千早茜のレビュー一覧

  • 人形たちの白昼夢

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    久しぶりの千早茜さん。
    もう千早茜ワールドだった。

    人形と青いリボンをテーマにした12の短編集。
    それぞれのお話はどこか静かで...
    千早さんらしいとても美しい世界観
    それでいて残酷。
    なんだろ、残酷さがより際立っていた。

     
    各編のタイトルもおしゃれ

    コットンパール
    プッタネスカ
    ビースト
    ロゼット

    このあたりが好きでした。

    挿入絵も素敵。

    千早茜さんにはずれなしです。
    独特な世界観好きさんいませんか??

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    2026年02月17日
  • あとかた

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    1番最初の話がいきなり浮気からはじまり、とっつきにくく、飲み込みにくさを感じた。わたしにはこの本は向いてないのかもしれないと思ったけど、読み進めていくうちに物語の中にストンとはまりこんでいた。
    自分とは似ても似つかない考えや行動の登場人物たちに、気がつけば惹きつけられて、気持ちが寄せられていた。

    物語の中で揺らぐ情動が根ざすのは、だれもが抱えている普遍的な孤独や悲しみや苦しみだ。正しいかどうかでは測れない。感情が導き出す道は不合理で複雑で、幸せなんて一口に語れる出口はない。
    読み終わった後も物語の余韻が悲しく残っている。人生がもっと単純で明快だったら良かったのに。

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    2026年02月16日
  • 赤い月の香り

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    ネタバレ

    先月の最後に読んだ『透明な夜の香り』の続編をさっそく読みました。主人公の朝倉くんが男性なこともあって、新城や源さんとのやりとりもテンポいい感じで、会話の雰囲気が違って面白かった!でも話の静謐なところや、みんなが抱えている奥のひんやりしたところはそのままで……読みながらまた不思議な気持ちになった。こういう感覚の没入感があるんだな。前作の主人公・一香も出てきて嬉しかったし、朔さんとの関係性もやっぱり良い~~~……。個人的には、依頼者だった持田くんが朝倉くんとその後も仲良くしているところも好きでした。

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    2026年02月16日
  • 西洋菓子店プティ・フール

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    最初ピンとこない感じだったのに、途中からめっちゃ引き込まれて一気に読んでしまった。

    あれこれ理由をこじつけて、自分を納得させようと頑張って、それでもうまくコントロールできない現実から逃げたくなる。
    そんな人達が主人公の連作短編集。

    ふんわり甘くて心地いいお菓子で、一瞬見たくない現実から逃れられても、容赦のない現実から目を背け続けることはできない。
    嗜好品をはけ口として消費するのではなく、ちゃんと楽しめるように、この主人公たちのように、向き合いたくない現実に立ち向かいたいと思った。

    特に、ネイリストの主人公が発したセリフがお気に入り。
    「自分を卑下しても、自分が好きになったものを否定しちゃ

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    2026年02月15日
  • マリエ

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    結婚すると「おめでとう」って言われるけど、離婚では言われません。離婚は不幸なイメージが付き纏うけど、本作は離婚してさまざまな場面に遭遇していく「マリエ」とその心の中が描かれます。夫に「恋愛がしたい」と言われ離婚するわけですが、主人公のほうが恋愛、婚活を経験していく姿に共感もし、嫉妬もしていく作品です。
    不謹慎ですが、結婚小説より離婚小説の方が面白いのではって思いました。

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    2026年02月15日
  • しろがねの葉(新潮文庫)

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    一言で言うと読んで良かった。

    千早茜さんの作品が好きで
    直木賞受賞作品は読んでおかねば
    と思ったが、歴史ものは苦手…
    難しい漢字、知らない単語も
    多く調べながら読み進めた。

    この時代の食べる、生き続ける事の厳しさ
    現代では考えられない命の削り方を
    ウメの一生を通して知る事が出来た。

    愛する人が死ぬと分かっていながら
    間歩へ送る事の辛さは計り知れない。

    そして千早さんの描く男性はいつも魅力的。
    喜兵衛も隼人も龍も真っ直ぐで優しく
    そして強い。
    現代の女性にも必要な強さを
    ウメは持っている。



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    2026年02月12日
  • しろがねの葉(新潮文庫)

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    早くも「今年の一冊」の候補になりそうな作品でした。登場人物それぞれ魅力があり、山や植物の風景、間歩の描写がリアルで引き込まれました。

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    2026年02月11日
  • 西洋菓子店プティ・フール

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    ⬛︎ ほんわかだと思ったら、違いました

    千早さんの小説を読みたい。でも重たい話はちょっと避けたい……(わがまま)そんな気分で本屋をうろうろしていて目に留まったのが本書でした。

    甘いお菓子が登場する、ほんわかした物語かな?と思って手に取りましたが、実際はどっしりとした人間ドラマを描いたお仕事小説。いい意味で裏切られました。

    主人公・亜樹は、有名パティシエールを退職し、将来的に店を継ぐことを見据えて祖父の営む洋菓子店に戻ります。

    この祖父がとても魅力的。
    昔ながらの頑固で職人気質な人物ながら、根は深く優しく、しかも人を見る目が鋭い。静かにかっこいいおじいちゃんでした。

    亜樹もまた、幼少期

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    2026年02月11日
  • しつこく わるい食べもの

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    コロナ禍での食について記録されているけど、トイレットペーパー買い占めとかマスクがドラッグストアで売り切れが続いたこともあったなと思い出させてくれた。食事の在り方が変化していったりもあったなと。

