宮下奈都の作品一覧
「宮下奈都」の「よろこびの歌 新装版」「とりあえずウミガメのスープを仕込もう。」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「宮下奈都」の「よろこびの歌 新装版」「とりあえずウミガメのスープを仕込もう。」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
調律師が出てくる本、3冊目。
冒頭からうっすら目に涙の膜が張り、乾かないまま読み終える、私にとってはそんな本。
主人公の外村くんは北海道の山育ち。彼のなかには山があり、北の森の景色と音と光がある。春先に木の芽が潤ってひかる。カササギやエゾシカもいる。
ピアノも音楽も知らないまっさらな彼が、高校生になって「調律」に出会い、こつこつ、こつこつ、努力と気づきを重ねていく。先輩、顧客たち。道標となる原民喜の言葉。
限りなく地味な題材のお仕事小説でありながら、探し求める音色や音楽を描く言葉は詩的なくらいに美しい。
久し振りに読み返して気づいたこと。
作中には、具体的な曲名がほとんど出てこない。これ
Posted by ブクログ
ずっと積読してて期待値が低かったからか思いの外良かったのではないか…少ないページ数なのに物語の年月と同じ10年分の厚みがある気がする。30になったばかりの私には、「まさにこれ最近思ってたこと!」で、あと5年、10年たったらこんなことで悩んでたねって懐かしむ時が来るのかな。
主人公の梨々子が東京に居た時と田舎に移ってから、だんだんはっきりしていた輪郭がぼやけていき、考えが曖昧で加齢とともにきゅっとしていた身体も曖昧になっていくような、なんとか綺麗でいようと頑張るんだけど、頑張れば頑張るほど自分のことしか考えれてなくて、家族との関係も曖昧になっていく。
人生に意味なんてなくて、ただひたすらに生
Posted by ブクログ
『よろこびの歌』の続編。
あれから3年、二十歳になった主人公たち。
それぞれ皆、自分で選んだ進路で日々頑張っている。
しかし、本当に自分が「やりたい」と思っていることは何なのか、私の「やりたい」の根源は何なのか。
夢に向かって努力しているはずが、いつしか迷いの中に突入し、自分の気持ちにさえ疑いを向ける。
そんな不安定な時期に、人との出会いが、その人の生き様が、そして音楽が………
彼女たちの本当の気持ちを揺さぶり、光を当てる。
真の自分の気持ちに目覚めた時の突破力は清々しい。
最終章は著者の手を離れ、主人公たちが想いを爆発させ、勝手に突き進んでいったのではないか。
自分が生きる「意味」を、自