千早茜のレビュー一覧

  • さんかく

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    仕事と恋と食べること。
    三角関係未満の3人の男女の物語。

    恋に振り回されず自分のペースで暮らしたい夕香。
    そんな夕香のもとへ、以前の勤務先で知り合った正和がルームシェアで同居することに。
    食の好みが合う2人は、知らず知らずのうちに距離を縮めていくのだが、正和には研究が第一優先の華という恋人がいて・・・


    等身大の揺れ動く3人それぞれの想いが、繊細で丁寧に描かれていて、とても良かった。
    千早茜さんは季節や風景の描写に、色彩や湿度を加えるのがとても長けていると思う。今回は、更に様々な食事のメニューが加わるので、どれもこれも美味しそうで堪らない。そして何度もお酒がのみたくなった。

    毎回、章ごと

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    2026年02月04日
  • 神様の暇つぶし

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    ネタバレ

    「みんな自分の恋愛だけがきれいなんだよ。歳の差があろうが、略奪しようが、自分たちの恋愛だけが正しくて、あとは汚くて、気持ちが悪い」

    父を亡くした20歳の藤子が父よりも年上の全さんに恋をした、ひと夏の話。


    読みながら、若いころに読まなくてよかったと何度もおもった。
    それこそ、藤子と同じころに読んでたらずっと忘れられない作品になっていたと思うし、下手したら私の恋愛観や人生観にも影響していたかもしれない。フィクションだとはわかっているし、だからこそ、えがける内容なのも理解はしているけれど、それくらいなんというか描写がリアルっぽい質感で、湿度が高くって、危うかった。

    わたしは、全さんみたいな大

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    2026年02月04日
  • 神様の暇つぶし

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    初めは、家族のような存在になる形でも良かったのでは….と思いましたが、人それぞれが感じる安心感、魅力があるので年齢や性別は関係ない ことが改めて感じさせられました。

    「どんな人の関係も同じです。どんなに深く愛し合っていても、お互い自分の物語の中にいる。それが完全に重なることはきっとないんです。」

    一つになれるものではないからこそ愛や恋は儚く美しいものなのだと思う。その分時に残酷でどん底に落とされるような痛みや辛さをを知ることができる。
    主人公は、人生を豊かにしてくれる人とまた新たに出逢えたらいいなと思いました。

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    2026年02月05日
  • 胃が合うふたり(新潮文庫)

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    同じ場面についてそれぞれの視点から書いていて面白い。2人の友情がうらやましい。私のことをここまで理解してくれている友達はいるだろうか,,なんて思っちゃったり。
    新井さんのを読んで千早さんのを読んだあともう一度新井さんのを読みたくなる,そんな面白さがある。

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    2026年02月04日
  • 神様の暇つぶし

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    人間には欲望がある
    その欲望が暴走すると依存や破壊行動に結びつく。

    自分に自信がないから他人に認めてもらいたい

    生きてく上で後悔は必ずするし、奈落の底に落ちたような経験もする。

    落ちたら落ちっぱなしでなく、そこから這い上がろうとすることを覚えないといけない。

    はたして、手にしてから失うのと、手に入らないまま想い続けるのがどちらが辛いかは、いまだにわからない。

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    2026年02月03日
  • マリエ

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    直木賞作家、千早茜さんの作品を初めて読みました。
    「恋愛がしたいから離婚したい」と夫が言ったことから始まる。
    離婚してから婚活したり、恋愛したり。他の作品も読んでみたいと思いました。

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    2026年02月02日
  • 透明な夜の香り

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    天才的な嗅覚の持ち主を、人に言えない過去を持つ雇われ人の立場から見た物語。
    臭いの依頼主毎の短編小説のように話しが進んで行きます。それぞれの出来事がヒューマンドラマや推理小説の様な感覚で読み進められ、読んでいるうちに、嗅覚の天才の苦悩に徐々に寄り添えるような錯覚に陥ってしまいました。

