千早茜のレビュー一覧

  • 私の身体を生きる

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    西加奈子さん、村田紗耶香さん、千早茜さん、、他にも豪華な方々のお名前が、、
    もうこれ買うしかないやんと思って購入して即読みました。
    それぞれの女性作家さんたちがご自身の身体をテーマにリレー形式でエッセイをつづられていて、どのエッセイもすごく赤裸々に描かれていて同じ女性として共感するところもあれば、驚かされることもあり、、それこそ、読んでからは「私の身体は私のもの」を強く感じた。
    それぞれの身体に色々な経験や傷が合ったり、コンプレックスが合ったり。
    それでも一つしかない自分の身体。
    こんな私でももっと堂々と生きていていいんだと思わせてくれる作品でした。

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    2025年08月15日
  • 眠れない夜のために

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    大人向けのお伽話。

    子供の頃、寝る前に読んでもらった絵本や本を読んでいるような感覚になった。

    タイトル通り、眠れない夜や、寝る前に読みたい1冊。

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    2025年08月14日
  • ガーデン

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    千早さんの子供の頃の海外生活経験を交えつつ書かれた、元帰国子女でいまは植物を愛し、他人とは一定の距離を置き深く関わらないようにしている男性の物語。そのせいで、次々と周りの女性は離れていき…せめて、誰か一人の女性ときちんと向き合っていれば…でも気づくのが遅かった。

    「透明な夜の香り」は、実際には香水の香りを嗅ぐことができないのに、読んでいると不思議と香ってくるような物語でしたが、こちらは読んでいると植物の青々とした香りや湿度を感じるような物語でした。

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    2025年08月11日
  • おとぎのかけら 新釈西洋童話集

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    童話をもとにしたコンセプチュアルな短篇集ということで、面白く読んだ。シンデレラがベースの「金の指輪」が救いもあって良かった。

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    2025年08月10日
  • おとぎのかけら 新釈西洋童話集

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    西洋童話をモチーフにし、黒々とした欲望を恐ろしく美しく描いた短編集。黒い沼に足を踏み入れたらもう後戻りはできない。悪夢のような現実のような話にぞわっとした。

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    2025年08月09日
  • 私の身体を生きる

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    生というより性に関するアンソロジーだったが、千早茜さんの「私は小さくない」が切り口も異なり胸に迫った。性別による不利益や舐められることを、コンプレックスである小柄にあえて責任を負わせてきた自分に気付かされた。

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    2025年08月09日
  • 私の身体を生きる

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    村田沙耶香 誰しもが、心の中に王国を持っている/西加奈子 私は変わる。変わりながら、「アップデートする自分」を疑い続ける

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    2025年08月09日
  • 眠れない夜のために

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    眠れない夜は~ではじまる短編集。眠れない理由は人さまざま。眠れない夜に開いてみるのもいいのかもしれない。

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    2025年08月08日
  • 偏愛小説集 あなたを奪うの。

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    略奪愛をテーマに、ということでもっとドロドロとした無情で無慈悲で綺麗事なしの恋愛を期待していたけど、その期待は外れた。あくまで個人的な見解だけれど、一般的な略奪愛のイメージではなく、「偏愛」アンソロジーの意味合いが強いと思う。
    そういう意味では個人的には肩透かしを食らった気分だったけど、ひとつひとつのストーリーは面白かった。特に文鳥の話はお気に入り。

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    2025年08月07日
  • 西洋菓子店プティ・フール

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    ネタバレ

    ★3にしている作品の中ではかなり4に近い3だった。千早茜を読むのは2作目だったが、個人的には「透明な夜の香り」よりも好きな作品だった。短編集でありつつ、全体通して主人公周りの話が進んでいく構成。
    千早茜は五感に訴えかける文章を書くのが好きで得意なんだなと思った。登場するお菓子がどれも味の想像がしやすい描写で、それがとてもよかった。複雑な味がするであろう亜樹の作る洋菓子も、不思議とその味の複雑さを想像できた。美味しそうだな、と思える描写の数々だった。
    じいちゃんの洋菓子店で働く亜樹の中高生時代の甘美な記憶がグロゼイユ、尊敬でコーティングしていた亜樹への思いがヴァニーユ(バニラ)、不倫しているであ

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    2025年08月07日
  • なみまの わるい食べもの

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    相変わらず食への熱量がものすごくて惚れ惚れする。語気の強さがおもしろい。

    直木賞受賞後のこと、引っ越す際のこと、小さな家族を迎えてからのこと、さまざまな局面での食との関係が綴られている。どんなことも食と結びついているのだなと感慨深く思って、同様に自分の記憶も掘り起こされた。
    長ネギ生やしながら銀座を闊歩することはままあるけど、時季がきたらセリにも挑戦してみよう。

