千早茜のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
出産入院中に読むか〜と購入。
スカート履くのが嫌で泣いてた自分が出産か〜、、、という気持ちにマッチするエッセイがいくつか。
自意識についてがテーマなので当然っちゃ当然なんだが、「こういう私、どう?」が何気ない振りして3日目の経血くらい滲んでる文章も結構あったなかで、(そのヤンキーという修飾語いるか?みたいな)藤原麻里奈、すごすぎる。
女を捨ててるのに"女なのに"のリングの中で評価されることに気持ちよさを感じる、ってところ、こんな素直に自分の欲求捉えられるのすごすぎる。(2回目)
自分も自分しか見ないような日記ですらすぐ滲ませちゃうので、ああいう文章を書けるようになりたい。文章というか、自分の考えとか心の動きをカッコつけずにそのまま捉えられる力?
2024/10に読んだのを電子の方で書いてたので転記 -
Posted by ブクログ
ネタバレ自死したある男の周りの人間たちの話。当人目線が出てこない点では桐島部活やめるってよに通ずる部分がある。
ところどころいわゆる「イタい」「クサい」と表現したくなるような部分があって、薄めで読み流した部分もあったが、基本的には読みやすい文体のためスラスラ読めたし、夢中になって読んだ。
ほのかに女性がミステリアスで神格化されているきらいがあり、作者のwikiに村上春樹が好きというのを読んで少し納得した。
それぞれのストーリーをもっと長く読みたいと思った。もっとどろっとした感情の流れを長く読みたかった。
最初の話、自死した男と関係を持っていた女性の話が一番心に残った。登場人物のセリフの背景や心情を心から理解できたわけではないけれど、なんとなく共感する部分が多かった。「あなたもわたしも信じるものがない」みたいなセリフが一番胸に刺さった。信じるものがないと生きづらいし選択が難しい。
なんと呼べばいいかわからない感情、誰に伝えることもないから間違っていようが正しかろうがどちらでもいいけれど、あの時互いに必要としていたことは事実。その頃に灯された、消えない炎が今でも私のなかを満たす。素晴らしい表現だと思った。 -
Posted by ブクログ
千早茜さんの文庫新刊。
こちらもずっと読みたかった作品♪‹‹⸜(*ˊᵕˋ* )⸝›‹⸜( *)⸝›‹⸜( *ˊᵕˋ*)⸝››♪
家族と生き別れ、山師・喜兵衛に拾われたウメは石見銀山の坑道で働き始める。石見銀山に魅入られた少女の生涯を描く圧巻の長編。
終始、間歩の暗さ、冷たさが漂っているかのような空気感だった。
女に産まれたために、望むようには生きられない。
こういう描写を読む度に、私は恵まれた時代に産まれたんだなぁと思う。
それも、世の中を変えようと抗った女性たちがいてくれたから。感謝しなくては。
生きることを諦める者もいる中で、真に望むようには生きられなくても、生きることを諦めず、強く逞しく生きていくウメの姿に胸を打たれた。
特にウメと夕鶴が対峙した場面では銀堀へのそれぞれの想いがひしひしと伝わってきて、胸にグッときたし、ウメの強さが際立っていたように思う。
そして、自らの定めを受け入れ、命尽きるまで懸命に生き抜こうとする銀堀たちの生き様にも胸を打たれた。
銀堀と女郎の命の儚さが、物悲しい。
生きること、愛すること、生を繋いでいくことの喜び、尊さ、厳しさ、哀しさ、醜さが凝縮されたような重厚な作品だった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ去年の夏、新刊案内で気になった『雷と走る』(千早茜)。
狼のような表紙とタイトルで惹かれて読んだその本は、
主人公が抱える犬に対する罪の意識が色濃く、出産・育児にまで及ぶ話だった。
この本を読んで思ったのは、子どもの頃に経験した事は大人になっても響き続ける事、
そして、それが暗いものだった場合、親は現実逃避のための外出で紛らわすのではなく問題そのものに向き合う行動に出るべきだという事。
子どもなんて親以上に何やったらいいかわかんないし、中には「自分がやった事のせいで、又はこんな体に生まれたせいで親に苦労をかける」と罪悪感を持つ事なんて稀じゃない。
無知ゆえに無鉄砲な行動を起こしがちな幼少期を経る育児だけに限らず日々の生活・仕事も含めて大変なんだろうけど、そこまで見る責任が伴う事でもあるんだと。
読んだ後ちょっとま何をするわけでもなく、そればっかりかんがえてたな。