    凄く楽しく読み進められて、最後を期待していましたが、期待値を超えなかったので⭐︎4にしました。
    一日で一気に読んでしまいました。

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    2026年02月02日
  • しろがねの葉(新潮文庫)

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    戦国末期から江戸時代、石見銀山に生きる人々の生き様に没入。主人公ウメの眼差しを通して、その時代の個性豊かな人々の内面をリアルに感じることができた。ウメの夫隼人が銀掘の末路がたとえ死であっても、いや死であるからか、その生業が憧憬となり己の矜持となり、命を燦然と輝かせて死んでいくところが印象的だった。

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    2026年02月01日
  • 透明な夜の香り

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    この物語は、救いや再生を大げさに語らない。香りという目に見えないものを通して、人が抱える痛みや記憶がそっと浮かび上がる。その描写はとても繊細で、読んでいるうちに自分自身の「忘れていた感情」まで刺激されるようだった。誰かと完全に分かり合えなくても、同じ空間で静かに存在を許し合うことはできる。そのささやかな肯定が、この小説のいちばんの魅力だと思う。

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    2026年02月01日
  • しろがねの葉(新潮文庫)

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    性を売り悲しく果てていく女性、性暴力を受ける女性、優れた能力を持っていながら職を制限される女性、女性に立ちはだかる困難は今の時代も変わっていないなと思う。

    今作の主人公がこんなにも強く描かれているのは、それだけ女性には障壁や困難が多いことの現れではないだろうか。

    多くの困難に遭いながら銀山という男性社会の中で女性性に抗いつつ、心を寄せる男性や子を思う姿それも限りなく女性である。

    本に性別があるのなら、この作品は究極の「女」本だと思う。

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    2026年01月31日
  • 透明な夜の香り

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    ネタバレ

    一香は朔に惹かれてしまうのか…
    この二人はどのような関係を選ぶのか…
    昏い過去を抱えた二人を見守るように
    静かに読み進め、最後には男女を超えた
    人間愛の新たな始まりを見ることができた。

    文字だけでその場の空気感や温度が伝わってくるほどの
    緻密な描写もさることながら、
    新城や源さんのようなキャラクター設定も
    この物語の中に何の違和感もなく馴染んでいて、
    読んでいてとても心地よかった。

    紺色の声、愛着と執着、新しいバラ、、
    続編『赤い月の香り』も近いうちにぜ読みたい。

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    2026年01月31日
  • さんかく

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    好きな人と居心地の良い人ってなんで違うんだろう。同じにできたらって何度も思うが好きになれないもんだ。歳を重ねるごとに好きになるまでの距離感がお互い難しくなってしまう。

    私はパクチーと羊の餃子を黒胡椒で食べる人を好きになりたいなああ

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    2026年01月30日
  • 赤い月の香り

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    世界観に没入してしまった。
    皆が推す理由がよく分かる。

    私の語彙力ではこの世界観を感想で表現できないのがもどかしい。

    秘密と欲。香りと色。執着と愛着。青と赤。
    2人にしか分からない一香と朔の関係性が好き。

    本から漂ってくる薄暗い仄かな香りに誘われ、一気読み間違いなし。

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    2026年01月29日
  • マリエ

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    落ち着いていた文体で、
    深く染み込むように入り込んでくる。
    千早茜さんの本にはいつもそんな静かな魅力を感じて好き。

    離婚というテーマで、
    まだ結婚すら見えてこない私には共感できないかと思ったけど、なんか分かるなと思うところもあった。主人公と少し性格が似ていたのかも。

    巻末の対談は、特に興味深く読んだ。
    同じ離婚経験者でも金原さんと千早さんの感覚の違いが面白くて。
    私はもっと思ってることをそのまま口にしても良いのではないか、なんて思った。

