あらすじ
2019年に上野千鶴子さんの東大入学祝辞や様々な媒体で取り上げられた話題作が文庫で登場!
私は東大生の将来をダメにした勘違い女なの?
深夜のマンションで起こった東大生5人による強制わいせつ事件。非難されたのはなぜか被害者の女子大生だった。
現実に起こった事件に着想を得た衝撃の「非さわやか100%青春小説」!
横浜の3人きょうだいの長女として育ち、県立高校を経て中堅の女子大学に入った美咲と、渋谷区広尾の国家公務員宿舎で育ち東大に入ったつばさ。
偶然に出会って恋に落ちた2人だったが、別の女の子へと気持ち が移ってしまったつばさは、大学のサークル「星座研究会」(いわゆるヤリサー)の飲み会に美咲を呼ぶ。
そして酒を飲ませ、仲間と一緒に美咲を辱める。美咲が部屋から逃げ110番通報したことで事件は明るみに出ることに。
しかし、事件のニュースを知った人たちが、SNSで美咲を「東大生狙いの勘違い女」扱いする。
柴田錬三郎賞選考委員絶賛!
無知な若者を生み出した社会構造と、優越、業といった人間の醜さが、本作には鮮烈に描いてある。――伊集院静
どちらか一方を悪者に仕立て、もう一方を被害者に仕立てがちだが、本作はそんな単純な構図では描かれていない。―逢坂剛
女たちの憂鬱と絶望を、優れたフィクションで明確に表した才能と心意気は称賛されるべきである。――桐野夏生
テーマ性とメッセージ性の際立つ作品、批判をおそれず書かれた力作だ。――篠田節子
平成における最も重要な本の一冊だと私は考える。――林真理子
※この電子書籍は2018年7月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
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Posted by ブクログ
すごい興味深い作品だった。
作品の中の、つばさをはじめとする東大生が自分たちを1番として東大以外の学生は嗤ってもいいと、心の底から思ってることを、私は彼らは自分たちの持っている立場に驕りすぎだと考えていた。
しかし、私たちも日常生活で状況は違えど彼らと同じような気持ちになったことはないだろうか?。
仕事ができる人はできない人を侮蔑の対象にするし、それを悪いとは思わない。
運動ができる人はできない人を、顔が整っている人は顔が整っていない人を。
誰もがきっと自分の秀でた部分を免罪符に、人に対して上記のようなことを思ったり、実際に行動や言動に表したりした人もいるはずだ。
逆に誰もが美咲同様に、自分より秀でた部分を持つ人を手放しに尊敬(尊敬というよりも自ら服従しているに近い)し、自分を比較対象にしたうえで「どうせ自分なんか」と卑屈になったりもする。
我々は誰もが作品内での、つばさ達や、美咲になりうる。
彼ら彼女らのように我々がならないためには、どの立場にいる者も両方の気持ちを考えながら生きていく必要がある。
あるいはそれができなければ、今後もこのような事件は起きていくと考えられる。
Posted by ブクログ
実際の事件を元にしただけに、非常に読み進めるのが苦しい物語だった。事件当時は自分も大学生で、犯人・被害者とは同年代だったので、非常に衝撃を受けたことは、今でもよく覚えている。
物語において、東大生5人は「ぴかぴかのハートの持ち主」が故に最初から最後まで、自分が間違っていたとは理解しなかった点が、非常にグロテスク。自分たちは正しく、尊重され、求められるべき存在だと信じてやまない。この思考が故に、格下(特に女性)には果たして同じ人間とは思っていない態度を取る一方で、自分より格上と思われる存在には強い態度を取れないのである。(物語中だと、理Ⅰのつばさが、理Ⅲの友人を頼った兄に驚くシーンがそれだと感じた)
結末では退学処分となったが、きっと彼らは、東大の称号を剥奪されても、一生「元東大生」に縋りながら、自分が正道であると信じて生きていくのだろう。その分被害者の女性のことを思うと、やりきれない思いでいっぱいである。どうか、どこか何かの形で幸せを掴んで欲しいと願ってやまない。
Posted by ブクログ
わー、すごい作品を読んでしまった。
題材になった事件は恥ずかしながら知らなかったので、純粋にフィクションとして読んだ。
地方から大学進学で関東に出てきて、大学時代には部活でいろんな大学の人と関わり、今も東京に住んでいる身としてはすごくリアルに感じた。
東京出身で高学歴の人って同じ日本人なのにどこか違うというか、自分から見たら特権階級の人々って感じだったんですよねぇ。
実在する学校名とか地名が沢山出てくるし、架空のものだとしても大体のイメージがつく。
例の飲み会の時の國枝は腹立つなぁ。
東大嫌いが書いたと言われるのも頷けるくらい東大生へのイメージが悪くなる。
偏差値が人の価値だと思ってそうなプライドの高さ。
(もちろん"東大"というのは一種の記号ですが)
もっと普通にみんなで仲良く(性的なことや金銭的なことをなしに)(人を馬鹿にして笑うでもなく)飲めないもんかね。
とは言っても100%美咲を擁護できるかと言えばそれも違うかも。
他人の悪意に敏感になるという意味での危機管理能力が足りないし、年齢の割に幼い印象。
これは同性だからこそ感じるものなのかな?
