千早茜のレビュー一覧

  • マリエ

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    私の中でブームの千早さん!千早さんの書く文章は、文字を読んでいるだけなのに匂いや色を感じることができるのが不思議。今回の始まりも、息が白くなるほど寒い冬の晴れた朝。真っ青で澄み渡っているこの日に離婚届を出しに行く2人。この情景がなんだか素敵だと思った。きっとスッキリした気持ちでスタートが切れる、そんな予感のする日。新しい香水、新しいシーツ、離婚してる状況なのになんかいいな、と思ってしまった。笑
    新たなスタートをきったマリエは、様々な人と出会い、新たに恋をする。焦りや辛さも全て飲み込んでしまうマリエが、本当に恋をした相手に対してどんな行動をとるのか…共感の嵐。私が好きだったのは「その人の幸も不幸

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    2026年06月08日
  • 私の身体を生きる

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    こんなに赤裸々に描かれているのか、と思うのは、それもまた性を隠す大人の無意識に引っ張られているのだろうか。作家さんによって「身体」に対する感じ方がこんなにも違うのだなと興味深かった。

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    2026年06月08日
  • 眠れない夜のために

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    深い夜にそっと開きたくなる短編集。

    千早茜らしい、静かでやわらかな言葉が夜の闇に溶け込み、眠れない時間を少しだけ特別なものにしてくれる。物語ごとに添えられた美しい挿絵も印象的で、文章の余韻をさらに深めていた。

    とりわけ心に残ったのは第三夜「水のいきもの」と第四夜「あめ」の話。どちらも日常と幻想の境界をたゆたいながら、人の孤独や願いをすくい上げるような優しさがあった。水や雨というモチーフが持つ透明な寂しさと潤いが、夜に読むからこそより鮮やかに胸に染みる。

    眠れない夜のための物語らしく、読後には心が静まり、少しだけ安らかな気持ちになれる一冊。

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    2026年06月08日
  • 燻る骨の香り

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    大好きな香りシリーズ3作目、読み終えてしまった…
    これで完結なのが悲しい(◞‸◟)
    もっと読みたい…!

    本作は京都の香老舗が舞台なこともあり、終始自分の知っている、京都で感じられるような和風な香りを思い浮かべながら読んだ…今回は全く知らない「香」について興味を持つことができた!
    普段あまり香りのある物は使わないので…

    京都にありそうな?伝統や人間関係のしがらみ、「嘘は匂う」、香りについての話、全てが相まってとても面白かった。

    続き読めないのが残念。もっと読みたい(2回目)

    メモ:千早茜さん16冊目(小説12冊・エッセイ4冊)

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    2026年06月07日
  • 私の身体を生きる

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    性というか性別(性自認や対象)というか、性欲というか性癖とか、性体験とか。

    「性」のことはご法度的で親子、恋人、親友でも避けたりするわけで、孤独な世界だと思ってきたけれど。それが女性作家が17人も語るわけで下品上等、生々しくて面白い。
    面白い、と言ってる事を下品と言う人もいると思いますが、多様性?とあえて言葉にすれば線引きしないでよ、と。

    面白いというのは具体的に変えれば興味深い、が適切か。いやらしい意味でなく、前述のようにご法度な他者の世界に興味があるわたしは、作家がこうもあけすけにエッセイとして実体験や思想を語ってくれてありがたく。
    本として残るので結構なカミングアウトもあったりするわ

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    2026年06月07日
  • 眠れない夜のために

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    香りシリーズからの、作家読みで手に取った本。
    綺麗な文章で、静かに一人で読みたくなる。個人的には空洞、夜の王、寝息が好きでした。

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    2026年06月07日
  • 燻る骨の香り

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    人の欲望を香りする天才的な嗅覚をもつ調香師の前日譚にして最終章。
    この情報量が多い、と言う感覚自分にも少しわかるのだ。だから、暴いてみたくなったとか、見たことないものを見てみたい、というのも共感できてしまった。

