千早茜のレビュー一覧

  • 胃が合うふたり(新潮文庫)

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    ネタバレ

    タイトルと装丁に惹かれて購入
    あと、千早さんの食に関する文章は個人的にすき
    新井さんを知らなかったので楽しく読めるかは少し不安だったように思う

    冒頭の「はじめに」にて新井さんが「こんな連載をするなんて、どれほどベタベタの仲良しなんだと思われるかもしれないが、食事をしている時は、大してお互い話を聞いていない。私も相当だが、彼女の聞いてなさっぷりには、時空が歪んだかと思えるほどだ。私がいることを忘れているような目をすることもある。そして困ったことに、我々が会えば、ほとんど何かを食べている。なかなか会話ができない。」とあって、食に対する姿勢や胃の大きさ、好みの食べ物が一緒なだけでふたりが仲いい訳では無いのか、と読み始めたけれど読んでいて充分に仲が良かったから途中あれれ?となった
    そもそも仲が良くなければ一緒にご飯することもないし、会話ができないくらいお互いがお互いに食に夢中なだけの話で、そんなふたりがますます好きになった

    文庫版あとがきにて千早さんが最後の最後に「お互い気づいているけれど言葉にしないことを、あえて書こうと思う。」と前置きをして書かれた言葉に少しショックではあった
    (とはいえ私もそれまでに少し予感はしていた)
    でも言葉にされると私の好きなふたりの関係が変わるわけでなくても、なんだか少し寂しかった
    でも変わらないものってあんまりない
    全てにおいて少しずつ変わっていくし仕方のないことである
    変わる前のふたりを知れたのはそれはそれでとても良かったし、変わっていてもそんなふたりが好きだと思った

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    2026年11月01日
  • 神様の暇つぶし

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    大人な恋愛ストーリー、けっこう重いお話でした

    賛否両論ありそうですが⋯全さんを“かっこいい“と感じました、女性関係は別にして⋯自分らしく生きる人には憧れますね、だから女性もほっとかないのでしょうか
    ふたりの食事の描写が、地味な感じですが⋯なんかイイなと思いました

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    2026年11月01日
  • 眠れない夜のために

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    題名から眠れない夜の日に読むのがいいなとその日を待っていた。いざ、寝付けない夜が来て読み始めたらたくさんの眠れない夜とその夜を過ごすとろりとした時間に引き込まれ寝落ちてしまっていた。
    第一夜の空洞が特に好きで、家族が寝入った後にそっと1人クッキー缶を開けさくさくと食べる時間は想像ながらもいいなぁと思う。
    木守柿やあめのお話も好き。
    しかし、半分寝ながら読んでたこともあり記憶がうろ覚えになりかけているので改めてひるにしっかりとよみたい。

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    2026年11月01日
  • 燻る骨の香り

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    香り三部作の最終作。今作の主人公は小川朔ではなく、京の香老舗に育ち、朔と同じような体質の妹を持っていた姉。
    前2作がハーブのような清涼な空気感の小説としたら、今作はしっとりとした和の薫り。
    文章だけで香りがするような心地になるのは本当にすごいなと思う。
    少し軽さのあった前2作がこの作品が来ることでしっくりまとまった感じがする

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    2026年11月01日
  • 透明な夜の香り

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    作者は存じ上げていたが作品は未読。たまにお香を焚いたりするので興味持ってタイトル買い。連作短編というのもあって前半/中盤はどこか妖しげながら少し淡白で退屈な感じだけど、それを補って余りあるくらい終盤は引き込まれる。もう少し優しいほっこりした話かと思ったけど、繊細な表現で人の心の暗い内面をえぐる話はゾワゾワする感じで刺激的。前半あってこそだけどピークエンドの法則もあって余韻も残る大満足。「香りは脳の海馬に届いて永遠に記憶される。気づかなくても。」永遠は大袈裟にしても確かに。味覚も。

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    2026年11月01日
  • 透明な夜の香り

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    1日で読み終わった!それくらい面白かったし続きが気になって読み進めたのは初めて
    香りが好きだからでなんとなく買ってみたけど面白くてページを捲る手が止まらなかった......

