千早茜のレビュー一覧

  • 男ともだち

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    イラストレーターの神名と、大学生からの男友達のハセオ、夫の彰人、不倫相手の真司の3人の男性との話。

    恋愛や友情の話というよりは、神名という人物が壊れないために選び続けてきた人間関係の話だと感じた。

    神名は誰と寝ても、強い罪悪感や激情に揺さぶられることがない。それは快楽や逃避というよりも、心の奥に沈んだ感情に触れるための行為のように描かれている。
    そのフラットさは、人として成熟しきっているからなのか、あるいは諦めきっているからなのかは明確には示されない。
    ただ、過去に一度深い傷を負った人間が、その後「安定」を最優先に生きてきた結果なのだろうという想像は自然に浮かぶ。

    神名とハセオの関係は、

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    2026年01月23日
  • 男ともだち

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    男ともだちってずるい響きだよね、という言葉。
    それからたくさんの形のない関係性。セックスしてしまうと、終わってしまうような関係。
    複雑な思いもずっと持ったままに生きるのかもしれない。

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    2026年01月22日
  • 男ともだち

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    ネタバレ

    タイトルに惹かれて購入。
    読み始め数分して、自己投影を全然させてこないタイプの主人公だ!と何故か安心しました。
    それくらい自分と言うものを根底で持っていて、でも不器用で乾きがある貪欲な女性と、負けないくらい自分の軸がぶれなさそうな食えない男性が出てきて、普通に恋愛に進んで…とならないのがまた安心。
    異性のともだちだからこその、ドライな気楽さに少しの湿っぽさが絶妙に描かれてるのがすごく良い。

    最後に残るのが恋人でも愛人でもなくて、自分の描きたかった絵での仕事と男ともだちなのが、清々しさもある。
    神名と美穂の対比は、大切だから触れない/触れたの先で、それぞれ別の強かな女になっていくのが印象に残っ

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    2026年01月22日
  • グリフィスの傷

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    ネタバレ

    見えない傷と見える傷がある
    見えない傷は他人からは知られずずっとぐじゅぐじゅに膿んでたりする
    見える傷は関わった大切に思ってくれる人がいつまでも忘れられない原因になる
    案外本人は気にしてないこともあって
    ただその人にも気にしてほしくないから隠す場合もある
    見えない傷を無視されたくなくて見えるようにした
    見える傷ができてやっと傷ついていたことに気づかれた
    傷、をテーマにしてこんなに物語が広がるものなのかって驚いた

    「私が描きたいのは生き延びたあかしだから。死体の傷口というのはひらいたままだ。血が乾き、腐敗し、蛆がわくことはあっても、ふさがることはない。傷痕になることはないんだ。だから、これらは

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    2026年01月21日
  • 魚神

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    唯一無二の世界観、仄暗い雰囲気、紡がれる言葉全てが素晴らしかったです!白亜とスケキヨの関係性が良かった。個人的に蓼原も大好き。装丁も印象的でお気に入り!また再読したい作品

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    2026年01月21日
  • 西洋菓子店プティ・フール

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     千早茜さんの作風の持ち味は、読み手の五感にストレートに訴えるところにあると思う。今回は、洋菓子についての描写がふんだんに盛り込まれていて、目の前にシュークリームやお洒落なケーキが浮かんで、読み手は想像上のおやつを堪能できる。
     じいちゃんと主人公の亜樹はパティシエの師弟関係。じいちゃんが亜樹やその周りの人々に時折かける言葉が金言でそこに作者の熱量を感じた。再読したい作品。

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    2026年01月20日
  • 正しい女たち

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    ネタバレ

    久しぶりにスラスラ読んでしまった!!
    めっちゃ面白かった

    短編集なんだけど、
    登場人物がみんなどっかしら繋がってて、
    こういう構成になってる本好きなんです!!
    名前は一緒だけど、あの人から見た姿とこの人から見た姿が全然違う…本当に同じ人??みたいな混乱しながら読むの好きです!

