千早茜のレビュー一覧

  • おとぎのかけら 新釈西洋童話集

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    みんなが良く知る童話をアレンジした作品。ハッピーエンドもあればバッドエンドもあり、絶妙なバランスの短編集。
    千早さんらしさが滲み出ていて、どのお話も良かった。

    「禍々しさやいびつさだって、極めれば充分に人を惹きつけるんだ」
    千早さんの文章は、相変わらず静かで綺麗だなぁ。


    『金の指輪』が素敵!

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    2025年04月26日
  • しつこく わるい食べもの

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    千早さんの作品は女性の繊細な心の動きを描かれてるのでどんな方なんだろうな?と興味本位でエッセイを手に取ったが。
    良い意味で想像と違う人物像が見え、とても面白かった。シリーズものなのでこれからも是非とも読みたい。

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    2025年04月24日
  • グリフィスの傷

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    傷跡をテーマにした10篇からなる短編小説集!どのお話も良かったけど「慈雨」が予想外に刺さってぽろぽろ泣いてしまった。どのお話にどんなふうに気持ちが動かされるかで、自分の心の傷跡がどこにあるのかがわかるような短編小説集だと思う。千早茜さんの文章、好きすぎてずっと読んでられる。

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    2025年04月17日
  • ひきなみ

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    なんだか広島旅行を思い出すなと思いながら第一部を読んでいたら、本当に広島が出てきてびっくり。なんとなく漂う気配でわかるものなんだな。

    島という狭いコミュニティのなかで、お互いに"異質"だったからこそ引き合った少女2人。葉はこの頃の繊細な感性を内面に抱えたまま大人になり、職場でのハラスメントに苦しみながら、真衣と再会することに。

    時を超えて静かな再会だったが、第二部では真衣とお兄さんとの間にあった出来事や、葉の職場でのその後が描かれていないのがよかった。

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    2025年04月14日
  • あとかた

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    恋愛連作短編集ではあるけれども、どのお話も孤独の匂いが濃く、登場人物それぞれが、自分という個の在り方について真剣に向き合っているのが伝わってくる。
    恋愛を含めた、生き方そのものの話。

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    2025年04月13日
  • ひきなみ

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    文章から場面の絵を想像するのに
    抵抗がぜんぜんなくスルスル読めた。

    人の心の窮屈さを書くのが
    とっても上手なんだろうなって思った。

    女性とは、男性とは、そういうカテゴリーじゃなく。人として、自分らしくっていうのを大切にしようと思えた。

    途中の長崎弁にびっくりした。

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    2025年04月12日
  • ガーデン

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    植物、庭園、夜といった大好きなモチーフにうっとりしながら、他人との距離感や、交じり合い方について考えさせられた

    孤独を守ることは決して悪いことではいけれど、他人と深く関わり合いたいなら、生臭く血の匂いのする池の底へ飛び込んでいかなければいけない時もある
    個人的に、様々な角度から共感できた一冊だった

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    2025年04月11日
  • 胃が合うふたり(新潮文庫)

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    食に対して真剣に向き合う二人がただ美味しいものを食べているだけではなく、日常のなかの生活の変化、友達に対する思い等も書かれています。自分はおそらく一般的な会社員なので、普段知ることができない職業の方々の暮らしぶりも垣間見えて、楽しかったです。
    食べ物もとても美味しそうで、絶対に食べに行こうと決めたものがいくつかありましたが、すでにお店がなくなってしまっているところもありました。無念。
    お二人の仲の良さ、お互いを大切に思っているのが伝わってくる一冊でした。

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    2025年04月11日
  • クローゼット(新潮文庫)

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    服飾美術館を舞台に補修士の纏子と、服が大好きな芳の二視点で構成。様々な洋服の歴史やエピソードが面白かった。それぞれが生きづらさを抱えているけど、繊細さや真っ直ぐさが武器になる場所があってよかったと思いました。

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    2025年04月06日
  • 胃が合うふたり(新潮文庫)

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    単純に仲の良い二人が美味しいものを食べたことを書いたエッセイかと思っていたら、それだけではありませんでした。
    性格、価値観は全く違うけど、同じものを食べたり、一緒に出かけたりしながら、新井さんが先に書いたエッセイを読んで、千早さんも書くスタイルなので、お互いちょっとずつ思ってることが違ってたりして、その違いも面白かったし、やっぱり出てくる食べ物も美味しそうでした。
    やっぱり胃が合うことってすごく大事だなと思います。