    パフェをあまり食べてこなかったけど、食べたくなった。

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    2026年02月11日
  • 赤い月の香り

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    『透明な夜の香り』の続編。

    前半は、いらない感じがした。絵のないマンガを読んでいるような比喩や表現が多かった。

    後半は、主人公、満にフォーカスされていって、面白く読めた。
    前作同様、傷ついた人を少しずつ癒していく、その世界観作りが、千早 茜さんならではで、素敵です。

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    2026年02月08日
  • おとぎのかけら 新釈西洋童話集

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    ネタバレ

    なんともどろりとした終末を迎えるお話たちでした。
    あとがきにて、子どもの頃に民話や昔話、童話に対してどのように思われていたか、凄く独特な感性でどこか共感できる内容が綴られており、千早さんの頭の中を覗いてみたくなりました。
    童話を現代に置き換えたとして、全く予想しなかった舞台や観点で感動しました…なんて引き出しの多さ…。
    ディズニー仕様ではない、リアルな童話と向き合うと、ここまでどろどろしたものを飲み込まされるんだ…という気持ちです。
    本当に幸せになれたのは…?
    そもそも不幸な人はいるのか…?

    甲乙つけ難いのですが、白雪姫がお気に入りです!

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    2026年02月06日
  • クローゼット(新潮文庫)

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    こういう仕事もあるんだなと新しい世界を知れた。
    服飾にはあまり詳しくないけど、文章を通して綺麗な洋服に関われたし、私たちが日常的に着てる服たちも歴史があって今の形になって愛されてるんだなと感慨深かった。
    登場人物たちも、どこからしら自分の傷だったり欠点を隠したりなど現代社会でも同じような人達がたくさんいる中で、この本を読んでいるとその人たちの背中をそっと押してくれる本だと思う。
    やっぱり千早茜さんの表現は他の作家さんには感じられない魅力があって素敵です。

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    2026年02月05日
  • さんかく

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    仕事と恋と食べること。
    三角関係未満の3人の男女の物語。

    恋に振り回されず自分のペースで暮らしたい夕香。
    そんな夕香のもとへ、以前の勤務先で知り合った正和がルームシェアで同居することに。
    食の好みが合う2人は、知らず知らずのうちに距離を縮めていくのだが、正和には研究が第一優先の華という恋人がいて・・・


    等身大の揺れ動く3人それぞれの想いが、繊細で丁寧に描かれていて、とても良かった。
    千早茜さんは季節や風景の描写に、色彩や湿度を加えるのがとても長けていると思う。今回は、更に様々な食事のメニューが加わるので、どれもこれも美味しそうで堪らない。そして何度もお酒がのみたくなった。

    毎回、章ごと

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    2026年02月04日
  • 胃が合うふたり(新潮文庫)

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    同じ場面についてそれぞれの視点から書いていて面白い。2人の友情がうらやましい。私のことをここまで理解してくれている友達はいるだろうか,,なんて思っちゃったり。
    新井さんのを読んで千早さんのを読んだあともう一度新井さんのを読みたくなる,そんな面白さがある。

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    2026年02月04日
  • しろがねの葉(新潮文庫)

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    戦国末期から江戸時代、石見銀山に生きる人々の生き様に没入。主人公ウメの眼差しを通して、その時代の個性豊かな人々の内面をリアルに感じることができた。ウメの夫隼人が銀掘の末路がたとえ死であっても、いや死であるからか、その生業が憧憬となり己の矜持となり、命を燦然と輝かせて死んでいくところが印象的だった。

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    2026年02月01日
  • しろがねの葉(新潮文庫)

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    性を売り悲しく果てていく女性、性暴力を受ける女性、優れた能力を持っていながら職を制限される女性、女性に立ちはだかる困難は今の時代も変わっていないなと思う。

    今作の主人公がこんなにも強く描かれているのは、それだけ女性には障壁や困難が多いことの現れではないだろうか。

    多くの困難に遭いながら銀山という男性社会の中で女性性に抗いつつ、心を寄せる男性や子を思う姿それも限りなく女性である。

    本に性別があるのなら、この作品は究極の「女」本だと思う。

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    2026年01月31日
  • さんかく

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    好きな人と居心地の良い人ってなんで違うんだろう。同じにできたらって何度も思うが好きになれないもんだ。歳を重ねるごとに好きになるまでの距離感がお互い難しくなってしまう。

    私はパクチーと羊の餃子を黒胡椒で食べる人を好きになりたいなああ

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    2026年01月30日
  • 赤い月の香り

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    世界観に没入してしまった。
    皆が推す理由がよく分かる。

    私の語彙力ではこの世界観を感想で表現できないのがもどかしい。

    秘密と欲。香りと色。執着と愛着。青と赤。
    2人にしか分からない一香と朔の関係性が好き。

    本から漂ってくる薄暗い仄かな香りに誘われ、一気読み間違いなし。

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    2026年01月29日
  • しろがねの葉(新潮文庫)

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    ⭐️4.5
    時代を感じる文章が苦手な私でも読めた稀な本だった。(千早さんの綴られる文と内容が素晴らしいからとしか言いようがない)
    人の一生が素晴らしく愛おしく思える物語。
    現代までの命の繋がりを感じた。
    心に残る一冊。

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    2026年01月25日
  • ひきなみ

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    女性として生きることの辛さを描いた物語。
    物語は『海』と『陸』の二つの章で構成されており、『海』では島という狭いコミュニティならではの前時代的な考え方に囚われた生きづらさを。『陸』では都会でありながらも会社という小さな世界での生きづらさが描かれています。
    葉と真以の関係が、べったりしたものではない、心で繋がりを感じる関係性が良い。
    『陸』で描かれている、葉がハラスメントを受ける描写は読んでいて苦しくなりましたが、葉なりの向き合い方を見つけたラストが現実的で良かったです。
    情景描写も美しく、千早さんらしさを感じた作品でした。

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    2026年01月24日