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Posted by ブクログ 2023年09月09日
三崎作品の中でも最大級のボリュームがある長編ですが、それにもかかわらず最後まで緻密に設計された非常に完成度の高い作品です。
隧道および隧道士と影無き者が今回の三崎ワールドで産み出された非現実要素であり、また旧都や歩行技師が登場することで他の作品とも緩やかに繋がっている。
地方都市再生という現実的な課...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年07月01日
かつて鉄道によって栄えた「静原街」
乗り換え路線の廃止、高速列車が通過する事になり、町は衰退の一途を辿っていった。三崎流町おこし小説。
三崎亜記さんの他作品に出てくる「都」や本物の象が引退後の職として遊具となる「象さんのすべり台」、人が消える「消失」の現象(今作では列車ごと消える)、有り得なさそう...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年12月29日
面白かったです。
鉄道と共に生きてきたけれど、乗り換え路線の廃止でほとんどの電車が通過するようになって寂れた町のお話でした。
光陽台ニュータウンや、象さんすべり台のあった公園、駅を通り過ぎる下り451列車の光…と、これまでの三崎作品に出てきたワードがたくさんあって嬉しいです。
80kmの駅、影を無く...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年04月12日
三崎氏らしい独特の世界観。
ただ本作は、「隧道を種から育てる隧道士」と
「影を失った者」という異様な設定以外は、
割とまとも(失礼!)か(^ ^;
事故で乗客もろとも行方不明になった列車が、
光だけの存在となって毎日同じ時間に線路を通る...
というファンタジー要素も入ってくるが、
この程度は過去...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年03月17日
過去にはターミナルタウンとして栄えたが、
高速鉄道の通過駅となるに従い鄙びた町のお話。
とは言うもののそこは三崎亜記作品。
現実の日本とは似て非なる世界観に誘ってくれる。
元公務員である作者の、お役所・国が行う権謀術数の描き方も健在。
個人的には丸川君がお気に入り。
今後の楽しみとしては、同...続きを読む
Posted by ブクログ 2016年11月13日
いつもながら不思議な世界観の中で展開されるお話。
影を失った人。首都で自分の居場所を見つけられなかった人。恋人を失った人。駅の役割を失った駅と駅長さん。ないものをあると思い続ける人々。テーマは「喪失」ということなのだなあと。それぞれが喪失したものに少しずつ向き合い、何かを取り戻していく過程を描いて...続きを読む
Posted by ブクログ 2016年11月04日
停まる列車はないのに駅。その終着駅の街、ターミナルタウン。ないのにあることになっているタワー。住民がいないのに閉鎖されないニュータウン。訪れる人のいない商店街。閉鎖されて行き来できない自由通路。
そういう矛盾をかかえた存在が本書の舞台。三崎亜記らしい「ごく普通の日常なのに一箇所だけ異様」な状況を楽し...続きを読む
Posted by ブクログ 2016年11月03日
現実的な世界と現実的な世界を掛け合わせて作る非現実的な世界観に魅せられます。
魔法やしゃべる動物は出てこないけれど立派なファンタジーです。
各章ごとに主となる登場人物が変わり、物語を進めていく形式をうまく使われています。少しづつあらわになってくる物語の輪郭に一気に引き込まれました。
隧道とても気にな...続きを読む
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