千早茜のレビュー一覧

  • 眠れない夜のために

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    眠れない夜のための物語でした。本の装丁は、深い夜のイメージでした。静かな夜に、ページをめくるのがいいかもしれないと思いました。

    眠れない夜は、クッキー缶を開ける。
    眠れない夜は、ばけものになる。
    眠れない夜は、ないと思っていた。
    眠れない夜は、雨が降っている。
    眠れない夜は、ここに来るといいですよ。
    眠れない夜は、お腹のなかからやってきます。
    眠れない夜は、おれのもの。
    眠れない夜は、すぐそばに■■がきているのだと云う。
    眠れない夜は、君の呼吸に耳をすます。
    眠れない夜は、どうやって過ごしていただろう。

    これらの9つの冒頭の言葉から、紡がれた短編集。6話目の『木守柿』と9話目の『寝息』、そ

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    2025年11月02日
  • さんかく

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    美味しいを分かち合えるのって嬉しい。

    話し合うって大事。
    どうでもいいことも話してほしい。
    それをちゃんと聞いてくれる人を大事にする。

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    2024年12月15日
  • あとかた

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    雰囲気がいい。さみしくて、とてもよかった。結婚した相手も、すきな男も、自分が産んだ子どもも、どんなに愛してる存在だとしても、なに考えてるかわからない。前向きなお話もあったけど、人は死ぬまでずっとひとりだなって思った。「生々しいのは嫌だよね」からの台詞、ちょっとどきりとした。読み終わったあとも黒崎についてぼんやりと考えてしまう。所詮は他人って、つめたいけど事実なんだろうな。

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    2024年12月10日
  • 犬も食わない(新潮文庫)

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    人と暮らすことのままならなさがやや癖の強い主人公たちによって切り取られていく感覚。日々のモヤモヤを言葉にしたらこんなにも面白がれるものなのに、真剣に戦い過ぎてしまう。

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    2024年12月04日
  • こりずに わるい食べもの

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    ネタバレ

    冒頭から「東京でひとり暮らしをはじめる」とあり。

    前作、前前作に続き、食については変わらず面白い。ただ住まいが変わっただけ……というわけにはいかず、なんだなんだ?何があった??殿はどこいった??と、ずっと著者の身辺が気になって全集中ができない。
    読み進めると唐突に恋人が出現。ああ、やっぱりそういうことね。とひとまず納得する。
    著したものだけに興味を持てばいいのだけど。プライベートの一部を見せてくれているエッセイは、どうしたって身近な登場人物が存在し関係性も含めて、その人たちとの経過があるわけで。何か匂わせる変化があるとソワソワしてしまう。
    ともあれ、著者がそれなりに元気でその時なりに幸せなら

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    2024年12月02日
  • 女ともだち

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    「女ともだち」をテーマにしたアンソロジー。女性が書く女性の描写ってほんとに良くも悪くも容赦がなくて、でもあたたかくて冷たくて、最高だな~~~!と思う。仲がいいのか悪いのかわからない。それでいてなんかわかりあえるところがあるという、絶妙な関係性の話ばかりでどれもおもしろかった

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    2024年11月29日
  • しつこく わるい食べもの

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    コロナ禍真っ盛りの頃に書かれたもの。
    世の中がガラッと変わり、口にする食にまつわるいろいろも変化した。
    純粋に単純に美味を追い求める…とはいかなかったジレンマを著している。
    それでも全体を通してみても「食べる」を諦めていない。やっぱり面白い。

    前作から同じく装画・挿画は北澤平祐氏。
    味のあるタッチが、著者の何とも掴みどころのない個性とマッチしていて楽しい。

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    2024年11月27日
  • わるい食べもの

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    食エッセイといえば、匂い立つ料理が目の前にあるような描写や、四季折々の食材の話、オススメの店でのエピソードなどが多く、食べ物が主役感が強いけれど。
    この方の食エッセイは「食べる」と「生きる」が不可分であることを改めて感じさせるほうが強い。
    生命とは!とか、栄養が!とか、そんな鯱鉾ばった堅苦しい意味ではなく、ただただ「生きるとは食べる」なんだなぁと。難しいハナシではなくて。
    淡々と読み進めているのに、不意に、噴き出しそうになったりニヤついたりしてしまう「あるある」が随所に。

    続編の『しつこく』と『こりずに』が控えている。楽しみだ。

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    2024年11月25日
  • あとかた

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    自分としては「ねいろ」の最後の水草くんの言葉が印象的だった。
    心のどこかでは望んでいるはずなのに、言葉としてカタチとして表せず自分の中にしまい込むようにする。
    心の声を代弁してくれる人に出会えたらそりゃいいだろうなぁ。

