千早茜のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
とてもよかった。重めのお話だけど一気に読んだ。
現代じゃないところもあるのか、私がこれまで読んできた千早茜さんとは違った印象のお話。人の奥底を覗くようなところは繋がるところがある気がするけれど。
ウメが子どものときから歳を重ねても、どの時も子どものような全てを悟った老年のような雰囲気を漂わせているようだった。その時々に周りにいる大切な人人たちと、忘れずに心の中にいる人と、生きていく。段々とあるがままを受け入れる靭やかさ身につけつつ、変わらない芯を持ちながら。
ウメが守り守られてきた人たちと山。喜兵衛、ヨキ、隼人、おとよ、龍…。それぞれの登場人物の愛情や矜持、強さと弱さがいろいろな形で魅せ -
Posted by ブクログ
3作目の千早 茜作品。突然ですが、男女の間に友情は存在するのだろうか⁉️本書は、千早 茜という作家によって一つの回答が導き出された作品だと思いました❗️
解説の村山 由佳さんの解説にあるように、登場人物は見事な屑ばかりで、決して共感できる人は一人もいませんでしたが、それぞれの心情はとてもリアルに感じて、結構楽しく読むことができました❗️
この作品の評価を左右するのは、ハセオという主人公の神名 葵の大学時代からの男ともだちの存在です。もしも自分が神名の彼氏の立場だったなら、ハセオの存在は不倫相手の真司よりもちょっと許せなく妬んでしまうかなぁと思ってしまいます。
逆に、自分がハセオだったとし -