千早茜のレビュー一覧

  • グリフィスの傷

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    表題を含む、【傷】をテーマにした短編集。千早さんの書く感情、情景がより好きになった1冊。最後の『まぶたの光』が1番印象に残った。ストーリー全体がキラキラしていて、瑞々しくどこか切なくてよかった。

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    2025年11月04日
  • 神様の暇つぶし

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    惹かれたくないと思う人ほど惹かれてしまったり、
    記憶から消したいと思う人ほど五感で思い出してしまったりと恋愛においては自分の気持ちをコントロールしようと思えば思うほど上手くいかないような気がすると、自分の恋愛観を客観的に見直すきっかけになった。

    苦しい、やめたい、離れたいと思うほど
    その人の良いところばかりが自分の心の中で
    キラキラ輝いてしまう現象からお別れしたい。
    強くありたい。

    二日で完読した。

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    2025年11月03日
  • 透明な夜の香り

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    小説なんて中学から読んでなかったけど、毎日デスクワークで、仕事の事で頭いっぱいいっぱいで急に小説を読みたくなって手に取った本がこれ。
    物語の展開がコロコロ変わることもなく一定の空気感で、静かな夜に1人で読むのに最適な本。心動かされたとか、気付かされたとか、そーゆーのは特に感じなかったけど、読み始めるとすぐに物語に吸い込まれる感が好きだった。日常で人の香りが前よりも気になるようになった。香りって一生記憶に残る。今思い出せなくても香った瞬間にフラッシュバックする。いい意味でも、悪い意味でも。そー感じること前からあったから、共感できる事が多かった。

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    2025年11月06日
  • 透明な夜の香り

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    ネタバレ

    読んでいて香りが想像できるような素敵な文章で読みやすかった。
    一香が館に入るのと同じように、この本を開くとスッと香りの世界に引き込まれていく。
    「執着と愛着の違いはなんですか?」
    執着は変化を嫌う。一方、愛着は変化を含めて愛する。変化を認めて受け入れることはとても難しいことだと思う。そして大抵の人は変化を嫌う。朔さんも変化を嫌う人。でも、一香と関わり、会話をしていくことで、変化を受け入れられるようになる。
    「香りは脳の海馬に直接届いて、永遠に記憶されるから」
    「君の命が終わるまで。」
    確かに、不意に嗅いだ香りから昔の記憶を思い出すことがある。良くも悪くも。私たちは不意に思い出すだけだから、そん

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    2025年11月03日
  • 透明な夜の香り

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    久々に、続きが気になって追うように読んだ。

    読むのが得意ではないジャンルの本は挙げられるけど、
    それ以外は基本的に何でも読むので、
    どんなジャンルが好きかと言われるといつも分からずにいたけど
    多分こういうのが自分は好き。

    こういうの、とは
    「あまり現実味のない設定を抱えながらも
    現実社会から乖離し過ぎない世界観のフィクション」

    これ続編あったら読むわ〜と思って読み終えて、
    帯の後ろに続編情報あって喜んだ。

    どうか変な注目のされ方をして
    変な実写化されないことを望む。

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    2025年11月02日
  • クローゼット(新潮文庫)

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    ネタバレ

    そこで終わるのか!ってなるけどそこで終わるのが正解な感じ。とにかく言葉が綺麗だし、専門用語が出ると知識を得た気になる。ブルーピリオドのなんでも持ってるやつが美術に来るなよみたいな高木が良かった。読んでる途中で芳はなんでも似合うだろうからいいなあと思ったので……図星というか……

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    2025年11月02日
  • 透明な夜の香り

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    香りを軸にもっと激しい展開にもできるであろうが終始穏やかな進行で物語としての雰囲気が好きだった。とんでも能力ではあるが、現実感は常に残りつつ、日常の延長線上の物語であった。想像以上に一香が思ったことを口にしていた。内気な印象があったが、社交性はしっかりとあると感じた。作者が女性だからこその繊細な小説であったと思う。アスパラガスを食べたいと思った。

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    2025年11月01日
  • 赤い月の香り

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    前作を読んで感じた色は、静かな夜の黒や、空虚さの無色透明だったけど、今作はタイトルにあるとおり赤を感じる内容。

    静かで非現実的な香りが漂う空気感は前作と似ているけど、今作では、血の香り、怒りの香り、男臭さやバタ臭さからくる赤を感じます。

    表面的には静かで平穏なはずなのに、心の奥でフツフツと赤い何かが沸き続けているような、唯一無二の世界観を堪能しました。

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    2025年11月01日
  • しろがねの葉(新潮文庫)

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    ネタバレ

    石見銀山に惹かれて購入。女性として銀山で生きていく上で避けられない「役割」。そこに憤りはあれど、妻として夫を愛し、母となり子を成すことに喜びを感じるのも事実。どちらも本当のウメ。でもウメの側にはいつも闇がある。その闇はウメ自身と銀山すべてを飲み込んで、一体化して、銀山の歴史を眺め続けているのかもしれないな、と思わされました。締めくくりはなんなだか、急に幕を下ろされた気分にもなりました。

