【感想・ネタバレ】彼女は頭が悪いからのレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

『善き家庭』とは何だったのだろう。物語の途中までは後の被害者も加害者も実家の「太さ」に差はあれど、皆それぞれのやり方で子の将来を思う良い親であったし、子も少なからずそれに応えようとしていたはずだ。
私はもうすぐ親になる。まだ娘か息子かもわからないが生まれてくる我が子を被害者にも加害者にもしたくない。そのために何ができるのだろう。何ができないのだろう。私の中にはどれだけの無意識の偏見が、差別があるのだろう。考える良いきっかけになった。

0
2024年05月17日

Posted by ブクログ

 何とも読後感の悪い作品。フィクションとは言え、実際の東大生強制わいせつ事件とほぼ同じ内容であることに驚きと怒りを隠せない。災難に巻き込まれた程度の認識しかできない加害者とその家族の罪は重い。女子大教授の強烈な一言で辛うじて溜飲が下がった。こんな人間でも社会にとって必要な人材である社会構造にやるせなさを感じる。また、書き手の年齢に拘らず、すべてが公的見解であるように見える電子活字が凶器となり得ることを、発信者側はもっと考えなければならない。
 作品の質が高い一方で、文体に慣れるまではかなり読みにくいのが残念。

0
2024年05月13日

Posted by ブクログ

普通にめちゃくちゃ読み物として面白かった。
誰しもが読むべき作品の一つだと思う。
それは高学歴はもちろんいわゆる高学歴ではない人たちも。男女差、学歴差に関わる凄まじいほどのアイロニーが入っている。事件中と後の描写は作者の怒りすら感じる。
露骨な登場人物の思考が事細かに書かれているが、極端だと言い切れない現実感がある。

0
2024年04月29日

Posted by ブクログ

インフルエンサーさんが紹介していて興味を持ち読みました。
学生が起こした他のわいせつ事件とは異質なものであること、それはなぜ起こったのかを、加害者・被害者の中学時代から遡って描いています。
どちらかというと事件が起こるまでの方が長い!
それぐらい姫野さんはその背景にあるものを描きたがったのだと思いました。
事件後も反省していない加害者とその親。
いくら勉強ができても、こんなモンスターを作ってはいけない。
重かったけれど、社会に問題提起している良い本だと思いました。
文庫本には林真理子さんの解説があるそうなので、ぜひ読みたい。

0
2024年04月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

辛くて読めなくなるかと思ったけど、そんなことはなく、物語の5分の4くらいは事件が起きるまでの被害者、加害者の人生についてだった。面白い話だった。
加害者の行為も意図も最後までわたしは理解できなかったし理解できない側で良かった。最後まで加害者たちが被害者の気持ちを理解できないのが新鮮だったけどそれが意外と人間世界では当たり前のことなのかもしれない。むしろ5人が反省してたら話が綺麗すぎたんだろうな。わたしはこれまで人は話し合うことにより分かり合えると思っていたけど確実に絶対に分かり合えない人間がいるということに哀しいけど安心した。分かり合えないことがあっていいのだという諦念を教えてくれたことは良かった。
思ったのはこの物語は恋愛の話だという印象。というか途中まで、本来なら美咲と翼の一時の甘くて切ない恋の思い出で終わるほろ苦い若かりし頃の経験のはずが何故かどうして彼女にとって一生の傷になる事件につながるのか、全てはダサいバカなプライドの高さのせい。ツルツルピカピカの自信、プライドは他人をバカにすることになんの違和感も抱かないのかと、ここまで潔く自信があることに恐怖を感じた。翼が美咲に感じた可愛いという感情、好きという感情は消えることはあっても完全に忘れてしまうなんてこんな哀しいことはあるのかと思った。今回自信の象徴は“東大”だけど、これはどの界隈、業界、コミュニティでも一定数、何かステータスをアイデンティティとして自分は多くの人より優れ、モテる、他の人はこれがないからダメ、という偏った思想になり得るのだと感じた。気持ち悪いのは嘲笑の相手が女だという点。加害者たちは女に酷い恨みがあるというわけではないのに「ナチュラルに偏差値の低い女」は「バカにしていい」と誰に教えられたわけでもないのにひどい扱いができる。分かり合えなくて良かった。
意外と前科一犯て人生に大ダメージを与えない?日本は性犯罪の刑が軽いというけど彼女に一生消えない傷をつけた5人がのうのうと幸せに生きる社会に違和感は拭えない。

