宮下奈都の作品一覧
「宮下奈都」の「とりあえずウミガメのスープを仕込もう。」「羊と鋼の森」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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Posted by ブクログ
心を打たれる美しい文章と世界観でした。
ピアノの調律師をテーマにしているだけあって、音の表現はもちろん、森の景色や冬の空気感、季節の移ろいの描き方がとても繊細で美しい。
タイトルの「羊と鋼の森」はピアノを構成する大切なパーツなのだということをこの本で初めて知りました。
特に印象的だったのは、無欲だった主人公の高校生が1つの音に出会って人生が変わる瞬間。
自分もその場にいるかのような高揚感があり、一気に物語へ引き込まれました。私自身とても音楽が好きななので余計に刺さったのかもしれないけれど…
少年漫画のような華やかな成長劇ではないけれど、悩みながらも真っ直ぐコツコツと努力を重ねる主人公の真面目さや静かな熱さがとても好きで、その姿勢にすごくリアリティがあり、読み終わりは晴れやかな気持ちになれます。
主人公を囲む個性豊かな先輩たちも魅力的な人ばかりで、特に秋野さんの最後の一言にはぐっときてしまいました。
自分の目指す道に向かってコツコツと努力を重ねる大切さを教えてくれる、大好きな一冊。忘れた頃にまたゆっくり読み返したいです。
Posted by ブクログ
高校卒業後のクラスメートたちはそれぞれ
自分の心に素直で
人生を真剣に生きている
恋に破れる人もいれば
情熱をどう燃やしたらよいのか
わからない人も。
私は
夢に届かなくて どんなに落ち込んだとしても
何度も立ち上がり突き進み続ける
希望の塊のような原千夏さんが好きだ。
彼女の親友である 御木元玲は
「歌で一番でなくてはいけない」
でもどうしたらよいのかわからない
ある程度歌えていても
自分の感情と情熱で歌うことができない。
夢も希望も、前向きなだけのものではない。
それがあるから苦しい。
でもそれなしではやっていけないと
もがき続けている。
ある日 原千夏の誘いによって原千夏とともに
舞台で歌うことになる。
御木元玲は「歌いたくてしょうがない」
そう思える場所に出会うことになる。
そこで御木元玲は
「一番のひとには見えない景色を」見た。
聴いてくれる人がいて
歌うことのよろこびを感じる場所を。
「私はただ、今、歌いたい、ここで 」
心のモーターが回り続ける。
彼女はその熱い情熱を燃やし続けながら
歌い続けていくだろう。
情熱の迸る 彼女にしか歌えない
「終わらない歌」を。