千早茜のレビュー一覧
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千早さんの食エッセイシリーズ3作目。相変わらず食に関連するエピソードが濃くて面白い。
本作は千早さんが離婚して東京に引っ越した2021年ごろのエピソードが収録されている。ステイホームで自炊に関連する話、たまに外食する話などが多い。
印象に残っている話の1つは、「鰻といえば『ごんぎつね』」という「狐色のどんぶり」。『ごんぎつね』の切なさ悲しさとうなぎの異色の組み合わせのインパクトが大。
他にも山形に引っ越したという担当編集者のT嬢との山形旅行に関するお話や、浅草で「どぜう」を食べたお話もインパクトが大きかった。大食漢の千早さんと一緒に、いつもたくさんのグルメを堪能しているT嬢の胃袋もすごいなとい -
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千早茜さんの恋愛小説を読んでみたくて手に取った作品。
父を亡くした20歳の夏。
藤子は、父の友達で父よりも年上のカメラマンと出会う。2人が過ごしたひと夏の物語。
冒頭から千早さんのオシャレで美しい文章にうっとりした。
ずっと読んでいたい…!
食べ物の描写もたまらなくおいしそう。
食いしん坊な私は食欲を刺激されっぱなしだった。
藤子が出会う年上の男性、全さん。
どこか影があり、掴みどころがなく、目を離せばフラフラとどこかに行ってしまいそう。
影のある男って惹かれてしまう。
藤子が全さんに溺れていく様を見て昔の自分を思い出した。
私にも恋愛が全てだった時があったなぁって。
もう二度と私はこん -
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眠れない夜のための物語でした。本の装丁は、深い夜のイメージでした。静かな夜に、ページをめくるのがいいかもしれないと思いました。
眠れない夜は、クッキー缶を開ける。
眠れない夜は、ばけものになる。
眠れない夜は、ないと思っていた。
眠れない夜は、雨が降っている。
眠れない夜は、ここに来るといいですよ。
眠れない夜は、お腹のなかからやってきます。
眠れない夜は、おれのもの。
眠れない夜は、すぐそばに■■がきているのだと云う。
眠れない夜は、君の呼吸に耳をすます。
眠れない夜は、どうやって過ごしていただろう。
これらの9つの冒頭の言葉から、紡がれた短編集。6話目の『木守柿』と9話目の『寝息』、そ -
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ネタバレ冒頭から「東京でひとり暮らしをはじめる」とあり。
前作、前前作に続き、食については変わらず面白い。ただ住まいが変わっただけ……というわけにはいかず、なんだなんだ?何があった??殿はどこいった??と、ずっと著者の身辺が気になって全集中ができない。
読み進めると唐突に恋人が出現。ああ、やっぱりそういうことね。とひとまず納得する。
著したものだけに興味を持てばいいのだけど。プライベートの一部を見せてくれているエッセイは、どうしたって身近な登場人物が存在し関係性も含めて、その人たちとの経過があるわけで。何か匂わせる変化があるとソワソワしてしまう。
ともあれ、著者がそれなりに元気でその時なりに幸せなら