千早茜のレビュー一覧

  • 西洋菓子店プティ・フール

    Posted by ブクログ

    直木賞と書いていたので気になりながらも手が出づらかったです。読んだらスラスラ読めて面白い話でした。短編集でいろんな視点で恋愛を見れて、お菓子の描写も丁寧でよかった!

    0
    2025年11月18日
  • しろがねの葉(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    もう何冊目読んだかわからない千早さんの作品。
    今回は時代物だったので、苦手な私は最初は少し読み進めるのに時間がかかりましたが、ウメが喜兵衛に出会ってからは、その世界観に入り込めどんどん読み進められました。
    癖の強い登場人物ばかりですが、その人の色々な面を知ると魅力的になり、なのに一人また一人と亡くなってしまうのが悲しかった。
    銀の山が無ければ、こんなことにならなかったけれど、銀の山があったからこそ、彼らは出逢えた…

    今まで読んだ千早さん作品とは全く違う作品でしたが、この作品で直木賞を受賞したことに納得しました。

    0
    2025年11月17日
  • 眠れない夜のために

    Posted by ブクログ

    夜の読書タイム、静かなピアノの曲やあたたかなお茶と一緒に読むのにピッタリでした。
    "第九夜 寝息"が好き。
    夜の底の黄金、なんて素敵な表現なんだ。
    眠れない夜、隣にいる君を起こさないように、まんじりともせず睡魔の訪いを待ったこと。救急車の音で目が覚めて寝返りをうったら、向かい合わせになった君はサイレンも構わず熟睡していたこと。
    そんなことを思い出したりしますね。

    0
    2025年11月16日
  • しろがねの葉(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    喜兵衛という山師が行き倒れていたウメを拾い育でた、ウメの凄まじい生き様を体験する事が出来ました。圧巻です。

    0
    2025年11月16日
  • なみまの わるい食べもの

    Posted by ブクログ

    わるたべシリーズを読むのはなんとこれが初めて。色んなタイミングもあって最新から読んでしまったけれど楽しめた。
    スイカの咀嚼音が『しょむしょむ』なの好き。
    丁寧にかつ貪欲にたべものを追い求める姿がカッコいい。なんだか少し高級な美味しいものが食べたくなる

    0
    2025年11月16日
  • 神様の暇つぶし

    Posted by ブクログ

    匂い、音、触覚の描写

    初めは単調。後半になるにつれて、前半部分はとつながっていく。白銀の…と同様

    20歳の女性の初恋はともかく、50代以上の中年〜初老男性の悲哀を描いている どうして40代女性の著者が感じられるのだろう

    0
    2025年11月15日
  • 神様の暇つぶし

    Posted by ブクログ

    夏に読むと、もっと良かったかもしれないなとどうにもならない事を思った。

    みずみずしい桃の描写が印象的で、水分を含んだ果実の輝きとグロテスクなほどの生々しさがひと夏の恋を象徴しているようだった。
    描かれているのは紛れもなく藤子の恋で、でも私の知っているどの恋とも違っていて、私は本当の恋をもしかして知らないんじゃないの?とまで思わされる、嵐のような感情。幸せな結末を迎えるわけではないのだけど、ここまで溺れられることがむしろ羨ましい。

    「みんな自分の恋愛だけがきれいなんだよ」
    恋は結局、ふたりでするものであっても、わたしとあなた、それぞれの物語でしかなく、それこそ神様の暇つぶし…。
    ズブズブに沈

    0
    2025年11月14日
  • 赤い月の香り

    Posted by ブクログ

    p.27 言った。「猪だってでるしね」
    「ここはまだ敷地内ですか」
    「そうだね。凍死されると迷惑だから迎えにきた。下の住宅街をでなければ見失わないよ。
    よほどの豪雨でない限り」
    「それも、匂いで、ですか」
    返事はなかった。薄く微笑んだ気配が伝わってくる。明らかに人の常識を超えたことなのに、なぜだか納得している自分がいた。
    なぜ逃げたんだろう、と思う。この人はすべてを見透かしているのに。
    ひどい言葉を浴びせられたことは無数にある。でも、この人の言葉が一番遠慮がない。なのに、攻撃されている感じはない。
    俺はきっと、俺から、逃げたい。
    「方向音痴みたいだけど、覚えてね。ここは果園の外れ。育てている

    0
    2025年11月24日
  • しろがねの葉(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    小学生の時に読んだ、『モチモチの木』を思い出した。
    どこか懐かしい感じがする。
    最初の方は一気に読み進め、
    最後の方はストーリー展開が早すぎて
    少々疲れてしまいました。

    0
    2025年11月14日
  • 胃が合うふたり(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    タイトルに惹かれて手に取って気づいたら買ってたけど、大人になるにつれ食を美味しいねって無言で食べられる相手って貴重なのかもしれないって改めて気づいた。明日は何食べようかな