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    2026年01月26日
  • 神様の暇つぶし

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    ネタバレ

    父親より歳上のおじさんと二十歳そこらの女子大生との恋愛なんて、実際にあったら、よく見られなかったり気持ち悪がれたり批判されるようなものだと思うけれど、相手に惹かれて夢中になって依存して、狂わされるという藤子の感情だけで見たらどこにでも転がっている"恋愛"でしかなくて、リアルで生々しくてあ、この感情を私も知っているなと思って胸が傷んだ。甘え下手で大きくて、食べることが好きで美に無頓着で恋愛経験少なくて、自信がなくて、女になってしまうことに嫌悪感を抱く藤子は少し自分と似ているところもあり、恋愛の仕方というか、恋愛に関して共感できる所があった。無精髭で喫煙者で歯は黄ばんでて、怖く

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    2026年01月25日
  • しろがねの葉(新潮文庫)

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    ⭐️4.5
    時代を感じる文章が苦手な私でも読めた稀な本だった。(千早さんの綴られる文と内容が素晴らしいからとしか言いようがない)
    人の一生が素晴らしく愛おしく思える物語。
    現代までの命の繋がりを感じた。
    心に残る一冊。

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    2026年01月25日
  • ひきなみ

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    女性として生きることの辛さを描いた物語。
    物語は『海』と『陸』の二つの章で構成されており、『海』では島という狭いコミュニティならではの前時代的な考え方に囚われた生きづらさを。『陸』では都会でありながらも会社という小さな世界での生きづらさが描かれています。
    葉と真以の関係が、べったりしたものではない、心で繋がりを感じる関係性が良い。
    『陸』で描かれている、葉がハラスメントを受ける描写は読んでいて苦しくなりましたが、葉なりの向き合い方を見つけたラストが現実的で良かったです。
    情景描写も美しく、千早さんらしさを感じた作品でした。

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    2026年01月24日
  • 神様の暇つぶし

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    人に出会うだけで、こんなにも人は変わってしまうものなのかと衝撃を受けた
    それだけの魅力や引き寄せられる何かが全さんにはあったんだろうな

    でも人に依存してしまうのはとてと怖いことだと思う
    自分を見失ってしまい、縋りついてしまうのが怖い
    精神的な面で、一人で生きていけるような自立した人間でありたいと思った

    タイトルの神様が全さんだとしたら、やはり暇つぶし程度の存在でしかなかったのかとなんだか悲しくなった
    柏木藤子が何かした訳ではないけど、報われないなと感じてしまった

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    2026年01月23日
  • 透明な夜の香り

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    ネタバレ

    ものすごく読みやすく、そして面白かったのですぐに読み終わった。三日くらいだったと思う。

    最後は自分的には「え⁉︎ さみし……」となったが、それは自分が度の過ぎたハピエン厨だからで、爽やかな終わり方だったと思う。

    なんでこんなに読みやすいのか?と考えたが、全く分からない。ただめちゃくちゃ文が上手いことだけ分かる。
    特に最終章の現在軸と過去の交錯は見事で、こんなに分かりやすくかつエモーショナルに書けるものなのかと衝撃を受けた。文がうめ〜!

    キャラクターでは源さんが1番好きだ。

    読むきっかけは勧められたからで、最初はあまり興味がなかったが中盤ではすっかり自分でもハーブを育てておしゃれな生活を

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    2026年01月22日
  • 透明な夜の香り

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    一言でいうと不思議な物語でした。文章でここまで香りの説明ができるなんて凄いです。本から香り立つ感覚がしました。何事も敏感すぎるのも大変だなと思いながら、一香と朔さん、新城、源さんの関係が素敵でしたね。
    香りで昔の記憶が思い出されることって、事実あることだと思う。それが良い記憶だったら良いけど、悪い記憶だったら辛いだろうな。どんな香りで反応することになるのか、自分でも分からないのは面白い。五感のなかで嗅覚って一番軽く見られがちな気がするけど、朔さんの香りだけで生死や人探しができることを考えると、とても魅力的な力であることは現実的にも間違いない。

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    2026年01月19日