たとえば大学3年生になっても家族でおでかけするとかっていうのはとても良いことなんだけど、つばさ達のような人間と関わるには牧歌的すぎる。
特に高校から大学へ環境が変わると、大学や学部などのはっきりと言葉で語れる属性面だけでなく、どういうサークルの人に勧誘されるかとか、異性からどういう反応をされるかとか、そんなことで自分の立ち位置を推し量ることができると思う、から、
そういう意味ではやはり美咲は背伸びをしてしまったんじゃないのかな。
まあ、こういう感想を持つ時点で自分の性格が悪いことは明確なんですけどね。
ただ、和久田の
「なのになんで強制わいせつなわけ? おれら、あいつになんもしなかったじゃん」
という言葉に見られるような認識の差がただただ怖すぎる。
無理やりセックスするのだけが人を傷つけるわけじゃないんですよ〜。
それにしても「彼女は頭が悪いから」っていうタイトルは秀逸だ。
Posted by ブクログ
胸糞悪すぎる。
ツルツルピカピカのハートを、頭が良いとは言わないよね。
対比とすれ違いの描写がすごい。
東大かぁ自分には無縁だなと思いながら読み進めたけれど、他人事ではないし、括りは違えど無意識下の偏見は自分にもあるなとゾッとした。
誰しも多少なり、自分の驕りとか過信盲信はあるけど、
「何が悪いのかわからない」「人類に必要とされている優秀な自分」その他諸々、本当に、まごころからそう思ってるってこわすぎる。
実際に「頭が良い」東大生は、これを読んでどう感じるんだろう。
Posted by ブクログ
高学歴、その中でも「東大」の人間は果たして最上位の人間なのだろうか。
実際学歴が重視される現代では、偏差値はどの程度か?、最終学歴は?、親の大学は?、人間としてのレベルを測るのにそのような質問を投げかけられる。
もちろん日本最高位の大学の「東大」にいた人間は、平均的な人間よりは社会に役立つ人間なのだろう。
でもそれは、自分より頭が悪い人間より偉いことではない。
実際に起きた「東京大学誕生日研究会レイプ事件」のことは、この本を読むまで全く知らなかった。
そのため、この事件が世間を賑わした時に世間の声を生で聞くことはなかった。
私は女性であるため、飲酒がある席で男性の自宅に乗り込んだら、何かしら危険な目に遭うのではないかと危険視することは分かる。
その危険を感じずにのこのことついていって被害に遭いましたなどという被害者に対して、タイトルのように、彼女は頭が悪いと思ってしまうだろう。
ただ事件の表面上をなぞっただけでは、無知な女子大生が騙されちゃったんだろうな、くらいの感想しか浮かばないが、この話で一番恐ろしいのはレイプ未遂に遭ってしまったところではないと思う。
東大生だから自分たちより頭の悪い女性には何したっていい。
東大生の自分たちは頭の悪い女性に求められる存在だ。
「東大」であることは、頭の悪い女性より価値のある存在で、尊重されて偉い人間である。
この潜在意識が、東大生側のストーリーで嫌というほど感じられて寒気がしてくる。
罪悪感をちっとも感じない加害者側のムーブが物語の最後まで恐ろしすぎて薄気味悪い。
学力と人間性はイコールではないと感じさせられた。
本の帯によると東大で話題沸騰らしい。
この事件を東大生はどう見るのか感想をみてみたい。
Posted by ブクログ
名作だ、力強い作品だった。私には想像力が足りていなかった。ニュースで見る事件に決めつけでモノを言ったり、他人の苦しみを味わってもいないのに軽く見てしまっていた。東大生らはとても愚かで無知なのに、無知であるが故に愚かさに気付かずふんぞりかえっている。読みながら憤るくらい気持ち悪くて「いやな気分」になった。が、その他人を見下し差別し嗤いたいという欲望が自分にもあてはまっているので、苦しく、グロテスクだった。つばさの兄の「俺みたいな人間が他人を裁く器量はない」と言っている思慮の深さが劣っているとされる社会に生きているのが悲しい。「優秀」が悪いことで、無知であることの言い訳 (まあ優秀だから許してあげなきゃ、可哀想に)のように使われているのも面白かった。美咲は幸せな家庭に暮らすからこそ他人の成功を「どうせ私には」と諦めて楽観的に考えている。そこが新鮮で、他人の成功を羨ましく思ってしまう私と比べとても健康だと思った。褒められて優越感に浸りそうになった時は、自分の知らないことの多さを果てしなく想像して行こうと思った。想像することで犯罪・差別を減らすことにつながるのならこうして本を読み、他人の話をよく聞こうと思った。あとがき・選評も読み応えがあり面白かった。
