千早茜のレビュー一覧
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ネタバレ「登場人物全員、ものの見事に屑ばかりだ」
村山由佳さんの解説の1行目に大きく頷いた。
主人公の神名も男友達のハセオも愛人も友人も浮気に対してなんの罪悪感もない、世間的には間違いなく屑ばかり。完全に読む人を選ぶ小説で、面白いのに絶対映像化はされないだろうなと思った。
神名とハセオには、恋愛に似た感情があったと思う。お互いにとって1番大事な異性で、性的に見れなくもない。でも、友達だから上手くいく関係だから、後半は2人が寝ないようにずっと祈っていた。
歳をとって、結婚して子供ができて守るものができたら、どうせ今の関係は続かないとしても、体の関係だけは、越えてはいけない一線に思えた。それくらい、 -
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ネタバレ前作の主人公であったが一香と朔の今後の関係が気になっていたので、今作の主人公が新登場の人物というのが少し残念だと思いながら読み始めた。しかし、前作の面白さを裏切らず、お馴染みの人達の会話も小気味よくて懐かしい場所に帰ってきた感覚だった。
新たな雇われ人の満は何か女性へのトラウマのようなものを抱えているようだったが、過去の記憶も前作の一香同様、朔の香水で蘇った。ふさぎこんでしまった満を持田くんが引っ張り出してくれたのも嬉しかったが、茉莉花へ素直に自らの気持ちを伝えらるようになっていたのも安心した。
また、一香と朔は雇われ人と雇い主の関係では無くなったが、一香が館まで足を運んだり、新城を通して連絡 -
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「離婚したのは気の毒」は的外れ!
幸せになるための、ただの選択肢です。
自分自身に離婚の予定はありません。笑
たしかに頭に過らないと言えば嘘になりますが、果たして実際に離婚してどうなるのか。
だいたい離婚の話になると、世間一般ではネガティブになりやすい話題。
状況によりけりですが、この作品は全く暗い部分が感じられない。
むしろ離婚して自分を取り戻しているような主人公がリアルだなと。
離婚したら、女性の方が生き生きするなんて噂もありますが、それがこの作品です。
仕事や交友関係、恋愛、成り行きで入会した結婚相談所。
無理やり離婚を考えようとは思わないけれど、こんな幸せの形もあるなと勉強になった一 -
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小川朔は人の匂い、いや、香りを感じ取れる。
例えばそれは怒りの感情だったり、虫歯だったり、嘘の感情だったり、その他もろもろ。
一種の心理学的な何かなのかも、と思ったけど、見つけるのが難しい初期の虫歯ですら感じ取れてしまうのだから、これは本物なんだろう。
私は匂いに割と過敏な方で、例えば好きな人がいても、その人の匂いが受け付けなければ一緒に過ごすことはできない。香水などもあまり得意じゃなくて、香りの強い場所や人の近くに行くと思わず顔を背けてしまう。それこそ私は、ある程度仲良くなった人の香りを感じ取れるらしい。柔軟剤や洗剤の匂いはもちろん、その人の香りを感じることができる。それが出来るようになれば -
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〈孤独だ、と感じるほど、純度の高いものを描ける。足りないものがあるときほど、自分の理想がくっきりと見える〉
不思議な気持ちになった。
この本の登場人物全員が屑だとは不思議と感じなかった。
でも、どこかでみんな退屈な日常を諦めて生きているような、そんな寂しい大人な感じがした。
そんな中、主人公とハセオは、自分が守りたい「信念」のようなものを強く持っているのではないかと感じられた。ハセオにとって、主人公:神名は、大事な存在であるのと同様に、神名にとって、創作活動だけは、人生切っても切り離せないものである。まあ、ハセオはそこまで考えているかは不明だが、少なくとも二人は相性がよく、お互いになくてはな -
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ネタバレ「男女の友情は成立するのか」という問いに、ひとつの答えを見た気がした。
葵は、恋人の彰人と同棲しながら、セフレの真司との関係を断つ気はない。
そして葵には、ハセオという“男ともだち”がいる。
友情と呼ぶには深すぎる。けれど体の繋がりはない。
そんな関係だ。
この二人は一度もセックスをしない。
それなのに、言葉のやり取りや、性的ではない触れ合い、濃密な心理描写によって、セックス以上の深い繋がりを見せてくる。
それが、とてつもなくエロい。
セックス描写だけがエロではないことを思い知らされる。
誰とでも寝る葵も、女遊びに罪悪感のないハセオも貞操観念に関してはかなりのクズだ。
けれど、その危