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    2025年11月01日
  • 西洋菓子店プティ・フール

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    主人公が身勝手な感じだけどお菓子のことだけをスキルアップした末の人物像なのだとしたら仕方ないかな。
    1章ずつカフェでスイーツをいただきながら読みました。
    内容が各タイトルのスイーツの特徴と上手く繋がっていて甘さ、ほろ苦さ、深みのあるストーリー性で更に五感も伝わってくる。構成が上手いなぁ。
    ROSE/ミナの章に共感した。

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    2025年11月01日
  • なみまの わるい食べもの

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    ネタバレ

    千早茜さんのわるい食べものシリーズが好きで読んでますけど…残念なことにちょこちょこ内容を忘れてしまっているなぁ…と感じました。

    それでも今回のなみまのわるい食べもの、わたしはとても好きです。
    新しい旦那さんはうちの旦那と同じニオイがします笑
    そして走り過ぎて疲労骨折とは…!千早さんの料理でそうなることがなくなったことに感激しました。わたしも旦那に出すご飯、特に長距離走った後は考えなくては、と思います。
    わたしは走った後よりも走る前の食事に気を遣うので、千早さんの料理も参考にしたいです(,,ᴗ ͜ ᴗ,,)
    千早さんの旦那さん、フルマラソンはどのくらいのタイムで走るのかが気になります…。

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    2025年10月31日
  • ひきなみ

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    千早さんの作品デビューは「わるいたべもの」だったから、小説を読むのはある意味初めてだった。きれいな文で読みやすく、「中学生」というところからにている部分も多かった。大人の世界の闇と子供の心を繊細に描かれていて、きれいな作品。

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    2025年10月31日
  • 男ともだち

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    ハセオが好きな男になんとなく似ていて、読んでいてうっすら苦しかった。
    登場人物みんなクズだけど、不思議と嫌悪感はなかったし読みやすかった。

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    2025年10月31日
  • あとかた

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    半分くらいから一気に読んだ。この人の書く文章好きだなー!
    読み終えたらなんだか温かい気持ちになった。水草くんのおかげだな。
    積んでる他の作品もすぐ読みたい。

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    2025年10月30日
  • 透明な夜の香り

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    期待に胸を膨らませるというわけではなく、何気なく買った一冊だったが、思いもよらぬ収穫だった。

    みんな何かしらキズがあってちょっと歪んでる
    だからか、新城が登場すると空気が変わる
    日常が戻る感じ

    ミステリアスな朔の魅力は元より、周りを取り巻く人たちがみんな個性がバラバラで、それがかえって調和がとれていて心地よい雰囲気になっている

    シリーズ化してほしいし、登場人物が魅力的なので、ドラマ化とかしそう…して欲しい

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    2025年10月29日
  • グリフィスの傷

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    傷をめぐる短編集。体の傷だったり心の傷だったり。
    幼い頃の額の傷にまつわる『慈雨』がとても良かった。気づいたら涙が出ていた。
    千早茜さんの本で、主人公が最初から母親って今まで読んだ中ではほぼなくて新鮮な感じがした。
    『あおたん』の刺青の話では『桜の首飾り』を思い出した。
    千早さんの本全部読みたいキャンペーン中なのでこれからもどんどん読む。

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    2025年10月29日
  • 明日町こんぺいとう商店街 招きうさぎと七軒の物語【電子限定特典付】

    購入済み

    商店街を舞台にした七軒の店のお話。作品達が直接関連しているわけではなく、同じ商店街の空気感で繋がっていてどれも印象的でした。

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    2025年10月28日
  • 私の身体を生きる

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    いろんな視点、テイストがあって面白かった。『てんでばらばら』がお気に入り。
    しかし性被害者の多さよ。加害者が多すぎるし許されすぎてる。やめてくれマジで。『女であることを喜びながらも、女であることによる気持ちの悪い経験を排除していきたい』。マジそれな。

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    2025年10月28日
  • さんかく

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    三角関係のそれぞれの人が癖があって面白い。又、出てくる食べ物がともかく詳しく表現されていて美味しそう何度も食べたく成りました。
    最後も良かったね〜。

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    2025年10月27日
  • 神様の暇つぶし

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    苦味と甘味が残るような読後感。
    人間の醜さも脆さも美しさも、全てがダイレクトに伝わってきて、辛く苦しくなるほどに魅力的な作品だった。

    一歩間違えれば嫌悪感を抱いてしまいそうな物語なのに、こんな風に優しく描けるのがすごい。
    艶かしい部分さえも愛おしく感じてしまうほど、丁寧なストーリー展開とキャラクター作りが上手だった。

    何かを失った人、寂しい人、心に穴が空いてしまった大人におすすめ。

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    2025年10月26日