千早茜のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
私の好みを色々伝えたAIにおすすめされて読んだ本。
他の人の感想にもあったけど、とにかく「香り」についての描写がすごかった。
文字を読んでいるだけなのに、本当にその香りがしてくるような感じがして、不思議だった。
私自身、嗅覚が人より敏感なのか、今まで臭いで苦しい思いをすることが結構あった。
良い匂いでも嫌な臭いでも、人より強く感じ取ってしまうことがあって、それがしんどいと思うことも多かった。
だから最初は、どこか朔さんに自分を重ねながら読んでいた。
でも読み進めていくうちに、朔さんが抱えているものは私が想像していたものとは全然次元が違うんだと分かった。
自分が今までしんどいと思っていた -
Posted by ブクログ
ネタバレ本屋さんで目に留まり手に取った1冊。
千早茜さんの作品を毎回読んでいて感じるのが、『惹きこまれた』です。
解説の村山由佳さんが冒頭で『登場人物はもののみごとに屑』とど直球に言っていて笑ってしまったがまさにそう。
その中でも主人公の神名は多くの人から見たら目も当てられないと感じる1人だと思います。
ただこの神名が物語を通して変化していく様子から目が離せませんでした。
その要因であるハセオとの関係性がまさにタイトルである『男ともだち』になるわけですが、純粋にこの2人の関係性は素敵だなと感じました。
特に神名がハセオに対して、『あなたにとっての愛情表現は何』と聞いた際に、ハセオが『見てて -
Posted by ブクログ
「私の食生活、つまらなくない?」って落ち込むくらい面白かった。食べ物ってこんなふうに表現できるんだ。びっくりした。
1番驚いたのは、「果物を狩るけもの」に出てくる文章。果物について書かれていることを忘れるくらい、甘美な表現だった。うっかりスーパーで果物を見る目が変わってしまいそう。果物は、剥くのがめんどくさくてあまり食べないけど、久々に味わいたいなと思った。
何かを考えたり、感じたりした時に、もっとぴったりな言葉で表現したいといつも思う。この本を読んで、その気持ちに拍車がかかった。言葉の引き出しをもっと増やしたい。色んな体験を残したい。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ話題になっていて気になって読んだ。最初はよく分からない、なんだか暗い恋愛の話なのかと思っていたけど、読み進めるうちに、心がほっこりした。とても好きだった。最初は全さんが神様で、二人の恋愛は、全さんにとってはただの暇つぶしにすぎなかったという話だと思った。しかし違った。全さんは藤子が想像していた以上に藤子にのめり込んでいて、病気を患っていて余命がある自分のことを呪い、自ら離れるという選択をした。藤子こそが神様で、全さんが今後のことを考えてただ虚しい気持ちになっていたという全く逆の捉え方だと分かった。気持ちがほっこりする、読んで良かったと思える小説だった。