千早茜のレビュー一覧

  • 偏愛小説集 あなたを奪うの。
    「略奪愛」をテーマに紡いだ、書き下ろし恋愛小説集。彩瀬まる/窪美澄/千早茜/花房観音/宮木あや子、好きな作家しかおらん…。好きな作家しかおらんと思ったら好きな話しか収録されていない…。どれも好きで読んでてぐわああっとした感情でいっぱいになった。略奪愛というテーマで薄暗いようなイメージがあるかもしれな...続きを読む
  • グリフィスの傷
    傷にまつわる10の短編集です
    千早茜ワールドが充分に味わえました
    傷を思うと ムズムズっと目を覆いたくなる表現もあるのですが、それも千早茜らしいです
  • 桜の首飾り
    暑くなりきってしまう前に読めて良かった。

    繊細な心と桜の相性の良さを感じる。
    不安定だからこそ美しいのかな。

    どの話も語り手がまるで違うのに
    空気感が似ていてすぐに惹き込まれる。
    胸に秘めたことがあってもそれぞれグッと堪えて生きてる。
    そこに静かな励ましを感じる。
  • グリフィスの傷
    短編集なのに、あっという間に物語の中に引き込まれてしまい驚いた。
    私は人を傷つけることに鈍感だったかもと感じた。
    雨の日にぴったりの本。
  • グリフィスの傷
    千早さんの「匂いの記憶」の描写が好き。
    本作は「傷の記憶」。これも好き。
    一話ずつ、どくっと心臓を鳴らされた。
  • 透明な夜の香り
    すごい表現力!!文字だけど香りや情景が浮かぶような感じで、頭の中でイメージしやすかったです。理解しやすいので読むスピードも上がるし、楽しんで最後まで読むことができました。
    人の毒々しい部分を暗くならずに書かれているので、そういうこともあるよねーって共感できる。ただ主人公がもう少し人間くさくても良かっ...続きを読む
  • グリフィスの傷
    どの作品も、どこかしらが繋がる
    もう痛くないのに感じる、まぶたの傷、やけどの跡、手術痕、、、
    心の中の奥底にしまったものも震えだし、やはりもう痛くはないけど鈍痛を伴う
    見えるものも見えないものも、ついてしまったものはわたしの一部

    だけどつけてしまったことに対しては、無自覚で無責任
    知らないふりして...続きを読む
  • 男ともだち
    “男ともだち”って、ある意味恋人に対してよりも独占欲を抱くものなんじゃないかなあと思いました。一線は絶対に超えないけど、ずっと特別でいてくれる存在、お互い見返りを求めないのにずっと一緒にいられる存在。
    こういう存在ってたしかにずるくて危険な関係だと思いました。

    千早茜さんの文章が美しすぎて、主人公...続きを読む
  • わるい食べもの
    面白い!
    殆ど一気読みでした。
    面白いと言いつつ、節子の気配が少しもの悲しくて一番好きかも。
    小説も好きだけどエッセイもまだ読んでみたい。
  • さんかく
     「さんかく」というタイトルから何を連想する?
    表紙に優しいタッチで描かれた三種類の料理の絵と「さんかく」というひらがなの標題を見ると「三角関係」「おむすび」を連想する。
     そのとうり。これは男女の「三角関係」と「おむすび」をはじめとした「食」の小説なのだ。
     京町家に暮らすフリーのデザイナー、高村...続きを読む
  • 赤い月の香り
    「透明な夜の香り」の続編と言える内容。一連の繋がりはあるものの、前作とは独立した形で満足度の高い一冊。表現描写の細部にいき届く丁寧さと、話しの流れを保ちつつも一定のスピードの展開性があり、全体を通しては爽やかな読後感を感じた。押し付けを感じない程度の教養も得られるお勧めの一冊。
  • ガーデン
     『女は花なのかもしれない。愛でられたいという本能だけで咲く花。』
     植物を偏愛し、自宅に自分だけの庭を持ち、そこに自己の存在肯定を見出す編集者の羽野は、表面だけ相手が望むようにふるまっているだけで、他人に対する意思や望みがない。よって人に傷つかない。また女性の底の知れなさが怖い。一度応じてしまった...続きを読む
  • あとかた
    「かたち」を意識してそこに囚われすぎては生きづらいけれど、かたちへの執着がなくなったときは、「ほむら」の男のように死んでしまうかもしれない。
    どんなかたちでも、少しでもかたちを求め添うからこそ、自分を繋ぎ止められている気がする。

    「ほむら」の女と男の関係性が好きだった。
    その瞬間を留めたいと思わな...続きを読む
  • グリフィスの傷
    10の短編。それぞれの物語が良い。この本を読んで改めて傷は、体に残った物語だと思う。目の横の傷は交通事故。頬の傷は、子供の頃の思い出。自分の体に残る傷は、私の生きた証し。
    「まぶたの光」泣けた。
  • 透明な夜の香り
    どんな香りでも作り出せる天才調香師の小川朔。長い坂を上った先にある大きな屋敷で、香りを生み出す仕事を闇でしている。
    かたや訳あって書店員を辞めたあと数ヶ月ひとり暮らしのアパートに引きこもっていた若宮一香は、ある日出かけたスーパーに貼られていた求人広告をきっかけに、新しい仕事を得た。
    その仕事とは、小...続きを読む
  • マリエ
    前半は主人公やその知人の、独り身でも強く生きていく姿に、こういう生き方もあるのだなと、ちょっも人生の選択肢が広がるような気がした。
    むしろ自分のことは自分で決めていくことで、寂しさよりも自己効力感みたいなものが強いこともある。自分の幸も不幸も他人に左右されないという感じ。

    一方で、最後の方はたとえ...続きを読む
  • しろがねの葉
    安土桃山時代から江戸時代にかけて、石見銀山で生きた「うめ」という名の女性の人生を綴った物語。

    調べると、島根県にある石見銀山は、今は、観光地として見ることができるのですね。行ってみたくなりました。

    今、NHKの朝ドラで、日本人初の女性弁護士の話を放送していますが、女性として生きる辛さを伝えていま...続きを読む
  • 犬も食わない(新潮文庫)
    大輔思ってることなんも言わんからめっちゃもどかしいけど大輔目線で描かれてるとこはめっちゃ可愛くて推せる、
    感性が似てる人と付き合いたいなと思いました良い本でした
  • 神様の暇つぶし
    かなり重かったけど文章が綺麗で読みやすかった。
    写真や食べ物の描写がリアルで自分で実物をみているような気分になります。
    全さんの沼な感じ好きだな〜
  • 赤い月の香り
    朔くんがいつかどこかに消えてしまいそうで儚い…。
    一香ちゃんと穏やかな日々が続くといいなって思ってしまう。