0
2024年04月05日

Posted by ブクログ

この事件の根本的原因はどちらも所属しているコミュニティが狭すぎたことにあると思う。人は何を重要視して、価値観の優先順位を決めるかは所属しているコミュニティに左右されると思っている。体育会系サークルに所属していれば筋肉量でヒエラルキーは決まり、音楽系サークルに所属していれば楽器の上手さがそのコミュニティ内の優劣を決める。つまりどんなに筋肉がムキムキでも音楽系に人には無価値であり、絶対音感を持っていたところでバスケをする人にとっては使えないプレイヤーなのである。
今回の事件に関わっている人たちはみな「偏差値」という物差ししか持っていないために視野が狭くなり、いわば村社会のようになってしまったのではないだろうか?
東大生5人は自分の出身大学を言えば「すごーい!」と即答する女としか関わっていないし、そうしてくれる人がいるところに自ら進んで行った。学歴が通用しないコミュニティに身を置いていたら価値観が広がりここまで傲慢にならなかっただろうな、と。
けれどエノキ、和久田、國枝、譲治の4人は星座研究会に所属する前にダンスサークル・ダージリンに所属していたもののダンスは評価されず、またサークルの異性トラブルをおこしプライドの高さから追放されてしまっている。ここで謙虚に学歴がすべてではないと思えれば良かったものの、自分には非の打ち所がないと信じ切ってしまっているから自分が王様になれる出会い系インカレサークルを作ってしまい、井の中の蛙となってしまった。
 一方、美咲はと言えば、東大生のように一つのコミュニティに縛られること無くパン屋のバイト、野草研究会、家族と様々なコミュニティに所属し普通の女子大生らしく恋愛して、失恋、友達と喧嘩、仲直り、家事の手つだいとこなしてしたのになぜこの事件に絡んでしまったのか?私が考えるに美咲は自分の物差しを形成できなかったからだと思っている。どのコミュニティに所属していても受け身で自分の意思があまりないから、どのコミュニティにいても求められている人物になろうとしてしまった。
美咲は自分にとってのYESの物差しが無かったからNOが言えなくなってしまった。自分の物差しを持っていない人は世間の物差しを使ってモノを見る傾向がある、そうすれば自分で考えなくてもある程度の正解になるから。では世間の物差しとは何か、それが偏差値ではないだろうか。みんなが良いと言ってるもの=偏差値を美咲も良い事としてしまい、たとえ執拗なセクハラを受けようとも偏差値の高い人(=偉い人)にNOと言えず、心身ボロボロになるまで使われてしまった。このことがトラウマになり最後美咲は「偉い人に怒られるから通報しないで!」とまで怯えてしまうようになってしまった。
東大生5人は高学歴は人の情感の機微を考える必要が無いという驕りから、また美咲は平和な家庭で育ち自主性になさから、両者ともに自分にとって価値のあるものは何か、自分にとっての幸せはなにかを考えること放棄した「頭の悪い人」になってしまい、この事件を招いたと思った。

物語中に出てくる東大生は5人ともプライドが高く、自分が偉いと信じて疑わない。なぜそのことを疑わず、驕り高く振舞えるのだろうか。それは両親がそう育ててしまったからでないのか。両親が高い学歴を持つことが正義で東大に入ることが世界のすべてであるかのように子供を育ててしまったから、東大に入学した瞬間から子供は世界のすべてを手に入れたと錯覚してしまったのだろう。しかも東大生は裕福な家庭が多く不自由なく生活を送ることができばかりでなく、受験勉強さえして東大に入りさえすればいいと神様のように親が扱っているからではないだろうか。勉強さえしていれば三食用意されて、洗濯物はたたまれて、冷蔵庫には好きな飲み物が用意されている。そして子供はそれが普通であると思い、親のおかげとは気づかない。そして親の方も気づかせる時間や機会を子供に与えなかった。
また東大の恐ろしいところは1位であるゆえに、第一志望で入ってくる人しかいないことだと思う。他の大学であれば東大落ち、京大落ち、早慶落ちなど受験に失敗してそこの大学にいる人が周りにいる。一方、東大はどうだろうか。東大にいる人はある意味成功体験しかしてこなかった人ばかり、受験に失敗した同期のいない環境にいたら自分の功績を信じて疑うことなど微塵もないだろう。
大学に限らずこういう狭い社会と裕福な当たり前が他人の気持ちを考えられなくさせてしまうのだろう。むしろ苦労が無くてあまりにピュアだから己を疑う発想がないのかもしれない。
最後に世間の目線もこの矜持へ加担していると思う。世間の東大卒への期待値はなにかと高いために「なんでもできる頭の良い人」からちょっとしたことで無責任に「そんなこともできない」へ評価の急降下が東大生のプライドの高さと執着を助長させているのではないか?
美咲の落ち度の時に少しでたが、世間の価値観にはなにがあるだろうか?一般的にみんなが価値を置くものに僕は学歴、お金、容姿があると思う。今回の事件はこのうちの学歴に絡んだものだからなおたちが悪いものになってしまったとも思っている。