Posted by ブクログ
個人的には、今年読んだ小説の中で間違いなく1番の作品という前置きをした上で、作品自体や筆者を批判する意図は全く無いけど、とにかく読書中(特に終盤にかけて)は胸糞悪く、いやな感情が渦巻いていました。
作者もあとがきで「いやな気分といやな感情を探る想像小説」と述べられてるように、まさにそんな作品でした。
本章を、「東大ではない人間を馬鹿にしたい欲」だけだった、と締めくくってますが、この"東大"の部分は、どんな身分、肩書、環境にも置き換えられて、誰しもに宿る感情だと思うと、この作品で描かれているような被害者&加害者というのは、そこら中の日常に潜んでいると思うと怖くなりました。
Posted by ブクログ
買っただけで読んでなかったこの小説を
不意に引き出しの中から発見して読んでみたんだけど
あまりにも衝撃的な本を
私は引き出しの中にしまっていたんだなぁと
それこそハートにバンドエイドを貼りすぎた結果なのか
最近何も感じないことが多かったけど
さすがに嫌悪感だったり苛立ちだったり悲しさだったり
読んでていろんな感情がたくさん湧いてきた
私の好きな人はとても賢くて
どうせ私は馬鹿だからと思うことがよくあって
この小説を読んでいて、
もちろんこんなひどいことはないけれど
つばさや譲治たちと似た思考回路を
もしかしたら持ってるのかもなとか考えてた
なぜ伝わらないんだろう…みたいな
彼もきっと、ぴかぴかのハートの
持ち主なのかもしれないな…
「あなたが望んでやってることでしょ」
って、素直な顔で私もきっと言われる気がする
事件になることは少ないんだろうけど
ああいう男性特有の会話や
自分の欲のために囁く甘い言葉なんて
日常的にたくさんあるし
私もそれに引っかかって悲しい思いをしたり
そういう会話を聞いて不快な気持ちや
嫌悪感が強いはずなのに
嫌われるのが怖くて白けないように
笑って誤魔化したりしたこともあるけど
だんだん疲れて全部嫌になってくるよね
誰を信じていいのかも分からなくなってくる
美咲の素直さや純粋さが
私が蓋をして見ないようにしていた
自分の本当の気持ちに似ていて
それを小説の中でも否定されて、馬鹿にされて
ひどいことをされて、分かってくれなくて、
辛くなった
でも水大教授みたいに理解して
受け止めてくれる人もいて安心した
美咲はどうか自分のことを大切にして
自分のことを責めずに、
その素直さや純粋さをなくさずに
健やかに生きてほしい
水大教授が三浦紀子に電話で言ってくれたことだけが
この辛い小説の中で唯一の救いになったな
Posted by ブクログ
2016年、この事件が起こった時私は7歳だったからこの本を読んで初めて事件の内容を知った。
恋人というのは、自分の1番の味方でいてくれる存在であることに価値があるのだと思う。男性経験が少なかった美咲は特に強く感じたのだろう 少し違和感があっても、自分のことを愛しているからとのその違和感を飲み込んでしまう。
本当にその恋人に価値はあるのか。
自分の1番の味方は自分であるべきだし、それを人に預けてしまう現代は異常ではないか
つばさのように、何事も簡単に成し遂げてきた人は自信のないことが多い気がする。きっと自分が自信を持って言える努力をしていないから、肩書きや客観的な評価に縋りやすいのだろう
狭い世界で育ち盲目だった美咲と、コンプレックスの裏返しのようなつばさ達、きっとそれぞれの自信のなさ不安定さが複合してしまって結果だったのかな
匿名
どのグロい本よりも悍ましく恐怖
私は40前後の女、おばさんだけど、
女子中時代に男性教諭から猟奇的なことをされ
学校にもみ消され
結局退学することとなった。
性被害も受けたことはある。