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    2026年11月01日
  • 神様の暇つぶし

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    「みんな自分の恋愛だけがきれいなんだよ」

    ドキッとさせられる言葉だった。
    誰かから見れば歪でも、当人たちからしたら真っ当な恋愛。

    夏の暑さと食事のシーン、2人のやりとり
    脂っぽくてそこはかとなくエロティックだなと。

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    2026年10月31日
  • 透明な夜の香り

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    タイトルを見て、もっと妖しい(怪しいではなく)感じを想像していたが、艶っぽい話ではなかった。
    自殺した兄を見放したと思う女性・一香が雇われた屋敷に住む調香師・朔。
    朔は怖ろしい嗅覚の持ち主で嘘まで見抜いてしまう。穏やかな描写もあるものの二人とも過去の出来事で心に傷を負っているという共通点があり、そのつらい出来事を思い出させる香りは、海馬に届いて永遠に刻まれる。
    けれど、遠ざけようとしていた香りと向き合うことで、傷を癒すことができるのかもしれない。

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    2026年10月31日
  • 正しい女たち

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    ネタバレ

    「正しい」とは…法的に。倫理的に。つまるところは、多数派?だから、時々乱暴なのか…

    “頭の片隅では意識しているのに、はっきりとは言葉にしないもの。偏見や差別、女性の年齢や容姿、経済状況、家庭の事情、セックス。安易に触れてしまうとヤバいもの。……ヤバいものは遠巻きに眺めている分には愉しい”

    女たちと男たちは、正しくあろうとしたり、正しくないことを求めたり。最後は自分にも他人にも、自分だけの思う正しさを基準にするしかなくて。

    6つの物語をおさめた短編集。
    千早茜さんの描く女性たちは、みな生々しくて少し怖い。でも、そういう感覚が、多かれ少なかれわかってしまうせいかもしれない。

    この中では、「幸福な離婚」が一番好きだな。
    「海辺の先生」で、田舎町から自力で離れた美優が、後々白衣フェチになっちゃったの?やっぱり先生に対して、そんな気もあったの?と少し…なんとなく、がっくり。

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    2026年10月31日
  • しろとくろの偏愛

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    《餅》と《チョコレート》への大きすぎる愛を綴ったエッセイ。
    もはやこのテーマで本が一冊作れてしまうところが凄いわ。
    タイトルの“偏愛”を裏切らないこだわりっぷりと描写力の高さには若干圧されたけれども。
    めちゃくちゃ楽しい本である事には間違いない。
    というか、お店や商品名が載っているので「買えるやん!」という嬉しさもある。
    ただ、読むと猛烈に餅が食べたくなってしまう。なんなら今も買いに行こうか迷っているくらい。
    しかも安倍川餅ね。
    今ならエッセイに登場したタクシーの運転手さんの気持ちが凄く分かるよ。

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    2026年10月31日
  • ひきなみ

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    高速船などが通りすぎるときに海に現れる道、それがひきなみだ。
    こういう、不思議な関係性のふたりってなんか惹かれる。出会うべくして、出会ったふたり。恋愛小説ではない。
    女に生まれた宿命のようなものを背負うふたりの成長と友情が波のように感じた物語だった。

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    2026年10月30日
  • 透明な夜の香り

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    香りは脳の海馬に直接届いて、永遠に記憶される。
    けれど、その永遠には誰も気がつかない。
    その引き出しとなる香りに再び出会うまでは。

    香りでその人を思い出したり、反対に自分にブレーキをかけたり。
    人によって様々な影響があって面白いなと。
    そして他の人にとって自分の香りで思い出してもらえるような印象的な香りに出会いたいと思った。

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    2026年10月30日
  • 私の身体を生きる

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    17人の女性作家達のリレーエッセイ。タイトルの通り私の身体(女性の身体)のことについてのそれぞれの想いや考えがあけすけに述べられていて、読むのにいつもより時間がかかった。
    こんなこと誰にも言えないだろうなと思うようなことを、本にしているのでやっぱり作家ってすごいなと思う。
    作家だからそういうことを思うのか、本当はそう思う人が多いけど、普通は言わないからわからないのかよくわからない。
    身体といいながら、それぞれの思う身体と切り口が強烈でインパクトが強かった。