0
2024年03月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

実際の事件をモデルに書かれた本ということは承知の上で読み始めわいせつ行為が行われている描写は分厚い本の中のほんのわずかなページなのにも関わらず言葉に表しづらい気味の悪さで意図的に読むスピードを落として読んだ。(“意図して”ではないとページを捲る手が止まらなくなってしまうのはこの小説最大の魅力だろう)
被害者と加害者といったそれぞれの登場人物の目線だけではなくたまに書かれる登場人物の行動に至るまでの筆者の考察⁇で冷静になって読める箸休め的な記述もあり私としては1つの行動にもそれぞれの思考の齟齬の解説をされている気持ちになるため好きなポイントの1つだ。
被害者が提示した和解内容や起訴された加害者学生たちの判決に割の合わなさを感じたが、これが今の日本のわいせつ事件に対する現実的な対応なのだろうと胸が痛くなる。変にハッピーエンドにもバッドエンドにもならないため実際の事件をモデルにしていても違和感のない終わり方であるように思う。

0
2024年02月17日

Posted by ブクログ

この本は、読んでいる途中と全部読み終わったあとで、感想が大きく変わりました。私は読むと書かずにはいられない質で、いつも読みながらレビューのためのメモをまとめています。しかし、今回はそのメモを全部破棄して、もう一度最初から書き始めました。
世の中には性加害事件が溢れています。某タレント事務所のように、被害者が男性のケースもありますが、大部分は女性が被害者だと思います。この国はいまだに男性優位社会であり、女性は日々虐げられたり、傷つけられたりしています。本書はそれらの加害者を告発・糾弾する本なのかな。そう思っていました。そうではないことは、じつはプロローグですでに明かされているのですが、それがどういう意味なのかは、読み終えてからようやく理解できました。この本の主題は、もう一段深いところにあります。
人間には、「他人を見下す」という嫌な感情があります。残念ながらあなたにも、そして私にもあります。人間の「業」と言ってもいいと思います。個人的なことを言えば、私は事情があって大学を中退しています。その選択が間違っていたとは思いませんし、後悔もしていません。でも、最終学歴を訊かれて「高卒」と答えなければならないとき、コンプレックスを感じていないと言えば嘘になります。「中退と言っても××大学だから」と自分に言い聞かせて、溜飲を下げている私がいる。この「自分の方が上だ」と思いたい気持ち、誰にでもある負の感情を読者に突きつけてくるのがこの小説です。
たしかに、この物語の被害者は女性で、加害者は男性です。しかし、女性蔑視というものも結局は、この優越感というエクスタシーから来るものではないでしょうか。本作は2016年に実際に起きた事件を下敷きとしたフィクションです。著者はその事件を耳にしたとき、なんとも嫌な気持ちになり、その嫌な気持ちの正体を突き止めようとしたのが執筆の動機だと綴っています。嫌な気分になるのは、それが自分の中にもあるからに他なりません。本当は見たくないもの、無いことにしておきたいもの、それらを見事に炙り出しているのがこの作品です。

0
2024年02月15日

Posted by ブクログ

東大生だから、水大生だからと言った理由で事実に色が付くのはおかしいな、事実を事実として受け入れるのは難しい

0
2024年02月08日

Posted by ブクログ

リアル、ほんまにどの登場人物もおる!ってなった〜


美咲色々我慢してかなり良い子?やのにこんな酷い目合わなくてもなぁ

0
2024年01月27日

Posted by ブクログ

女性をモノ扱いするミソジニー的価値観。被害者を責める自己責任論。学歴で全てを判断する社会。読んでいて憤りを感じるほど、事件後の描写が特に辛かった。なぜ被害者が責められなければならないのか。2016年に起きた事件を題材にしているが、最近でも某大物芸能人の性加害が話題に上がっており、女性の側を責め立てる声を多く目にする。男について行った方が悪いのか。下心とは。「考えさせられる作品」という言葉は嫌いだが、これを読んで考えが変わる人がいてくれたらいいなと思うような作品であったし、偏差値の低い女子大に通う私自身も学歴にコンプレックスを抱いており、加害者たちの学歴中心の価値観と変わりはないのだと気づいた。

0
2024年01月16日

Posted by ブクログ

学歴や地位は、持っている人にも、差を感じる人にも、ある種の全能感を抱かせる可能性が高い。それは大きな勘違いで、幻なのだけど。
なぜそんなことになるのか。それは個人の問題だけではない。でも、個人のレベルで対峙し、人としてのあり方を見出さなければならない。そのためにも本当の意味での学びは必要だと思う。