そして私の身内に、つばさと同じ大学の人間がおり
どこか似ているような発言を昔していたことを思い出した。
ただ私の身内の場合は、女の子を偏差値では判断しないし
尚且つ究極にモテない人間だったし
運動部にも所属していたので
本の中のような男女がわいわいするサークルとは無縁ではあった。
‥あったけど、私自身は
つばさに対しても美咲に対しても
どちらに対してもどこか共感できる感覚があり
それは読めば読むほど
辛くて読むことをやめてしまいたくなった。
前半の下りが長いというが、私はこの前半こそが辛かった。
あらすじで、これから何が起こるか知っていたし
これからする人間がこんな考えで生きているのかということ。
そして終盤の、加害者たちの両親の言葉や対応。
最後の一言。
絶望しかなかった。
だけど、この本はもっと多くの人に読まれて
こういうことが
本当はそこかしこにある、美咲は逃げて警察に言えたけど
言えなかった子も必ずいることを
もっと世に知られてほしい。
これは東大にだけ起きた話ではなく
現実はどこへ行っても蔓延る人間の愚かな差別や区別が描かれています。
辛い本ですが、ぜひ読んでもらいたいです。
Posted by ブクログ
私自身、偏差値60もない大学出身で、主人は旧帝大という夫婦です。
仕事は、過去に医師と仕事をしており、現在は東大、慶應、早稲田出身が集まる金融業界で働いています。
だから、彼らが私のような「頭の悪い」女性をどのように見ているのか、知りたくて読みました。
あくまで実話に基づくフィクションなので、登場人物の感情や犯罪として扱われた内容を議論するのはナンセンスなので何も述べませんが、ベースにあるのは学力の差から人を見下す倫理観。
そこを中心に読んでいただき、いろいろなことを考えみてください。
Posted by ブクログ
すごく考えさせられる内容だった。また、この物語自体はフィクションとして書かれているが、実際に同様の事件が起こっていたということにも衝撃を受けた。時代背景も少し昔の話ではあるが、やはり学歴で人を判断してしまっていることや、学歴が高いということを必要以上に持ち上げすぎてしまっている世の中の流れ的な?ことがすごく伝わった。当事者の軽はずみな言動や行動ももちろん非難されるべきだが、周りの大人も学歴に重きを置いてしまっていてそれによる負の連鎖が続いていくことがこの小説を通してよりわかった。正直、学歴重視の社会は変わりつつあるが、それでも変わっていないと思う。気にしていない、関係ないと考えつつ、〜大卒という言葉をテレビや書籍などでもよく見かける。自身の大学に誇りを持ったり、また有名な大学卒業ということを肩書として使うことは悪いことではないと私は思う。それはその人が頑張ってきた結果であり、確かに、客観的にその人のおおよそのポテンシャルなものを知ることができると思うからだ。しかし、〜大卒だから自分は偉い。ー大卒だから、大学に行ってないから劣っている。このような考え方で他者を自分のものさしで測ってしまうことはよくない。
これから大学生になっていく身として、高校という、ある種大人の目が行き届く範囲内で生活してきた中で、急に大学生になることに危機感を抱き、気をつけようと思えたので、大学生になる前に読んでおいてよかったと感じた。
Posted by ブクログ
怖い
でも弱者は淘汰されるべきでは、という思いは分からないでもないと思ってしまうのが怖い
自分がそちら側になる(既にそちら側である)という戒めを常に持ち続けなければならない。
Posted by ブクログ
ここまで不愉快な気持ちになりながら読む小説は中々ないと思う。それを書ける著者は本当にすごい。
本書は、2016年におきた東大生による強制わいせつ事件をもとにした小説である。
最後の解説にもあるように「東大生」というのは、記号に過ぎないと思う。
東大に合格するようなエリートは、物事を合理的に考え、大学受験というゲームをいかにして攻略するのか?ということに長けている。
物事を合理的に考えるあまり、人間性や倫理感を蔑ろにしていないか?ということが、この小説の根底にあるように感じた。
