千早茜のレビュー一覧

  • さんかく
    この人のお話しは、静かに淡々と
    でもしっかりと進んでいくなぁと思った。
    独特の雰囲気。

    人はぬるい環境からはなかなか抜け出せない。
    しっかり寂しさは感じるけれど
    引き止める程の情熱もない。

    すごく分かる。
    悲しいけど、寂しいけど
    そんな関係があるのも本当だ。

    ずるいなぁ。
  • 魚神
    不思議でおとぎ話のような世界。
    細かい描写で想像しやすい。じっとり暗く明るい未来はなくて…でも先が気になる。
    残酷で美しいお話しでした。
  • クローゼット(新潮文庫)
    久しぶりに、心にじわっと沁みる本を読んだ。
    千早茜さんの作品、他のものも読んでみたい。
    晶がどうしても、高畑充希ちゃんで想像してしまう。

    以下、好きな箇所。
    「わたしはまだ生きます。大好きな仕事もあります。でも、まわりに気を遣われているうちは人生に勝っていない。過去にとらわれている。わたし、ちゃん...続きを読む
  • しつこく わるい食べもの
    「歯がでる」がめちゃくちゃ好きでニヤニヤしながら読んだ。わたしも歯で開けるから……。千早さんのエッセイは日常に溶け込んで心をふるっとさせてくれる。いつ読んでもだいすき
  • 正しい女たち
    この小説に出てくる女たちの正しさは、多かれ少なかれわたしも持っているし、身に覚えもあり、それ故に怖くもあり、とても面白かった!

    同じ塊だったと思っていたのに、いつの間にか別の塊になっていること、あるよね、、、


    「描かれた若さ」だけ他の話と浮いてる感じだったけど、それがまたゾクっと痛快だった!
    ...続きを読む
  • 神様の暇つぶし
    読み進めていく中で全然止まらなかった。真っ黒の文字が心に彩りを与えてくれるかのように、色々な感情が出てきた。
    少し通ずるものを感じたし、ちゃんと小説読んだの久しぶりだから心に沁みた。
    藤子から見る全さんの体つきの細かな説明がよく目立ち、初めから心が惹かれてるのかなと感じさせられた。
    心情、風景、食べ...続きを読む
  • こりずに わるい食べもの
    一緒にいる人と食べるペースを合わせるという気を使うことも忘れて一気に食べてしまうほど美味しい感覚素敵。著者がこだわりをもってお家時間を楽しむ様子だけでなく人と違う食の感覚もたのしむ余裕がいい。
  • からまる
    それぞれの目線?からの物語が描かれていて
    最終的になるほど〜と繋がる感じが面白いなと感じました。
    それぞれの章が簡潔で読んでいて飽きずに読み終えれました!
  • 犬も食わない(新潮文庫)
    クリープハイプが好きなので読みました。
    尾崎世界観らしい。なんとなく『オレンジ』のPVを観てるような作品でした。

    同じ場面が別の視点で描かれる作品は基本的に好き。

    読んでなんとなく虚しくなりました。けど悪くはない。
  • 犬も食わない(新潮文庫)
    共作小説というものを初めて読んだかもしれない、が、違和感なく入り込め、とても面白い。この汚さ、不毛な喧嘩こそがお互いを絡め取ってずるずる続いていく感じ、これが恋愛だよね、と。変人で嫌悪すら抱きかねない男の絶妙な描き方をする尾崎世界観もすごいし、それに対峙しつつ己の中の女としての葛藤や苦悶を妙にシュー...続きを読む
  • 魚神
    全体的に物静かで綺麗なお話でした。千早茜さんの作品はセンスがいいというか、言葉選びとか雰囲気が垢抜けていてかつ色っぽくて好きです。
    一気に読ませるような勢いはないのですが、徐々に不思議な世界観に引き込まれていきました。

    映像作品になったらぜひ見てみたいです。
    蜷川実花さんが監督されたさくらんがイメ...続きを読む
  • 本をめぐる物語 小説よ、永遠に
    本好きにはたまらない、本好きのための本!

    本の中で本を読んでる人たちの話。

    最後の新刊小説が撲滅されるやつとか、、、読んでて、
    いやだ!いやだ!いやだ!そんなのは嫌だ!

    昔の小説も全て読破したいと、野望があるけど、それでも、、、新刊小説が出ないなんて!!!!
    なんか、悔しくて涙がでそうでした、...続きを読む
  • ひきなみ
    葉と真以、二人の気持ちの描写が丁寧で、身につまされる思いがした。閉鎖的な場所から逃げられない気持ち、男尊女卑の世界への疑問や怒り、読んでいて苦しくなった。けれど、その苦しさの中で、お互いの存在が救いになっていたのだと思う。真以がとても魅力的だった。
  • こりずに わるい食べもの
    このシリーズやっぱり良いな。今回も楽しかった。食に纏わる千早さんの考えが特に好ましい。
    (たまに頑固すぎやしまいか…と思うこともあるが笑)

    甘いもの好きだったら生クリームも好きでしょ?等の決めつけは、食の世界だけでなく、いろんな世界で横行している。デニムを持っていない人だっているし、コーヒーが嫌い...続きを読む
  • クローゼット(新潮文庫)
     「レースを見つめていると、一面に霜柱がたった寒い冬の朝を思いだす。庭に咲きほこる花々が時を止め、世界の欠片が白く凍りついたよう。」
     「透明な夜の香り」の一香が一人称の文章を読んだときも感じたけれど、欲望という言葉が不似合いで、繊細でささやかな主人公を通して見る世界は、どうしてこんなに美しいのかと...続きを読む
  • しつこく わるい食べもの
    前作同様気軽に楽しく読める ここは同感だなとかここはさっぱり理解できない感覚だなとか 

    ご飯の保温が嫌いはわかる ずっと保温状態でというのが信じられない 食べものほど許せるラインが個人で違う上に厳しいものはないな
  • わるい食べもの
    エッセイ。
    著者はとにかくよく食べる。しかも1日の大半、食べて過ごしている。羨ましき生活だ。ただ、暴食をする日がたまにあるとのことで、その日は気持ちが悪くなるまでパンを食べたりしており、健康にはよろしくないと思う。
    しゃらくせえ!という著者の声が聞こえる気がする。誰に何と言われようとも好きなものを食...続きを読む
  • 偏愛小説集 あなたを奪うの。
    【2023年95冊目】
    男と女の欲望をぶつけあった5つの短編集。求め、求められていることが、なんとなく感じられるのが人間の不思議なところで、「あっ」と思った瞬間に恋に落ちていたりする。それがいつも正解ではないのが難しいところではありますが。

    それぞれの作家さんが匂い立つような、けれどどろどろとはし...続きを読む
  • ガーデン
    掴みどころのない羽野という男を形作ったのは、幼い頃の発展途上国での異文化体験だ。すべてのことがままならず、穏やかな暮らしがいつ破壊されるかわからない心許ない数年間の生活で気、彼は人に、自分の人生に、期待するということをやめてしまっている。そんな彼に何を見て、理紗子さん、緋奈、タナハシは近寄ってくるの...続きを読む
  • 桜の首飾り
    桜のように切なくて淡いお話だと思いました。また桜の咲く季節になったら読み返したいな。より桜が好きになれます。