三崎亜記の作品一覧
「三崎亜記」の「となり町戦争」「本からはじまる物語」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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小説・文芸
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Posted by ブクログ
読んでからずいぶん時間が経っちゃったので細かい感想は書かないけど、今まで読んだ著者の小説で一番面白いと思う。
ちなみに、ウィキペディアにある著者の小説を見て、自分が読んだものをピックアップすると、『鼓笛隊の襲来』、『ニセモノの妻』、『刻まれない明日』、『失われた町』、そしてこの『チェーンピープル』の5冊だと思うんだけど、「え? それだけしか読んでなかったっけ!?」と、ちょっと不思議な気もする。
最初に読んだのは、間違いなく『鼓笛隊の襲来』なんだけど。
それは本屋で見て、日本列島を台風ではなく鼓笛隊がやって来るという、そのユーモア溢れる発想に思わず買っちゃって。
それは面白かったんだけど、次に読みたい本が見つからなくて、『ニセモノの妻』の文庫が出るまで読まなかったということなのかな?
(今気づいたけど、『失われた町』の感想は書いてないんだな)
著者の小説の特徴は、「どうやって思いついたんだ!?w」と目を白黒させて笑っちゃう、荒唐無稽な設定にあるように思う。
ただ、そのお話に出てくる登場人物がその荒唐無稽さを活かしきれないことが多いって言ったらいいのかな?
そのお話の設定の荒唐無稽さというのは、著者が物事から一歩引いて、ちょっと醒めた、でもイタズラぽい目で見ているからこそ出てくるんだと思うんだけど、登場人物に対してはその視点で見ないで、感情移入しちゃっているようなところがあるように思うのだ。
だから、お話が湿っぽくなっちゃうって言うか、読んでいて気持ちが重くなっちゃうって言ったらいいのか?
そう、だからさ。
星新一のショートショートに文学的な辛気臭い人の心の綾を期待して読む人は、たぶんいないわけじゃない?
著者の小説に感じる不満はそんな感じなんだと思う。
せっかくの荒唐無稽な設定なんだから、その世界で登場人物たちをダーっと走らせてほしいんだと思う。
つまり。
ザックリ言っちゃうと、いいお話にまとめちゃう悪癖wが著者にはあるってことだ(^^ゞ
この『チェーンピープル』の良さは、その悪癖がなりを潜めているところ。
ぶっちゃけ、読み始めてすぐ「あれ? 三崎亜記、もしかして一皮むけた?」と思ったくらい。
わかりやすく言っちゃうなら、著者のブラックな面が全開……w
っていうよりは、著者のちょっと醒めた、でもイタズラっぽい目が登場人物たちにちゃんと注がれていることで、これでもかというくらいスパイスが効いていて。
でも、そのスパイスは激辛みたいにわかりやすいものではなく、読者(という世間)に優しくあて擦ってくるアイロニーさがいいんだと思う(^_^;)
絶品というよりは、イヒヒな上品さ(^^)/
そんなお話w
Posted by ブクログ
⚫︎受け取ったメッセージ
人は大きい問題であればあるほど認識できなくなり、考えることを諦めたり過小評価してやり過ごしてしまう。でも、それらを意識しようと思っていることと、無意識でいることとは、違う。せめて、前者であろうとすることができる人でありたいと思う。まず知ろうとすることがその一歩だ。
⚫︎本概要より転載
現代的戦争の恐怖。
ある日、突然に始まった隣接する町同士の戦争。公共事業として戦争が遂行され、見えない死者は増え続ける。現代の戦争の狂気を描く傑作。文庫版のみのボーナストラック短編を収録。小説すばる新人賞受賞作品。
⚫︎感想
「となり町戦争」ということで、始まりもとっつきやすく、ポップなお話かな?と思い読み始めたら、ポップな包装紙に包まれたヘビーなお話だった。小説家の醍醐味ってこういうところなんだろなぁと思った。本当に言いたいことを、物語にして包含し、読者に何かを残す。読書体験は自分を振り返る体験だと改めて気づく。