本小説を読んだ後に、実際に事件を確認した。女性に対して、とても書けないような酷い仕打ちをしており、事実は小説よりもキツい。
犯人を許す気持ちは全くないものの、彼らはある種、この社会構造の被害者でもあるんだなとも感じる。幼い頃から塾に通わされて、私立男子校に通い、親たちからは東大に行くことを過度に期待され、周りも同じような境遇の人間ばかりでは、多様な視点を得られず、他者への想像力が欠如してしまっても仕方ないと思う。
自分もこれを他人事とするのではなく、油断すると、彼らのような選民意識に駆られてしまうということを常に自戒しておきたい。
Posted by ブクログ
なるほど、、、まじでなるほどって感じだった。正直この事件(2016年東大生集団強制わいせつ事件)のことは知らんかったけど、なんというか、めっちゃリアルだった。日常のディテールを描くことで核心を浮かび上がらせる手法、好きです。あたしも、みんなも、ある意味においては加害者にも被害者にもなりかねないなっていうこと、いやでも直視させられたような感じがした。それくらいリアルだった。結論、やっぱ人はそれぞれの地獄で生きてんだなーって思った。そういうことじゃないかもしれないけど、そういうことかも。
Posted by ブクログ
confidentって良いことだけど、傲慢になるのは違う。隠し切れないほど美しい容姿だとか、高学歴、高収入、トップクラスのステータスとか。自信が驕りとかに変わっていると、他者に対して『〇〇目当て』と信頼が持てなくなっちゃう。
大学院生であろうと、やっぱりまだ子供で親など家族の影響は強いと思う。
自信と心からの謙遜って両立していないといけないのかもしれない。
Posted by ブクログ
はっきりとではなくて、どことなく嫌な気持ち、モヤモヤが至るページに充満している。そんな読後感が残る。
私は本作の元になった事件を知っていたため、美咲が彼らと出会わないでくれ、や星座研究会という名前がページに現れるのを恐れながら読み進めていた。
「星座研究会」という文字を本作の文中で初めて目にした時、彼女が経験する辛さや虚しさが脳内で先行し、思わず数分間、宙を見上げてしまった。
加害者、そして加害者家族が事件後何か変わったのか、そんな明確な変化、いわゆるスカッとがなかったからか、本当にモヤモヤと嫌な気持ちのまま終わった。事件について、あの夜のことについて。
モヤモヤしているのは、私が美咲と同じ女性だからだけではないだろう。
自分だって、同じように誰かを無意識でもなんでも、自分より下位に位置付け、自尊心を保っていたかもしれない。そんな心当たりが清廉潔白神に誓っていえないからなのではないかと思った。
ある種の同族嫌悪のような。ここに加害者たちとは違って、あまり良くないこと、罪の意識があるからモヤモヤしてしまったのだろうか。自分はあんな人たちとは一緒じゃないと憤ったのだろうか。
色々な人が生きている社会、俗世に揉まれて、自分でも気付かぬうちに醸成されていくコンプレックスや傲慢さや、ミソジニー、そして人間の嫌な、暗い部分。
本作は、そこに焦点を当てるだけの啓蒙小説ではない。娯楽として楽しむものでもないが、学歴社会の産物が蔓延る中、読むべき作品である。
Posted by ブクログ
読み応えありの超大作。
この作品に出てくる東大生達が信じられないほど卑劣。
この子にしてこの親ありで、彼らの親達は一瞬でも被害者の美咲を案ずることなく自身の子や自分のことばかり考えている同等に最低な人間達。誰一人として反省してない。とにかく終盤は読んでいて腹ただしいし、読み終えてもまだ怒りが収まらないほどだ。
各著名人のあとがきでも解説されていたが、東大に入るためにはお勉強ができるだけではなく、家庭環境、親の経済力や時間が必要だと家族三代遡っていく。そうすることによってこの問題を起こした4人の東大生達がどのようにして自分たちは特権階級であり、それ以外、東大以外は馬鹿にしてもいい、見下してもいいと思うようになった経緯が事細かく描かれていく様は圧巻。見事にのめり込み、東大生達が出てくるところは終始なんだか不愉快にさせられる。