    ここでしか聞かないような擬音語を見つけるのも千早さんの食エッセイを読む際の楽しみ。それを食べるときのことを想像しては「なるほど、まさに"バキッボリンッ"だわ」「たしかに"しょむしょむ"だわ」

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    2025年08月05日
  • 私の身体を生きる

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    他の方も書いていたが、生にまつわるエッセイだと思っていたら、性にまつわるものだった。
    性に関するネガティヴなことは、思っているよりもかなりありふれていて、忘れていたけどネガティヴな体験を思い出した。きっと、書きようによっては、深め方によっては、同等のものもあるのだと思う。

    そして…この世の中のことは、性に纏わって起きていることが多いこともまた認識できた。小説も映画もファッションも、モテたいという願望そのものが。

    今年の始めからあらわになったフジテレビ問題も何度も色んな角度で思い起こし、考えさせられた。

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    2025年08月05日
  • ガーデン

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    最後までやばい男であってほしかったって思ってしまった!
    でもこのどうしようもない感じがどうしようもないですよね笑
    植物に興味もった!

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    2025年08月04日
  • 私の身体を生きる

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    思ってたんと違った‥
    というのがまず第一印象。

    タイトルから「生」の話だと思っていた。
    それぞれ病気や障害、特性などを抱えながら「私の身体を生きる」というような内容だと思っていたし、そういう内容が読みたかった。

    ‥それはそれとして、読み進めると
    こんなに明け透けに自分の体験や性被害や性癖や生き方を世間に曝け出して大丈夫なのか?と心配になるような内容が多くて驚いた。

    そして、みんな色々な事を抱え、考え生きているんだな‥と改めて考えさせられた。
    普通に見えるあの人も、幸せそうだと感じるあの人も本当は色々な事情を抱えているのかもしれないと。

    「性」に対する考え方・感じ方・捉え方も本当に様々で

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    2025年08月01日
  • 赤い月の香り

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    ネタバレ

    正しい執着とは"赦し"
    この物語の終盤で記されてる1行に全てが詰まっているように捉えれた。

    母を赦した満
    満を赦した茉莉花、朔
    "赦し"で全てが丸く収まることはないだろうけど、複雑な問題だなぁ。

    唯一無二の香水わたしもほしい

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    2025年07月30日
  • グリフィスの傷

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    傷がテーマの短編集。

    感情が質感を持って描かれていた。
    どこか仄暗さのある世界観。
    一作一作が短いので読みやすかった。
    ☆3.0

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    2025年07月29日
  • 雷と走る

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    主題は愛と本能。

    早朝のランニング、ひとりただひたすら走るまどかの心は、
    過去の愛と現在の愛を行ったり来たりする。

    過去の愛は、海外で過ごした子どもの頃に飼っていた、虎という名の番犬。
    言葉でも理屈でもなく、愛し愛された存在。
    確実で強固な愛の存在を感じていたのに、
    野生の本能が目覚める瞬間、愛は本能には太刀打ちできなくなる。

    現在の愛は、恋人の博人。結婚を見据える博人の
    気持ちと自分の気持ちに違和感がありつつも言葉として明確にならない。
    愛情はあるのに、愛には理屈が必要。本能ではないものが蠢く。

    過去でも現在でも、愛と本能に揺れ動く、
    繊細なまどかの心理描写がとてもよかった。

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    2025年07月27日
  • 西洋菓子店プティ・フール

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    下町の商店街に店を構える、西洋菓子店「プティ・フール」を訪れる人々が抱える様々な思いと、その変化が描かれた連作短編集。

    菓子職人である祖父が作り出すふわふわと柔らかい皮にとろりとしたクリームがたっぷりと詰まったシュークリームがとても美味しそうで、脳内で何度かぶりついたことか。

    そんな祖父のもとで働く孫の亜樹が菓子づくりを通して人としての甘さに気づいていく過程を描いた「クレーム」は、パティシエとして、1人の人間として、自分自身と向き合っていく姿が読み応えありました。

    甘いスイーツがメインの作品かと思いきや、欲望渦巻く人間模様が著者によって貪欲に描かれている作品でした。


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    2025年07月24日
  • 眠れない夜のために

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    静かで、ちょっと不思議な雰囲気の物語たち。千早茜さんの文章(表現)の美しさが、夜の静けさを際立たせていました。
    西淑さんによる挿絵も幻想的で素敵。

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    2025年07月24日
  • 眠れない夜のために

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    装丁が美しく、手に取った本。
    すべて「眠れない夜は、」で始まる書き出しが美しい10の夜の短い物語。
    どの話が好きだったか、話し合うのも楽しい本でした。

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    2025年07月24日