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    2026年10月30日
  • さんかく

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    三人の主人公それぞれに共感できるところ、苦手だなと感じるところがあって、どうなるのか気になりながら一気に読んでしまいました。
    生きていれば、相手のことを分かったようで知らないことばかりだし、それを受け入れてほしいと思う気持ちとズカズカ入ってきてほしくない気持ちもあるし。人に受け入れられたい気持ちを満たすのって難しいなぁとしみじみ思いました。ほんとに共感できる部分が多かった一冊です。

    それに、
    料理の描写がステキで、脳内でイメージされる絵がニオイまで写してしまいます。食べてみたい、作ってみたい料理も溢れた一冊でした。

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    2026年10月29日
  • 男ともだち

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    いやーーーいいですね。
    男女の関係を超えて寝る必要がない存在。

    確かな関係性を残す事ができなくても、魂を共有してそれは永遠に繋がっているという関係性、数は少なくても本当にあると思う。そう信じたいとも思っている。

    私自身神名の生き方と近く、今は自分のことで精一杯で、そこに向かって頑張っている私が好きな男性もいるのかな。だとすると彰人どのようにいつか終わりが来てしまうのか。

    あとは一線を超えてしまうと消えてしまう信頼関係もあるとのことだったが、超えたからより深まる絆もあるわけで超えなかったらもっと深くなったかもしれない関係値もあったり、難しいなあ、、

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    2026年10月29日
  • しろとくろの偏愛

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    千早茜さんのエッセイを初めて読みましたが、香りシリーズに通じるような(タイトルも偏愛だし)こだわりの強さを感じます。前半の白は餅、後半の黒はチョコレートへの偏愛が語られます。
    店舗名や地域の食品名も結構でてくるので、色々食べたくなることは不可避。虎屋の栗の叙述は、私も明日にでもデパートに行きたくなりました。
    あと、娘がチョコレート好きなので(というか、洋菓子系はチョコレートじゃないとあまり食べないくらい)"誘蛾灯"は我が家の定番ワードになりそうです。
    読めれば小学生でも大丈夫。基本は中学生くらいから。美味しいものを探して食べることが好きで、普段あまり本を読まない方におすすめします。一つのエピソードは3ページくらいにまとまってるし、オールカラーの挿し絵入り装丁がとても綺麗です(その分高いですが)。そういう人へのプレゼントにも向いてます。分量は少ないですが、食べ物を表現する文は流石の一言。何度読み返しても味わえる品質保証です。

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    2026年10月29日
  • しろとくろの偏愛

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    チョコレートは自分も好きなので共感する部分も多かったが、それ以上にこだわりを感じる文章に圧倒された。

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    2026年10月28日
  • しろとくろの偏愛

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    最近、食べ物の本をよく読んでいる。
    やっぱり食欲の秋だから?
    この本は、千早さんの愛する「しろ」と「くろ」のエッセイ。お餅もチョコレートも大好物の私にとっては、すごく楽しい本だった。
    読んでいて気がついたのは、私はお餅愛の方が強いということ。「しろ」の方が明らかに共感ポイントが多かった。
    白玉団子を作る時に、真ん中を凹ませて赤血球みたいにすること。トロトロの安倍川餅や青きな粉が好きなことなどなど、人と話すこともなかったお餅ネタ。ご本人と語り合いたくなってしまった。

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    2026年10月28日
  • 胃が合うふたり(新潮文庫)

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    ネタバレ

    タイトルに惹かれて購入。
    エッセイということだが、二人の著者の食べ物でつながる人間模様がほっこりで読んでいて暖かくなった。そんな二人の関係も最初は順風満帆だけど、年を経ることにお互いの環境が変わり、それに影響されて二人の関係も少しずつ変化して距離は遠くなるけど、どこか心の底でつながっているのがまたよい。
    こんな関係性の友達なんて、人生で一度出会えるかどうかだから、読んでいてうらやましくなった。

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    2026年10月28日
  • 透明な夜の香り

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    匂いを大事にしている私にとって、面白すぎる1冊。

    匂いは海馬に直接届くから永遠に覚えているのか…
    匂いから当時を思い出すことが頻繁にあるために、解放されるのはいつだろうと思っていたが永遠に解放されることはなく、それを受け止めて過去にして前に進むしかないんだろうな

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    2026年10月28日