    静かに心の奥の方に入ってくる香りの描写に癒されながら、秘密と欲望を垣間見る、よき読書の時間でした。

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    2026年06月06日
  • マリエ

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    由井くんが大好きです。ということを初めに書き留めておきたい。本当に魅力的な男性、わたしが彼と恋愛したい。
    本作は軽く読みやすく、テンポも良くて一日で読み切ってしまった。離婚してからの結婚相談所で行われるお見合いの話がとても好きだった。結婚相談所というと、結婚したくてもできない人が溜まる場所といったイメージがあったけれど、恋愛と結婚とを離して考えるのが興味深い。
    幸も不幸も、それぞれで努力するしかない。誰かを不幸にするだとか、不幸にされたとか。そういった考え方を捨てて自分をかわいがっていきたいなと。

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    2026年06月06日
  • 透明な夜の香り 赤い月の香り

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    異世界に迷い込んだような静かな穏やかな世界観
    やっぱり好きだなぁ
    その嗅覚で離れていく人もいて、ともすれば孤独な人生が想像できるけど、過去はそうだったんだろうけど…
    新城や源さんみたいに
    ずっと寄り添ってくれる人もいる
    その嗅覚やだなぁって気持ちを凌駕するほどの魅力があるのは羨ましいな
    朔に認められて働きたいと思ってしまう
    作ってくれたシャンプーとか洗剤欲しいな



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    2026年06月05日
  • 神様の暇つぶし

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    気づいたら読み進めており、全と藤子の中に巻き込まれていた。藤子が自分の体を見つめ直しすシーンが美しい。肌のザラつきや空気を文章から感じられるほど豊かな表現で、この感覚は初めて。生を貪り合うことって究極の暇つぶしなんだな。

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    2026年06月05日
  • 透明な夜の香り 赤い月の香り

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    女性主人公だった前作と異なり、男性主人公が外界からの刺激に結構過敏かつ粗野でその視点で話が進むためか、朔さんも前作よりさらにそっけなく異質な人っぽさを感じた。こんな感じだったっけ?前作を読み返したい。
    朔さん自身は前作より人と関わりを持とうとしてて、前作主人公の一香との繋がりを大切にしてる描写は嬉しかった。
    自分は愛情を振り翳して他者へ加害していないか気になる人間なのだが、自分の周りには気にしている人がいなくて驚いていたので、巻末インタビューで著者が愛情と加害性について触れてくて嬉しかった。

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    2026年06月05日
  • 燻る骨の香り

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    ネタバレ

    簡潔なんだ。ちょっと寂しい。
    とてもおもしろかったけど、やっぱりもう少しあの店サイドの話も読める機会があったら嬉しい。
    けど、最後にそっと覗いた感じがしてとても静かでとてもよかった。

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    2026年06月04日
  • 神様の暇つぶし

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    父​親を亡くし、孤独の中で20歳を迎えた藤子。そこで出会った、父よりも年上の写真家の男。彼の最後の写真集という節目を前に、あのうだるような一夏の記憶が鮮やかに蘇る。

    ​物語は、恋愛を知らずに成人した彼女が、初めて一人の男性の存在に世界を塗りつぶされていく過程を濃密に描いています。彼以外の存在が視界から消え、彼がいない世界には色さえ失われていく。悦び、怒り、焦燥、そして諦め。抗えない感情の奔流に藤子が溺れていく様は、痛々しくも目が離せません。

    ​「誰かと関わると、出会う前の自分には戻れなくなる」
    作中で提示されるこの言葉は、非常に本質的です。恋愛という特別な関係性に限らず、私たちは常に他者と

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    2026年06月03日
  • 燻る骨の香り

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    薫香の製造販売会社瑞雲堂の調香師の妹が死に、社長代理になった真奈。東京から来た天才調香師が瑞雲堂近辺の嘘と謎を暴く。

    大変面白かった。香りだけでこれだけの物語が出来るとは驚く。ストーリーも意外と複雑。

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    2026年06月03日
  • 神様の暇つぶし

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    この本を読んでいて、初恋、失恋、恋の芽生えとかよりは、破壊と再生を想起して読みました。


    父を失って無気力な藤子と、余命半年で自分が壊してしまった実家を訪れた全との恋。夏の間燃え上がるような恋をした2人とその後の結末は?

