の主人公は、眠れない夜にクッキーの缶を開ける。クッキーの缶っていいよね。小さい頃、ドキドキして開けて、姉と中身を分けたことを思い出すけど、そういう描写があって良い。ただ、この主人公は明らかに過食症だよね笑。シンクの下に、そうやって空にしたクッキー缶がたまっている。第三夜の「水のいきもの」は、不眠を克服する話なんだけど、自分と同じ不眠の青年に、深夜の住宅街で出会って、そっと手を差し伸べてもらったことがきっかけで、眠れない夜に出てくる水の中のイメージが克服できる。なかなか素敵なお話だった。
雨が降ると、身近な人の気持ちが聴こえてきてしまうという物語も良かった。現実にはありそうにないことが、物語になると生き生きと動きだして、いいよね。だから小説って好き。挿絵もとても良いです。
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タイトルの通り、眠れない夜に自分に読み聞かせるための短いお話10話。様々なテイストの短編集。真夜中にクッキー缶を開ける第一夜はうっかり真似すると大変なことになりそう。だけど真似したくなる。第二夜もしかりで夜明けのラーメンのヤバさ。暖かい余韻の残る第三夜と第四話。怪異な情緒がある不思議な第五夜。しんみりとじんわりと愛を感じる第六夜。お茶目で微笑ましい第七夜。人の世の残酷さ不条理さを美しく刺繍する第八夜。悲しい第九屋。切ない夜明けが印象的な第十夜。短いけれどどれも言葉や文章、イラストが美しくて満足度が高いです。枕元に常備しておきたい素敵な本だと思います。
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じんわり、ゆっくり、広がっていく読後感。
静かな夜に読むのもいい、もちろん眠れない夜に読むのもいい。お気に入りのカフェのテラス席で読んでみたら、また違う思いが胸に広がるのかもしれない。紡ぐ言葉が素敵だなぁ。
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昼ひなかには決して姿をあらわさないものというのが、夜の世界にはいる。埋めがたい空洞、森のばけもの、未知のものをもたらす夜の精霊といった少しおそろしげなものたち。月明かりの遊園地、遠吠えして街を駆ける夜の王、幸福そうな寝顔は、しんみりと優しく、誰かのそばに寄り添っている。
おさえた筆致で夜をゆたかに描き出す千早さんと、遠くへ連れ出してくれそうな幻想的な絵の西淑さん。これ以外ないと思えるゴールデンコンビによる、抱きしめたくなるような本。
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大好きなお友達にプレゼントしてもらった本。
鬱になってから眠れない夜がずっと続いてたから、もっと早くに出会いたかったな。
どうしても眠れなくて薬を飲んで無理やり寝ていたこともあったけど、この本を読むと頭がとろ〜っとしてくる。
最後まで一気に読めて、疲れない。
短編集だからかな?
もう夜中の3時だけど、よく眠れそう。
個人的には、第二、三、七、九夜が好きかな。
特に第二夜は凄く刺さった。
目が冴えてしまうこともわかっているのに、ひたすら森をさまよい続けてしまう。
今日は珍しく森じゃなくて本に浸れて偉いな。
でも結局このアプリを開いて、感想を書いているんだけど。笑
歳を重ねると、色んなものに共感できて苦しい。
思い出したくないことがふつふつと蘇って、心臓がぎゅっとなる。
それでも、本を読むのはやめられないね。
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誰にとっても平等にやってくる夜が苦しみなのか、前を向くために必要な時間なのかは人それぞれだな〜と
一夜のクッキー缶、君の声が聴きたい四夜のあめ、涙が出てくる程美しい九夜の寝息が好きです
私は眠れない夜は、私に寄り添ってくれる本を読む!
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夜の読書タイム、静かなピアノの曲やあたたかなお茶と一緒に読むのにピッタリでした。
"第九夜 寝息"が好き。
夜の底の黄金、なんて素敵な表現なんだ。
眠れない夜、隣にいる君を起こさないように、まんじりともせず睡魔の訪いを待ったこと。救急車の音で目が覚めて寝返りをうったら、向かい合わせになった君はサイレンも構わず熟睡していたこと。
そんなことを思い出したりしますね。
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少し小さなサイズで、夜を思わせる深いブルー系の幻想的な装丁におさめられた、十の掌編。
眠れない夜、夜だけの自由を謳歌したり、朝を待ったり。
どれも良かったが、第三夜「水のいきもの」第四夜「あめ」第七夜「夜の王」がマイベスト3か。
…いや、コレも良かったな…とページをめくっていると、またもうひと巡り読み返してしまった。
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眠れないそれぞれの主人公のお話が十夜。「空洞」「森をさまよう」「水のいきもの」「あめ」「しじまの園」「木守柿」「夜の王」「繍しい夜」「寝息」「仕舞いの儀式」挿絵も素敵でどれも美しい文章。夜寝る前に、2、3話ずつ読みました。
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“眠れない夜”にまつわる10編のショートストーリー。いい意味で深く考えることも、すごくワクワクでもなく、ちょっとした小話は眠れない長い夜にちょうどいい。本文にはストーリーに沿った絵がたくさん挿し込まれていて、どれも本当に美しい。ストーリーはもちろん面白いですが、絵だけでも買った甲斐がありました。本棚に飾っておきます。
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10編の小品集
表紙は、黒地に白のイラストで眠れない女性が読書している部屋の窓に金色の月!
