千早茜のレビュー一覧

  • 胃が合うふたり(新潮文庫)

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    面白くてすらすら読めた。食べ物をじっくり味わうのが良いなと思った。外食に行こうにも、「服装が…予算が…」と考えてしまう私。これではいけない、もっと食を楽しまなければ、と思わせられた。

    印象的なフレーズ
    「そばにいることを「許されている」のだと忘れないようにする。人が人といるのは当たり前ではない。」

    ふたりの仲はとても良いように見えたけど、一定のラインをきちんと意識しているからかなと思った。同時に、そう自分を戒めるくらい好きで一緒にいたいんだなーと感じた。素敵な表現。

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    2026年08月09日
  • 透明な夜の香り 赤い月の香り

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    『その男の周りだけ青い夜の気配がただよっているように見えた』

    この一文だけで前作の感動が蘇った。
    五感に訴える文章と繊細な感情描写が狂おしいほど好きなシリーズだ。

    タイトルにも入っている「月」。
    序盤で月に関する謎めいた描写が連続していることから、月に着目して読み始めた。

    今回の主人公・満はカッとなりやすい性格であること以外情報が少なく、月との関連性も不明で序盤は感情移入が難しかった。

    だが依頼客のエピソードを通してパズルのピースが少しずつ揃い始め、次第に生い立ちとそこに隠された悲劇がうっすらと予見できてくる。

    絵が出来上がった時には、とっつきにくかった彼の行動原理が腑に落ちた。

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    2026年08月09日
  • 西洋菓子店プティ・フール

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    初めて読んだ千早茜さんの作品。
    食べ物の表現が素敵で、食べてみたいスイーツが沢山出来た。
    この人の文章が好きで他の作品も読み漁ってしまった。

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    2026年08月02日
  • ひきなみ

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    大事なことをたくさん受け取った気がする。
    印象に残ったシーン。担任の先生の言葉、そのあと2人が仲良くなるシーン、中学生の葉と真以、再会してお店をみて回るところ。

    閉鎖的な環境を通して描かれるしんどさ。あまりにも美しい場所だから、人々の差別的な感情の醜くさが際立ったし、向けられる者を痛々しく感じてしまった。
    葉のまわりの大人は皆勝手に思えたけど、祖母のことは嫌いにはなりきれなかった。この人も、女性だからか、島で生きていくために身についた考えと葉に向ける感情とに、少しの葛藤を感じる。

    “脱獄犯”ほどの異質さを頼らないと逃げられなかった真以。
    大義名分がないと、自分に乗せられた“女”から逃げられ

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    2026年07月28日
  • わるい食べもの

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    千早茜先生の初エッセイ。
    『わるい食べもの』というタイトルから嫌いな食べものとかが色々出てくるのかなーと思っていたら、ちょっと違った。
    食べものの話というよりは、食を通して千早先生の人生観を垣間見ているような作品でした。
    ユーモアと毒気に溢れていて面白かった。
    読み終わったあと、千早先生のXを覗いてみたら、この本通りの食生活がアップされていて嬉しくなってしまった。これぞエッセイの醍醐味。

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    2026年07月25日
  • クローゼット(新潮文庫)

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    ジェンダーレスが多く語られる現代において色んな視点を持たせてくれる作品。それぞれに辛い過去や傷を持つ芳と纏子。章ごとに一人称が入れ替わる構成はまるで縦糸と横糸のように長い時間をかけて繊細に折り重なり合い、晶という人物の存在によって最後に見事な一枚のピースになる。傷を治すことや痛みを克服することばかりに囚われるのではなく、それらと上手く丁寧に向き合いながら生きて行く大切さを学んだ。
    洋服の歴史やトレンド、補修士の仕事など膨大であったであろうリサーチに裏付けされた情報はアパレル業界に長くいた自分にとって読んでいて楽しかったし、知らない人にとっても面白く学べる内容となってる。
    心情や色やカタチをピタ

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    2026年07月23日
  • 西洋菓子店プティ・フール

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    生きるためには「食」が必須だけれど、お菓子の優先順位は低いように感じる。
    ただ摂取するためだけの「食」ではなく、人に「うまい」と感じさせるお菓子があるということは、それは人生を豊かにするという意味なのではないかと思う。

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    2026年07月22日
  • さんかく

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    「おいしいね」を分け合えるそんな人に、出会ってしまった。   …結局そういう感性が人との関係性には1番重要な気がする。また登場人物の全てにどこかは共感出来るものがあった。舞台の京町家の雰囲気も落ち着く、素敵な物語だった。

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    2026年07月17日
  • しつこく わるい食べもの

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    ネタバレ

    前作同様、千早茜さんのエッセイは面白すぎる!
    読み終えるのがもったいないと思いつつも、もう少し読みたいが止まらずほぼ一気に読んでしまった。

    後半コロナ禍の話を読んでる最中に、自分も感染して味覚と嗅覚がなくなった時に食への欲望がかなり落ちたことを思い出した。あれは鼻で食うだったんだなぁ。

    千早茜さんのわるたべエッセイを読んでると、自分の過去の食を思い返すきっかけにもなってこれがまた面白い!