そんな中、同じように特権階級としてレールに乗ってきたつばさの兄であるひかるは読者からすると真っ当に見え、こういう部類の人間は悪い人ばかりじゃないというところにちょっとだけ救われた。
姫野カオルコさん初読みでした、とっても素晴らしい作品で感服しています。
Posted by ブクログ
あとがきにもあるように、東大生でもないのに罪悪感を感じた。自分も誰かを下に見たりそういう態度を取っていないか不安になった。
こういう人たちが世の中のルールを作ってたり、裁いたりしてるのかと思うとゾッとした。
文章の端々から作者の怒りを感じた。
女子大の学長にはスカッとした。
Posted by ブクログ
ああ、寝る前に読むんじゃなかった。
フィクションなのは百も承知だけど、もうホント気分悪くて。
美咲とつばさ、このまま出会わずに終わってくれないかなと真剣に思った。
個人的にブランド自体は否定しない。
ただ、そのブランドで中身それ??っていう残念感がある。
最終的に女性どころか人扱いですらなくて、意味分からんすぎて軽く引いてる。
途中から頭痛はするし胸のむかつきも酷くなる一方で、正直読むのが辛かった。
こういう気づきたくない嫌な部分を、眼前に突き出され続けるって結構なダメージだ。
まあでもこのテーマ、不愉快だけどめちゃくちゃ考えてしまう。
自分は大丈夫?って思わず過去を振り返ったもんな。
Posted by ブクログ
つばさと美咲が出会ってから事件が起こるまで、そして収束までの物語である。つばさは東大生でありそれにものすごく自信を持っている。なんなら他の学生は自分より下だと決めつけ見下している。一方みさきはごく平凡な家庭にうまれ、幸せに育った普通の女の子だった。つばさは彼女だったみさきでさえ見下し、飲み会に呼び出して半ば無理やり飲ませ、エノキの部屋で胸を触ったりなど性的なちょっかいをだした。みさきは通報し、エノキや譲治は逮捕される。示談の条件は東大を辞めること。つばさは東大をやめなかったが、逮捕されたため結局はやめた。ニュースを見て、一般人は女がヒステリーを起こしただけだ、東大なんだからこんなことやらないだろうとみさきを責めた。当時のことも自分の都合のいいように記憶を書き換えてしまう。他人の感情を書き換えてしまう怖さがあった。
今一度ニュースや報道の確実性を見つめ直すべきだ。他人を見下していないか。無意識でも差別していないだろうか。
Posted by ブクログ
美咲がかわいらしくて、健気で、なのに地獄に向かってページを捲らないといけないのが辛かった
愛されて育ったかわいいかわいい女の子。なんでこんな目に遭わなきゃいけないんだよ
自衛するスキルは無かったのかもしれないけど、だから何されてもいいとはならん
許せないなあ、犯人たちが今ものうのうと生きてることが。
Posted by ブクログ
加害者も家族も、
「自分たちが何をしたのか」
「何がそんなに悪いのか」
を最後まで本気で理解していないのが
一番怖かった。
暴力って、殴ることだけじゃなくて、
“当たり前”とか“愛情”の名のもとに
正当化されてしまうこともあるんだと、
じわじわ突きつけられる小説だった。
Posted by ブクログ
「東大」これだけで何でも許されると思う彼らの気持ちが私には分からない。でも本当に心の底からそう思ってることだけは分かった。高学歴のみんながそう思っている訳では無いの理解できるが、確かに自分の学歴だけで相手を見下し、自分たちには価値があるが他人には価値がないと決めつける人は一定いると言っていい。騙される人も悪いかもしれない。ただ素で、騙して来る人もいるということに気をつけないといけないと感じた。
読んでいてどんどん頭が痛くなって重苦しい感じがしました。でも読んでよかったとも思います。人間の本来の闇をまざまざと感じました。文章自体はとても読みやすく情景も浮かびやすかったです。
Posted by ブクログ
読後の爽快感はないです。
「東大」と着くだけで人生薔薇色になるチケット持ってるみたいなもんやなと思いました。それを私利私欲を満たす為に使うとこの小説のような結末には至らずともまあ残念だなあとなるんでしょうね。
偏差値デスゲームは厳しい。
