誰かが足りない

誰かが足りない

小説・文芸
473円 (税込)

2pt

予約を取ることも難しい、評判のレストラン『ハライ』。10月31日午後6時に、たまたま店にいた客たちの、それぞれの物語。認知症の症状が出始めた老婦人、ビデオを撮っていないと部屋の外に出られない青年など、6人の人生と後悔や現状の悩みを描く。「ハライに行って、美味しいものを食べる」ことをひとつのきっかけにして、前に進もうとする気持ちを、それぞれ丹念にすくいとっていく。

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  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    :
    双葉社
  • 掲載誌・レーベル
    :
    双葉文庫
  • タイトル
    :
    誰かが足りない
  • タイトルID
    :
    376398
  • 電子版発売日
    :
    2016年05月17日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    1MB

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誰かが足りない のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    難しい言葉もなく、すごく読み易かった。
    そこで終わり?!っていう短編が多いと思ってたんだけど、この小説はきちんとまとまっているというか、腑に落ちる終わり方っていうか、一つ読み終わる度に心の中にじわ〜っとあたたかい感情が広がるような素敵な物語だった。
    どこかの小説にも、「後悔や自己嫌悪は前進ではないが後退でもない」って書いてあった。失敗しても笑えばまた戻れる、ただの失敗は病じゃなく、絶望さえしなきゃいいんだってことを頭の片隅に置きながら過ごしていきたい。
    面白かった。

    0
    2026年06月18日

    Posted by ブクログ

    カバー写真と題名から、勝手にサスペンス?と思っていたら全然ちがいました。最初の2話は少し暗い話でしたが、あとの話は先が明るいように感じました。短編になっているので読みやすく、1軒のレストランでつながるというアイデアもなんだかいいなと思いました。

    0
    2024年05月04日

    Posted by ブクログ

    最近宮下さんの作品読みすぎでは?ってくらい読んでるけど、基本全部好き。こちらもよかった。
    他の方の評価・コメントを見ると、意外と高くないことに驚いたけど、好みは人それぞれなんだと改めて感じた。

    前情報無しだったから、タイトルと表紙のちょっと暗いところから、ホラー要素でもある?と思ってた。そんなことないです。むしろ心温まる。タイトルはともかく、表紙は明るくしても良かったのでは、、、

    どこかの国の言葉で晴れという意味のある店名「ハライ」に訪れようとする人々の短編集。
    予約が取りにくくて、いつもいいにおいのする町のレストランに行くときって、どんなときだろう。そういうちょっと特別なお店って、素敵だよなぁ。
    登場人物はみんな何かしら問題を抱えてる。それが深刻かどうかは人の感じ方次第だけど、最後には明るい光が見える。
    作品には描かれていないけど、ハライでおいしいものを食べたら、元気が出て、また前を向けるんだろうな。

    0
    2023年09月27日

    Posted by ブクログ

    さまざまな問題を抱えている人の心情を、丁寧に掬い取るように描かれている短編集。その問題を「誰かが足りない」という感覚にまとめ、作品としての統一感を出している。決して問題が解決するわけではないのだけど、それに対する救いのようなものとして登場するレストラン「ハライ」。そのレストランに行って、人は何が変わるのだろう。そこで過ごした時間を糧に、そこから先の人生を過ごしていくのだろうか。もしそんなレストランがあったら、何ヶ月先でも予約して行ってみたい。そしてそこで思うのだろう。「誰かが足りない」、と。

    0
    2022年08月14日

    Posted by ブクログ

    分かりやすい、優しい物語だった。うっすらとした寂しさが絵になったような日々の中に、訪れた「ハライ」というレストランでの幸せな時間が、しみじみとしみる。
    読む本の中にはむずかしい漢字ばかりの時がある。鋭く心の中をかき回してあとはわずかに理解の外にあるような疑問符を残す。考え続けて著者の深遠な思いに気が付いたり、迷路に迷い込んだりする。
    そんな何かを求める読書もたまにはいい。生きている実感がある。それでもこうした暖かい日々を優しい言葉でつづってくれる小説に、癒されたいときもある。

    文字好きが選ぶ文章は、生きていく指針だったり喜びだったりするが、生活の中で、そんな文字好きだけでなく、いろいろな手段で喜びを感じて生きている人に感動する。アスリートは身体を使って、書家は墨と筆で、料理人は食材で人を慰め喜ばす。幸せの輪に包み込まれるなら何だっていい。読書家の世界にだけにとどまらない、自分に合った生き方がある。

    「ハライ」というレストランの評判がいい。行ってみたいけれどまだ行ってない人たちが、幸せな時間を過す事になる。6組の人たちが「ハライ」に行くことになった出来事が、そのちょっとした心の旅が暖かく書かれている。

