千早茜のレビュー一覧
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気持ちの悪い物語である。
この物語で悪者を見つけるのは難しい。
誰もが加害側であって、誰もが被害側である。
“洗礼者ヨハネの首を持つサロメ”がモチーフのひとつになっているようだが、主人公は果たしてサロメだったのか、ならばヨハネは誰で、ヘロデは誰だったのか。
どうやらこの物語では誰もが各々の物語、神話から抜け出せずに、ツタに絡まりようにしてもがきながら生きている。
その物語、願望を各々が好きなように小波と澪、二人の解離した対象に体良く投影させる。
そして、小波も澪はただ投影されるだけであるけれど、その分裂した未熟な自我は他者を暗に操作させる。
第一部はどこか北米のハードボイルド小説 -
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再読。
前回感想を書いたところが年月が経ち、結婚し家庭をもって、「胃があう」人との暮らしの楽しさを知った。
でもたまに1人、ふらりと自由を謳歌する時間も大切に。2人以上の食事があるからこそ、自由な食事の時間はさらに輝く。
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独身で一人暮らしの社会人。
これまでの人生の中で、今がもっとも自由だな、と感じる。
その理由は、なるほど、食の自由を謳歌しているからだとこの本を読んでしみじみと実感した。
私も生粋の食いしん坊である。
本の中に、物事がうまく進まない時に暴飲暴食に奔るエピソードがあったが、強く共感した -
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とても好きなお話でした。
千早茜さんの幻想小説は久々だと思うのだけどもう…大好き。
物語の中心となる一族の、不老不死となった初めの人物を描く「シラ」から惹き付けられました。昔話や神話みたいでした。愛した人を探し続ける何百年…そしてラストに泣きそうになりました(職場の休み時間だったので堪えた)
その次の「はばたき」からは一族の末裔・御先の物語でした。不老不死で、強大な治癒力を持つ、人ではないもの。「肉体は若いままであっても、心は老いる」という言葉通り、人形のような外見ですが老成しています。
御先と、同じ能力を持つ四のやり取りに笑いました。四のツッコミが。。
御先も四も、周りが先に消えていく…とい -
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不穏。ただならぬ雰囲気に目が離せない。好きではないジャンルなのに、その世界に留まっていたいと思ってしまった。「好き」という二文字に込められる妖しく切ない想い。きっとこの物語のことは忘れないだろう。
あらすじ(背表紙より)
女子校の臨時教員・萩原は美術準備室で見つけた少女の絵に惹かれる。それは彼の恩師の娘・小波がモデルだった。やがて萩原は、小波と父親の秘密を知ってしまう…。(「アカイツタ」)大手家電メーカーに勤める耀は、年上の澪と同棲していた。その言動に不安を抱いた耀が彼女を尾行すると、そこには意外な人物がいた…。(「イヌガン」)過去を背負った女と、囚われる男たち。2つの物語が繋がるとき、隠され -
購入済み
感覚的な作品
とても読後感の良い作品でした。絵画をみてるようなそんな気分になれる、読んでいるといろんな風景が想像できます。で読み終わったら好きな人に会いに行きたくなる(笑)そんな気持ちにさせてくれる本です。オススメ!
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大好きなシリーズの新刊ということで楽しみにしていたけれど、過去を描いた物語だと知り、少しだけ残念な気持ちに。
序盤はなかなかページをめくる手が進まなかったものの、小川朔が登場してから一気に物語に引き込まれた。改めて、自分は小川朔のいる世界が好きなのだと思う。彼がいるだけで物語の空気が変わり、同じ世界でありながら違う様相を見せる。
今回は「香り」そのものが主役だったという印象。香りの持つ奥深さや魅力が丁寧に描かれており、香道や調香についての知識も得ることができた。特に以前から興味のあった香道の世界は興味深く、その文化や考え方に触れられたのも得した気分。
シリーズファンとしては、やはり小川朔 -
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えと、再読。映画化されると聴き、もう一度読んでみた。しかし千早茜さん、男女の甘くて不穏な空気感がうますぎる。どうしたって女子は自分の男ともだちを思いながら読むよね。 ハセオと神名みたくもないけど、女子同士では話せないことなんかなぜか話せちゃう。2人で飲みに行ったり、お互いの家に泊まったりする男ともだち。ずっと独身のままなら年取ったら一緒に住んじゃおうなんてね。この関係解ってくれる人は少ない気がする。。。 ま、ときおり嫉妬しあったりしてしまいましたが。
一線を越えてても越えなくてもきっとハセオと神名の関係は続くんじゃまいかな。、京都が舞台で三島監督も好きなので映画でどんな風に描かれるのか楽しみ。