千早茜のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ本から香りが漂ってきそうな文章ばかりで自分が知らない香りについても細かく書かれており、香りを想像しながら読み進めていた。登場人物たちの繊細な心情や風景の書き方が細かくて素敵な文章だった。
主人公の一香と調香師である小川朔との関係が少しずつ言い表せないものとなっていくのをドキドキしながら読み進めた。今まで人に対して特別な感情を抱いたことがないであろう朔が一香に対して持っている感情が、愛情なのか執着なのかわからず悩んでいた。結果的に一香を自分から遠ざけてしまったが、一香自身も過去に決別をして新たに生きていくことを決めた。しかし、互いに未練があり、一香はまた館にいくことを決めた。今度は友達として。
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Posted by ブクログ
久しぶりの千早さんの作品です。
女性の心情を豊かに深く波のように豊かに表現されている本が多く、
離婚するところからのスタートでしたが、
マリエの心のひだひだが、さまよい悩む気持ちを
細かに表現されていて、
大きな波風があるわけではなく淡々と語っている感じなんですがそれがちょうどいい感じでした。
誰かの心の中をのぞいているような気持ちにも、
自分の気持ちをのぞかれているような気持ちにもなるそんな感じがしました。
周りの登場人物も個性的で
元旦那さんも自分から離婚を希望したのに、何かあるたびに連絡してきたり、7歳年下のマイペースな彼氏ができたりなど、なかなか心落ち着く暇の無いマリエの望むことそ -
Posted by ブクログ
〈孤独だ、と感じるほど、純度の高いものを描ける。足りないものがあるときほど、自分の理想がくっきりと見える〉
不思議な気持ちになった。
この本の登場人物全員が屑だとは不思議と感じなかった。
でも、どこかでみんな退屈な日常を諦めて生きているような、そんな寂しい大人な感じがした。
そんな中、主人公とハセオは、自分が守りたい「信念」のようなものを強く持っているのではないかと感じられた。ハセオにとって、主人公:神名は、大事な存在であるのと同様に、神名にとって、創作活動だけは、人生切っても切り離せないものである。まあ、ハセオはそこまで考えているかは不明だが、少なくとも二人は相性がよく、お互いになくてはな -
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ネタバレ「男女の友情は成立するのか」という問いに、ひとつの答えを見た気がした。
葵は、恋人の彰人と同棲しながら、セフレの真司との関係を断つ気はない。
そして葵には、ハセオという“男ともだち”がいる。
友情と呼ぶには深すぎる。けれど体の繋がりはない。
そんな関係だ。
この二人は一度もセックスをしない。
それなのに、言葉のやり取りや、性的ではない触れ合い、濃密な心理描写によって、セックス以上の深い繋がりを見せてくる。
それが、とてつもなくエロい。
セックス描写だけがエロではないことを思い知らされる。
誰とでも寝る葵も、女遊びに罪悪感のないハセオも貞操観念に関してはかなりのクズだ。
けれど、その危