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    2026年07月10日
  • 西洋菓子店プティ・フール

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    出てくるケーキは本当にキラキラとしていて美味しそうで、果物の食感が苦手で私には食べられないケーキが多いのだけれど、食べたような気持ちになった。亜樹のケーキのような刺激的なケーキが好きだけど、じいちゃんのシュークリームが美味しそうで美味しそうで、今すぐにでもシュークリームが食べたい。たっぷりのクリームを吸うようなシュークリームが

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    2026年07月06日
  • ガーデン

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    淡々と物語が進み、草木のようにこの小説の世界観に覆い尽くされていくようでした。

    植物は静かに、気が付かないうちに成長して育っていく。何気なく日常にあるものが、フォーカスされて主人公の人生の中心となっている設定がとても感慨深いものでした。

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    2026年07月04日
  • なみまの わるい食べもの

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    大好きな千早茜さんのわるたべシリーズ。今回も美味しそうな食べ物にまつわるエッセイを堪能させてもらった。

    わたしが千早茜さんを好きなのは、品があって想像力を掻き立てられる控えめ且つ力強い文章や、美味しそうな食べ物の描写など、作家としての筆力ももちろんなのだけど、彼女と自分の類似点があまりに多くて、気持ちがわかるなーと思う部分が多いからだ。

    繊細で(神経質とも言える)、こだわりが強くて、いつもうっすら体調が悪くて、人と関わることが苦手で内向的で‥。エッセイを読んでいると「わたし以外にもこういう人いたんだ!」と嬉しくなるくらい。

    ひとつ大きく違うのは、わたしは食べることが好きだけど、千早さんの

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    2026年07月03日
  • しろがねの葉(新潮文庫)

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    千早茜にどハマりしたきっかけの作品。
    女という概念を人にするとウメになるというぐらい、自らの選択で人生を切り開いていくウメがカッコよくてまさにロールモデル、理想の女性像だった。
    しばらく余韻に浸かってて、いつもなら余韻がある時はまた二週目読むけど、二週目読んでしまってこの物語が全部理解できてしまったら勿体無いと思うぐらい面白かった。
    本の内容を忘れた頃にまた読みたい!!!

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    2026年07月03日
  • しろがねの葉(新潮文庫)

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    1日で読破
    女と男はいつまでもこうだね、、、、、、
    仕方ないものは仕方ない
    めまぐるしいほどのエネルギーのぶつかりと冷たいほどの自然の理

    最近読んだ本で1番面白かったいっきよみ

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    2026年07月02日
  • 眠れない夜のために

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    ネタバレ

    毎晩、一日一話読み進めました。
    どの作品もいとおしかったです。
    あなたを知りたいって言葉はすごく素敵な愛の言葉だと感じました。

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    2026年06月23日
  • クローゼット(新潮文庫)

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    まるで私のために書かれたのかというくらい、私には刺さる内容だった。

    私はお洋服が大好きだ。でもそれに気がついたのは、今のアパレル系の会社に入社してから。
    それでも思い返してみると、幼少期からお洋服好きの片鱗は表れていて、確かに今もファッション系の展示には積極的に足を運んでいる。

    本作にはたくさんの有名デザイナーの服や、服装の変遷、素材や修理方法が登場する。私自身も学芸員の資格をもっていることから、展示の方法や収蔵庫の様子がありありと想像できたことと、今まで見てきた展示や図録などの知識が全て繋がった快感のようなものが、この本のページをめくる手を加速させた。

    この本には挿絵も、勿論生地見本も

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    2026年06月26日
  • 雷と走る

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    犬という生きものは、いったいなんなのだろう。
    絶対に裏切らない愛情をくれて、深い信頼関係を築ける存在。
    それでいてあくまでも獣であり野生を宿す生きもの。

    虎と名付けられた大型犬と暮らした主人公まどかは「あれが、あれこそが愛だったと確信している。虎は、私が所有した唯一の愛だった」「大人になったいまでも、虎以上に信じられた存在はいない」と、語る。

    千早茜さんの文章は、自分がその場にいるかのような体験をくれる。
    その文章で描く犬たちの姿が、鮮烈なアフリカの情景の中で生き生きと躍動する。
    犬好きの私にとってはたまらなく魅力的だった。

    物語は子どもの頃のアフリカでの日々と、32歳の現在の日々が交互

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    2026年06月16日
  • グリフィスの傷

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    傷をテーマにした10篇の短編集。どうして傷はこんなにも私たちを惹きつけるの?完璧じゃないものに愛しさや親和性、美しさを感じるのか不思議。その傷に思いを馳せるから?傷の原因や傷ついた時の気持ちや痛みなどの奥まったものを想像したり、知りたいと思うからなのかしら?
    どの話も好きで、ハッとする文章がたくさん出てきてどうしてこんなにも鮮明なんだろうと思っている。好き、好き大好き。
    「この世のすべての」は特に好きなお話。傷つけられたものが弱いだなんて誰かの勝手な思い込みだよね、いつだって世界は生きやすい方が良いんだから。

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    2026年06月14日
  • こりずに わるい食べもの

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    わるたべシリーズ3作目。今回も面白かった~♬
    何故か4作目を先に読んでしまったため、
    あれ、殿は?、東京で一人暮らし始めたの?と疑問に思っていたことが、今回の3作目を読んで納得できた。

    相変わらず食に対しての執着心が凄くて(笑)
    こんなにも手間暇かけて美味しく好きな物を食せることが羨ましかった。(私は面倒くさいが勝ってしまう…笑)

    個人的には雨の日のココアとビスケットの話がお気に入り。私も雨の日の楽しみにココアを作ろうかな〜?と思ったり。笑



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    2026年06月10日
  • クローゼット(新潮文庫)

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    服飾美術館を舞台にしたお話。
    私が10代の頃ロリータファッションにハマっていたこともあり、楽しく読むことができた。破れた洋服を一針ずつ縫うように、纏子の心の傷が少しずつ癒えていくように感じた。好きな服を丁寧に扱うように、この作品もずっと大切にしたいと思う。

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    2026年06月08日