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忘れても忘れても、ふたりの世界は失われない。
映画化決定(主演・太賀、衛藤美彩)、本屋大賞受賞作家の瑞々しいデビュー作。
行助は美味しいたいやき屋を一人で経営するこよみと出会い、親しくなる。
ある朝、こよみは交通事故の巻き添えとなり、三ヵ月後、意識を取り戻すと新しい記憶を留めておけなくなっていた。
忘れても忘れても、二人の世界は少しずつ重なりゆく。
文學界新人賞佳作に選ばれた瑞々しデビュー作。
*文庫版には「日をつなぐ」(角川文庫『コイノカオリ』収録)も併録しました。
解説・辻原登
※この電子書籍は2016年12月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
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Posted by ブクログ
宮下奈都さんは、2012年ごろにある程度まとめて読んだ。「田舎の紳士服店のモデルの妻」や「誰かが足りない」、「窓の向こうのガーシュウィン」。その後、「羊と鋼の森」で著名となるがそれは読めてない。
2014年以降、ある理由から本が読めていない。読みたいとは思う。開きもする。文字が頭を滑る。文字が意味を持たず、ただ並んでいるとしか認識できない。
なので、積読だけが溜まり、今では(おそらく)400冊はあるだろう。電子書籍も入れればもっと。
この作品は、映画を先に観た。原作があると知らず、エンドロールで「宮下奈都/静かな雨」となっているのを見つけ読んでみよう、と思っていた。
それから数年、今日。ふと「今なら読めるかも」と思いたち、手に取った。思いの外、薄い。ページをめくる。文字を追う。意味を持って頭に届く。読める。
久しぶりの感覚だった。
内容は過去に読んだものと同様に心象の紡ぎ方が丁寧で印象的だった。心のあり方をないがしろにしない。それが、今の私にちょうどいい。
ここから色んな本を読もう。そう思えるいいきっかけになった。
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