千早茜のレビュー一覧

  • あとかた

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    この著者さんを読むのは2作目。
    前回読んだ高レビューの本は私には全く響かなくてレビューすら書かなかったけれど、この本は好き本だった。
    読んでよかった。

    ふくらはぎまで、生ぬるいヌルヌルした水でがんじがらめにされてるような登場人物たち。
    でも空からはたしかに微かに光が降りていて。
    将来をどうしていくのかは日々の選択で変わってくるよね
    光を見つけることが出来る環境とか自身のモチベーションとか偶然や必然の出会いとか。
    みんながみんな、光を見つけられるわけでもない。
    いろいろ私の人生も振り返ってしまいました。

    オムニバス形式で、いろんな人の人生が絡んでるストーリーです。
    1人の自死を選んだ男性から

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    2024年04月13日
  • あとかた

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    短編集かと思ったら、1人の男で繋がってたんだと最後の最後で気づく。ちょっとわかりづらかった(私の読解力が低い)

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    2024年04月09日
  • こりずに わるい食べもの

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    初めてエッセイ本を読んだ
    丁寧で繊細な文章を書く人そのまま、丁寧な暮らしをしている人なのだと思った
    紹介された食べ物たちを食べたくなりました

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    2024年03月10日
  • しつこく わるい食べもの

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    高瀬隼子『おいしいごはんが食べられますように』に期待した、(これはタイトルと装丁から私が勝手に想像した本のイメージであって、お話に感じたこととは別物。)「こういう内容を求めていた!」という感情を消化すべく読みました。消化できた!
    読み進めていくうちにお腹がなり、何度もスマホでクックパッドを検索した。これからスーパーに行くのが楽しみ。

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    2024年03月10日
  • ガーデン

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    自分を隠すことでしか自分を守れないのだろうか。
    他人の心に踏み込まないことでしか他人を傷つけず生きられないのだろうか。

    自分が傷つかないこと、他人を傷つけないことに
    腐心をしてひどく大人びた子供のような主人公だった(主人公は30代くらいの男性だけど)

    主人公は極端なように描かれているが、
    自分を守り、他者を傷つけまいとした時、
    誰しもこの主人公のようになることがあるだろうと思う

    節々に刺さる言葉があり、好きな小説。
    個人的には高津さんが好き

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    2024年03月09日
  • しつこく わるい食べもの

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    ネタバレ

    小説は私の作品で、私ではない。彼女のアクセサリーも彼女の作品で、彼女本体ではないし、彼女が繊細だろうが豪快だろうが、購入したアクセサリーはなにも変わらない。

    言語化していなかっただけで、料理は小さな肯定感や達成感をくれる。生活の中で習慣になっている行為には、自分を保つ要素が隠れていることに気づく。

    「SNSに食べものの写真をのせる意味がわかりません」というものがあった。する人はするし、しない人はしない。見たい人は見ればいいし、見たくない人は見なくていい。どちらが正しいわけでも間違っているわけでもないし、理解し合う必要もない。

    すごく嫌なことがあったとき、仕事がうまくいかないとき、自分が世

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    2024年03月06日
  • からまる

    匿名

    購入済み

    すごく繊細な話し。
    子供の頃数年ですが、人が触った物に触るのが気持ち悪いと、思う事がありました。
    それを思い出しました。自然と治ったと感じてたけれど、人との出会いで自分が変われたのかもと、この本を読んで思いました。

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    2024年03月04日
  • からまる

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    タイトルの通り。誰かと誰かが、社会的にも経済的にも、精神的にも、肉体的にも絡まらないと生きていけない。それをサラサラと粘着質にならずに書いている。最後に綺麗にからまりを解いて去った大原さんと新しいからまりの始まりを予感させて繋がっていく終わり方だったなと感じた。

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    2024年02月27日
  • 魚神

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    ネタバレ

    遊郭の島、閉ざされた島で、生きる姉弟、白亜とスケキヨ。互いを存在意義として生きている二人のたどり着く先は?というお話。

    世界観、舞台設定、吉原的、時代設定とか、どこでもないけど、どっかにありそうな既視感、好き。
    表紙とタイトルに惹かれて、衝動買い。

    白亜目線からの語りなので、スケキヨの存在と正体がハッキリしていない。
    でもそれが不思議で謎めいていて、ついついページ捲ってしまう。面白い。
    結局、彼は雷魚の化身だったりするのか?
    タイトルの「魚神」が、効いてくる展開になっていてよき。
    二人の互いへの執着、特にスケキヨから白亜への想いが、読者み含めて周囲にはバレバレなのに、白亜にはさっぱり伝わっ

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    2024年02月26日
  • あとかた

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    各章ごとに主人公は変わるけれど、登場人物が連鎖していく連作短編小説。内容は不倫とか、昼ドラみたいなちょっとドロドロ系っぽいけど、案外スラスラ読み進められた。

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    2024年02月14日
  • 女ともだち

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    女ともだちをテーマにしたアンソロジー

    どの作品も、女性だからこそわかる女性同士の複雑な関係性と感情を描き出していて面白かった。
    知らなかった作家さんもいたけど、この本で知ることができてよかった!

