千早茜のレビュー一覧

  • ひきなみ

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    ネタバレ

    狭い島で蔓延っている女性差別と、あと主人公が社会人になってから受けるパワハラの描写がややキツいので、苦手な方には注意が必要そうな作品ですが、でもそこを読み切れば、とても良いシスターフッド作品です。
    出来ることならその後の彼女たちをもっと見ていたい……という気持ちにさせられました。
    家族とも恋人ともちょっと違う、葉と真以の二人なりの関係性がとても好きです。

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    2025年06月20日
  • 男ともだち

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    みんな屑の極み。
    その感情わっかる。言語化するとまさにそれ。
    複雑な気持ち云々、言葉にするとそれすぎる。

    ハセオ、いいやつだよね。

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    2025年06月20日
  • 正しい女たち

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    短編集を読んで、それぞれの女性が自分なりの「正しさ」を持って行動しているところがよかった。自分の信じる道を選べるのは、とても勇気のいること。

    印象に残ったのは「もうすぐ死ぬとわかっていれば優しくできる」という言葉。終わりが見えたとき、人はようやく相手に優しくなれるのか。結婚の終わりを「死」と捉え、それを静かに見送ろうとするミヤとイツキが潔くて好き。

    ーーー

    もうすぐ死ぬとわかっていれば優しくできる。死は別れだ。そうだとしたら、イツキはこの結婚の死を看取ろうとしているのかもしれない。

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    2025年06月18日
  • あとかた

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    実体のない愛を形に遺そうと互いに傷付け合った__
    ひとつ話を読み終える度、息継ぎをするかのように空気を吸い込みたくなる。人を愛することで、孤独や失望の渦に飲まれる息苦しさがあった。
    連鎖短編集なので、登場人物たちが交錯していくのも面白かった!

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    2025年06月17日
  • 私の身体を生きる

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    様々な作家の性に対する(主に女性)事が書かれている。性といっても色々な主観や体験があって、知らない作家さんの事は調べて知りたくなり、好きな作家さんの事は今まで知らなかった部分を知り深く知れた様な気になった。

    生々しい描写や、親しい人であっても普段はあまり聞かない言わない性の事柄にビックリしたし、何だか安心?した。
    日本では性の話しはあまりオープンじゃないからこそ、この本で色んな人の性の事が知れて嬉しかった。次回作も出たらいいな。

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    2025年06月15日
  • 眠れない夜のために

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    眠れない人たちが出てきた
    見る人によって捉え方も違って見えてくるような作品が多くて楽しかった
    また挿絵がすごく素敵で毎回ついうっとり眺めてしまうほど魅力的な絵が多かった

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    2025年06月14日
  • 西洋菓子店プティ・フール

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    ネタバレ

    ただ甘いだけなら馬鹿でもできる。

    西洋菓子店プティ・フールで働く亜季と、その周りの人の心の成長物語。各ストーリーに出てくる洋菓子はとても美味しそうで、読んでいると甘いものが食べたくなる!そして単行本・文庫本ともに装丁が可愛らしい。

    亜季の作るお菓子は濃厚で挑戦的と表現されている。師匠兼シェフであるお爺さんからは「厳しい」と言われていたけれど、まさに亜季の性格そのもの。

    恋人の裕介に対し、ただ彼は「甘えたかっただけ」と気付かされるシーンはお爺さん流石のナイスアシスト!
    恋人同士、いやそれは夫婦になっても、お互いに甘えられる優しさと懐の余裕を持ちたいと思いました。

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    2025年06月14日
  • 正しい女たち

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    文章がとても読みやすい
    ファーストラブの人みたい(筆者ど忘れ)
    仕事の休憩がてら読み進められる軽さで助かる。
    BGMはずとまよの正しくなれない

    短編集それぞれに思うところがあってまとめ難い
    嫌なところをくっきり書くなあとは終始思ってた

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    2025年06月14日
  • からまる

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    ネタバレ

    7つのショートストーリー
    7話目を読み終わって1話目を軽く読み返しました!

