千早茜のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
3作目の千早 茜作品。突然ですが、男女の間に友情は存在するのだろうか⁉️本書は、千早 茜という作家によって一つの回答が導き出された作品だと思いました❗️
解説の村山 由佳さんの解説にあるように、登場人物は見事な屑ばかりで、決して共感できる人は一人もいませんでしたが、それぞれの心情はとてもリアルに感じて、結構楽しく読むことができました❗️
この作品の評価を左右するのは、ハセオという主人公の神名 葵の大学時代からの男ともだちの存在です。もしも自分が神名の彼氏の立場だったなら、ハセオの存在は不倫相手の真司よりもちょっと許せなく妬んでしまうかなぁと思ってしまいます。
逆に、自分がハセオだったとし -
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Posted by ブクログ
去年あたりから千早茜さんの小説がとても好きでけっこう読んでいるのだけど、本作はこれまで読んだものとはだいぶ印象が違った。歴史小説的な要素もある。
舞台は石見銀山が栄えていた頃。物語の開始時は幼女だったウメが、親と離れ離れになり、銀堀り達が棲む村にたどり着き、喜兵衛という男に拾われる。
時代が変わっても、女はどう足掻いても女だ、と感じることは多々ある。表面的には男女平等を謳っていても、人の意識に根付くものを覆すことはなかなか難しい。
この物語の時代は殊更で、幼女だったウメが少女から大人の女性になっていく中で、周りの男たちと対等に働くことから降りて女としての役割を受け入れ果たしていく姿が描かれて