彼女は頭が悪いから

彼女は頭が悪いから

950円 (税込)

4pt

2019年に上野千鶴子さんの東大入学祝辞や様々な媒体で取り上げられた話題作が文庫で登場!

私は東大生の将来をダメにした勘違い女なの?
深夜のマンションで起こった東大生5人による強制わいせつ事件。非難されたのはなぜか被害者の女子大生だった。
現実に起こった事件に着想を得た衝撃の「非さわやか100%青春小説」!

横浜の3人きょうだいの長女として育ち、県立高校を経て中堅の女子大学に入った美咲と、渋谷区広尾の国家公務員宿舎で育ち東大に入ったつばさ。
偶然に出会って恋に落ちた2人だったが、別の女の子へと気持ち が移ってしまったつばさは、大学のサークル「星座研究会」(いわゆるヤリサー)の飲み会に美咲を呼ぶ。
そして酒を飲ませ、仲間と一緒に美咲を辱める。美咲が部屋から逃げ110番通報したことで事件は明るみに出ることに。
しかし、事件のニュースを知った人たちが、SNSで美咲を「東大生狙いの勘違い女」扱いする。

柴田錬三郎賞選考委員絶賛!
無知な若者を生み出した社会構造と、優越、業といった人間の醜さが、本作には鮮烈に描いてある。――伊集院静
どちらか一方を悪者に仕立て、もう一方を被害者に仕立てがちだが、本作はそんな単純な構図では描かれていない。―逢坂剛
女たちの憂鬱と絶望を、優れたフィクションで明確に表した才能と心意気は称賛されるべきである。――桐野夏生
テーマ性とメッセージ性の際立つ作品、批判をおそれず書かれた力作だ。――篠田節子
平成における最も重要な本の一冊だと私は考える。――林真理子

※この電子書籍は2018年7月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。

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彼女は頭が悪いから のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    歪んだ自尊心と残酷な後知恵バイアス

    有名大と女子大の学生が集まるインカレサークルや医学部体育会の女子マネージャーの存在をネタにしたり、有名人の不同意わいせつスキャンダルに対してああだこうだと憶測を語ったり、「男子校のノリ」を面白おかしくやってみたり……
    物語の展開、あるいは実際の事件のあらましにつ

    0
    2025年10月07日

    Posted by ブクログ

    濃厚。濃厚。なんとなしで読み始めたら止まらなかった。
    本筋とはそこまで関係ないけどバタバタとした家はトラブルもバタバタ過ぎていき良い家だという表現がなるほどなと感心しました。

    0
    2025年10月05日

    Posted by ブクログ

    最初から最後まで読みやすかった。
    東大生という学歴だけで女を下に見てバカにして、女の方も東大生というだけで明らかに態度が変わってしまう。嫌な世の中だなと思った。
    親も子もやはり同じだなと。学歴だけが全てではないと、真っ当に生きようと思った一冊でした。

    主人公の美咲は純粋につばさに恋をしていたし、だ

    0
    2025年09月21日

    Posted by ブクログ

    ぅぅうう

    読後の私は唸った。唸るしかない。そんな本だし、是非ともたくさんの人に読んで欲しいと思った。
    環境で人格形成は行われていく恐ろしさを改めて考えさせられた。

    0
    2025年09月14日

    Posted by ブクログ

    事件をヒントに、展開させた小説のうまさにに熱くなりました
    格差=学歴、出自 差別=無知(「つるつるの心」というフレーズが印象的でした)
    自分がされているのか、しているのか、と思いました
    巻末、各作家(伊集院静、逢坂剛、桐野夏生、篠田節子、林真理子)の
    「柴田錬三郎賞」選評もいいですね

    0
    2025年08月28日

    Posted by ブクログ

    普通にめちゃくちゃ読み物として面白かった。
    誰しもが読むべき作品の一つだと思う。高学歴はもちろんいわゆる高学歴ではない人たちも。男女差、学歴差に関わる凄まじいほどのアイロニーが入っている。事件中と後の描写は作者の怒りすら感じる。
    露骨な登場人物の思考が事細かに書かれているが、極端だと言い切れない現実

    0
    2025年08月09日

    Posted by ブクログ

    つばさと美咲が出会ってから事件が起こるまで、そして収束までの物語である。つばさは東大生でありそれにものすごく自信を持っている。なんなら他の学生は自分より下だと決めつけ見下している。一方みさきはごく平凡な家庭にうまれ、幸せに育った普通の女の子だった。つばさは彼女だったみさきでさえ見下し、飲み会に呼び出

    0
    2025年11月18日

    Posted by ブクログ

    美咲がかわいらしくて、健気で、なのに地獄に向かってページを捲らないといけないのが辛かった
    愛されて育ったかわいいかわいい女の子。なんでこんな目に遭わなきゃいけないんだよ
    自衛するスキルは無かったのかもしれないけど、だから何されてもいいとはならん
    許せないなあ、犯人たちが今ものうのうと生きてることが。

    0
    2025年11月17日

    Posted by ブクログ

    加害者も家族も、
    「自分たちが何をしたのか」
    「何がそんなに悪いのか」
    を最後まで本気で理解していないのが
    一番怖かった。
    暴力って、殴ることだけじゃなくて、
    “当たり前”とか“愛情”の名のもとに
    正当化されてしまうこともあるんだと、
    じわじわ突きつけられる小説だった。

    0
    2025年11月16日

    Posted by ブクログ

    「東大」これだけで何でも許されると思う彼らの気持ちが私には分からない。でも本当に心の底からそう思ってることだけは分かった。高学歴のみんながそう思っている訳では無いの理解できるが、確かに自分の学歴だけで相手を見下し、自分たちには価値があるが他人には価値がないと決めつける人は一定いると言っていい。騙され

    0
    2025年10月22日

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