Posted by ブクログ
読み終えた後本のもととなった事件を調べてゾッとした。
自分の実際の性別も自認も女であるわたしからすると、登場人物の中でやはり美咲に自己投影してしまう。
美咲ほどではないにしても、共感できる部分や、身に覚えがあるなーとうっすらでも感じる部分がない女性は少ないんじゃないかと思う。
生きている中で我慢や葛藤やその他もろもろ美咲が経験してきたことを経験してない人間は(東大生5人)理解できないし、想像してみるということすらもできなかったことが事件をさらに大きくさせたのだなと思う。
昔よりも男女平等を謳う時代になり、これからもさらにそれが進んでいったとしても、完全には無くなることのない社会の形、人々の認識だと思う。
東大生5人は本気で悪いことをした自覚がないことが恐ろしかった。
そして男女という性別の問題を超えて、能力が高い人が低い人を嗤うという図は、この世に溢れているんだなと再認識した。
読者の性別や学歴によって感想が変わってくるのかな、
Posted by ブクログ
学歴などのただのラベルに人生、性格とかを狂わされないためには、それらのラベルを剥がした自分を持ち感性を磨くことが重要だと思った。
あと自分を大切に扱うのが大切だと感じた。
Posted by ブクログ
読むのが辛いと思いながらも最後はスッキリせず。
東大生ときいたら何%の人が「すごいね」というのだろう。ほんとの東大生は決して自惚れず見下したりしないのに実際にこうした事件が起きてしまうのがただただ悲しい。
Posted by ブクログ
東京大学誕生日研究会レイプ事件に着想を得た小説。
東京大学に通う男がヤリモクでインカレを作る。バカな女を見下しながらヤリたく、お茶の水女子と大妻女子とで飲み会をしまくる。
加害者側も両親や兄弟に至るまで細かく掘り下げる。事実なのかな…
被害者側、心理描写なども掘り下げる。事実なんかな…
事件は、加害者の一人が一瞬付き合ってその後セフレ状態の女の子を呼び出して、レイプ…とまでいかず、裸にひん剥いて転がして蹴ったり、隠部にドライヤーを当てたり、カップラーメンをぶっかけたりする。
逃げ出して通報して発覚。
ただ、被害者側がノコノコ東大生の家に行く時点で…などと叩かれる。
Posted by ブクログ
文章とか表現があまり好みではなかったー。
被害者・加害者の家族や友人がバンバン出てくるし、その中で意外と接点がある人たちもいたりして、ごちゃごちゃしてる。どんな人たちに囲まれて生きてきたかを書きたかったんだろけど、分かりづらかった。
それと、ラブリーな女性なのだ。とか、つるつるぴかぴかのハート(しかもこの表現お気に入り)とか、作者の表現がなんというか、うん、私にはしっくり来なかった。
この事件については全然記憶になくて、
この本を読む前にネットニュースを見たし、
この本がフィクションだけどほぼノンフィクションであることも知っていたから、展開はだいたい分かってた。
分かってたからこそ、(いい意味で)平凡な人生辿ってきた美咲のことを知れば知るほど、(特に家族とおふろの王様行って、その後みんなでドイツビールのお店なんか行っちゃうのよいじゃん、、)
もうすぐあの事件が起こってしまうのか、とつらくなった。
私は頭良い人が好きで。(突然)
単純に「色んなことを知っていて面白い」し、
やっぱり成績表でオール5を取る人って、私がちょっと休憩〜とか言って漫画読んでた時間も勉強してたのかと思うと、ほんっとに尊敬する。
けど「頭が良すぎる」と人間として大事な部分を失っている人もいるのかも、と、この本で知った。
現実の「東大の三浦様」を調べてみたところ、
東大と言うだけで女の子がホイホイついていっちゃうくらいだから、とても雰囲気のある方なのかなと思っていたら、んんんんん?となる方でびっくりでした。そんなに東大効果ってありますぅ、、?
Posted by ブクログ
本当に嫌な気持ちになる作品だった。嫌な気持ちになりたくて読む本もあるが、これはちょっと違う…もういいかな…。こんな悲しい、卑劣なことが起こった事を知ってもらいたいが、これが助長にならない事を願う。