    そして1行目から文章が面白い。
    「最初、わたしたちは四人だった。
    わたしと環と麻美と恵奈の四人。わたしたちは太っても痩せてもなく、目立って愚図でも飛びぬけて優秀でもない普通の女の子で、大学までエスカレーター式の私立の中等部で出会った。(中略)わたしたちはなんでも話した。それぞれの彼氏のセックスの癖からペニスの形状まで

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    2026年01月12日
  • 眠れない夜のために

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    「夜」というテーマ一つで、経験したような夜にも、これからも見ることができない幻想的なファンタジーの世界にも、静かに、気づいたら深く入り込める作品でした。

    間に挟まる挿入の絵も綺麗なものばかりで癒されました。

    夜は、自分の嫌いな自分と対峙してしまう時間でもあるけれど、裏腹に、次への一歩を踏み出す決意ができる時間でもあるんだな。

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    2026年01月12日
  • 眠れない夜のために

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    装丁から挿絵、文章のすべてが良い。
    「眠れない夜」をテーマにしていることもあり、あたたかい物語ばかりではなかったけれど、読み終えて本を閉じて、表紙を眺めて呆然としてしまうほどに良かった。

    著作に『わるたべ』シリーズがあるためか、第二夜『森をさまよう』に出てくるインスタントラーメンの描写があまりに良く、お腹がグルグルと鳴いてしまう。
    第八夜『繡しい夜』の挿絵が特に美しく印象的だった。「知らない」ということは本当に罪なのか?と何度も問うてしまうような物語だった。

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    2026年01月12日
  • 西洋菓子店プティ・フール

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    甘いものが大好きだからずっとわくわくしながら読んだ

    千早茜さんの香りを題材にした本を読んだ後に読み始めたから、甘い香りを想像しながら読むのが楽しかった

    プティ・フールって言葉を知らなかったけど、ちいさなスイーツの集まりだって知って、絶対可愛いに違いないと思って画像を調べてみた
    やっぱり私は、小さくて可愛くて、キラキラしたものが好きなんだなぁ

    甘いスイーツだけではなくて、結婚の話とかも組み込まれていてリアルさがあった

    昔ながらのショートケーキが無性に食べたくなった

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    2026年01月11日
  • 男ともだち

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    2026/01/07
    千早茜さんの小説を久しぶりに読んだ気がして、とても面白かったです。
    話はものすごくドロドロしている人間関係が描かれていますが、そんな雰囲気を微塵も感じさせずなぜか爽やかな感じで読み終えることができるのがこの本の不思議なところだと思いました。
    主人公のイラストレーターの神名葵は29歳のアラサーで、恋人の彰人と同棲を5年続けているのにその関係は少しずつ冷めてきていてその隙間を埋めるかのように家族持ちの医者である真司と普通に不倫している。
    さらにそこに大学のとき非常に仲が良かった先輩のハセオからの電話がかかってくることをきっかけにハセオとも7年ぶりに再会して会う時間を重ねるよう

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    2026年01月09日
  • 男ともだち

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    千早さん初でしたが私は良い作品だと思いました。
    テーマが大衆ウケするものではないからこそ、理解するのが難しいものの神名とハセオの関係性について深く深く語られていて凄いなと思いました。

    神名は一見すると自立していて、自信があって自分のやりたい事、したい事に夢中になっている強い女性のイメージを受けます。

    しかしながら実は孤独や不安を上手く消化できず抱え込んでいて、上手く消化できていないからこそ誰かを必要としながらも深く関わる事は慎重で恋愛関係に入る事をどこか避けている印象です。

    一方でハセオは神名に対して理解があり、自分の感情をはっきり主張せず、相手に合わせる事で関係を維持するタイプに見受け

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    2026年01月09日
  • ガーデン

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    素っ気ない主人公の周りに何故女性が多いのか
    彼がどうして好かれるのか、読んでいけばなんとなく追いたくなる人だと感じました。
    執着の先がないことで余裕のある人のように見える。
    リアルでもこういった方は異性から好かれる傾向にあるのでは?と感じさせてくれるような作品でした。
    人の感情が複雑に入り交じるのが面白いです。
    植物への偏愛が美しく儚いものに感じられました。

