千早茜のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
女性作家の自身の身体にまつわるエッセイ集。特に30,40代の今人気の作家さんたちだけを集めたというのが面白い。自身の身長について書かれている方もいたが、自ずと性にまつわる話が多かった。
個人的に感動したのは村田沙耶香さんと能町みね子さん。こちらの感想で、女性なのに自慰について書かれている方が多くて引いた、という感想が少なくないのは正直ちょっと残念だなと思った。村田沙耶香さんは幼少期から行っていた自慰について、いやらしいものという周囲との認識の差に未だに慣れない、ということを書かれていたのだが、子供の頃の自分の王国という表現でその感覚について本当に美しい描写をされており、涙が出そうなほど感動し -
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Posted by ブクログ
とてもよかった。重めのお話だけど一気に読んだ。
現代じゃないところもあるのか、私がこれまで読んできた千早茜さんとは違った印象のお話。人の奥底を覗くようなところは繋がるところがある気がするけれど。
ウメが子どものときから歳を重ねても、どの時も子どものような全てを悟った老年のような雰囲気を漂わせているようだった。その時々に周りにいる大切な人人たちと、忘れずに心の中にいる人と、生きていく。段々とあるがままを受け入れる靭やかさ身につけつつ、変わらない芯を持ちながら。
ウメが守り守られてきた人たちと山。喜兵衛、ヨキ、隼人、おとよ、龍…。それぞれの登場人物の愛情や矜持、強さと弱さがいろいろな形で魅せ