    0
    2025年11月12日
  • ひきなみ

    Posted by ブクログ

    いつも、千早さんの描く繊細でたくさん傷をもち複雑だけれど懸命にいくている登場人物にいつも惹かれてしまいます。
    今回は、一部が
    小学六年生という多感でどんどん心も身体も変わっていく
    葉と真以が狭くて古い慣習の島の中で、いろいろな偏見や差別に
    もがきながらも、二人寄り添って過ごしていく姿をうつしています。
    悲しみや怒り戸惑い不安が手に取るように書かれていて
    あっという間に引き込まれてしまいました。

    第二部は
    事件に巻き込まれて別れ別れになった二人が、大人になって
    また再会した時、またお互いを思う力に後押しされながら、子どもの頃の傷を少しずつ再生して
    成長していく姿に
    まだ彼女たちの姿を見ていたい

    0
    2025年11月12日
  • しろがねの葉(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    千早茜さんの直木賞受賞作とのことで手に取りました。

    夜目が利くウメが、人生の暗い部分も目を凝らして現実を受け入れながら、人生の喜びと絶望の中でひたむきに生きる姿に胸を打たれました。

    0
    2025年11月12日
  • さんかく

    Posted by ブクログ

    さんかく…ねー!!

    パフェとか、ベトナム料理とか…
    たくさんたくさん美味しそうなお料理出てきたけど、

    華ちゃんのターンがね〜(泣)
    例のブツが入った同じ冷蔵庫から豚汁出して、食べる??
    いやー、本筋とは別のところで、あたし、かなり怖かったです…

    0
    2025年11月11日
  • 神様の暇つぶし

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    全さんにわかっていても惹かれてしまう藤子が段々と荒々しく人間味を帯びている様子で描写が生々しいなと思った。
    さすがにフィルターとか全さんが命を燃やしてたからとか諸々あるんだろうけど末期癌で死にかけてる人間のことなんとなくわかるだろー!と思ってしまったけど。

    0
    2025年11月10日
  • 赤い月の香り

    Posted by ブクログ

    やはりこのシリーズが好き

    主人公が香りに染まっていく、溶け込んでいくという感覚と同じように
    私は清々しい透明な香りが私の体の中を通って私自身を浄化してくれているような感覚になる。

    神聖な神社に行って鳥居をくぐる時と同じ感覚。

    0
    2025年11月09日
  • ひきなみ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    都会から島へ連れてこられ、田舎特有の閉鎖的な人間関係の洗礼を浴びる主人公の葉。「女らしさ」も「男らしさ」も「周りの目」も気にせず、孤高に生きる真衣は、葉にとって強過ぎるくらいの、鮮烈な光を与えてしまった。二人の少女は、自身が「女」であることによって、大人たちに振り回され続ける。そんな二人の少女が、もがきながらも自身の生き方を全うするその後ろ姿が、とても印象的な一冊だった。

    0
    2025年11月09日
  • 眠れない夜のために

    Posted by ブクログ

    少し小さなサイズで、夜を思わせる深いブルー系の幻想的な装丁におさめられた、十の掌編。

    眠れない夜、夜だけの自由を謳歌したり、朝を待ったり。
    どれも良かったが、第三夜「水のいきもの」第四夜「あめ」第七夜「夜の王」がマイベスト3か。
    …いや、コレも良かったな…とページをめくっていると、またもうひと巡り読み返してしまった。

    0
    2025年11月09日
  • 森の家

    Posted by ブクログ

    デビュー2年ほどで書きはじめた作品らしい。
    最終章でズルズルと引き込まれた。
    オークションで無理して手に入れた甲斐があった。
    (増版しなさい講談社!)

    0
    2025年11月09日
  • 神様の暇つぶし

    Posted by ブクログ

    年上の男が年下の女を落とすのなんて赤子の手をひねるくらい簡単って20代で得た知見で読んだのに、やっぱり惹かれしまうんだよね〜。
    物静かで影のある大人の男性を知りたい、と思ってしまうのやめたい。

    フジコは逃げられた、捨てられた、全部嘘だったと思ってしまうと思うけど、全さんにとって撮りたいと願うことが恋することと同義だったんだと信じたい。

    人を好きになるのって本当に傷つくし傷つけちゃうし、結局いつかは別れることになって独りに戻るし、もうしたくないけど、でも気付いたらまた心動かされる人に出会ってしまって、人生そのくりかえし。
    食べて寝て仕事して友達と遊んでたまに恋して、それが生きてくってことなん

    0
    2025年11月08日
  • 正しい女たち

    Posted by ブクログ

    帯にある『心をざわつかせ、ヒリヒリさせる』というキャッチコピーに惹かれて、手に取った6編の連作短編集で、4作目の千早 茜作品。

    タイトルから、もっとドロドロとした暗い人間関係を描いた作品かと思っていましたが、いい意味で裏切られた作品でした❗️一編一編はページ数が少ないわりに、最初に登場する四人の女性達と何らかの関わりがあったりしてとても奥深く、それこそとてもヒリヒリする内容です。

    好きな話しは、『海辺の先生』と『幸福な離婚』の2編で、『偽物のセックス』は少しホラーぽっくてちょっとドキドキしてしまいました❗️

    個人的には、定期的に読み返したい作品です。



    0
    2025年11月07日