    最初は性や男女の話しとか?思ってたんですけど
    おじいちゃんが出てきてから切なくなってしまってこのジャンルは涙脆くてダメ笑

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    2025年06月14日
  • わるい食べもの

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    食に関するエッセイなんだけど、食を通して千早茜という人物がわりと赤裸々に見えてくるような気がする一冊だった(本当に分かるわけではないからあくまで気がするに留まる)。

    子ども時代からそんなこと考えながら生きてきたの?というエピソード満載で、微笑ましいものより変わった感じ多めだったけど、トットちゃんにかなり共感したという言葉を見て「あぁ、やっぱり変わってるんだな」と腹落ちした。

    たまに私もそれ分かる!っていう持論が登場すると私がその部分は変人(失礼)なのか、広く共感されるものなのかもはや判断がつかない。

    面白いから次も読むと思う。

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    2025年06月11日
  • 犬も食わない(新潮文庫)

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    恋愛小説を読みたい気分だけど、純愛とか感動系じゃないんだよなぁ…ってなった時、積読されたこちらをふと思い出してなんとなーく読み始めた。
    ぴったりだった(笑)
    特別夢中になる場面があるわけでもないのに、最後までしっかり読めて、誰もがどこかで共感できる所があるような。
    たぶん、すでに長く付き合ってる人が居るとか、同棲中だとか、あと夫婦とかね、そういう人達に響くと思うなぁ。

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    2025年06月09日
  • 私の身体を生きる

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    性被害に遭ってる人の多さに驚いた。
    それ含め、53年共に過ごしてきた自分の体について書きたくなった。
    いい本に出会ったなー。

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    2025年06月08日
  • 眠れない夜のために

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    ぼんやり読むのにちょうどいい(良い意味で)
    呼吸するみたいに読めちゃう。
    千早さんの心地良い時間と空間を楽しめました。

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    2025年06月07日
  • 男ともだち

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    これはなかなか感想書くのも難しい感じ。
    関係性って本当にそれぞれだから、世間一般で名前がつけられたものだけが全てじゃない。この作品の登場人物は倫理観に欠けているけどどこか魅力的にみえる人たちばかり。

    お互い納得のうえ成り立ってる関係ならいいと思うけど人から叩かれるのは承知のうえで自己責任で。
    そして異性の友達は成立するか否か問題。

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    2025年06月04日
  • 私の身体を生きる

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    この本を読むとだいたいの女性はなんらかの性被害に合ってる、幼い頃から大人になるまでの期間で。
    男性も性被害にあうこともあると思うけど、女性の比ではないだろう。
    そういう危険にさらされながら生きるってどういことだろう。
    そういう話しばかりじゃないけど「私の身体を生きる」というテーマで書くとなったらそこは避けられないことなんだろう。
    特に西加奈子、柴崎友香、金原ひとみ、朝吹真理子、藤野可織、藤原麻里菜のは身につまされた。
    千早茜の「私は小さくない」は共感。(そこまで激しく大きく強くなりたいとは思わなかったけど)
    鈴木涼美の「汚してみたくて仕方なかった」はぶっとんでた。すごいアカデミックな環境だから

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    2025年06月03日
  • 眠れない夜のために

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    大好きな短編集。千早茜さんのお話は本当に私の心を読んでるんじゃないかと思わせるお話が多く、私自身の本かと思わせる作品ばかりでした。
    イラストもとても細かく表現してあり、とても読みやすいです。
    個人的に「水のいきもの」が好きでした。
    是非ちょっとした時間に読みたい時に。

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    2025年06月03日
  • あとかた

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    なんだろう、言葉にできないなにかが心に残ってる。
    生きることってなんとなくつらい、でも少し希望を感じられるというか。それでも人生は続いていくんだな、と。

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    2025年05月30日
  • グリフィスの傷

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    じんじんと重くしみ込んでくるような痛みの傷をめぐる短編集。傷を抱えて生きていく、なんて言うのは簡単だけど、悲しみ、怒り、憎しみ、愛おしさなど、傷に伴う感情によっては胸を抉られるような向き合い方を選ぶ場合もある。なかなかしんどい気持ちになる一冊だった…

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    2025年05月29日
  • 西洋菓子店プティ・フール

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    千早茜さん、なかなか読む機会がなく、積読されていた中の一冊。
    洋食や洋菓子店を舞台にした作品を最近読んでいたので、世界観は楽しませてもらいました。
    千早さんはドロドロしているイメージがあったのですか、意外にもスラスラと、共感できる登場人物もいて読みやすかったです。

    でもでも6編の短編がさまざまな登場人物の視点になり、あの時、相手はこう思っていたんかい!
    みたいな描き方は面白い!その分、主人公亜樹やその恋人祐介への感情移入が前半少なく淡々と進みます。

    青山美智子さんのさすが!っていう連作短編技に近藤史恵さんの料理愛と、微妙な人間関係の描写でモヤモヤするのを掛け合わせた読後感。
    それでも、シェ

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    2025年05月28日
  • 眠れない夜のために

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    「眠れない夜」の短いお話が詰まった一冊。静かな空気感のお話ばかりで、眠れない夜に1話ずつ読みたい。
    挿絵がすごく素敵だった。
    水のいきもの、寝息の2話が特によかった。

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    2025年05月27日