全体を通して、不愉快なものに触れ続けることになる本だけど、いろいろな物事を突きつけられているからなのだろうと思う。最後で、美咲の大学の教授のような凛とした態度でいられる人でありたい。

すごい本だった。

0
2023年12月28日

Posted by ブクログ

もう二度と読み返したくない読後感。
後味が最悪だけど、題材から考えるとこの後味の悪さが合っているのだと思った。

何だかんだで加害者達は自分たちの将来のレールを敷き直すのだろうし、罪悪感が無いから今後の人生において精神衛生上悪影響は及ぼさず、ずっと「運が悪かった」と思って生きていくのだろう。
それに対して被害者である女子大生は一生傷を負って生きていくのだろうなと思い、辛い。
頭が良くて要領が良いということは、必ずしも正義でなくとも生きやすいことには間違いがないことが明らかで、やるせない。

印象に残ったフレーズは特になし。
作者の年代が時代設定より上だからか、違和感のある描写やセリフも多かった。大体この世代だったけど、こんな言い回しはしないなというのがいくつか。

0
2024年05月20日

Posted by ブクログ

面白いんだけどマジで心の底から胸くそ悪くなる一冊。。
実際に会った事件がモデルだと知りさらに胸くそ。

0
2024年05月15日

Posted by ブクログ

まぁなんとも後味の悪い作品だった。
でも東大生とまでいかなくても人は誰しも他人より優位に立てる状況では他人を見下したくなるものだし、自分より優れていると感じる人間の前では卑屈になってしまうものだろうと思う。
ましてや東大に入ったとなれば確かに東大生以外の人たちよりある部分では優れているのだから仕方がないんじゃないかなぁ。
だからと言って何してもいいわけじゃないけど。
でも1番怖いのはやっぱり今のネット社会だよね。
どんな歪んだ一部の人間の意見でも世の中の意見の代表みたいに思わせちゃう怖さがあるからね。

0
2024年05月13日

Posted by ブクログ

偏差値の低い人間を馬鹿にしたいという欲、馬鹿にしていいと思っている傲慢さ。東大生でこの感覚が1ミリもわからないって人は少数派だと思う。
優秀な人は「環境に恵まれたんだね」って言われると努力を否定された気になるのか「いや努力した結果だ」って言いがちだけど、恵まれてるんだよ。視野が狭く想像力が無いから「努力できる環境に恵まれた」ことを認識できない。想像力が無いのは、他者への興味が薄いから。正確には自分たち以外の「優秀ではない人間」への興味が、薄い。つばさは特にそれが顕著だった。優秀ではない人々はどういう人生を歩んでいるのか、何を感じているのか、何に阻まれているのか、そんなことは気にしなくて良いと思ってる。気にしたところで利にならないから。その傲慢さが優秀さの所以とも言える。
姫野カオルコさんがこれだけ怒りを孕んだ疑問を淡々と投げかけても、本当に届いてほしい層はこの本に見向きもしないんだろう。それが心から悔しい。

0
2024年05月12日

Posted by ブクログ

東大以外をただただ馬鹿にしたい東大生。
東大以外は人間とも思ってないんだろうなぁ。
男子学生に対しては胸糞悪くなる話でした。

読むのにも体力使うけど、読んでおきたい本。
作者さん、この話を物語にしてくれて感謝です。

0
2024年04月27日

Posted by ブクログ

最初から最後まで読む手が止まらない作品でした。
ストレートな表現で読みやすく、最後の方は闇落ちしそうな内容でしたが私には全く縁のない高学歴の世界の裏を覗けたような気持ちです。
高学歴の人の中にはこんなに冷たく合理的にしか考えられない故に人の気持ちが分からない人がいるのかなと。
感銘を受けた教授との公園での会話で主人公が少しずつでも前を向いていけたらと願わずにはいられません。

0
2024年04月18日

Posted by ブクログ

このモデルとなった事件のこと、すっかり忘れていた。同じような事件が多い中で、東大生というフィルターを通す前と後で、自分の中で、社会的に見方が変わってしまわないか、考える必要があると思った。その後の2019年の東大入学式の祝辞の記憶の方があった。日本は男尊女卑もあるし、学齢格差、貧富の差、まだまだ見えにくく慣れてしまったけれど改善すべきことが多いと思う。