    特に印象に残っているのは村山由佳さんの『COPY』
    ラストが衝撃すぎて、もう一度読み返さずにはいられない。

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    2024年01月28日
  • あとかた

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    ゆらゆらと掴みどころがなく得体の知れないモテオジリーマンが突然自殺するシーンがあって、ちょっと想像がつかなかったね。社会に疲弊しきって自殺するようなオジサンってもうちょっとこう、かっこよさとはあんまりかけ離れたイメージあるけど、この物語の中の彼はなんかめちゃくちゃモテてましたよ。そういうもんなの?知らんけど。
    いくつかの短編から成る本書でしたが、その自殺オジをはじめとして短編同士に共通して現れるキャラが何人かいて、そうやって話を跨いで登場する人達は何故かみんな揃って現実離れした性格でした(すれ違う男がみな振り返るほどの美少女が元同級生の高学歴男子大学生の家に居候しててセフレとか連れ込んでるけど

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    2024年01月26日
  • しつこく わるい食べもの

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    一作目の〝わるい食べもの”がとっても面白かったため第二弾!
    一作目では、とらやの羊羹が無性に食べたくなり買いに走ったけど、今回はとってもパフェが食べたくなった、、笑(寒い季節だから我慢できている)

    相変わらず偏屈で、食へのこだわりと執着の凄さにビックリ&面白おかしく読めました。
    気付いたら第三弾も出ているではないか!
    こりゃ読まないといかん!笑


    2024年〜1冊目。


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    2024年01月24日
  • わるい食べもの

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    「殻を割り、白身と黄身をかき混ぜて、熱を加えて凝固させてしまえば、卵の中に宿ったなにかは死ぬと思っていた。」

    千早茜さんの食に関するエッセイ集。
    千早さんのTwitterの投稿はいつも美味しそうでお腹の空く写真がたくさん上げられているので、食べるのが好きな私はよく見ていました。
    食べることが好きなことは知っていましたが、想像以上のこだわりっぷり笑笑
    幼い頃から食に対して様々な感情を抱いていたのだなと感心しました。

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    2024年01月24日
  • 眠りの庭

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    前半の「アカイツタ」と後半の「イヌガン」。後半を読み始めた時は別の話なのかな?と思ったけど、10年後のお話でした。今まで読んだ千早さんの中では1番の耽美さや幻想が漂う作品でした。
    明確な解釈が記されているわけではなく、読者に委ねられているお話です。
    私的には結末がちゃんとしていて、なるほどねーそうきたか。でもこういうのもありだよなぁと想像するのが好きなので、千早さんの決めた結末を知りたいなーと思いました。

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    2024年01月21日
  • 桜の首飾り

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    ネタバレ

    千早さん作品では珍しく、大切な人とつぎの約束があった。2度と会えなかったりしなかった。正直、私は桜があんまり好きじゃない。毎年「美しさ」を人間にしゃぶり尽くされて、アスファルトで黒ずむ花びらを見ると目を背けたくなる。私の喜びは、誰かの苦しさを踏みつけた上にあるんだろうなと自覚してしまう。どこまでを世の摂理として受けいれるべきなのか、最近よくわからない。

    ・画びょうで壁にぎゅっと貼りつけるような言い方

    ・人間なんて単純なものです。自分にとって価値があるものにね、金や時間を注ぎ込むんですよ。

    ・人が完全にわかり合うことはできないと私は思う。でも、繋がることはできる。美しいもの、優しいもの、鮮

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    2024年01月18日
  • 魚神

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    圧倒されるカバーが印象が強くて手に取りました。序盤はファンタジーを思わせるような展開でしたが…これはミステリーなのでは?容赦ない表現もありますが、読みやすくてどんどん引き込まれてしまいます。欲を言えば、主人公以外のエピソードが物足りなかったです。

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    2023年12月17日
  • 人形たちの白昼夢

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    千早茜さんがインタビューで言っていた。
    エッセイでは本当の自分を全て書けない
    小説の方が(もちろん、全て本当の自分ばかりではないけど)本音の部分を描き入れる事ができる、と言うようなお話しでした。

    千早茜さんの作り出す、透明感のある世界は
    幻想的であり 清々しい。
    深い心の奥底の方に溜まっているものの中からひとつずつ取り出して、一編にしてみたような短編集でした。

    一冊200ページ超くらい本に、12編の短編

    たとえば「スヴニール」と言う20ページ位の一編
    出だしの2行で、季節感、時間帯、天気、温度感、
    すべてを美しく表現してしまう。
    すごいなぁ!

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    2023年12月10日
  • 魚神

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    ネタバレ

    【2023年150冊目】
    鮮烈なデビュー作ですねぇ…。ありそうだけれど、実際にはない架空の世界。そこで紡ぎ出される白亜を中心とした物語。

    登場時から、おっ、て思ってましたが、やはり蓮沼、好きになるキャラクターでした。こういう役どころはずるい。かっこよすぎる。後半になるにつれ、一言一言がぐさぐさ刺さる。命の炎が激しい。

    スケキヨは、あの、とりあえず名前、なんでこれにしちゃったんだろうという思いが。完全にあの一家がチラつきました。ほとんど出てこないのに、印象の強い人物ですが、好きか嫌いかを聞かれるとよくわからない感じでしたね。

    しかし、本来であれば白亜の強い感情の向かう先がストレートにスケキ

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    2023年11月22日
  • あとかた

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    【かたち】にとらわれた登場人物が葛藤していく連作短編集。
    それぞれが思う生き方や考え方の【かたち】があって、その【かたち】にはまることの安心感や、はまらないことでの虚無感が痛々しく描かれていました。人間の内面を上手に描く千早さん、さすがです!

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    2023年11月22日