千早茜のレビュー一覧
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クローゼットの中で幼い頃過ごしていた、まきこは男性恐怖症を抱えていたが、天職とも言える洋服補修士の仕事を通じて、芳出会う。私はまきこを必死で守ろうとする晶が痛々しく感じた。Posted by ブクログ
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100年以上前の洋服たちが1万点以上保存されている服飾美術館。
その場所に魅了された人達の、心の傷み。
芳、纏子、晶の3人が、少しずつ寄り添いながら前に進む姿に心を打たれました。
ファッションには疎いけど、こんな美術館があったら行ってみたいなぁ。Posted by ブクログ -
決して綺麗ではない、私たちの日常に近い恋愛。
好きだけど、何か違う、何かが不満
長い間付き合っているとお互いの事を知っているように思えるがそこにはたくさんの思い違いがある。
付き合う事に意味があるのか?考えさせられました。Posted by ブクログ -
作品のなかで扱われるような豪奢な被服が結構好きなので、コルセットやバッスル、ドレスの描写がワクワクしました。
服に対しての考え方を始め、社会の変化や歴史まで繋がって色々と考えさせられる事もあるけれどこの小説は全く説教ぽくなく、素直に考えられました。自分や、今の社会の当たり前もやがて歴史となっていく...続きを読むPosted by ブクログ -
【かたち】にとらわれた登場人物が葛藤していく連作短編集。
それぞれが思う生き方や考え方の【かたち】があって、その【かたち】にはまることの安心感や、はまらないことでの虚無感が痛々しく描かれていました。人間の内面を上手に描く千早さん、さすがです!Posted by ブクログ -
日本に服飾の美術館があることを初めて知ったし、そこを舞台に描かれる人々の生き様、仕事ぶりは興味深かった。
千早さんの五感を捉える繊細で的確な描写が想像力を掻き立て、静かに美しい世界観が脳裏に広がるのが楽しかった。
ジェンダーフリーが叫ばれる昨今、まだまだ性による差別、偏見が深く根付いている社会にそっ...続きを読むPosted by ブクログ -
モチーフとなった童話のエッセンスを匂わせ、うまく描き出している。全体的に、最後は読者をうまく着地させてくれる。毒々しいが、あとに引きずることがない印象。
ただ、ぐっと引き込まれた作品が、ひとつ。読後に何かが、残るなぁ。良い感触だ。Posted by ブクログ -
土台にモチーフとなった童話の要素が敷き詰められている。教訓めいた内容や、残酷性が、現代版にブラッシュアップされているため、とても読みやすかったです。シンデレラの物語がとくにお気に入りです。Posted by ブクログ