0
2024年03月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

これ文章が端正で細かいのにわかりやすくて表現もよかった。本編に出てくる「恋が生じた」っていう言い回しがとても好きだけど、東大生っぽいなと今気づいた。文体は素敵だけど、若干胸糞。でも、私は周りに言われているほど胸糞ではないなと思った。

0
2024年03月18日

Posted by ブクログ

読み終わったときの気持ち悪さが過去1。
本当にきもい。公共の場で顔を顰めるくらいには。
でも気持ち悪さに気付けただけで、読んだ甲斐はあったと思う。

0
2023年12月27日

Posted by ブクログ

ハートがぴかぴかのつるつるで、きらきらしていて、知らずに生きていくことは幸せかもしれないけど、私は痛い気持ちを想像できる人間になりたい
教授の思慮深さに泣いちゃう

0
2023年12月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

想像力がある人ほど、その場の雰囲気を汲み取って道化を演じないとその場の雰囲気が凍ったり止まる時がある。頭のいい人ほど、自分を無能に見せる力を持っている。そんな人間かっこいい

0
2024年02月25日

購入済み

読んでいてどんどん頭が痛くなって重苦しい感じがしました。でも読んでよかったとも思います。人間の本来の闇をまざまざと感じました。文章自体はとても読みやすく情景も浮かびやすかったです。

#ドロドロ #ダーク #深い

0
2022年09月30日

Posted by ブクログ

後味は皆さん書いている様に良くなかったが、片方の話を聞くだけでは情報が偏ったり、嘘や偏見のある情報も入ってくると言うネットの恐ろしさを見た

0
2024年05月14日

Posted by ブクログ

胸糞悪い話だった。
でも本当にこんな人はいるだろうなと感じた。
本当の頭の良さとはなんだろうと思った。

0
2024年02月20日

購入済み

すべての登場人物がまんべんなく嫌いだった。面白いけど全体的に話が長くて興味が続かず読み終わるまでに時間がかかった。

0
2024年02月20日

Posted by ブクログ

ただただ胸糞悪い。
これが実際の事件概要と同じであることを知り、余計に嫌な気分になった。
メッセージ性や登場人物の心情を考えるのも苦痛になるくらい。

0
2024年01月17日

Posted by ブクログ

感想
バッジの光。人はネームバリューにひれ伏し思考を止める。学歴がある人は素晴らしい、社長はなんでもできる。後光は差し込んでいる。遮りたい。

0
2024年01月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

誕生日研究会事件をもとにした小説。
やはり事実がベースになっているだけに、裁判資料やインタビューなどの事実に基づいている部分と作者の創造による部分と、それぞれどのぐらいなんだろう、と思いながら読んでしまう。

小説としてはやや間延びしており同じ言い回しの繰り返しも多い。有名な事件だけに予定通りの終わり方にならざるをえないところもあり、すごく面白いわけではない。東大生のエリート意識が鼻持ちならない、という点がやや誇張されているところも嫌な感じが増幅される。

0
2023年12月17日

Posted by ブクログ

⭐︎3.5

勉強ができることと物事を想像する力があることは必ずしも両立しないんだな。ていうかむしろ、勉強ができる人、容姿がいい人、お金持ちな人、その他もろもろ上流階級にいる人たち、みんなその環境が当たり前すぎて、簡単に手に入りすぎて、そうではない人たちのことを想像したところでなにも理解できないだけなんだろうな。周りもみんな自分の味方だろうし。その構図めっちゃわかりやすかったよねこの本。結局世間は人にもモノにも評価をつけるし、評価が高い人の方がなんとなく信頼しちゃう。なにも根拠がなくても。

まあでも、こんな他人事みたいに語ってる私も、自分の普通と相手の普通は違うという意識の下生きているつもりだけど、この本読んで、潜在的な差別意識というか、なんとなく自分の方がこの人よりは上だよなとか、あの人よりはあの人の方がえらいよなとか釣り合わないなとか、そういう感覚は持ってしまっていることに気づいた。だからといってその人たちに対してどうするとかはしないけど、そういう無意識的な傲慢さがこういう人をモノとして扱うような行為を引き起こしてしまうんだろうな。この物語は極端だけど、美咲側で見ても東大生側で見ても、意外とそれほど他人事でもないんだろうな。

勉強って、すればするほど自分がいかに無知で無力なのかを思い知らされるものだと思っていたのになぁ。知識って武器だと思っていたけど、知識ゆえに得られた地位は凶器にもなるんだ。

0
2023年10月15日

Posted by ブクログ

★3.5/5.0
色々と考えさせられた作品だった。内容がどすぐろいのであまり好きではなかったが、学歴社会を生きる日本人は、読んでおいた方が良いと思う1冊だった。

0
2024年01月29日

「小説」ランキング