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    2024年11月20日
  • あとかた

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    「ほむら」「てがた」「ゆびわ」「やけど」「うろこ」「ねいろ」
    6篇の短篇集。
    はっきりと連作短篇を打ち出してはいないけれど、読んでいくと物語同士が繋がっていることが分かってくる。
    人と人の関わりの物語なのに、そこはかとなく孤独の匂いが漂う。「一緒にいてもひとり」という言葉が読みながら頭に浮かんだ。

    「ほむら」と「てがた」で色濃く登場し、他の物語でもうっすら存在を示すある男が、得体が知れなくて印象に残った。
    飄々としていて、人や物事に対する執着が薄く、それなのに時々執念深いようなやや暴力的な姿を見せたりする。
    その男が選んだ道のあとに残された「てがた」。男は一体、どのようなことを考えてその道を

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    2024年11月10日
  • 明日町こんぺいとう商店街 招きうさぎと七軒の物語【電子限定特典付】

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    不思議な商店街での話。

    人気作家さんたちが描くストーリー、どれも印象的でした。

    招きうさぎ、いてくれたらいいなぁー

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    2024年11月04日
  • 犬も食わない(新潮文庫)

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    福の視点の時には「早くそんな人とは別れなよ」って思いながら読んでるのに、大輔視点では「そんなクズな奴じゃないだろ、ちゃんと気持ち伝えな」ってなぜか思いながら読んでいた。
    相手の言いたいことを分かった気になって、自分の気持ちを伝えないのは損してるのかなぁ。

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    2024年11月04日
  • 人形たちの白昼夢

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    「コットンパール」
    嘘をつく女、嘘をつけない男、少女の腹話術人形、偽物の真珠、蜘蛛、首と足首。モチーフのきらめきがいい。

    「プッタネスカ」
    プッタネスカは「娼婦風」という名の辛味のトマトパスタのこと。主人公につけられたグレナデンという名前は柘榴の果汁の赤いシロップのことで、グレナデンの慕う姉貴分の娼婦の名前カンタロープは赤肉のメロンの名前。果肉の色というのは一層生々しい。赤色が鮮やかに残酷に全編に滴る。親に捨てられたグレナデンが握りしめていたのはやはり人形。階級によって纏える服の色が異なる世界で人形は最上級の青を、最下層の娼婦達は赤を纏う。赤と青のコントラストが光と影のように入れ替わる。

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    2024年11月03日
  • 正しい女たち

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    6つの短編。女性をテーマにしたお話で、どれも興味深く惹き込まれました。予想外の展開もあり、楽しめました!

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    2024年10月27日
  • ガーデン

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    自分の好きなものに囲まれて生きている、というのは良くも悪くも執着の塊なのだと思った。
    人と自分の間に境界線を引いて、「自分の庭」に閉じこもっている主人公が可哀想に思えたし、とても切なく感じました。

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    2024年10月26日
  • あとかた

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    暗い海を見ていると引き込まれてしまいそうになる様に、「死」や「ネガティブな感情」は常にすぐ傍にあって、気付かないうちに飲み込まれてしまう…そんな人々を描いた短編集でした。
    最後の作品に出てきた水草くんが発する「生への肯定感」が唯一の救いかな、と思いました。

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    2024年10月26日
  • 正しい女たち

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    「幸福な離婚」が一番好き。途中からお願いだから離婚しないで…と思わず願ってしまった。別れると決まってからのほうが、お互いを思いやることができるようになったのがリアルで切ない。この穏やかな日常がずっと続いてほしいと思ったけど、それは期限付きだからこそのもの。切ないなぁ。

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    2024年10月25日
  • しつこく わるい食べもの

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    食に真摯だと、許せなくなるのだろう。高級海苔から普通に戻れなくなった話も、美味への欲望には抗えないため。寛容ではなくなる。怖いことだなあ。

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    2024年10月20日
  • あとかた

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    「私は安らぐ場所に違いない。厳しい現実から逃げられる場所なのだろう。でも非現実、虚構だ。一時の快楽と幸福を与えはするけど現実には何も生み出さない。」

    実体のないこの関係性が、この物語が私は好きです

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    2024年10月08日
  • しつこく わるい食べもの

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    やっぱり千早さんの文章はおもしろい!Xを見ていて、千早さんの食に関するお考えを聞きたい!と思っていたが、すでに出ていたとは…(しかも2巻も…!)これが美味しかったとかそういう食レポみたいなものではなく、食に関する考えというかこだわりというか、そういうのがとても上手に言語化されていて、おもしろかった〜!

    p.46 でも帰宅してから飲み食いしてしまう。メンタルが弱いことが恥ずかしく、つい食による物理的な打撃を与えてしまう。それはなぜなのか。
    きっと、ものすごく小心なのだ。小心だから、小心であることを認められない。胃弱なら体質だからと諦めもつくけれど、メンタルの弱さには自分で自分にがっかりする。

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    2024年10月07日