    私はこれは恋ではないと思いました。藤子に対しては特に。ある日突然亡くなった父性への思慕、ぼんやりとした恋愛に対する憧れ、それから自分では手に入れることのなかった男に対しての好奇心、こういうのが全部まとめて恋として括って、依存してたのかなぁ、と。一方で全に対してはよくわかりませんでした。桃を食べる藤子、画としてとてもよいのはわかりますが恋になるのかな?

    終わりがけに訪れた

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    2026年06月03日
  • 燻る骨の香り

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    天才調香師・小川朔が、まだ企業に勤めていた頃。京都の香の老舗の一族の嘘が次々に暴かれる。香りで人の体調や気持ちさえ分かってしまう才能に唖然としつつ、実際に自分にそんな才能があったらすごく生きづらいことは想像でき、朔に同情しつつ興味が湧いた。才能のある妹への嫉妬、執着、秘密…。暴かれる一族の嘘とは?
    静かな終わりの後、朔が、完全オーダーの香りを作る店を始めた最初の巻をもう一度読もうと思った。

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    2026年06月03日
  • 燻る骨の香り

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    大好きな香り3部作がこれで終わってしまった。

    しかも最後は、私の大好きな京都での話。
    聞香は学校の授業でしたことがある。

    聞くのではなく、読める香りだった。
    こんなに美しい文章を読んだことはない。

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    2026年06月03日
  • 燻る骨の香り

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    大好きな香りシリーズ最終章。
    前作は、、、記憶にございません笑
    でも、たまらなくこの空気感が好きなんです。
    相変わらず千早先生の文章は品があって綺麗。
    この作品を読み始めて、居ても立っても居られなくなって、今、京都に来てしまいました。(台風来てるのにー)
    身体ごと染み込ませたいくらい芳しく、魅惑的な作品でしたねー。全ての匂いは想像なのだけれども、伽羅の薫り?沈香?お香屋さんに入ってはクンクンして、4D体験をしながらの読書旅となりました。匂いは記憶に残るので、この京都旅行は忘れませんね。きっと笑

    PS:作品・シリーズ違うけど、阿闍梨餅と長五郎餅も買いましたわよ。ムフフ。

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    2026年06月03日
  • あとかた

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    久しぶりの千早さん

    ちょっと暗めの本をぽけーと読みたい時、
    仄暗さと、人の欲と、寂しさと、
    少しずつ出てくる人が繋がっていく短編集

    でもいつの間にその世界にのめり込みながら読み終わった。

    「うろこ」の松本と松本の友達啓介がよかったな。


    少しずつ欲を抑える人
    どこかでそれを晴らす人
    抑えて悲しみを抱える人
    自分に正直に欲求を満たして生きることなど現実にはなかなかできないから時々千早さんの本を読んで、脳をシャッフルさせたくなるのだろうか。

    人が求めるものとはなんなのだろう

    肉体的なつながりなのか、気持ちなのか、カタチある何かなのか、

    残るとは何か

    あとかた 「あったというしるし」

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    2026年06月02日
  • 透明な夜の香り 赤い月の香り

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    千早茜さんの香りシリーズ2作目。

    正しい執着のかたちとは何なのか

    それぞれの登場人物が過去に囚われているなという印象を受け、朔さんのつくる香りを求めているのは今作も変わらず。

    物語も含めて千早さんのつくる世界観が好きだなと思いながら読んだ。

    「彼女があなたの匂いを忘れることはありません。
    嗅覚の記憶は永遠ですから。」
    嗅覚によって蘇る人間の感情と記憶。

    感覚をこの一冊に閉じ込めた、
    そして浸ってしまうから終わってほしくないと思った一冊だった。


    単行本創刊記念インタビューの
    千早茜さんの言葉
    『わかってもらうことや伝えることを諦めきれないから小説を書いているのだと思う』
    これが印象

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    2026年06月02日