    何げない生活が描かれてはいるが、中でも
    「予約 4」
    ビデオ越しでないと生活できなくなった僕。何をするにも右手に重いビデオカメラを持っている。
    三年前に母が何気ない微笑みを浮かべてもうすぐ死ぬのだといった。そして死んでしまった。その笑顔を憎み人が信じられなくなって部屋に閉じこもった、結婚する姉や妹のことを思うとそれではいけないと気が付いてはいた。姉の婚約式の時ビデオ係をかって出てみた。それは勇気がいったが何とか写すことができた。それからはビデオカメラ越しなら何か変化が起きるのがみつかるのではないかと探し続けている。
    妹の友人が転がり込んできた。学校にも行かず昼間もひっそりと過ごしているだけ。静かな彼女に僕はいらいらしたが、次第に彼女の存在にもなれていき、彼女がこもっているわけを知った。彼女は言う「ビデオは過去じゃないですか」
    妹は僕にも友人にも何も聞かなかった、彼女と二人でおにぎりを食べた。窓を開けて季節の風を感じた。
    「ねぇ ハライに三人で行かない?」と妹が言った。


    かいつまんだけれどこんな話が6編、レストランに行くだけのことに勇気がいったり、日常のこだわりを解決したり、孤独を乗り越えたり、ささやかな気持ちの切り替えで、足りない誰かや何かを見つけて席を埋めるいい話

    0
    2026年02月10日

    Posted by ブクログ

    とあるレストランに纏わるお客さん達の連作短編集

    以下、公式のあらすじ
    ----------------------
    予約を取ることも難しい、評判のレストラン『ハライ』。
    10月31日午後6時に、たまたま店にいた客たちの、それぞれの物語。
    認知症の症状が出始めた老婦人、
    ビデオを撮っていないと部屋の外に出られない青年、
    人の失敗の匂いを感じてしまう女性など、6人の人生と後悔や現状の悩みを描く。
    「ハライに行って、美味しいものを食べる」ことをひとつのきっかけにして、
    前に進もうとする気持ちを、それぞれ丹念にすくいとっていく。
    ----------------------

    様々な人達が、レストラン「ハライ」に予約を入れるまでのあれこれ
    6組のお客さんの物語

    就職に失敗し、流されるように生きている青年
    良い方に導こうとしてくれた彼女との思い出

    認知症と、それを踏まえた家族の接し方に不満のあるおばあちゃん
    亡き夫へのつまらない嫉妬から、遂に行く機会のなかったレストランへの羨望

    仕事が忙しくなり、人間関係のストレスも溜まっているOL
    昔から不器用なやり方で助けてくれていた幼馴染との友情

    母が亡くなって以来引きこもり、ビデオカメラのレンズを通してしか人と接する事のできない青年
    その妹の高校生ががたまに家に連れてきた、いじめられている同級生
    三人の不思議な距離感

    レストランビュッフェでオムレツ担当の青年
    オムレツ好きと見て取れるのに、特別に作ったオムレツを「出来損ない」と支えしてきた女性
    そんな女性から昼寝のため、日中に部屋を貸してほしいと頼まれる

    「失敗の匂い」を嗅ぎ分けてしまう女性
    昔、叔父の失敗を予感していながら救えなかったという罪悪感
    そんな女性と運命の出会いのように導かれた男性


    それぞれの話には、何らかの喪失がある
    配偶者、親、恋人のように人だったり
    そんな思い出だったり

    最終的にハライで食事をするシーンでは、どのテーブルも「誰かが足りない」


    「いない人」、「思い出」が共通のキーワードだろうか
    そして、その喪失や、過去の苦い経験を慰め、分かち合う相手もいない
    そんな状態から、レストラン ハライに予約を入れるに至るまでの事態の好転が描かれる

    結局、ハライに「いない人」が絶対に現れない組もあれば、現れる余地がある組もあれば
    でも、どの組も美味しそうな料理を前に、とても幸せそうに思える


    新たな一歩を踏み出すための物語
    流石は宮下奈都さんだと思う

    0
    2025年02月10日

    Posted by ブクログ

    久しぶりの宮下奈都さんの作品。
    レストランを舞台に6組それぞれのお客さんの物語。
    レストランでのお話かと思いましたが、レストランに来る事になった経緯までが中心となっています。
    それぞれの物語は派手さは無いのですが、生きるってそうなのかもと思わされます。解決してスッキリするお話ではありませんが、帯に書いてある、「足りないことを哀しまないで、足りないことで充たされてみる。」そういう事か、と。
    どう思い考えるかは読者次第と言われているような感じがしました。

    0
    2024年10月26日

    Posted by ブクログ

    おいしいと評判のレストラン「ハライ」。
    6組の客が前を向いて一歩踏み出そうと決心し同じ時に「ハライ」を予約する。

    認知症に対する葛藤。
    人の失敗の匂いをかぎとってしまう重たい心情。
    経験したことがあるかのように心の動きを見事に描いている。

    0
    2024年09月15日

    Posted by ブクログ

    「予約6」にあった言葉
    「失敗したら笑えばいい」
    失敗した人は落ちこぼれの烙印を押される傾向がある日本社会に生きている人に勇気と希望をくれる言葉。

    0
    2024年08月29日

    Posted by ブクログ

    ハライという人気レストランを予約するまでの経緯を書く短編集。
    ハライの描写は控えめなのが、想像を掻き立てて良い。様々な事情を抱えた人々がハライに行こう、と思えることが一歩を踏み出せたということなのだろう。繊細な文章もすき。

    0
    2024年06月25日

誰かが足りない の詳細情報

  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    :
    双葉社
  • 掲載誌・レーベル
    :
    双葉文庫
  • タイトル
    :
    誰かが足りない
  • タイトルID
    :
    376398
  • 電子版発売日
    :
    2016年05月17日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    1MB

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