千早茜のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
気持ちの悪い物語である。
この物語で悪者を見つけるのは難しい。
誰もが加害側であって、誰もが被害側である。
“洗礼者ヨハネの首を持つサロメ”がモチーフのひとつになっているようだが、主人公は果たしてサロメだったのか、ならばヨハネは誰で、ヘロデは誰だったのか。
どうやらこの物語では誰もが各々の物語、神話から抜け出せずに、ツタに絡まりようにしてもがきながら生きている。
その物語、願望を各々が好きなように小波と澪、二人の解離した対象に体良く投影させる。
そして、小波も澪はただ投影されるだけであるけれど、その分裂した未熟な自我は他者を暗に操作させる。
第一部はどこか北米のハードボイルド小説 -
Posted by ブクログ
とても好きなお話でした。
千早茜さんの幻想小説は久々だと思うのだけどもう…大好き。
物語の中心となる一族の、不老不死となった初めの人物を描く「シラ」から惹き付けられました。昔話や神話みたいでした。愛した人を探し続ける何百年…そしてラストに泣きそうになりました(職場の休み時間だったので堪えた)
その次の「はばたき」からは一族の末裔・御先の物語でした。不老不死で、強大な治癒力を持つ、人ではないもの。「肉体は若いままであっても、心は老いる」という言葉通り、人形のような外見ですが老成しています。
御先と、同じ能力を持つ四のやり取りに笑いました。四のツッコミが。。
御先も四も、周りが先に消えていく…とい -
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Posted by ブクログ
不穏。ただならぬ雰囲気に目が離せない。好きではないジャンルなのに、その世界に留まっていたいと思ってしまった。「好き」という二文字に込められる妖しく切ない想い。きっとこの物語のことは忘れないだろう。
あらすじ(背表紙より)
女子校の臨時教員・萩原は美術準備室で見つけた少女の絵に惹かれる。それは彼の恩師の娘・小波がモデルだった。やがて萩原は、小波と父親の秘密を知ってしまう…。(「アカイツタ」)大手家電メーカーに勤める耀は、年上の澪と同棲していた。その言動に不安を抱いた耀が彼女を尾行すると、そこには意外な人物がいた…。(「イヌガン」)過去を背負った女と、囚われる男たち。2つの物語が繋がるとき、隠され -
購入済み
感覚的な作品
とても読後感の良い作品でした。絵画をみてるようなそんな気分になれる、読んでいるといろんな風景が想像できます。で読み終わったら好きな人に会いに行きたくなる(笑)そんな気持ちにさせてくれる本です。オススメ!
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Posted by ブクログ
透明な夜の香り、のような洗練された甘美な作品も好きですが、解説の村山さんが言うようにクズしか出てこない笑、本作のような人間らしさを描いた作品も好きです。
どちらにも共通して、1人の人間に共存するかっこよさとクズさのアンバランス感や、自分と他人は違う、という人間の孤独感が描かれていて、千早茜さんらしいなと思いました。
私は男性ですが、だいたい女友達を好きになるので、始まってしまったら終わってしまう、始まってしまったら特別ではなくなってしまうと言う感覚がとてもわかります。
相手から思いっきり拒絶された時は、この作品で書かれているような素晴らしい関係を継続できて、逆に両思いになるとそうではなく -
ネタバレ 購入済み
七人の作家が書く、明日町こんぺいとう商店街の七つの店舗の物語。大山淳子さんの「あずかりやさん」は、、先に読んで知っていたけど、ここから生まれた物語だったんだ。へぇ〜