千早茜のレビュー一覧

  • 赤い月の香り

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    前作の透明な夜の香りでは“香り”そのものが物語の中心にある印象だったが、本作ではそれ以上に“人”に焦点が当てられているように感じた。特に朔の過去が少しずつ明らかになっていくことで、これまで掴みどころのなかった人物像に輪郭が生まれていく。ミステリアスなままだった朔の背景を知ることができ、とても興味深かった。
    香りが人の記憶や感情を呼び起こすというテーマはそのままに、登場人物それぞれの内面により深く踏み込んだ物語だったと思う。前作とはまた違う角度から世界が広がっていくのが面白かった。

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    2026年03月11日
  • 神様の暇つぶし

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    ネタバレ

    藤子が全に惹かれた理由は、おそらくひとり親だったことも関係してるのかもしれないと読み進めながら感じました。ファザコンというとチープになってしまいますが、それのようなもの。私自身、なかなか共感はしにくかったですが最後のまとめ方はきれいだなと思いました。タイトルの神様は全を指しているものだと思っていましたが、最後に回収があります。なんというか、形容しがたい内容でした。

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    2026年03月11日
  • 犬も食わない(新潮文庫)

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    読みやすい。男女それぞれの視点で書かれている。
    言葉にするのは難しいし、好きだとか、そういうことを言うのは野暮で恥ずかしいかも。言えないよねわかるよ〜!ってなりました。

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    2026年03月11日
  • 眠れない夜のために

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    全10話の、眠れない夜の過ごし方のお話。
    色々な眠れない理由があって、色々な過ごし方があって。
    どのお話も穏やかで優しいお話でした。
    まずは、一通り楽しんで、眠れない夜に読みたいお話を摘まみたい、そんな本でした。

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    2026年03月08日
  • なみまの わるい食べもの

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    賞を取った後ってそんなに目まぐるしいんや。
    冷蔵庫は精神状態のバロメーター。
    食べ物へのこだわりが強くて友達にはしたくないタイプやけど、たまに妙にわかる!!!ってなる食べ物への気持ちがある

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    2026年03月07日
  • こりずに わるい食べもの

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    作者にとって食は自由。あくまでも自分自身の欲求に忠実な姿勢は清々しい。

    作者の発想と言葉の選択は今回も面白い。水餃子作りを「兵馬俑」と喩えたり、めんつゆはデニムと言い切ったり。

    作者の手にかかるとアスパラガス1本が主役になりご馳走になる。読んでいて好きな物を好きなように食べまくりたくなった。誰かとの瞬間の光を宿した食事をしに出かけよう。

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    2026年03月07日
  • マリエ

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    澄んだ空気にとても良い香りが漂う雰囲気が素敵で好き
    音楽が聞こえてくる小説があるように、千早さんの作品は香る小説って感じでまた読みたくなる

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    2026年03月01日
  • 眠れない夜のために

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    10人の眠れない夜の話。クッキー缶を食べたり、夜の散歩で思いがけない出会いがあったり、犬が自由に夜の街を走り回ったり…幻想的なお話や優しい話が多く、静かに心に染み込む感覚。空洞/水のいきもの/あめ/木守柿/夜の王が特に好き。西淑さんのイラストが本当に綺麗です。装丁が素敵でずっと気になっていたので、読めて嬉しいです。

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    2026年03月01日
  • マリエ

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    久しぶりの千早さんの作品です。
    女性の心情を豊かに深く波のように豊かに表現されている本が多く、
    離婚するところからのスタートでしたが、 
    マリエの心のひだひだが、さまよい悩む気持ちを
    細かに表現されていて、
    大きな波風があるわけではなく淡々と語っている感じなんですがそれがちょうどいい感じでした。

    誰かの心の中をのぞいているような気持ちにも、
    自分の気持ちをのぞかれているような気持ちにもなるそんな感じがしました。
    周りの登場人物も個性的で
    元旦那さんも自分から離婚を希望したのに、何かあるたびに連絡してきたり、7歳年下のマイペースな彼氏ができたりなど、なかなか心落ち着く暇の無いマリエの望むことそ

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    2026年02月28日
  • マリエ

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    読み始めたらスルスルと話が入ってきて、一気読みしてしまいました。
    「透明な夜の香り」のようなスッキリとも違う、何か清々しい空気の流れていて登場人物みんなが人間らしくて好感が持てました。

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    2026年02月26日
  • 男ともだち

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    〈孤独だ、と感じるほど、純度の高いものを描ける。足りないものがあるときほど、自分の理想がくっきりと見える〉

    不思議な気持ちになった。
    この本の登場人物全員が屑だとは不思議と感じなかった。
    でも、どこかでみんな退屈な日常を諦めて生きているような、そんな寂しい大人な感じがした。
    そんな中、主人公とハセオは、自分が守りたい「信念」のようなものを強く持っているのではないかと感じられた。ハセオにとって、主人公:神名は、大事な存在であるのと同様に、神名にとって、創作活動だけは、人生切っても切り離せないものである。まあ、ハセオはそこまで考えているかは不明だが、少なくとも二人は相性がよく、お互いになくてはな