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    2026年01月06日
  • さんかく

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    とても…よかった。
    なんか、自分の未来とか理想の姿を見ているようで読後、妙にイライラした気持ちが落ち着きました。

    特に研究一筋の日々を送る華は、自分と重なる部分があり、ラストシーンで報われた気がしてよかった。

    確かに、男女の「さんかく」関係についての物語だけど、それ以上のものを得た気がします。

    ありがとう^_^

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    2026年01月06日
  • 西洋菓子店プティ・フール

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    昔ながらのケーキが並んでいる西洋菓子店「プティ・フール」。店主の孫のパティシエールの亜樹を軸にした6篇の連作短編集です。片思いをテーマに書かれた話の中には、数々のケーキが出てくるのですが、読み終わったのが夜でよかった…これ昼間だったら絶対にすぐ買いに走っただろうなぁと思うほどに、千早さんのケーキの表現が素晴らしい。
    パティシエだけではなく弁護士やネイリストの世界にも触れているので、すごく面白かった。
    久々の千早さんでしたが、やっぱりこの人の文章は好きだなぁと実感しました。

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    2026年01月04日
  • 魚神

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    ネタバレ

    情景描写の日本語が美しくも儚く
    どんどん読んでしまった
    読みながら耽美な甘い香りが届くかの如く
    全ての考察を読者に任せる小説で、
    甘いお伽話だった、、

    白亜とスケキヨという兄妹愛なのか、
    本当は血の繋がらない2人の恋愛物語なのか
    前半は近親相姦めいた描写もある

    蓮沼の理性、頭のキレの良さ、人情、が垣間見える場面がありその度格好良い男だと思った
    ただ蓮沼は近親相姦を受けていたという境遇

    白亜と似た境遇としたのは何故だったのか
    白亜が蓮沼に想いを寄せるきっかけのためだったのか
    白亜の蓮沼への思いは恋心だったと思いたい


    スケキヨは雷魚の、白亜はかつての伝説の娼婦の生まれ変わりであることが随

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    2025年12月27日
  • 胃が合うふたり(新潮文庫)

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    2人で過ごした同じ時間を、2人の視点で書いてあって、視点や考え方の違い、お互いに対する想いが素敵で一気読みした。
    また読み返したい。

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    2025年12月21日
  • 女ともだち

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    全話面白かった!
    周りにこういう女の子居たなぁって
    どれも身に馴染みのあるお話で、サクサク読めた!

    特に刺さったのは
    「こっちを向いて」というお話。
    仕事の取引先のお姉さんが転職するからもう会えなくなる。寂しい。できればこれからは友達として付き合っていきたいと思ってる主人公。

    でも相手がそれを望んでなかったら?とか、ごちゃごちゃ余計なことを考えて結局何も言い出せなかった。って内容なんやけど、
    めちゃくちゃわかる、、、!私も過去に全く同じ経験したし、他にも経験された方は意外と多いのかなと思う!
    大人になってからの友達作りって考えてみれば難しいかも(´-`).。oO

    最後の「獣の夜」は、臨場

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    2025年12月18日
  • クローゼット(新潮文庫)

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    面白かった。読むのが楽しくて本を捲る手が止まらなかった。私も時間がかかってもいいから進めるといいな。

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    2025年12月15日
  • 私の身体を生きる

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    女性として生きて来た中での、著名&人気作家さんたちが悩みを赤裸々に綴られた連載が一冊に。

    自分が女性でいることを肯定するために背中を押してくれるような内容だった。

    無神経な数多の男性達に加害されてきた傷への癒し 自分だけではなかった、という、女友達と行ってきた、経験を分かち合って貰えることへのありがたみ

    女性の身体の不安 妊娠や性行為、体調不良、弱さ
    見た目への若い頃の過剰な拘り、ジャッジされることへの抵抗感と迎合

    まるっと。

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    2025年12月07日