千早茜のレビュー一覧

  • 正しい女たち

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    女のめんどくさい仲間意識とかプライドとかが詰まってた。私だけがこんな汚い思考回路してるわけじゃないんだという安心感も得られた。「温室の友情」にて、ニコイチの相手を自分の支配下におきたい、同じレベルに置いておきたいっていうエゴが書かれていて、思わず共感してしまった。

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    2025年07月28日
  • 赤い月の香り

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    前作のヒロインの輪郭がぼんやり浮かんでは消える、そんな続編。朔さんと新城の相変わらずな絡み、芳しい(だけじゃない)香りと味の鮮やかな描写が魅力的。

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    2025年07月28日
  • 私の身体を生きる

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    女性の書き手が綴る、「身体」についてのエッセイたち。

    私がこれまでの人生誰にも言わずに、日記にすら書かずに閉じ込めてきた経験や思想や感情に近しいことが書かれていたりして、私だけじゃなかったのか……!という発見がいくつもあった。

    私みたいに、自分の中に閉じ込めている人も沢山いるであろう内容をこうして書いてくださったことに感謝したい。
    生理や身体の変化のこと、妊娠のこと、性自認のこと、性欲や自慰について、ルッキズム、性癖、尊厳などなど……
    女性の体と30年付き合ってきたからこそ、どれも興味深い内容だった。

    金原ひとみさんの「パリの砂漠〜(略)」を読んだ時にも思ったのだけど、
    金原さんの文章だ

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    2025年07月26日
  • からまる

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    短編集は入り込めないことが多いのですが、脇役だった登場人物が次の短編では主役になるこの形式は読みやすいです。千早茜さんの表現力の高さで文章に深みもあります。
    1話を経ての7話の話が一番好きでした。みんなが違った不器用さをかかえ、誰かに支えてもらいながらなんとか生きている、そんな風に感じられ自分もなんとかやっていこうと思えます。

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    2025年07月25日
  • しつこく わるい食べもの

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    喫覚の判断は速い。きっと、頭で考えるよりもずっとずっと速く感情を動かす。

    これはあの物語にもでてきたなぁ。と思いながら読み進む。
    あの食べ物は受け付けない。どうも無理だ的なものを恥じずエッセイに書き綴る。たまにでてくる毒舌っぷりさにもはまる。わるたべを千早さんの作品の合間に再読するこれが一番しっくりくる。

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    2025年07月21日
  • 神様の暇つぶし

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    ネタバレ

    背が高く女性らしさへの自己肯定感が低い主人公の初めての一夏の恋のお話。

    大好きだった父を亡くし、そんな父の遺品からバイアグラを見つけたり、不倫して出て行った母への恨み…
    男の人から愛される事への憧れと、性的な事への嫌悪感の葛藤を抱えていた主人公は父の知り合いの写真家おじさんに惹かれて触れたいと渇望する。

    でもそのおじさんは誰よりも永遠の愛を求めているくせに手に入ると離れていく女癖の悪いひとで…
    結局、不安は的中しおじさんは突然いなくなってしまう。

    その後、末期癌で1人で死んでいったのだ。

    いなくなったのは主人公に飽きたのではなく、この先も永遠に一緒に入れない事に苦しくなったからなのだと

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    2025年07月21日
  • 赤い月の香り

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    ネタバレ

    前作の主人公・一香も登場し、今作の主人公・満は一香と小川朔は付き合っているのではないか?と野暮なことを発言したりと、ちょっと空気が読めない。
    歯科医院で女性に対して香水を分けてあげようか?と連絡先交換すること自体も同い歳だからとその時点でタメ口を聞く感じも、あ、なんか変なスイッチ入ったな?と感じるも、やっぱり交わり、小川朔に黙って茉莉花に小川朔ブレンドの香水やボディソープやらを貸してあげる。

    最後はなぜ小川朔は満を雇ったのか、急な発言で少しドキッとしたが、結局茉莉花と仲直りする形で〆られ、満をどうにも好きになれなかった。

    ただ、これも小川朔には黙っているものの持田と友達になったり、以降も源

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    2025年07月22日
  • ガーデン

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    植物の香りや湿度が生々しく、土の中の目に見えない部分や増殖など、強さの中に怖さすら感じる作品でした。
    千早茜さんの別作品もいくつか既読ですが、五感を刺激される「生の物語」という感じが好きな作者さんです。

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    2025年07月19日
  • 赤い月の香り

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    前作「透明な夜の香り」と合わせて一つのお話とかんじた。静と動
    一香のその後も触れられていてよかった。

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    2025年07月17日
  • おとぎのかけら 新釈西洋童話集

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    あなたは、日本昔話と西洋童話のどちらが好きでしょうか?

