千早茜のレビュー一覧

  • 私の身体を生きる

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    出産入院中に読むか〜と購入。
    スカート履くのが嫌で泣いてた自分が出産か〜、、、という気持ちにマッチするエッセイがいくつか。

    自意識についてがテーマなので当然っちゃ当然なんだが、「こういう私、どう?」が何気ない振りして3日目の経血くらい滲んでる文章も結構あったなかで、(そのヤンキーという修飾語いるか?みたいな)藤原麻里奈、すごすぎる。
    女を捨ててるのに"女なのに"のリングの中で評価されることに気持ちよさを感じる、ってところ、こんな素直に自分の欲求捉えられるのすごすぎる。(2回目)
    自分も自分しか見ないような日記ですらすぐ滲ませちゃうので、ああいう文章を書けるようになりたい。

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    2025年08月20日
  • 私の身体を生きる

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    このくらい、身体とは何かを強く感じ、自分自身の身体を感じる本が私にはひつようだった

    リレー形式ならでは、最後の方、「私の身体を生きる」ってなんやねんって議論が進展していくのが最高だった

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    2025年08月19日
  • 神様の暇つぶし

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    林檎が宙に浮かんでいるのは、宇宙の摂理である重力を弄ぶ、神様の暇つぶしというタイトルを表しているのかな、なんてことを思いながら読みました。

    それにしても、千早茜さんの小説は、なぜこんなにも艶やかで、色気を帯びているんだろう。
    この本の雰囲気そのものに恋をするように、夢中で読み進めました。

    一方の人物は、子どもにも大人にもなりきれない中途半端さを抱え、自身のコンプレックスゆえに、本当はなりたい姿になれないまま諦めを覚えている。常に気だるさを纏いながらも、その内側には瑞々しさを秘めた女子大学生。
    もう一方は、すべてが終わろうとする気配を受け入れ、人生に対する諦観を漂わせている。
    それでもなお、

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    2025年12月14日
  • 眠れない夜のために

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    10編の小品集
    表紙は、黒地に白のイラストで眠れない女性が読書している部屋の窓に金色の月!

    文庫より少し大きい位の小さめの本で、全118ページ。

    全編「眠れない夜は……」から始まる。
    眠る前に読む本に、ちょうどいい。
    千早茜さんの想像力全開の、大人の童話のような
    ものがたり。

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    2025年08月18日
  • 男ともだち

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    読み手によって評価が変わる作品かもしれない。浮気した側とされた側、不倫した側とされた側、男(恋愛対象と同じ性の)ともだちがいる人といない人。

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    2025年08月17日
  • さんかく

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    初めての千早作品。
    高村さんの作る数々の手料理と共に伊東くんと華さんとの感情が交錯していく。
    「さんかく」関係。
    美味しいものを美味しいと共有できて、同じ感覚で食べられるとより美味しいのだろう。
    その美味しさに見え隠れしながら、役割や愛情が上乗せされてしまう。
    自分の生活スタイルを守っていくために自問しながら決めていく。
    今時らしくていいなとも思う。

    手料理してみたくなる。

    次も千早茜作品探してみようと思う。

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    2025年08月17日
  • こりずに わるい食べもの

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    わるたべシリーズ3作目。
    コロナ禍に京都から東京に引っ越しされたよう。
    場所が変わっても変わらず食べ物の拘りが強くて、潔いところが好きだなぁ。
    1日に何個もパフェを食べるとか、なんという贅沢。
    そういえば最近、パフェを食べていないな…と、無性に食べたくなってしまった。
    他にも「海老の頭」「サッポロ一番」とか、食欲を刺激されるポイントがたくさん。
    食いしん坊スイッチをまた押されてしまった。

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    2025年08月15日
  • 眠りの庭

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    ネタバレ

    2つの独立した物語だと思って読み進めていたので、繋がった時にびっくりした。優しい平穏な日常が続きますように。

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    2025年08月15日
  • 正しい女たち

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    ネタバレ

    「偽物のセックス」「幸福な離婚」がよかった。
    「偽物のセックス」は登場人物の誰かが好きということはなく、かと言って全く理解できないこともない、そう考える人もいるよねという程度。ただ女の「正しいセックスが好き」というのが良かった。わかる。正しくないセックスにはそれなりの良さはあるのだけど、正しいセックスの心地よさと開放感がいちばん。不倫モノの背徳感を描く作品は多くあるけど、それに対して正しいセックスの方が良いのだとしっかり説く作品は初めて読んだ。他にあるなら読みたい。
    「幸福な離婚」は期限付きの幸福感が鮮明に伝わってきて、苦しくてしんどくてどうしようかと思った。かけがえのない幸福な生活。一緒に生

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    2025年08月07日
  • あとかた

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    ネタバレ

    自死したある男の周りの人間たちの話。当人目線が出てこない点では桐島部活やめるってよに通ずる部分がある。
    ところどころいわゆる「イタい」「クサい」と表現したくなるような部分があって、薄めで読み流した部分もあったが、基本的には読みやすい文体のためスラスラ読めたし、夢中になって読んだ。
    ほのかに女性がミステリアスで神格化されているきらいがあり、作者のwikiに村上春樹が好きというのを読んで少し納得した。
    それぞれのストーリーをもっと長く読みたいと思った。もっとどろっとした感情の流れを長く読みたかった。
    最初の話、自死した男と関係を持っていた女性の話が一番心に残った。登場人物のセリフの背景や心情を心か

