千早茜のレビュー一覧
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間歩の冷たさ、暗さや臭いまで感じる本だった。
歴史小説に慣れていないので、心配だったけれど、読みやすかった。繊細で重厚な描写にどんどん惹きつけられていった。
力強く、逞しく生きていくウメに何度も心揺さぶられた。
喜兵衛、隼人、龍…生きていて欲しかった。
切なくとも、力強い小説だった。Posted by ブクログ -
千早茜さんの作品に初めて触れたきっかけとなった一冊。湿度の高い空気感でストーリーが進んでいく感じがとてもリアル。歪んだ愛の迎える結末に涙した。里見のアナザーストーリーが欲しい。里見のことをもっと知りたくなる。Posted by ブクログ
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暗い過去に蓋をしても香りは忘れさせてくれない。救いも破滅ももたらす香りに人生を翻弄される人たち。この本を読んでいると香るはずのない匂いを嗅ごうとしている自分に気づく。嘘の匂いとは一体どんなものなのか。Posted by ブクログ
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読み終わってすぐ「神名めちゃくちゃ勝手な奴やん……」って思ったけどそれで長谷雄がいいなら、2人がいいならそれでもいいかと思いました。
普通に物語として面白かったけど、なんか神名が好きになれないし、シンプルに羨ましいし……という読後感Posted by ブクログ -
脆くて、痛くて、どうしようもなかった。
悔しかった。
この本に揺さぶられることが。
実態のない、掴めない苦しさがずっとある。
認めずにいたが、ずっとある。
抗ってみようか。諦めずに。
さらに苦しい道のりだとしても。Posted by ブクログ -
匂いが持つ記憶力に共感した。
自分が作ってもらうとしたらどんな香りにしようかな、2つあるな
香りって目に見えないのに、ありありと表現されていて、簡単に香りの想像ができた。嗅いだことないのにね。Posted by ブクログ -
高瀬隼子『おいしいごはんが食べられますように』に期待した、(これはタイトルと装丁から私が勝手に想像した本のイメージであって、お話に感じたこととは別物。)「こういう内容を求めていた!」という感情を消化すべく読みました。消化できた!
読み進めていくうちにお腹がなり、何度もスマホでクックパッドを検索した。...続きを読むPosted by ブクログ -
小説は私の作品で、私ではない。彼女のアクセサリーも彼女の作品で、彼女本体ではないし、彼女が繊細だろうが豪快だろうが、購入したアクセサリーはなにも変わらない。
言語化していなかっただけで、料理は小さな肯定感や達成感をくれる。生活の中で習慣になっている行為には、自分を保つ要素が隠れていることに気づく。...続きを読むPosted by ブクログ -
すごく繊細な話し。
子供の頃数年ですが、人が触った物に触るのが気持ち悪いと、思う事がありました。
それを思い出しました。自然と治ったと感じてたけれど、人との出会いで自分が変われたのかもと、この本を読んで思いました。匿名