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    2026年02月26日
  • マリエ

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    ネタバレ

    千早茜さんの描く女性像が好きで、今回登場する女性は各々違った強さを持っていました。憧れのような感情に近いのですが、主人公の行動言動はすごく私の中に素直に落ちてくるものが多かったです。離婚後に流れるように年下の男の人とくっついたときは少し安直かなとも思いましたが、香織さんの発言からたしかに年下の男の人でないと先々のストーリーが成立しないかと納得。派手な見た目の由井くんとはまた仲良くパートナーとして一緒に居続けるんだろうと思いました。

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    2026年02月25日
  • 男ともだち

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    ネタバレ

    「男女の友情は成立するのか」という問いに、ひとつの答えを見た気がした。

    葵は、恋人の彰人と同棲しながら、セフレの真司との関係を断つ気はない。

    そして葵には、ハセオという“男ともだち”がいる。
    友情と呼ぶには深すぎる。けれど体の繋がりはない。
    そんな関係だ。

    この二人は一度もセックスをしない。
    それなのに、言葉のやり取りや、性的ではない触れ合い、濃密な心理描写によって、セックス以上の深い繋がりを見せてくる。

    それが、とてつもなくエロい。
    セックス描写だけがエロではないことを思い知らされる。

    誰とでも寝る葵も、女遊びに罪悪感のないハセオも貞操観念に関してはかなりのクズだ。
    けれど、その危

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    2026年02月24日
  • ガーデン

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    植物大好き男のため、共感とともに危機感を覚える話だった。

    有難いことに今は同棲している彼女がいるが、ふとした時に自分の庭に籠りたい衝動に駆られることがある。。。

    元来一人好きというのもあるが、今の人を手放すともう一人でいいやとなるのは目に見えているため、できる限り今の彼女を大切にしようと思う。

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    2026年02月23日
  • ひきなみ

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    本作のトピックは「女」であることに対する嫌悪感なのだろうと思う。著者は何度も向き合い、絶望してきたのだろう。男性には書くことのできない女性であることのやるせなさの表現が経験してないとかけないほどの解像度であった。初めて生理が来たときの恐怖、生理を止める方法はなく近所の店に買いに行くこともできない絶望感。
    急いでティッシュで対処する生々しい表現。
    体の変化だけではなく、幼少期から感じ続ける男性と女性の違いの歪み。
    島という狭い世界だけではなく、東京に出てきても感じなければならないその差別に大逆転劇を持ち込むのではなく「逃げるってことは自分じゃない人間の見方を拒絶しているようで受け入れてしまってい

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    2026年02月21日
  • しつこく わるい食べもの

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    わるたべ再び。
    千早さんの食への姿勢が今回も面白く読ませてもらった。
    コロナ禍に入ってからは飲食店に全然行けなかった当時を思い出し、ふらっと行きたいお店に行けることって幸せなことだなと思った。

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    2026年02月21日
  • 赤い月の香り

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    透明な夜の香りを読んで続編も気になって読みました。小川朔の雰囲気がやっぱり好きだぁと思い直しました。個人的に満も良いけど、若宮さんと朔さんの関係が好きなので透明な夜の香りを上回ることは出来ず星4つで!

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    2026年02月20日
  • 女ともだち

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    面白かった!
    それぞれの短編の掲載順?編纂順?並び?がとてもいい。最初の2話でズドンと落として中盤でジワジワ癒されて、最後は駆け抜けた。
    読み始めは女ともだちって何でこうなんだ……と落ち込んだけれど、読み終わる頃には女ともだちってなんかイイなと思える。
    「COPY」「水底の星」「ブータンの歌」が特に印象に残った。

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    2026年02月19日
  • クローゼット(新潮文庫)

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    過去に囚われる二人のお話。千早茜さんらしい本でした。情景やその空間の詳細をいろんな言葉を使って表現するから必然的に文が長くなるが、スっと頭に入り想像が簡単にできる。この本の世界に入れる。もう一度あの本の世界に入りたいと思える作品。

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    2026年02月18日
  • 犬も食わない(新潮文庫)

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    ひとつの物語を2人の作家さんが順番に書き進めていって徐々に物語を作っていく感じの構成でした。
    カップルの出会いから付き合ってを描いているのですが、このカップルがずーっと喧嘩してる。笑
    しかもその喧嘩のテンポが良くてどんどん読んでしまう、なんかクセになる1冊です( ^∀^)

    彼女視点から描かれる彼氏は頼りなくてアホで気が利かない、めちゃくちゃイライラするどうしようもない奴やけど、
    彼氏視点から描かれると、彼はただの言葉足らずなだけで不器用ながらも本当はめちゃくちゃ彼女のためにって考えて行動してて、でも全く伝わってなくて、なんだか憎めない奴。

    「そんな男何がいいの?時間の無駄やから別れた方がい

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    2026年02月17日