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    2025年08月07日
  • わるい食べもの

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    千早茜さん「わるたべ」シリーズ1作目。
    偏食上等!ここまでスパッと言ってもらえると、なんだか気持ちがいい。
    私自身は好き嫌いがなくて、身体に良いものを…と思っているんだけど、以外にも共感するポイントが多かった。
    例えば、給食の牛乳。ごはん、みそ汁、煮魚…というメニューで、なぜ牛乳が?苦しかったな。
    他には、海外に行った時におもてなしで出てきた卵料理。パカッと開けたら、どの段階かよくわからないヒナが出てきた。恐ろしすぎて、しばらく卵を割るのが怖かったなとか。
    自分の遠い記憶を思い出したりしながら、楽しく読んだ。

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    2025年08月07日
  • 赤い月の香り

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    続編も面白かった!!!
    このシリーズ、ハードカバーで本棚に並べたい…

    様々な依頼人たちのエピソード→主人公の抱える胸のうちがだんだん明らかになる→主人公のトラウマをほどいていく構成は「透明な夜の香り」と一緒かな〜と思って読み進めたけれど、主人公が変わったことにより違う視点からの見方・登場人物のその後や明らかになるエピソードもたくさんで本作もとても楽しんで読めた!

    P.93のハーブのエピソードは私も同じように仕事をしていたので反省した…
    物事を自分の見える側面だけを鵜呑みにせず、きちんと生い立ち等について向き合いたいなと思った…なかなか難しいけれど。
    (知ってることと知らないこと、手間をかけ

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    2025年08月06日
  • 赤い月の香り

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    前作の透明な夜の香りが面白くて続編を読んでみました。

    前の作品に比べて「本なのに香りを感じる!」という感動した体験は少なかったけれど、静かな森の中にいるようなイメージは変わらずにありました。隠れ家のように特別な場所にきた、というような体験がまた出来たのは嬉しかったです。

    主人公の過去にちなんだ題名として「赤い月の香り」になっていますが、主人公のストーリー性は少し薄いような気がして勿体なかった気もします。

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    2025年08月04日
  • 男ともだち

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    私もこういう女性を目指した時もあったし、
    それじゃ幸せになれないってこともわかる。
    でもなんか、そうやって自分を守りたい気持ちにすごく共感しました。

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    2025年08月04日
  • 私の身体を生きる

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    ネタバレ

    面白かった…!
    身体について言語化することは難しいと思いながら、言語化欲求もあって、そこをストレートに表現してくれている言葉は、ポジティブなのかネガティブなのかは分からないが震動を伝えてくるようで、ちびちび読み進めました。
    わかる、わかるよ…となるところもあれば、こんな身体感覚を持つ人もいるんだ〜と知るところもあって、何かしらそれが身体にフィードバックされて、終始不思議。

    島本理生「Better late than never」
    …直後よりも、むしろ二、三日目から、不安定さを伴った執着心はピークを迎えて、その最中には激しい恋をしているようにも感じていたが、その後、十日間かけて緩やかに下降した

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    2025年08月04日
  • 赤い月の香り

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    この作品の現実とはかけ離れたような空気感がすき。
    前作同様に香りと記憶、人と人との関わりが繊細に描かれていると思う。
    主人公が変わることで洋館に関わる人の違った一面が見れたのもよかった。

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    2025年08月03日
  • 正しい女たち

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    自分の正しさを信じてどこまでも突き進む女性たちは、したたかだけれどどこかせつない部分もあって、恐怖さえ感じさせる。

    私立の中等部で出会った女子四人組が登場する「温室の友情」から始まるこの短編集は、実は微妙なつながりのある連作短編だったことに驚きます。

    もうあとには引けない、やめられない、元に戻れない、そんな強い女性たちの生きざまが胸に迫ってきて、映像を見ているような迫力があって、とても面白かったです。

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    2025年08月02日
  • なみまの わるい食べもの

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    わるたべシリーズ第四弾。気のせいか、前三作にくらべてボリュームが減ったような気がしてあっという間に読んでしまった。直木賞受賞と再婚など筆者の人生の大きな転機とそれにともなう変化を如実に感じられた。相変わらず、千早茜の書くたべものはどれもおいしそうで参った。デパ地下とは縁遠い田舎に住んでいるからこそ、たびたび出てくるデパ地下の高級だが高品質な野菜や果物の描写に心惹かれるのであった。

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    2025年07月30日
  • 眠れない夜のために

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    「眠れない夜は、」で始まる10個の短編。ほっこりするお話、共感するお話、苦しいお話など、どれも毛色のちがうお話達。それぞれ眠れない夜の過ごし方があった。とっても繊細な世界観で、短編ながら余韻がすごかった!

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    2025年07月30日
  • なみまの わるい食べもの

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    千早茜さんのエッセイ、4作目だった。
    1作目から読んだ方が良かったやつ。
    直木賞受賞、再婚…と、人生の転機になるような出来事があった時期のエッセイなので面白かったけど、その前から続きで読みたかった。
    私の思っていた千早茜のイメージは繊細な方だったんだけど、食べものに関してはそんなことなかったみたい。
    好きなものを好きに食べる「偏屈食貴族」って、自分に正直な感じがしていいなと思った。

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    2025年07月29日