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    2025年04月06日
  • しつこく わるい食べもの

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    胃が合うふたりが面白くて、千早さんの食べものエッセイが読んでみたくて、本屋さんで出会ったのがこの本。面白かった、海苔の話とても共感した!第一弾と第三段もあるそうで、楽しみ。読みます。

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    2025年03月30日
  • 雷と走る

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    世界には、本に描かれているような治安の悪い国があることを初めて知った。
    人間を守るための犬がいることも…
    今の生活があたりもえでなく、幸せであること覚えておこう

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    2025年03月30日
  • 正しい女たち

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    短編小説かと思ったら連作短編小説で話が繋がっていて面白かった。どこにでもある身近な話だからこそすごく読みやすかったし、それぞれの話で視点が違くて面白かった!
    幸福な離婚が一番好きだった。最後には離婚しないで欲しいなって思った。
    やっぱり千早茜先生の言葉の選び方がすごく好きだなって思った!

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    2025年03月28日
  • 胃が合うふたり(新潮文庫)

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    すごい素敵なエッセイだと思った。
    食べることが好きな2人だけど全然違うようで、お互いにリスペクトを持ち続けているから似てるように感じる。
    人生観の深掘りもよかった。
    これを読んでたら周りの人って自分より自分のことよく見えてるよなって思う。

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    2025年03月26日
  • グリフィスの傷

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    傷にまつわる十遍からなるお話。

    『傷』がテーマなのでほぼ暗い重い話ばかりだけれど、不思議と読後感が悪くない。
    ああ、そうか。
    全ての作品、希望があるラストだからか。上手いなあ、と思う。読み終わった後、じんわり心が暖かくなる。

    特に印象に残ったのは『指の記憶』『慈雨』
    『指の記憶』は決して一言では言い表せない人間関係の感情を上手く表現してて、結末に驚いた。
    『慈雨』は父娘の不器用な愛情表現に、人間味を感じた。

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    2025年03月20日
  • グリフィスの傷

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    精神的に弱っている時のよすがにしたいような、傷痕を撫でてもらいたいような、そんな短編集。
    (厨二病に罹患した時に得た)オタクの知識でタイトルの意味は知っていた。古傷を撫でて回顧する話もあれば、癒えない傷痕を守るために必死な話もあり、テイストの違う傷にまつわる話を読んだ後は頭が熱に浮かされるようなくらくらする読み終わりだった。

    一番好きな「竜舌蘭」は現代人には共感できる話だと思う。相手が平気そうだから傷ついてないと思った、実際に血を流していないと傷ついていないことに気が付かない、というどこかで見たことのある光景・体験したことのある痛みがじくじくと心に疼いてくるようだった。

    千早さんの文章は読

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    2025年03月20日
  • さんかく

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    ネタバレ

    腹が減る…。文章だけで口がもぐもぐしてしまってお腹がすく。ご飯を竈で炊いた匂いがする(気がする)。
    自分は自分を作るご飯にどれぐらい興味を持ててる?って改めて思った。食事を楽しみたい!美味いものだけを食べたい!!

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    2025年03月20日
  • 西洋菓子店プティ・フール

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    この作者さんは「赤い月の香り」が文庫になるまで既刊をボチボチと読んでいく、の5冊目。本当にボチボチだ。
    『下町の西洋菓子店を舞台にした連作短編集』と聞けば、出てくるお菓子がおいしそう、みたいな感想を書く話かとも思えたのだが、さすがにこの作者さん、そんな甘い話ではなかった。

    フランスで菓子作りの修業をし有名なパティスリーで働いていながら、今はそこを辞めて菓子職人の祖父のもと、下町の西洋菓子店「プティ・フール」で働く亜樹が主人公。
    亜樹の中学時代の友人が描かれる第一話、グロゼイルの実とガラスが刺さった脚から流れる血の珠の、それぞれの赤が艶めかしい。元々官能小説を集めた小説誌のために書かれたものら

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    2025年03月20日
  • あとかた

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    人と交流して、自分の存在価値を見出す。その行為がツラい。納得出来ない行動が多々あるが、人に依存する過程でやむなし、と思えてしまった。こういうループに入ると辛すぎる。

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    2025年03月18日
  • ひきなみ

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    窮屈さ、大人や子供、時代、男や女、血筋
    それぞれの思いが、自分に重なり感情が動かされた
    自分と葉が似ていると思った。
    だからこそただ真っ直ぐ生きる真以に私も憧れた

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    2025年03月18日