文庫より少し大きい位の小さめの本で、全118ページ。
全編「眠れない夜は……」から始まる。
眠る前に読む本に、ちょうどいい。
千早茜さんの想像力全開の、大人の童話のような
ものがたり。
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「眠れない夜は、」で始まる10個の短編。ほっこりするお話、共感するお話、苦しいお話など、どれも毛色のちがうお話達。それぞれ眠れない夜の過ごし方があった。とっても繊細な世界観で、短編ながら余韻がすごかった!
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それぞれの眠れない夜、どの物語も、心をザワザワさせる何とも言えない悲しさや、気持ちが伝わってきました
私にも、漠然とした不安で、眠れない夜があります
こんな風に文章に表すことができたなら、少しは、人とも、繋がれるのかなぁ…
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眠れない人たちが出てきた
見る人によって捉え方も違って見えてくるような作品が多くて楽しかった
また挿絵がすごく素敵で毎回ついうっとり眺めてしまうほど魅力的な絵が多かった
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大好きな短編集。千早茜さんのお話は本当に私の心を読んでるんじゃないかと思わせるお話が多く、私自身の本かと思わせる作品ばかりでした。
イラストもとても細かく表現してあり、とても読みやすいです。
個人的に「水のいきもの」が好きでした。
是非ちょっとした時間に読みたい時に。
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「眠れない夜」の短いお話が詰まった一冊。静かな空気感のお話ばかりで、眠れない夜に1話ずつ読みたい。
挿絵がすごく素敵だった。
水のいきもの、寝息の2話が特によかった。
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眠れない夜をテーマに10遍のお話。贅沢。どのお話も素敵。夜のしっとりとした雰囲気、しっとりとした文章。好き。
眠れない夜も「大丈夫」と思えるようになる、お守りの様な一冊。
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明日仕事なのに、眠れない。そんな夜にまた読み返したい。みんな眠れてないって分かるだけでも救われる魂がある。イラストもすごく良い。魔女の宅急便のウルスラの絵を見た時みたいな安心感がある。お気に入りは夜のクッキー缶「空洞」。
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眠れない夜のための物語でした。本の装丁は、深い夜のイメージでした。静かな夜に、ページをめくるのがいいかもしれないと思いました。
眠れない夜は、クッキー缶を開ける。
眠れない夜は、ばけものになる。
眠れない夜は、ないと思っていた。
眠れない夜は、雨が降っている。
眠れない夜は、ここに来るといいですよ。
眠れない夜は、お腹のなかからやってきます。
眠れない夜は、おれのもの。
眠れない夜は、すぐそばに■■がきているのだと云う。
眠れない夜は、君の呼吸に耳をすます。
眠れない夜は、どうやって過ごしていただろう。
これらの9つの冒頭の言葉から、紡がれた短編集。6話目の『木守柿』と9話目の『寝息』、そして10話目の『仕舞いの儀式』がよかったです。
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西淑さんの絵が気になり読んでみた。
10の夜の物語が素敵な挿絵と共に描かれていて、絵本を読んでいるような感覚だった。
個人的には『第一夜 空洞』『第三夜 水のいきもの』『第九夜 寝息』が好きだった。
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眠れない夜、についての短編集。それぞれにある眠れない夜、その時の過ごし方や気持ちが伝わりひとりじゃないよと言われてるよう。挿絵が絶妙で、さらにその夜が深まる素敵。夢現のようで、浮遊感を感じるような雰囲気が好き。
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大人向けのお伽話。
子供の頃、寝る前に読んでもらった絵本や本を読んでいるような感覚になった。
タイトル通り、眠れない夜や、寝る前に読みたい1冊。
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静かで、ちょっと不思議な雰囲気の物語たち。千早茜さんの文章(表現)の美しさが、夜の静けさを際立たせていました。
西淑さんによる挿絵も幻想的で素敵。
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装丁が美しく、手に取った本。
すべて「眠れない夜は、」で始まる書き出しが美しい10の夜の短い物語。
どの話が好きだったか、話し合うのも楽しい本でした。
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眠れない夜をテーマにしたお話が10通り。静かな静かな物語です。このお話、人間だけが主人公ではないのです。それがまた、いいスパイスで。それぞれのお話に添えられた、神秘的な挿絵も魅力的。現実から解き放たれ、不思議感に満たされました。
今回、一気に読んでしまいましたが、一話一話、余韻に浸りながら読むのが適かなと思います。
Posted by ブクログ
眠れない夜は、で始まる10編の短編。このお話、と印象に残ったのは(空洞)。眠れない夜は、こっそりクッキーを食べながら、子供の頃を思い出す。
素敵な挿絵もぴったり。