    いつもながら唐突な質問で恐縮です。どちらもそれぞれに魅力があると思いますが、「桃太郎」や「かぐや姫」、「花咲か爺さん」といった、むかしむかしの日本昔話と、「白雪姫」に「シンデレラ」、「みにくいアヒルの子」のような西洋童話はどこか纏っているものが違うようにも感じます。

    日本昔話は自然やコミュニティの大切さを強調し、善悪が曖昧な登場人物が多いのに対して、西洋童話は善悪が明確で、道徳的な教訓が強調され、王子やお姫さまなどの典型的なキャラクターが登場することが多い、大雑把な見方かもしれませんがそんな印象も受けます。特に子どもにとっては西洋童話

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    2025年07月16日
  • 犬も食わない(新潮文庫)

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    「別れたらいいのに」
    「何が良いのか分からない」

    そんなことを言われると「そうだよね」としか返せないけど、あの時の言い表せない感情がここにある。好きとか嫌いとか、そんな白黒におさまらないグレーな感情が。
    男女の共作だからこそ、価値観のぶつかり方がリアルだった。

    どうでもいいけど「段ボールの切れ端を巻き付けた白い容器」がずっとピンとこなくて、千早さんのターンでやっと分かったんだけど、わたしだけですか?
    これ男性ならすぐにピンとくる表現なのか、それとも大輔独特のものなのか、単にわたしの察しが悪いだけなのか気になる。


    追記
    恋愛の馴れ初めが好きなのに、この物語では書かれていない。最悪の出会い

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    2025年07月13日
  • 男ともだち

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    登場人物の誰にも共感できなかった、
    でも共感できなくて良かったのかも。

    千早茜さんは人をよく見てるんだろうなぁ。
    不倫相手の医師が指先までしっかり洗うところとかリアル。

    ずっと関係を維持したい友達なら絶対に寝ない、は鉄則だなと思うなど。

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    2025年07月13日
  • なみまの わるい食べもの

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    あー食べたいなーと夏バテの体で読んだ
    最近手に取る本が北澤さんめいているのもときめく。
    あー渋谷の東急の前を毎日通ってたなー料理雑貨屋さんでなんか探させられたな
    ぶわっと記憶の蘇る食のお話だった

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    2025年07月13日
  • 明日町こんぺいとう商店街 招きうさぎと七軒の物語【電子限定特典付】

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    ずっと読んでいたシリーズの『あずかり屋』さんがアンソロジーに入っている!
    と、読み始めました。
    商店街の店についてのアンソロジーなので、作家さんが違うのに統一感があるように思えました。
    まるで連作短編みたい。
    このシリーズ、積読にあと3冊控えているので楽しみに読みます!

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    2025年07月11日
  • しつこく わるい食べもの

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    助かった。
    気持ちを立て直してくれてありがとう。

    自分を喜ばせることはもちろん、自分の生活をある程度律することも、自己肯定感らしきもののためには大事だと気づかせてもらった。

    よぼよぼ梅旅、やんなった、旨み爆弾が好き。
    絶食ぴぇんろーいつかやってみよう!

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    2025年07月13日
  • しつこく わるい食べもの

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    「わるい食べ物」に続き食への並々ならぬこだわりを持つ千早茜さんの食エッセイ第二弾。
    自炊への熱意も、時々やになっちゃうところも共感できてしまう。
    後半はコロナ禍の食環境の変化、それに伴う心境の移ろいを克明に記録。薄れゆくあのころの混沌と不安を思い起こす事ができた。

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    2025年07月06日
  • 西洋菓子店プティ・フール

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    単純なスイーツの甘さだけではなくて、ほろ苦さとか深みの部分をストーリーに詰め込んだような印象を受けた。
    皆んながハッピーエンドになるわけではないけれど、落ち込んでも前に進む姿勢が読者をポジティブにさせてくれてよかった。
    千早さんの文章は視覚嗅覚が刺激されるお話が多い気がする。なんだか近所のケーキ屋さんに行きたくなった。

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    2025年07月06日
  • なみまの わるい食べもの

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    千早茜さん11作目(小説8冊・エッセイ3冊目)
    実は「わるたべ」は順番通りに読んでいなくて、まだ2しか読んでいない(^^;

    こちらの本は、目白のカフェクーポラさんにて購入。その際に、千早茜さん監修の「波に揺れるすいかパフェ」をいただいた。ひとつひとつの食材がとても美味しく、世の中にはこんなに美味しい食材と美しくも美味しいパフェがあるんだ!と感動し、千早さんの食の世界を少し追体験することが出来た。こんなに美味しい食べ物を知っていると人生がとても豊かになりそう。私ももっと知って生きていたい、とホワイトウンナンシルバーを飲みながら思った。
    本の感想じゃなくなってしまった。笑

    わるたべは食を通じて

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    2025年07月06日
  • しつこく わるい食べもの

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    千早茜さんの食理論のようなものが書かれており楽しめた。小説の方もですが、食事シーンで繊細な表現をするので、毎回とても惹き込まれます。
    作者の感性はどのようなものだろう。

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    2025年07月03日
  • ガーデン

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    放っておいてほしいけど全く繋がりがないのも嫌。
    すごくわかるなあ、
    植物の生々しさがリアルに伝わってきた

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    2025年07月03日